Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 トラブルシューティングガイド

トラブルシューティングツールの使用

トラブルシューティング目的で一般的な情報を収集するために使用できるツールがいくつかあります。ここでは、次のトラブルシューティングツールに関する情報を示します。

idsktune コマンドの使用

idsktune コマンドは、システムパラメータ、パッチレベル、チューニングの推奨事項に関する情報を提供します。このコマンドの出力を使用して、スレッドライブラリの問題や不足しているパッチを検出できます。idsktune コマンドの詳細については、idsktune(1M) のマニュアルページを参照してください。

次のように idsktune コマンドを実行します。


./idsktune

注 –

idsktune コマンドは、ZIP 形式の配布ソフトウェアのみに含まれ、dsee_deploy コマンドの次に提供されます。


Solaris での pkg_app スクリプトの使用

Solaris の pkg_app スクリプトは、実行可能ファイルとそのすべての共用ライブラリを、圧縮された 1 つの tar ファイルにパッケージ化します。アプリケーションのプロセス ID、および開くコアファイルの名前 (必要な場合) を指定します。

このスクリプトは http://kaneda.central.sun.com/pkg_app/ でダウンロードできます。このスクリプトは、実行中プロセスの適切なバージョンのバイナリを取得するか、コアから取得し、32 ビットおよび 64 ビットのライブラリで動作します。

ファイルは、ディレクトリパスが取り除かれ、ファイル名のみが維持されて、/app という相対ディレクトリに格納されます。それらは 1 つのディレクトリ内に展開できます。Solaris 9 および Solaris 10 の場合、pkg_app スクリプトにより出力されるファイルの一覧は、プロセスイメージではなくコアファイルに由来します (指定されている場合)。さらに、パス解決に役立つよう、実行中アプリケーションのプロセス ID を指定する必要があります。

superuser として、pkg_app スクリプトを次のように実行します。


# pkg_app server-pid core-file

注 –

コアファイルを指定せずに pkg_app スクリプトを実行することもできます。これにより pkg_app の出力サイズが小さくなります。あとで、変数をコアファイルの正しい場所に設定する必要があります。


dirtracer スクリプトの使用

dirtracer ツールは、Directory Server プロセスの実行、ハングアップ、または停止に関するデバッグ情報を収集するシェルスクリプトです。この情報は、Sun サポートが問題の診断に使用できます。これらのスクリプトは、オペレーティングシステム設定、Directory Server 設定、実行時データ要素、およびログファイル、データベース、コア、gcores、pstack 出力に関する情報を収集します。収集される情報のタイプは、発生している問題のタイプによって異なります。

dirtracer スクリプトは、BigAdmin (http://www.sun.com/bigadmin/scripts/) で入手できます。

superuser として、dirtracer スクリプトを次のように実行します。


#./ dirtracer -f ./dirtracer.config

dirtracer.config ファイルには、dirtracer スクリプトが出力を生成するために使用する構成パラメータが含まれます。dirtracer スクリプトは、コンフィギュレータと呼ばれる、この設定ファイルを生成するツールに付属しています。この対話型シェルスクリプトは、発生している問題のタイプに対応する設定ファイルを自動的に作成します。コンフィギュレータは、ログの収集やコアの収集のパラメータ、およびその他の多数のパラメータを設定します。