Solaris のシステム管理 (上級編)

サービスアクセス機能 (SAF) の概要

Solaris 管理コンソールのシリアルポートツールまたは SAF コマンドを使用して、端末とモデムを設定することができます。

SAF は、端末、モデム、およびその他のネットワークデバイスを管理するためのツールです。SAF プログラムの最上位には、サービスアクセスコントローラ (SAC) があります。SAC は、sacadm コマンドを使用して管理するポートモニターを制御します。各ポートモニターは 1 つ以上のポートを管理できます。

管理者は pmadm コマンドを使用して、ポートに対応するサービスを管理します。SAC が提供するサービスはネットワークによって異なりますが、SAC と管理コマンド sacadmpmadm はネットワークには依存しません。

次の表に SAF の制御階層を示します。sacadm コマンドを使用すると、ttymon および listen ポートモニターを制御する SAC を管理できます。

一方、 ttymonlisten のサービスは pmadm コマンドによって制御されます。ttymon の 1 つのインスタンスは複数のポートにサービスを提供できます。また、listen の 1 つのインスタンスは、ネットワークインタフェース上で複数のサービスを提供できます。

表 3–1 SAF の制御階層

機能 

プログラム 

説明 

全体の管理 

sacadm

ポートモニターの追加および削除用コマンド 

サービスアクセスコントローラ 

sac

SAF のマスタープログラム 

ポートモニター 

ttymon

listen

シリアルポートのログイン要求を監視します 

ネットワークのサービス要求を監視します 

ポートモニターサービスの管理 

pmadm

ポートモニターのサービス制御用コマンド 

サービス 

ログイン、リモートプロシージャーコール 

SAF がアクセスを可能にするサービス 

コンソールの管理 

コンソールログイン 

コンソールサービスは SMF サービス (svc:/system/console-login:default ) で管理されます。このサービスは、ttymon ポートモニターを起動します。pmadm コマンドや sacadm コマンドを使用してコンソールを管理しないでください。詳細は、ttymon とコンソールポート」ttymon コンソールの端末タイプを設定する方法」、および ttymon コンソールの端末でボーレート速度を設定する方法」を参照してください。