jrunscript
コマンドは、対話型モードおよびバッチ・モードがサポートされるコマンド行スクリプト・シェルを実行する場合に使用します。注意: このツールは試験的なものであり、サポート対象外になっています。
形式
jrunscript [options] [arguments]
options
これは、使用可能なjrunscript
コマンド行オプションです。「jrunscriptコマンドのオプション」を参照してください。
arguments
引数を使用するときは、オプションまたはコマンド名の直後に記述してください。「引数」を参照してください。
説明
jrunscript
コマンドは、言語に依存しないコマンド行スクリプト・シェルです。jrunscript
コマンドでは、対話型(読取り-評価-出力)モードとバッチ(-f
オプション)モードの両方のスクリプト実行がサポートされています。デフォルトの使用言語はJavaScriptですが、-l
オプションを使えば他の言語も指定できます。Javaとスクリプト言語との通信を使用することで、jrunscript
コマンドで探求的なプログラミング・スタイルがサポートされます。
JavaScriptが使用される場合、jrunscript
コマンドは、ユーザー定義のスクリプトを評価する前に、特定の組込み関数およびオブジェクト(jrunscript
JavaScript組込み関数のAPI仕様を参照)を初期化します。
jrunscriptコマンドのオプション
-cp path
または-classpath path
スクリプトがアクセスする必要があるクラス・ファイルの場所を指定します。
-Dname=value
Javaのシステム・プロパティを設定します。
-Jflag
jrunscript
コマンドが実行されているJava仮想マシンに、flag
を直接渡します。
-l language
指定されたスクリプト言語を使用します。デフォルトでは、JavaScriptが使用されます。他のスクリプト言語を使用するには、-cp
または-classpath
オプションを使用して、対応するスクリプト・エンジンのJARファイルを指定する必要があります。
-e script
指定されたスクリプトを評価します。このオプションを使えば、コマンド行に完全に指定された1行のスクリプトを実行できます。
-encoding encoding
スクリプト・ファイルを読み取る際に使用する文字エンコーディングを指定します。
-f script-file
指定されたスクリプト・ファイルを評価します(バッチ・モード)。
-f -
対話型モードを開始し、標準入力からスクリプトを読み取って評価します。
-help
または -?
ヘルプ・メッセージを表示して、終了します。
-q
使用可能なすべてのスクリプト・エンジンを一覧表示して、終了します。
引数
argumentsが存在していて、かつ-e
、-f
のいずれのオプションも使用されなかった場合、最初の引数がスクリプト・ファイルとなり、他の引数が存在する場合はスクリプト引数として渡されます。引数および-e
または-f
オプションが使用されている場合は、すべての引数がスクリプト引数として渡されます。引数、-e
および-f
が存在しなかった場合は、対話型モードが使用されます。
インライン・スクリプトを実行する例
jrunscript -e "print('hello world')" jrunscript -e "cat('http://www.example.com')"
指定された言語を使用し、スクリプト・ファイルを評価する例
jrunscript -l js -f test.js
対話型モードの例
jrunscript js> print('Hello World\n'); Hello World js> 34 + 55 89.0 js> t = new java.lang.Thread(function() { print('Hello World\n'); }) Thread[Thread-0,5,main] js> t.start() js> Hello World js>
スクリプト引数を指定してスクリプト・ファイルを実行する
次の例では、test.js
ファイルがスクリプト・ファイルです。arg1
、arg2
,およびarg3
引数がスクリプトに渡されます。スクリプトは、これらの引数に引数配列を使用してアクセスできます。
jrunscript test.js arg1 arg2 arg3