エラーメッセージを受信したり、ここに挙げる問題が発生することがあります。この節では、この種の問題点に対する可能な解決策を説明します。
このエラーメッセージを受信した場合、OpenWindows がインストールされた場所を指し示すよう、OPENWINHOME が適切に設定されていることを確認する必要があります。環境の設定については、第 17 章「Solaris 環境のカスタマイズ」を参照してください。
OpenWindows は起動するが、アプリケーションの一部または全部が使えません。
この問題が発生した場合、/usr/openwin/bin が残りのパスエントリの前に置かれるように、パス設定が行われていることを確認する必要があります。
プロセスやアプリケーションが異常終了して、プロセスを開始したディレクトリ内に core という名前のファイルが残ることがあります。core ファイルは多くのディスク容量を必要とします。したがって、異常終了したプログラムに関する情報や、解析用の core ファイルの位置に関する情報をシステム管理者に提供し、解析が終了した後、削除することをお薦めします。
どのプロセスまたはアプリケーションが異常終了したのか明確ではない場合、シェルウィンドウをオープンして、システムプロンプトに続けて下記の内容を入力します (core.directory をユーザのディレクトリ名に置き換えてください)。
example% cd core.directory(ディレクトリを core ファイルの位置に変更 ) example% file core |
core ファイルの出所について知らせるメッセージを、そのシェルに受信します。この情報をシステム管理者に提供してください。
オペレーティングシステムの知識を持つ人は、独力で core ファイルを解析できます。基本的な 2 つのデバッギングツールに関連する情報が、adb および dbx のマニュアルページに掲載されています。
スクリーンセーブオプション (第 17 章「Solaris 環境のカスタマイズ」で説明) を設定し、画面がブランクになった場合、マウスを任意の方向に動かすことによってデスクトップを復元できます。どのキーボードキーやマウスボタンからの入力でも画面を復元できますが、マウスを使うことをお薦めします。これは、キーを押すことによってシステム入力が行われるため、たとえば、テキストファイル内にポインタが置かれている場合、そのテキストに文字を挿入してしまうことがあるためです。
別タイプの複数のアプリケーション (たとえば、SunView と OpenWindows のアプリケーション) を実行している場合、ユーザがウィンドウに入力した文字が乱れて表示されることがあります。
この問題を解決するには、ポインタをワークスペースのバックグラウンドに置き、 「ワークスペース」->「ユーティリティ」->「リセット入力」 を選択します。
この節は SPARC マシンだけに該当します。
ホームディレクトリ内に .xinitrc ファイルがあり、しかも OpenWindows のグローバルな資源設定に依存するアプリケーションに問題を抱えている場合、トラブル解決の 1 つの方法として、ファイルを .xinitrc.orig にリネームして OpenWindows を再起動することがあります。
これで問題が解決した場合、 (/usr/openwin/lib/Xinitrc にある) システムバージョンと .xinitrc 間の変化を吸収するか、あるいは、それ以上必要でなければ削除します。
オーバラップしたウィンドウがクリアされたとき、遺物 (あるいは他のウィンドウの残骸) がウィンドウ上に残されることがあります。これをウィンドウの破壊と呼びます。画面を再描画するには、「ワークスペース」->「ユーティリティ」->「再表示」を選択します。破壊はただちにクリアされます。
破壊が 1 つのアプリケーションウィンドウにだけ発生する場合、そのウィンドウのヘッダにあるポップアップメニューから「再表示」を選択することにより、そのアプリケーションウィンドウを再表示できます。
下記の例のように、シェルツールまたはコマンドツールウィンドウ内のコマンド行からアプリケーションをオープンした場合、ウィンドウが動かなくなることがあります。
example% cmdtool |
コマンド行で任意の DeskSet またはその他の XView アプリケーションをオープンする最善の方法は、コマンドにアンパサンド (&) を追加することです。たとえば、次のように指定します。
example% cmdtool & |
これによって、このアプリケーションはバックグラウンドで起動されるため、アプリケーションを起動した親ウィンドウはその後も自由に使えます。
ポインタを (テキストエディタやメールツールの作成サブウィンドウなどの) テキストウィンドウ内に置き、入力を開始しても、入力したテキストがウィンドウに表示されない場合、そのウィンドウはおそらく有効ではないので、ウィンドウ内でセレクトボタンをクリックして有効にしなければなりません。
なお、テキストウィンドウ内の挿入ポイントは、そのウィンドウが有効か無効かによって、見掛け上変化します。挿入ポイントが有効である場合、三角形のように表示されます。無効である場合、うす暗いダイヤモンドのように表示されます。有効な挿入ポイントと無効な挿入ポイントを図 A-4 に示します。
ワークスペースのプロパティを変更して、ユーザがそこへポインタを移動したときに、ウィンドウの入力領域が自動的に有効になるようにできます。これにより、ウィンドウ内でセレクトボタンをクリックするステップを回避できます。これはベースウィンドウ (つまり、アプリケーションのメインウィンドウ) で有効です。しかし場合によっては、メールツールの作成サブウィンドウのように、起動するためには必ずウィンドウ内でセレクトボタンをクリックしなければならないものもあります。詳細については、第 17 章「Solaris 環境のカスタマイズ」を参照してください。