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クライアント指定書式付き印刷データ

クライアントは、DocFlavorを使用して、印刷データ書式を記述したり、データが印刷サービスに配信される方法を示したりします。MIMEタイプには、データ書式を指定します。表現クラス名には、データをプリンタに配信する方法を指定します。

DocFlavorクラスには、一般的な各表現クラス名のための内部クラスが含まれています。各内部クラスには、DocFlavorオブジェクトの定数セットが組み込まれています。これらの定数は、表現クラスを使用して配信するときの書式を表現します。たとえば、入力ストリームは、DocFlavor.INPUT_STREAM.GIFで表されるGIFや、DocFlavor.INPUT_STREAM.POSTSCRIPTで表されるPostScriptを含む様々な種類の印刷データ書式をストリーム配信できます。特定の印刷データの書式がいずれかのDocFlavorオブジェクト定数によって正確に記述されている場合、クライアントは、DocFlavorを構築する代わりにこの定数を使用できます。

適切なDocFlavorがJPS APIでまだ定義されていない場合、クライアントは、それをDocFlavorコンストラクタを使用して作成できます。クライアントでは、次の2つのセクションで説明するMIMEタイプと表現クラス名を使用して、DocFlavorを構築できます。


書式設定済みデータのMIMEタイプ

もっとも一般的な種類の書式設定済みデータとして、テキスト・データ、ページ記述言語ドキュメント、イメージ・データ、自動感知印刷データの4つがあります。このセクションでは、これらのデータの種類のそれぞれについて説明し、それに対応するMIMEタイプの一覧を示します。

テキスト・データ

書式設定済みのテキスト・データは通常、文字配列、String、Readerなどの文字指向の表現クラスか、またはバイト配列、入力ストリーム、URLなどのバイト指向の表現クラスとして提供されます。書式設定済みテキスト・データの一般的な書式は、プレーン・テキストおよびHTMLです。DocFlavorを構築するときは、次のMIMEタイプ文字列を使用してデータ形式を表現できます。

MIMEタイプ データ書式

"text/plain"

プレーン・テキスト。文字セットはデフォルトのUS-ASCII

"text/plain;charset=xxx"

文字セットxxxのプレーン・テキスト

"text/html"

HTML。文字セットはデフォルトのUS-ASCII

"text/html;charset=xxx"

HTML。文字セットはxxx


ページ記述言語ドキュメント

書式設定済みのページ記述言語(PDL)ドキュメントは通常、バイト配列、InputStream、URLなどのバイト指向の表現クラスとして提供されます。DocFlavorを構築するときは、次のMIMEタイプ文字列を使用してデータ形式を表現できます。

MIMEタイプ データ書式

"application/pdf"

Portable Document Formatドキュメント

"application/postscript"

PostScriptドキュメント

"application/vnd.hp-PCL"

Printer Control Languageドキュメント


イメージ・データ

書式設定済みのイメージ・データは、バイト配列、InputStream、URLなどのバイト指向の表現クラスとして提供されます。DocFlavorを構築するときは、次のMIMEタイプ文字列を使用してデータ形式を表現できます。

MIMEタイプ データ書式
"image/gif"

Graphics Interchange Formatイメージ

"image/jpeg"

Joint Photographic Experts Groupイメージ

"image/png"

Portable Network Graphicsイメージ


自動感知印刷データ

書式設定済みの自動感知印刷データを使用すると、プリンタは印刷データの解釈方法を判定できます。この種類のデータは通常、バイト指向の表現クラスとして提供されます。DocFlavorを構築するときは、次のMIMEタイプ文字列を使用してデータ書式を表現できます。

"application/octet-stream"


表現クラス

クライアント指定書式付き印刷データの表現クラスは通常、次のいずれかです。

印刷データの表現クラス 説明

文字配列(char[])

印刷データは、配列内のUnicode文字から構成される。テキスト・データおよびPDLデータを表現する。

java.lang.String

印刷データは、文字列内のUnicode文字から構成される。テキスト・データを表現する。

java.io.Readerで表現される文字ストリーム

印刷データは、ストリーム全体から読み込まれたUnicode文字で構成される。テキスト・データを表現する。

バイト配列(byte[])

印刷データは、配列内のバイトから構成される。バイトは、docフレーバのMIMEタイプで指定された文字セットにエンコードされる。MIMEタイプで文字セットが指定されない場合、デフォルトの文字セットであるUS-ASCIIが使用される。テキスト・データ、PDLドキュメント、およびイメージ・データを表現する。

java.io.InputStreamで表現されるバイト・ストリーム

印刷データは、ストリーム全体から読み込まれたバイトから構成される。バイトは、docフレーバのMIMEタイプで指定された文字セットにエンコードされる。MIMEタイプで文字セットが指定されない場合、デフォルトの文字セットであるUS-ASCIIが使用される。テキスト・データ、PDLドキュメント、およびイメージ・データを表現する。

Uniform Resource Locator、java.net.URL

印刷データは、URLの場所から読み込まれたバイトから構成される。バイトは、docフレーバのMIMEタイプで指定された文字セットにエンコードされる。MIMEタイプで文字セットが指定されない場合、デフォルトの文字セットであるUS-ASCIIが使用される。テキスト・データ、PDLドキュメント、およびイメージ・データを表現する。ネットワーク印刷サービスにドキュメントを出力するときに、このURLへのアクセス権がネットワーク印刷サービスに割り当てられていない場合は、このURL上で入力ストリームを開き、入力ストリーム・データのフレーバを代わりに使用する。



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