構成ファイルを使用して、JDKとJREのインストールを標準化すること、およびコマンド行で使用できないオプションを指定することができます。インストーラ構成ファイルは、インストーラのコマンド行で指定されたオプションの代替となったり、オプションを拡張したりします。
注意: Windows、macOS、LinuxおよびSolarisのコマンド行インストーラは構成ファイルをサポートしていますが、すべてのオペレーティング・システムがすべての構成ファイル・オプションをサポートしているとはかぎりません。
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WindowsでJREまたはJDKをインストールする場合、次のようにINSTALLCFG
コマンド行オプションを使用して、構成ファイルを指定します:
installer
INSTALLCFG=
configuration_file_path
installer
は、jre-8u211-windows-x64.exe
やjdk-8u211-windows-x64.exe
などのインストーラ・ベース・ファイル名です。
configuration_file_path
は、構成ファイルへのパスです。
Solaris、LinuxまたはmacOSにJREまたはJDKをインストールする場合、/etc/java/config/jre-install.properties
.という名前の構成ファイルを作成します。JREまたはJDKインストーラを起動すると、この特定のパスと名前の構成ファイルが探されます。
次の表に、各オペレーティング・システムに適用されるインストーラの構成ファイル・オプションをリストします。
注意:
1
のかわりに値Enable
を、0
のかわりに値Disable
を使用できます。表20-1 構成ファイルのオプション
オプション | オペレーティング・システム | 値 | 説明 | デフォルト値 | ランタイム構成ファイルに保存? |
---|---|---|---|---|---|
AUTO_UPDATE= |
Windows、macOS | Enable 、Disable |
自動更新機能を有効にします。 | Enable |
はい |
DEPLOYMENT_RULE_SET= |
Windows、macOS、Linux、Solaris | パス | 組織のデプロイメント・ルール・セットのパスおよびファイル名を指定します。Java Platform, Standard Editionデプロイメント・ガイドのデプロイメント・ルール・セットを参照してください。 | なし | はい |
EULA= |
Windows | Enable 、Disable |
JavaアプレットまたはJava Web Startアプリケーションが起動される場合、ユーザーにエンド・ユーザー・ライセンス契約(EULA)の承諾を求めます。 | Disable |
はい |
INSTALL_SILENT= |
Windows | Enable 、Disable |
サイレント(インタラクティブでない)インストールを実行します。 | Disable |
はい |
INSTALLDIR= |
Windows | パス | ファイルのインストール先のフォルダ/ディレクトリを指定します。Windowsの場合、これはファミリの最初のインストール時のみ機能します。LinuxおよびSolarisでは、この目的にはオペレーティング・システム・ツールを使用するため、インストール・ディレクトリの再配置はオペレーティング・システム・ツールによって処理されます(例: rpm --prefix=path ) |
オペレーティング・システムのデフォルト・パス | いいえ |
INSTALLDIRPUBJRE= |
Windows | パス | JDKをインストールする際に、このオプションでは、パブリックJREがインストールされるフォルダを指定します。このオプションを指定する場合は、INSTALLDIR オプションを使用して、JDKがインストールされるフォルダも指定する必要があります。 |
オペレーティング・システムのデフォルト・パス | いいえ |
NOSTARTMENU= |
Windows | Enable 、Disable |
インストーラがJavaの起動項目を設定せずにJDKまたはJREをインストールすることを指定します。 | Disable |
いいえ |
REBOOT= |
Windows | Enable 、Disable |
無効の場合、JDKまたはJREのインストール後にコンピュータを再起動するよう求められます。しかし、ほとんどの場合、インストーラはJDKまたはJREのインストール後にコンピュータを再起動する必要はありません。 | Enable |
いいえ |
REMOVEOUTOFDATEJRES= |
Windows | 0 、1 |
注意: オンラインおよびオフラインのインストーラ(ファイルおよびラッパー)のみに適用されます。 JREのインストール時に既存の古いJREをアンインストールするようにします。
たとえば、 |
0 |
いいえ |
STATIC= |
Windows | Enable 、Disable |
静的なインストールを実行します(「静的なインストール」を参照してください)。 | Disable |
いいえ |
USAGETRACKER_CFG= |
Windows、macOS、Linux、Solaris | パス | Java Usage Trackerのプロパティ・ファイルのパスおよびファイル名を指定します。『Java Usage Trackerガイド』を参照してください。 | なし | はい |
WEB_ANALYTICS= |
Windows | Enable 、Disable |
インストーラによるインストール関連の統計のOracleサーバーへの送信を有効または無効にします。 | Enable |
はい |
WEB_JAVA_SECURITY_LEVEL= |
Windows、macOS、Linux、Solaris | H (高), VH (非常に高) |
ブラウザまたはJava Web Startで実行中のJavaアプリケーションのインストールのセキュリティ・レベルを構成します。 | H |
いいえ |
WEB_JAVA= |
Windows、macOS、Linux、Solaris | Enable 、Disable |
ダウンロード済のJavaアプリケーションがWebブラウザまたはJava Web Startでの実行を許可される/されないように、インストールを構成します。 | Enable |
いいえ |
次に、WindowsでのJRE構成ファイルのサンプルを示します。次のことを指定します。
サイレント・インストールを実行する。
JREをディレクトリC:\java\jre
にインストールする。
ブラウザで実行中の署名なしのJavaアプリケーションのセキュリティ・レベルを「非常に高」に設定する。
構成ファイルを使用してJDKまたはJREをインストールすると、インストーラは、オペレーティング・システムに応じて、コンピュータ内の次のいずれかの場所にファイルを(インストール時に使用されたオプションのサブセットとともに)保存します:
Windows: %ALLUSERSPROFILE%\Oracle\Java\java.settings.cfg
環境変数%ALLUSERSPROFILE%
の値は、通常C:\ProgramData
です。
SolarisおよびLinux: /etc/Oracle/Java/java.settings.cfg
macOS: /Library/Application/Support/Oracle/Java/java.settings.cfg