Java Platform, Standard Editionインストレーション・ガイド
目次      

20 構成ファイルを使用したJDKおよびJREのインストール

構成ファイルを使用して、JDKとJREのインストールを標準化すること、およびコマンド行で使用できないオプションを指定することができます。インストーラ構成ファイルは、インストーラのコマンド行で指定されたオプションの代替となったり、オプションを拡張したりします。

注意: Windows、macOS、LinuxおよびSolarisのコマンド行インストーラは構成ファイルをサポートしていますが、すべてのオペレーティング・システムがすべての構成ファイル・オプションをサポートしているとはかぎりません。

このページには次の項があります。

構成ファイルの使用

WindowsでJREまたはJDKをインストールする場合、次のようにINSTALLCFGコマンド行オプションを使用して、構成ファイルを指定します:

installer INSTALLCFG=configuration_file_path

  • installerは、jre-8u211-windows-x64.exejdk-8u211-windows-x64.exeなどのインストーラ・ベース・ファイル名です。

  • configuration_file_pathは、構成ファイルへのパスです。

Solaris、LinuxまたはmacOSにJREまたはJDKをインストールする場合、/etc/java/config/jre-install.properties.という名前の構成ファイルを作成します。JREまたはJDKインストーラを起動すると、この特定のパスと名前の構成ファイルが探されます。

構成ファイルのオプション

次の表に、各オペレーティング・システムに適用されるインストーラの構成ファイル・オプションをリストします。

注意:

表20-1 構成ファイルのオプション

オプション オペレーティング・システム 説明 デフォルト値 ランタイム構成ファイルに保存?
AUTO_UPDATE= Windows、macOS EnableDisable 自動更新機能を有効にします。 Enable はい
DEPLOYMENT_RULE_SET= Windows、macOS、Linux、Solaris パス 組織のデプロイメント・ルール・セットのパスおよびファイル名を指定します。Java Platform, Standard Editionデプロイメント・ガイドデプロイメント・ルール・セットを参照してください。 なし はい
EULA= Windows EnableDisable JavaアプレットまたはJava Web Startアプリケーションが起動される場合、ユーザーにエンド・ユーザー・ライセンス契約(EULA)の承諾を求めます。 Disable はい
INSTALL_SILENT= Windows EnableDisable サイレント(インタラクティブでない)インストールを実行します。 Disable はい
INSTALLDIR= Windows パス ファイルのインストール先のフォルダ/ディレクトリを指定します。Windowsの場合、これはファミリの最初のインストール時のみ機能します。LinuxおよびSolarisでは、この目的にはオペレーティング・システム・ツールを使用するため、インストール・ディレクトリの再配置はオペレーティング・システム・ツールによって処理されます(例: rpm --prefix=path) オペレーティング・システムのデフォルト・パス いいえ
INSTALLDIRPUBJRE= Windows パス JDKをインストールする際に、このオプションでは、パブリックJREがインストールされるフォルダを指定します。このオプションを指定する場合は、INSTALLDIRオプションを使用して、JDKがインストールされるフォルダも指定する必要があります。 オペレーティング・システムのデフォルト・パス いいえ
NOSTARTMENU= Windows EnableDisable インストーラがJavaの起動項目を設定せずにJDKまたはJREをインストールすることを指定します。 Disable いいえ
REBOOT= Windows EnableDisable 無効の場合、JDKまたはJREのインストール後にコンピュータを再起動するよう求められます。しかし、ほとんどの場合、インストーラはJDKまたはJREのインストール後にコンピュータを再起動する必要はありません。 Enable いいえ
REMOVEOUTOFDATEJRES= Windows 01

注意: オンラインおよびオフラインのインストーラ(ファイルおよびラッパー)のみに適用されます。

JREのインストール時に既存の古いJREをアンインストールするようにします。

REMOVEOUTOFDATEJRES=0を使用すると、すべての古いJavaバージョンがシステムに残ります。REMOVEOUTOFDATEJRES=1を使用すると、すべての古いJavaバージョンがシステムから削除されます。

たとえば、jre1.8.0_60.exe /s REMOVEOUTOFDATEJRES=1を実行すると、セキュリティ・ベースラインを下回っているすべてのJREが削除されます。セキュリティ・ベースラインを上回っているJREはアンインストールされません。

0 いいえ
STATIC= Windows EnableDisable 静的なインストールを実行します(「静的なインストール」を参照してください)。 Disable いいえ
USAGETRACKER_CFG= Windows、macOS、Linux、Solaris パス Java Usage Trackerのプロパティ・ファイルのパスおよびファイル名を指定します。『Java Usage Trackerガイド』を参照してください。 なし はい
WEB_ANALYTICS= Windows EnableDisable インストーラによるインストール関連の統計のOracleサーバーへの送信を有効または無効にします。 Enable はい
WEB_JAVA_SECURITY_LEVEL= Windows、macOS、Linux、Solaris H (高), VH (非常に高) ブラウザまたはJava Web Startで実行中のJavaアプリケーションのインストールのセキュリティ・レベルを構成します。 H いいえ
WEB_JAVA= Windows、macOS、Linux、Solaris EnableDisable ダウンロード済のJavaアプリケーションがWebブラウザまたはJava Web Startでの実行を許可される/されないように、インストールを構成します。 Enable いいえ

サンプル構成ファイル

次に、WindowsでのJRE構成ファイルのサンプルを示します。次のことを指定します。

  • サイレント・インストールを実行する。

  • JREをディレクトリC:\java\jreにインストールする。

  • ブラウザで実行中の署名なしのJavaアプリケーションのセキュリティ・レベルを「非常に高」に設定する。

例20-1 Windowsのサンプル構成ファイル

INSTALL_SILENT=Enable
INSTALLDIR=C:\java\jre
WEB_JAVA_SECURITY_LEVEL=VH

システム・ランタイム構成ファイル

構成ファイルを使用してJDKまたはJREをインストールすると、インストーラは、オペレーティング・システムに応じて、コンピュータ内の次のいずれかの場所にファイルを(インストール時に使用されたオプションのサブセットとともに)保存します:

  • Windows: %ALLUSERSPROFILE%\Oracle\Java\java.settings.cfg

    環境変数%ALLUSERSPROFILE%の値は、通常C:\ProgramDataです。

  • SolarisおよびLinux: /etc/Oracle/Java/java.settings.cfg

  • macOS: /Library/Application/Support/Oracle/Java/java.settings.cfg

目次      

Copyright © 1993, 2020, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.