3 Oracle SolarisでのJDKのインストール

このトピックには次の項が含まれます:

Oracle SolarisにJDKをインストールする場合のシステム要件

JDK 11は、Oracle Solaris SPARC (64-bit)、バージョン11以降でサポートされています。

サポートされているプロセッサおよびブラウザの詳細は、Oracle JDKの動作保証済システム構成を参照してください。

Oracle SolarisでのJDKのインストール手順の表記

JDKのインストール手順にはinterim.update.patchという表記が含まれています。この表記により更新のバージョン番号を表します。

表記interim.update.patchを含むJDKのインストール手順では、かわりに適切な更新バージョン番号を使用します。たとえば、JDK 11、一時0、更新0、パッチ0をインストールする場合、このバンドルの名前は次の文字列で表現されます。

JDK-11.interim.update.patch_solaris-sparcv9_bin.tar.gz

この文字列は次のようになります。

JDK-11_solaris-sparcv9_bin.tar.gz

アーカイブ・バイナリを使用したOracle SolarisへのJDKのインストール

アーカーブ・バイナリ(.tar.gz)およびSolaris Update RepositoryであるImage Packaging System (IPS)を使用して、Oracle SolarisプラットフォームにJDK 11をインストールできます。

次のリストは、ダウンロード・バンドルの詳細を示します。
  • ダウンロード・ファイル: jdk-11.interim.update.patch_solaris-sparcv9_bin.tar.gz

  • アーキテクチャ: 64-bit SPARC

  • インストールを実行できるユーザー: すべてのユーザー

これらのファイルを使用するインストール手順を.tar.gzファイル別にまとめてあります。この方法では、他のJDKインストールに影響を与えることなく、現在のユーザーのJDKのプライベート・バージョンを任意の場所にインストールできます。ただし、一部の機能を使用できるようにするため手動のステップが必要になることがあります。

ノート:

推奨される方法は、IPSパッケージを使用したOracle Solaris11へのJDKのインストールを参照してください。

アーカイブ・バイナリを使用したOracle SolarisへのJDKのインストール

書込み可能な任意の場所にJDKアーカイブ・バイナリをインストールできます。Oracle Solaris OSによって提供されるシステム・バージョンのJavaプラットフォームはこれに置き換えられません。
Oracle Solarisでアーカイブ・バイナリ(.tar.gz)からJDKをインストールするには:
  1. バンドルをダウンロードします。

    インストール・ファイルをダウンロードする前に、ライセンス契約に同意する必要があります。アーカイブ・バイナリは、誰もが、書込み可能な任意の場所にインストールできます。

    .tar.gzアーカイブ・ファイル(tarボールとも呼ばれる)は解凍と展開を1ステップで同時に実行できます。

  2. JDKをインストールする場所にディレクトリを変更します。
  3. .tar.gzアーカイブ・バイナリを現在のディレクトリに移動します。
  4. tarボールを解凍し、SPARCプロセッサにJDKをインストールします。
    $ gzip -dc jdk-11.interim.update.patch_solaris-sparcv9_bin.tar.gz | tar xf -

    JDKは、現在のディレクトリのjdk–11.interim.update.patchと呼ばれるディレクトリにインストールされます。たとえば、JDK 11一時0、更新0、パッチ0のディレクトリの名前は次のようになります。

    jdk-11

IPSパッケージを使用したOracle Solaris11へのJDKのインストール

IPSパッケージを使用してOracle SolarisにJDK 11をインストールできます。

jdk-11.interim.update.patchパッケージを使用してOracle Solaris 11にJDK 11をインストールするには:
  1. jdk-11.interim.update.patchパッケージがIPSパブリッシャから使用可能であることを確認します。
    たとえば:

    $ pkg list -a jdk-11.interim.update.patch

    Name (Publisher) Version IFO
    developer/java/jdk-11.interim.update.patch 11.0.1.0.0 i---
    • Name: パッケージの名前。パッケージのインストール元の(またはパッケージを利用できる)パブリッシャがパブリッシャ検索順序の最上位でない場合、パッケージ名の後にパブリッシャ名が括弧付きで表示されます。

    • Version: パッケージのリリースおよびブランチ・バージョン

    • IFO:

      パッケージのステータスを示すフラグのセット。
      • I列のiはパッケージがインストール済であることを示します。

      • F列のfはパッケージが凍結されていることを示します。

      • O列のoはパッケージが廃止されていることを示します。

      • O列のrはパッケージ名が変更されていることを示します。

    このパッケージは、pkg.oracle.comにあるOracle Solarisパブリッシャから、または他のパブリッシャ元から使用可能です。そのようなパッケージが見つからないというメッセージが表示された場合、pkg publisherコマンドを使用してパブリッシャ元を確認し、システム管理者またはOracleサポート担当者に連絡してください。

  2. IPSパッケージをインストールする権限を持っていることを確認します。
    • profilesコマンドを使用して、割り当てられている権限プロファイルをリストします。「ソフトウェアのインストール」権限プロファイルがある場合、pfexecコマンドを使用して、パッケージをインストールおよび更新できます。

      $ pfexec pkg install jdk-11.interim.update.patch

      他の権限プロファイル(「システム管理者」権限プロファイルなど)も、インストール権限を付与します。

    • サイトのセキュリティ・ポリシーに応じて、sudoコマンドをユーザー・パスワードとともに使用して、特権付きのコマンドを実行できる場合があります。

      $ sudo pkg install jdk-11.interim.update.patch
    • rolesコマンドを使用して、割り当てられている役割をリストします。ルート役割がある場合、suコマンドをルート・パスワードとともに使用して、ルート役割を担うことができます。

      $ pkg install jdk-11.interim.update.patch

      ノート:

      SVR4パッケージからのJDK 11のインストール(pkgaddコマンドによる)はサポートされていません。IPSパッケージを使用してJDK 11をインストールしてください。

デフォルトのJavaプラットフォームの指定

同じイメージ上に複数のJavaバージョンがインストールされている場合、Mediatorを使用してデフォルトまたは優先するJavaバージョンを指定できます。Mediatorにはアプリケーションの複数の実装へのリンクが含まれています。どのリンクもメディエータ名とリンク・パスは同じですが、ターゲット・リンク・パスが異なります。

現在のデフォルト・バージョンの表示

pkg mediatorコマンドを使用して、イメージ内のすべてのメディエータと現在のデフォルトのJavaバージョンを表示します。
$ /usr/bin/pkg mediator | grep java

デフォルトのJavaバージョンの設定

pkg set-mediatorコマンドを使用して、Java 11をデフォルトまたは優先するバージョンに設定します。
$ usr/bin/pkg set-mediator -V 11.interim.update.patch java