Module java.base

パッケージ java.lang

Javaプログラミング言語の設計にあたり基本的なクラスを提供します。 もっとも重要なクラスは、クラス階層のルートである Objectと、実行時のクラスを表すインスタンスである Classです。

多くの場合は、プリミティブ型の値をオブジェクトのように表す必要があります。 ラッパー・クラスBooleanCharacterIntegerLongFloat、およびDoubleがこの目的に使用されます。 たとえば、 Double型のオブジェクトはdouble型のフィールドを含み、参照型の変数に格納される先への参照といった方法で値を表します。 このクラスはプリミティブ値の間で変換するメソッドを提供すると同時に、equalsおよびhashCodeなどの標準メソッドをサポートします。 Voidクラスは、インスタンスを生成できないクラスで、void型を表すClassオブジェクトへの参照を保持します。

Mathクラスは、正接(サイン)、余弦(コサイン)、平方根といった計算でよく使用される関数を提供します。 StringStringBuffer、およびStringBuilderクラスは文字列でよく使用されるオペレーションを提供します。

ClassClassLoaderProcess ProcessBuilderRuntimeSecurityManager、およびSystemは、動的なクラスのロード、外部プロセスの作成、日付などのホスト環境の照会、およびセキュリティ・ポリシーの実施を管理する「システム・オペレーション」を提供します

Throwableクラスはthrow文によってスローされるオブジェクトを包含します。 Throwableのサブクラスはエラーと例外を表します。

文字エンコーディング

java.nio.charset.Charsetクラスの仕様には、Javaプラットフォームの全実装がサポートする必要のある文字エンコーディングおよび標準エンコーディング・セットの命名規則について記述されています。
導入されたバージョン:
1.0
  • インタフェースのサマリー
    インタフェース 説明
    Appendable
    charシーケンスと値を追加できるオブジェクトです。
    AutoCloseable
    閉じられるまで、リソース(ファイルやソケット・ハンドルなど)を保持できるオブジェクト。
    CharSequence
    CharSequencechar値の読取り可能なシーケンスです。
    Cloneable
    クラスがCloneableインタフェースを実装することで、Object.clone()メソッドがそのクラスのフィールドからフィールドへとコピーしたインスタンスを作成することができることを表します。
    Comparable<T>
    このインタフェースを実装する各クラスのオブジェクトに全体順序付けを強制します。
    Iterable<T>
    このインタフェースを実装すると、オブジェクトが拡張for文("for-eachループ"文とも呼ばれる)のターゲットになることができます。
    ProcessHandle
    ProcessHandleは、ネイティブ・プロセスを識別して制御します。
    ProcessHandle.Info
    プロセスに関する情報スナップショット。
    Readable
    Readableは、文字列のソースです。
    Runnable
    インスタンスを1つのスレッドで実行するすべてのクラスで、Runnableインタフェースを実装する必要があります。
    StackWalker.StackFrame
    StackFrameオブジェクトは、StackWalkerによって返されるメソッド呼び出しを表します。
    System.Logger
    System.Loggerインスタンスは、LoggerFinderが使用する基礎となるロギング・フレームワークにルーティングされるログ・メッセージを記録します。
    Thread.UncaughtExceptionHandler
    キャッチされない例外により、Threadが突然終了したときに呼び出されるのハンドラのインタフェースです。
  • クラスのサマリー
    Class 説明
    Boolean
    Booleanクラスは、プリミティブ型booleanの値をオブジェクトにラップします。
    Byte
    Byteクラスは、プリミティブ型byteの値をオブジェクトにラップします。
    Character
    Characterクラスは、プリミティブ型charの値をオブジェクトにラップします。
    Character.Subset
    このクラスのインスタンスは、Unicode文字セットの特定のサブセットを表します。
    Character.UnicodeBlock
    Unicode仕様で定義されている文字ブロックを表す文字サブセットのファミリです。
    Class<T>
    Classクラスのインスタンスは、実行中のJavaアプリケーションのクラスおよびインタフェースを表します。
    ClassLoader
    クラス・ローダーは、クラスのロードを担当するオブジェクトです。
    ClassValue<T>
    計算値を(潜在的に)すべての型に遅延して関連付けます。
    Compiler 削除予定のため非推奨: このAPI要素は、将来のバージョンで削除される可能性があります。
    JITコンパイラとその技術は、標準化されたインタフェースによって効果的に制御されるにはあまりにも幅があります。
    Double
    Doubleクラスは、プリミティブ型doubleの値をオブジェクトにラップします。
    Enum<E extends Enum<E>>
    すべてのJava言語列挙型の共通の基底クラスです。
    Enum.EnumDesc<E extends Enum<E>>
    enum定数の場合、「名目記述子」
    Float
    Floatクラスは、プリミティブ型floatの値をオブジェクトにラップします。
    InheritableThreadLocal<T>
    このクラスは、親スレッドから子スレッドへの値の継承を提供するために、ThreadLocalを拡張します。子スレッドの作成時に、子は、親が値を保持する継承可能なスレッド・ローカル変数すべての初期値を受け取ります。
    Integer
    Integerクラスは、プリミティブ型intの値をオブジェクトにラップします。
    Long
    Longクラスは、プリミティブ型 longの値をオブジェクトにラップします。
    Math
    Mathクラスは、指数関数、対数関数、平方根、および三角関数といった基本的な数値処理を実行するためのメソッドを含んでいます。
    Module
    ランタイム・モジュールnamedまたはunnamedのいずれかを表します。
    ModuleLayer
    Java仮想マシン内のモジュールのレイヤー。
    ModuleLayer.Controller
    モジュール・レイヤーを制御します。
    Number
    抽象クラスNumberは、プリミティブ型bytedoublefloat intlong、およびshortに変換可能な数値を表すプラットフォーム・クラスのスーパークラスです。
    Object
    Objectクラスは、クラス階層のルートです。
    Package
    クラス・ローダーに関連付けられた実行時パッケージに関するメタデータを表します。
    Process
    Processは、ProcessBuilder.startおよびRuntime.execによって開始されたネイティブ・プロセスの制御を提供します。
    ProcessBuilder
    このクラスは、オペレーティング・システムのプロセスの作成に使用されます。
    ProcessBuilder.Redirect
    サブプロセスの入力元またはサブプロセスの出力先を表します。
    Record
    レコードに関連付けられ、Java言語のプレビュー機能。

    すべてのJava言語レコード・クラスの共通のベース・クラスです。
    Runtime
    JavaアプリケーションはすべてRuntimeクラスの単一のインスタンスを持ちます。このクラスは、アプリケーションとアプリケーション実行環境とのインタフェースになります。
    Runtime.Version
    Java SE Platformの実装用のバージョン文字列の表現。
    RuntimePermission
    このクラスは、実行時のアクセス権に関連します。
    SecurityManager
    セキュリティ・マネージャとは、アプリケーションがセキュリティ・ポリシーを実装できるクラスです。
    Short
    Shortクラスは、プリミティブ型 shortの値をオブジェクトにラップします。
    StackTraceElement
    スタック・トレース内の要素で、Throwable.getStackTrace()により返される値。
    StackWalker
    スタック・ウォーカ。
    StrictMath
    StrictMathクラスは、指数関数、対数関数、平方根、および三角関数といった基本的な数値処理を実行するためのメソッドを含んでいます。
    String
    Stringクラスは文字列を表します。
    StringBuffer
    スレッドセーフな可変の文字列です。
    StringBuilder
    文字の可変シーケンスです。
    System
    Systemクラスには有用なクラス・フィールドおよびメソッドがあります。
    System.LoggerFinder
    LoggerFinderサービスは、使用する基礎となるフレームワークへのロガーの作成、管理、および構成を担当します。
    Thread
    スレッドとは、プログラム内での実行スレッドのことです。
    ThreadGroup
    スレッド・グループは、スレッドの集合を表します。
    ThreadLocal<T>
    このクラスはスレッド・ローカル変数を提供します。
    Throwable
    Throwableクラスは、Java言語のすべてのエラーと例外のスーパー・クラスです。
    Void
    Voidクラスは、インスタンスを生成できないプレースホルダーとしてのクラスであり、Javaキーワードvoidを表すClassオブジェクトへの参照を保持するのに使用されます。
  • 列挙型のサマリー
    列挙型 説明
    Character.UnicodeScript
    Unicode Standard Annex#24: Script Names」で規定された文字書体を表す文字サブセットのファミリです。
    ProcessBuilder.Redirect.Type
    ProcessBuilder.Redirectのタイプです。
    StackWalker.Option
    StackWalkerで取得した「スタック・フレーム」情報を構成するオプション。
    System.Logger.Level
    システムloggersレベル。
    Thread.State
    スレッドの状態です。
  • 例外のサマリー
    例外 説明
    ArithmeticException
    算術計算で例外的条件が発生した場合にスローされます。
    ArrayIndexOutOfBoundsException
    不正なインデックスを使って配列がアクセスされたことを示すためにスローされます。
    ArrayStoreException
    不正な型のオブジェクトをオブジェクトの配列に格納しようとしたことを示すためにスローされます。
    ClassCastException
    あるオブジェクトを継承関係にないサブクラスにキャストしようとしたことを示すためにスローされます。
    ClassNotFoundException
    アプリケーションが、クラスの文字列名を使用して次のメソッドでロードしようとしたが、指定された名前のクラスの定義が見つからなかった場合にスローされます。クラスClassforNameメソッド。
    CloneNotSupportedException
    オブジェクトを複製するためにObjectクラスのcloneメソッドが呼び出されたが、そのオブジェクトのクラスがCloneableインタフェースを実装していないことを示すためにスローされます。
    EnumConstantNotPresentException
    アプリケーションが名前によりenum定数にアクセスしようとしたときや、指定された名前の定数を持たないenum型にアクセスしようとしたときにスローされます。
    Exception
    Exceptionクラスとそのサブクラスは、通常のアプリケーションでキャッチされる可能性のある状態を示すThrowableの形式の1つです。
    IllegalAccessException
    アプリケーションが、配列以外のインスタンス作成、フィールドの設定または取得、メソッドの呼出しを試みた場合に、IllegalAccessExceptionがスローされます。ただし、現在のところ、メソッドの実行により指定されたクラス、フィールド、メソッド、またはコンストラクタの定義へのアクセスは行われません。
    IllegalArgumentException
    不正な引数、または不適切な引数をメソッドに渡したことを示すためにスローされます。
    IllegalCallerException
    メソッドが不適切な呼び出し元によって呼び出されたことを示すためにスローされます。
    IllegalMonitorStateException
    所定のモニターを持たないスレッドがオブジェクトのモニターで待つことを試みたこと、あるいはほかのスレッドが所定のモニターを持たずにオブジェクトのモニターで待つことを通知したことを示すためにスローされます。
    IllegalStateException
    不正または不適切なときにメソッドが呼び出されたことを示します。
    IllegalThreadStateException
    要求されたオペレーションに対してスレッドの状態が不適切であることを示すためにスローされます。
    IndexOutOfBoundsException
    ある種のインデックス(配列、文字列、ベクトルなど)が範囲外であることを示すためにスローされます。
    InstantiationException
    アプリケーションがClassクラスのnewInstanceメソッドを使ってクラスのインスタンスを生成しようとしたときに、指定されたクラス・オブジェクトのインスタンスを生成できない場合にスローされます。
    InterruptedException
    あるスレッドが待ち状態、休止状態、または占有されているとき、アクティビティの前かその間のいずれかにそのスレッドで割込みが発生した場合にスローされます。
    LayerInstantiationException
    「モジュール層」の作成に失敗したときにスローされます。
    NegativeArraySizeException
    負のサイズを持った配列をアプリケーションが作成しようとした場合にスローされます。
    NoSuchFieldException
    指定された名前のフィールドがクラスにはないことを通知します。
    NoSuchMethodException
    特定のメソッドが見つからない場合にスローされます。
    NullPointerException
    オブジェクトが必要な場合に、アプリケーションがnullを使おうとするとスローされます。
    NumberFormatException
    アプリケーションが文字列を数値型に変換しようとしたとき、文字列の形式が正しくない場合にスローされます。
    ReflectiveOperationException
    コア・リフレクションのリフレクト操作からスローされる例外の、共通のスーパー・クラスです。
    RuntimeException
    RuntimeExceptionは、Java Virtual Machineの通常の処理でスローすることができる各種の例外のスーパー・クラスです。
    SecurityException
    セキュリティ・マネージャによってスローされ、セキュリティ違反を示します。
    StringIndexOutOfBoundsException
    Stringメソッドによりスローされ、インデックスが負または文字列のサイズより大きいことを示します。
    TypeNotPresentException
    アプリケーションが型の名前を表す文字列を使って型にアクセスし、指定された名前の型の定義が見つからないときに、スローされます。
    UnsupportedOperationException
    要求されたオペレーションがサポートされていないことを示すためにスローされます。
  • エラーのサマリー
    エラー 説明
    AbstractMethodError
    アプリケーションが抽象メソッドを呼び出そうとした場合にスローされます。
    AssertionError
    アサーションが失敗したことを示すためにスローされます。
    BootstrapMethodError
    invokedynamic命令または動的定数がそのブートストラップ・メソッドと引数の解決に失敗したこと、またはブートストラップ・メソッドが適切な「メソッド・タイプ」targetを指定して「コール・サイト」を提供できなかったこと、または動的定数メソッドが必要な型定数を提供するために失敗したことを示すためにスローされます。
    ClassCircularityError
    Java仮想マシンがロード中のクラスのスーパー・クラス階層内で循環を検出した場合に、スローされます。
    ClassFormatError
    Java仮想マシンがクラス・ファイルを読み込もうとして、ファイルが壊れていると判断した場合、またはクラス・ファイルとして解釈できない場合にスローされます。
    Error
    ErrorThrowableのサブクラスで、通常のアプリケーションであればキャッチすべきではない重大な問題を示します。
    ExceptionInInitializerError
    static初期化子で予想外の例外が発生したことを通知します。
    IllegalAccessError
    アクセスできないフィールドへのアクセスや変更、あるいはアクセスできないメソッドの呼出しをアプリケーションが試みた場合にスローされます。
    IncompatibleClassChangeError
    クラス定義に互換性のない変更があった場合にスローされます。
    InstantiationError
    アプリケーションがJavaのnew構文を使って抽象クラスやインタフェースのインスタンスを生成しようとしたときにスローされます。
    InternalError
    Java Virtual Machine内で予期しない内部エラーが発生したことを示すためにスローされます。
    LinkageError
    LinkageErrorのサブクラスは、あるクラスが別のクラスに依存関係がある場合に、前者のクラスをコンパイルしたあと、後者のクラスへの変更によって互換性が失われたことを示します。
    NoClassDefFoundError
    通常のメソッド呼び出し、あるいはnew式を使った新しいインスタンスの生成で、Java仮想マシンまたはClassLoaderインスタンスがクラス定義をロードしようとしたが、クラス定義が見からない場合にスローされます。
    NoSuchFieldError
    オブジェクトの指定されたフィールドにアプリケーションがアクセス、または変更を試みたとき、オブジェクトにそのフィールドがない場合にスローされます。
    NoSuchMethodError
    あるクラスの特定のメソッド(staticメソッド、またはインスタンス・メソッド)をアプリケーションが呼び出そうとしたとき、すでにそのクラスには呼び出されたメソッドの定義がない場合にスローされます。
    OutOfMemoryError
    メモリー不足のためにJava Virtual Machineがオブジェクトを割り当てることができず、ガベージ・コレクタによっても使用可能なメモリーをこれ以上確保できない場合にスローされます。
    StackOverflowError
    アプリケーションでの再帰の回数が多すぎてスタック・オーバーフローが起こる場合にスローされます。
    ThreadDeath
    ThreadDeathのインスタンスは、対象となるスレッド内で(非推奨の) Thread.stop()メソッドが呼び出されたときにスローされます。
    UnknownError
    未知であるが重大な例外がJava Virtual Machineで発生した場合にスローされます。
    UnsatisfiedLinkError
    Java Virtual Machineが、nativeと宣言されたメソッドの適切なネイティブ言語の定義を見つけることができない場合にスローされます。
    UnsupportedClassVersionError
    Java Virtual Machineが、クラス・ファイルの読込み中に、そのファイルのメジャー・バージョン番号とマイナー・バージョン番号がサポートされていないと判定した場合にスローされます。
    VerifyError
    クラス・ファイルが適切な形式でも、ある種の内部矛盾またはセキュリティ上の問題があることを「ベリファイア(verifier)」が検出した場合にスローされます。
    VirtualMachineError
    Java Virtual Machineが壊れているか、または動作を継続するのに必要なリソースが足りなくなったことを示すためにスローされます。
  • 注釈型のサマリー
    注釈型 説明
    Deprecated
    @Deprecatedの注釈を付けられたプログラム要素は、プログラマが使用することを薦められていないプログラム要素です。
    FunctionalInterface
    インタフェース型の宣言を、Java言語仕様に定義されている関数型インタフェースとすることを目的としていることを示すために使われる情報目的の注釈型です。
    Override
    メソッド宣言がスーパー・タイプのメソッド宣言をオーバーライドすることを示します。
    SafeVarargs
    注釈の付いたメソッドやコンストラクタの本体が自身の可変パラメータに対して安全でない可能性のある操作を実行しないことを示す、プログラマ・アサーションです。
    SuppressWarnings
    注釈を付けた要素(および注釈を付けた要素に含まれるすべてのプログラム要素)で、名前で指定されたコンパイラ警告が抑制されることを示します。