jaccessinspector
jaccessinspectorは、Java AccessibilityユーティリティAPIを使用するJava仮想マシンのオブジェクトに関するアクセス可能な情報を調べる場合に使用します。
説明
jaccessinspectorツールを使用すると、次のような場合に、オブジェクト・アクセシビリティ情報を調べるための様々な方法を選択できます。
                     - 
                           フォーカスの変更、マウスの移動、プロパティ変更、メニュー選択、ポップアップ・メニューの表示といったイベントが発生した場合 
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                           マウスがオブジェクト上にあるときに[F1]キーを押したか、マウスがウィンドウ上にあるときに[F2]キーを押した場合 
jaccessinspectorツールには、そのオブジェクトに対してJava Accessibility APIメソッドを呼び出した結果が表示されます。
                  jaccessinspectorツールの実行
Javaアプリケーションを起動してから、次のコマンドを実行してjaccessinspectorツールを起動します。
                  
ノート:
JAVA_HOMEは環境変数であり、c:\Program Files\Java\jdk-11などのJDKまたはJREのパスに設定する必要があります。
                     
%JAVA_HOME%\bin\jaccessinspector.exeこのとき、Javaアプリケーション・ウィンドウとjaccessinspectorウィンドウの2つのウィンドウが開きます。jaccessinspectorウィンドウには、次の5つのメニューがあります。
                  
「UpdateSettings」、「JavaEvents」および「AccessibilityEvents」の各メニューの項目を使用すると、様々な方法でJavaアプリケーションに問い合せることができます。
「File」メニュー
この項では、「File」メニューの項目について説明します。
「UpdateSettings」メニュー
この項では、「UpdateSettings」メニューの項目について説明します。
- Update from Mouse
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                        マウスの動きが停止したときにマウスのx座標とy座標を特定し( jaccessinspectorツール・ウィンドウが一番上にあることが前提)、マウスの真下にあるアクセス可能オブジェクトをJavaアプリケーションに問い合せて、出力をjaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Update with F2 (Mouse HWND)
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                        マウスのx座標とy座標を特定し( jaccessinspectorツール・ウィンドウが一番上にあることが前提)、マウスの真下にあるHWNDのアクセス可能オブジェクトをJavaアプリケーションに問い合せて、出力をjaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Update with F1 (Mouse Point)
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                        マウスのx座標とy座標を特定し( jaccessinspectorツール・ウィンドウが一番上にあることが前提)、カーソルの真下にあるアクセス可能オブジェクトをJavaアプリケーションに問い合せて、出力をjaccessinspectorウィンドウにダンプします。
「JavaEvents」メニュー
この項では、「JavaEvents」メニューの項目について説明します。
- Track Mouse Events
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                        すべてのJavaマウス入力イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、カーソルで入力されたオブジェクトを問い合せて、出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。ノート: マウスを素早く動かすと、表示された情報が更新されるまでに時間がかかることがあります。
- Track Focus Events
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                        すべてのJavaフォーカス取得イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、フォーカスを受け取ったオブジェクトを問い合せて、出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Caret Events
- 
                        すべてのJavaキャレット更新イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、キャレットが更新されたオブジェクトを問い合せて、出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。ノート: キャレットを含むオブジェクトは、定義上ほとんど必然的にリッチ・テキスト・オブジェクトであるため、他のイベント追跡オプションほど反応が早いように見えません。実際の使用では、キャレット更新の場合(たとえば、キャレットの位置にある新しい文字、単語、文を取得するなど)でのアクセシビリティ・コールは少なくなり、大幅に速くなります。
- Track Menu Selected | Deselected | Canceled Events
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                        すべてのメニュー・イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、キャレットが更新されたオブジェクトを問い合せて、出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Popup Visible | Invisible | Cancelled Events
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                        すべてのポップアップ・メニュー・イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、キャレットが更新されたオブジェクトを問い合せて、出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Shutdown Events
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                        Javaアプリケーションが終了したときにプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。 
「AccessibilityEvents」メニュー
この項では、「AccessibilityEvents」メニューの項目について説明します。
ノート:
「AccessibilityEvents」メニューに表示される項目は、アプリケーション、特に支援テクノロジ・アプリケーションのテストで最も重要です。- Track Name Property Events
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                        特にNameプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力をスクロール・ウィンドウにダンプします。 
- Track Description Property Events
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                        特にDescriptionプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track State Property Events
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                        特にStateプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Value Property Events
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                        特にValueプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力をスクロール・ウィンドウにダンプします。 
- Track Selection Property Events
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                        特にSelectionプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Text Property Events
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                        特にTextプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Caret Property Events
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                        特にCaretプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track VisibleData Property Events
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                        特にVisibleDataプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Child Property Events
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                        特にChildプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Active Descendent Property Events
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                        特にActive Descendentプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのJavaプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
- Track Table Model Change Property Events
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                        特にTable Model Changeプロパティが変更されたアクセス可能オブジェクトに対するすべてのプロパティ変更イベントを受信するように、Javaアプリケーションに登録します。イベントの受信時に、変更されたプロパティに関する情報とともに出力を jaccessinspectorウィンドウにダンプします。
「Options」メニュー
この項では、「Options」メニューの項目について説明します。
- Monitor the same events as JAWS
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                        JAWSでもモニターされているイベントのみのモニタリングを有効にします。 
- Monitor All Events
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                        jaccessinspectorウィンドのすべてのイベントのモニタリングを有効にします。
- Reset All Events
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                        選択したオプションをデフォルト設定にリセットします。 
- Go To Message
- 
                        メッセージ番号を入力すると記録されたメッセージを表示できる「Go To Message」ダイアログを開きます。 
- Clear Message History
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                        jaccessinspectorウィンドウから記録されたメッセージの履歴をクリアします。