3.2. インストール

3.2.1. utsetup コマンドを使用する
3.2.2. utsetup コマンドを使用しない
3.2.3. Sun Ray Software のインストールを自動化する
3.2.4. Sun Ray Software をインストールする前にファームウェアをインストールする
3.2.5. Sun Ray Software をインストールおよび構成する方法
3.2.6. Sun Ray クライアントの構成 (.parms) を一元管理する方法
3.2.7. Windows システムに Windows Connector コンポーネントをインストールする方法
3.2.8. Sun Ray サーバーをクローニングする方法
3.2.9. Sun Ray サーバーをデフォルト設定でインストールして構成する方法
3.2.10. Sun Ray Software を削除する方法
3.2.11. インストール (utinstall) のエラーメッセージ

このセクションでは、Sun Ray Software をインストールする方法の詳細について説明します。

3.2.1. utsetup コマンドを使用する

utinstall および utconfig コマンドは、システムに Sun Ray Software をインストールして構成するための基本コマンドです。基本の Sun Ray サーバーを構成してセッションをクライアントに提供する準備を行うために実行の必要があるその他のコマンドもいくつかあります。

utsetup は、utinstallutconfig などのすべての適切なコマンドを、Sun Ray サーバーのインストールと構成を適切な順序で実行するためのコマンドです。設計では、utsetup コマンドは共有ネットワーク (LAN) を使用するように Sun Ray サーバーを構成し、Sun Ray クライアントファームウェアを管理するための一連の .parms ファイルを /tftpboot ディレクトリ内で生成します。この推奨構成の詳細については、Chapter 2, Sun Ray ネットワーク環境の計画で説明します。

Sun Ray サーバーをはじめてインストールするために utsetup コマンドを使用すると、次のコマンドが順に実行されます。

  • utinstall

  • utconfig

  • utpolicy -a -z both -g -M

  • utreplica (HA/フェイルオーバーグループが選択されている場合)

  • utfwadm -A -a -V (オプション)

  • utadm -L on (オプション)

  • utstart -c

utsetup コマンドを使用したインストール手順については、Section 3.2.5, “Sun Ray Software をインストールおよび構成する方法”を参照してください。

3.2.2. utsetup コマンドを使用しない

utsetup コマンドの内容とは異なる方法で Sun Ray サーバーをインストールおよび構成する必要がある場合は、Section 3.2.1, “utsetup コマンドを使用する”で説明する個別のコマンドを実行する必要があります。次のような状況ではそのようにしなければならない可能性があります。

  • JumpStart (Oracle Solaris) または Kickstart (Oracle Linux) を使用してソフトウェアをインストールする。

  • Sun Ray Software を Sun Ray データストアなしで構成する (ゼロ管理モードと呼ばれます)。

このドキュメントでは、utsetup コマンドを使用する代わりに個別のコマンドを使用する詳細な手順については説明しません。代替コマンドの詳細については、マニュアルページを参照してください。

3.2.3. Sun Ray Software のインストールを自動化する

utsetup コマンドでは、まずインストールプロンプトに対するユーザーの応答を記録してから、その応答を別のタイミングで、場合によっては別の Sun Ray サーバーで使用することで、Sun Ray Software のインストールおよび構成プロセスをクローニングできます。ユーザーの応答は /var/opt/SUNWut/utdialog.d/*.utdialog_responses.props ファイルに格納され、応答ファイルと呼ばれます。

utsetup と応答ファイルを使用して、Sun Ray サーバーのインストールおよび構成のセットアップをクローニングしたり、無介入で自動化されたインストールおよび構成ソリューション用にデフォルト設定を提供したりできます。Sun Ray サーバーをクローニングすると、フェイルオーバーグループ内にいくつかの Sun Ray サーバーをセットアップするといった多くの場合で役立ちます。

Note

utsetup コマンドをオプションなしで使用すると、実行したサーバーで実際のインストールおよび構成が実行されます。

次のコマンドは、応答ファイルに記録された情報を使用できます。

  • utsetup

  • utinstall

  • utconfig

  • utpolicy

  • utpw

  • utgroupsig

  • utreplica

Sun Ray Software のインストール自動化については、次の手順を参照してください。

3.2.4. Sun Ray Software をインストールする前にファームウェアをインストールする

Sun Ray Software リリース 5.3 以降では、Sun Ray Operating Software (以前は Sun Ray クライアントファームウェアと呼ばれていました) が Sun Ray Software に含まれなくなったため、別途 My Oracle Support からダウンロードする必要があります。Sun Ray クライアントを最新の Sun Ray Operating Software で更新することによって、最新の Sun Ray Software 機能が確実に提供されます。Sun Ray クライアントファームウェアは、正式に Sun Ray Operating Software と呼ばれるようになりましたが、これまでどおり「ファームウェア」という用語がこのドキュメント全体で使用されています。詳細については、Sun Ray Operating Software 11.0 リリースを参照してください。

サーバーに Sun Ray Software をインストールする前に最新の Sun Ray Operating Software をダウンロードしてインストールする場合、utsetup コマンドでインストール済みファームウェアを構成し、以前のリリースと同様の utfwadm コマンドを使用してクライアントで利用できるようにすることができます。現在のインストール手順では、ファームウェアをダウンロードしてインストールする手順について説明しています。

Sun Ray Software をインストールする前に最新の Sun Ray Operating Software をインストールすることをお勧めしますが、Sun Ray Software をインストールしたあとでファームウェアをインストールおよび構成することもできます。Sun Ray Software インストールプロセスとは別に Sun Ray クライアントでファームウェアを更新するには、Section 14.3, “Sun Ray クライアントでファームウェアを更新する方法”を参照してください。

サーバーにファームウェアがインストールされていない場合は、Sun Ray Software インストールスクリプトで次の警告が発生します。

Sun Ray Operating Software (firmware) is not installed.
It is recommended that you install the latest firmware
before installing Sun Ray Software.  
Continue without firmware? (Y/N) [Y] 
          

また、サーバーに古いファームウェアバージョンがインストールされている場合は、Sun Ray Software インストールスクリプトで次の警告が発生します。

You are attempting to install SRS on a system with an old version
of Sun Ray Operating Software.
Continue with old firmware? (Y/N) [N] 
          

3.2.5. Sun Ray Software をインストールおよび構成する方法

この手順では、Oracle Linux と Oracle Solaris の両方のオペレーティングシステムで utsetup コマンドを使用して Sun Ray サーバーをインストールして構成します。

utsetup コマンドでは、共有ネットワークを (LAN) を使用するように Sun Ray サーバーを構成したり、Sun Ray クライアントファームウェアを管理するために一連の .parms ファイルを /tftpboot ディレクトリ内に生成したりすることもできます (ファームウェアのダウンロードを管理するように DHCP は構成されていません)。この構成の詳細については、Chapter 2, Sun Ray ネットワーク環境の計画で説明します。

始める前に
  • Sun Ray サーバーにするサーバーが Sun Ray Software の製品要件を満たしていることを確認します。

  • Sun Ray サーバーには、固定ホスト名と静的 IP アドレスの両方が必要です。Sun Ray サーバーは DHCP クライアントにできません。

  • Sun Ray Software のインストールを始める前に、最新の Sun Ray Operating Software (ファームウェア) をダウンロードしてインストールすることをお勧めします。Sun Ray クライアントを最新のファームウェアで更新することによって、最新の Sun Ray Software 機能が確実に提供されます。

  • (Oracle Linux のみ) Sun Ray Software インストールスクリプトは、コンソールからシャットダウン/再起動のオプションを削除しますが、端末を開いてコマンドを実行することはできます。

手順
  1. Sun Ray Software 5.3 メディアパックをダウンロードして解凍し、Sun Ray サーバーからアクセスできるようにします。

    http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/sunrayproducts/downloads/index.html を参照してください。

  2. (省略可能) 最新の Sun Ray Operating Software (ファームウェア) をダウンロードして解凍し、Sun Ray サーバーからアクセスできるようにします。

    http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/sunrayproducts/downloads/index.html を参照してください。

    Sun Ray クライアントを最新のファームウェアで更新することによって、最新の Sun Ray Software 機能が確実に提供されます。

  3. Sun Ray サーバーのスーパーユーザーになります。

    ユーザー環境設定が進められている場合に発生する可能性があるインストールスクリプトエラーを避けるため、次のコマンドを使用します。

    % su - root
  4. 最新の Sun Ray Operating Software (ファームウェア) をダウンロードした場合は、ディレクトリを解凍したファームウェアのディレクトリに変更し、ファームウェアをインストールして Sun Ray Software インストールスクリプトから利用できるようにします。

    # ./utfwinstall
  5. ディレクトリを解凍した Sun Ray Software メディアパックに変更し、Sun Ray Software を Sun Ray サーバーにインストールします。

    # ./utsetup

    utsetup 出力の例については、後述する例のセクションを参照してください。

    インストールスクリプトが終了すると、ログファイルは次の場所にあります。

    Oracle Linux:

    /var/log/utsetup.year_month_date_hour:minute:second.log
    

    Oracle Solaris:

    /var/adm/log/utsetup.year_month_date_hour:minute:second.log
    

    ファイル名の値は、コマンドが開始した時点のタイムスタンプを反映しています。問題の兆候があるかどうかをこれらのファイルでチェックしてください。

    utinstall エラーメッセージのリストについては、Section 3.2.11, “インストール (utinstall) のエラーメッセージ”を参照してください。

  6. Sun Ray サーバーが Oracle Solaris を実行している場合は、次の手順を使用して Sun Ray クライアントのパフォーマンスを向上させます。

    1. 次の行を Sun Ray サーバーの /etc/system ファイルに追加します。

      set hires_tick=1
                  
    2. Sun Ray サーバーをリブートします。

    詳細については、Section 21.2, “ネットワークスイッチでのバッファリングを減らすことで Sun Ray クライアントのパフォーマンスを向上させる方法 (Oracle Solaris)”を参照してください。

  7. セカンダリサーバーがフェイルオーバーグループ内にある場合は、それぞれについて手順 3 - 6 を繰り返します。

    プライマリサーバーの utsetup インストール中に HA グループ (フェイルオーバーグループ) 構成を選択した場合は、生成された応答ファイルを各セカンダリサーバーにコピーし、utsetup コマンドを使用してフェイルオーバーグループ構成をレプリケートできます。たとえば、応答ファイルをセカンダリサーバーの /tmp ディレクトリに保存してから、utsetup -a -D /tmp コマンドを使用できます。

    この方針により、同じ構成情報を入力し直すために必要な時間が減り、構成エラーを最小限に抑えることができます。詳細については、Section 3.2.8, “Sun Ray サーバーをクローニングする方法”を参照してください。

  8. Sun Ray サーバーのホスト名または IP アドレスを sunray-config-servers および sunray-servers DNS エントリに追加して、それぞれファームウェア更新および Sun Ray セッションでクライアントからサーバーを利用できるようにします。

    詳細については、Chapter 2, Sun Ray ネットワーク環境の計画を参照してください。

  9. Sun Ray クライアントをリブートして、Sun Ray サーバーによって提供される新しい Sun Ray Operating Software (ファームウェア) をダウンロードし更新します。

    Note

    Sun Ray Software 5.3 ファームウェアを Sun Ray 3 シリーズのクライアントにインストールする場合は、スマートカードコントローラのファームウェアが更新されている約 40 秒間、スマートカードの LED が点滅します。これは正常です。

  10. Windows Connector を使用することを計画している場合は、指定された Windows サーバーに Windows Connector コンポーネントをインストールします。詳細については、Section 3.2.7, “Windows システムに Windows Connector コンポーネントをインストールする方法”を参照してください。

3.2.5.1. JDS 統合パッケージをインストールする (Oracle Solaris)

Sun Java Desktop System (JDS) 統合パッケージは、Oracle Solaris 10 上での Windows Connector と JDS デスクトップの統合を向上させる、uttscwrap と呼ばれる CLI を提供します。

  1. JDS 統合パッケージがあるメディアパックの場所に変更します。

    # cd media_pack_directory/Supplemental/JDS_Integrator/Solaris10+/sparc/Packages
  2. JDS 統合パッケージ (SUNWuttscwrap) をインストールします。

    # pkgadd -d .

    uttscwrap コマンドは /opt/SUNWuttscwrap/bin ディレクトリにインストールされます。uttscwrap コマンドの詳細については、Section 18.3, “Windows Connector の使用”を参照してください。

3.2.5.2. スウェーデン語またはポルトガル語のロケールサポートを追加する (Oracle Linux)

Sun Ray Software のインストールでは、デフォルトで管理 GUI の一部のロケールがインストールされません。スウェーデン語またはポルトガル語のロケールをインストールする場合は、次の手順を使用します。

  1. ロケールパックがあるメディアパックイメージの場所にディレクトリを変更します (kio パッケージは Kiosk_Mode_4.4 パスにあります):

    # cd media_pack_directory/Components/10-SRSS/Content/Sun_Ray_Core_Services_4.4/Linux/Packages
    # cd media_pack_directory/Components/10-SRSS/Content/Kiosk_Mode_4.4/Linux/Packages
  2. ポルトガル語のロケールをインストールします。

    # rpm -i SUNWputo-4.1-04.i386.rpm
    # rpm -i SUNWpkio-4.1-04.i386.rpm
                
  3. スウェーデン語のロケールをインストールします。

    # rpm -i SUNWsuta-4.3-04.i386.rpm
    # rpm -i SUNWsuto-4.3-04.i386.rpm
    # rpm -i SUNWsutwa-4.3-04.i386.rpm
    # rpm -i SUNWsutwh-4.3-04.i386.rpm
    # rpm -i SUNWsutwl-4.3-04.i386.rpm
    # rpm -i SUNWskio-4.3-04.i386.rpm

3.2.5.3. スウェーデン語またはポルトガル語のロケールサポートを追加する (Oracle Solaris)

Sun Ray Software のインストールでは、デフォルトで管理 GUI の一部のロケールがインストールされません。スウェーデン語またはポルトガル語のロケールをインストールする場合は、次の手順を使用します。

  1. Sun Ray サーバーのハードウェアアーキテクチャに応じてロケールパックがあるメディアパックイメージの場所にディレクトリを変更します (kio パッケージは Kiosk_Mode_4.4 パスにあります):

    # cd media_pack_directory/Components/10-SRSS/Content/Sun_Ray_Core_Services_4.4/Solaris_10+\
    /sparc/Packages
    # cd media_pack_directory/Components/10-SRSS/Content/Kiosk_Mode_4.4/Solaris_10+\
    /sparc/Packages
    # cd media_pack_directory/Components/10-SRSS/Content/Sun_Ray_Core_Services_4.4/Solaris_10+\
    /i386/Packages
    # cd media_pack_directory/Components/10-SRSS/Content/Kiosk_Mode_4.4/Solaris_10+\
    /i386/Packages
  2. ポルトガル語のロケールをインストールします。

    # pkgadd -d . SUNWputes
    # pkgadd -d . SUNWputo
    # pkgadd -d . SUNWpkio            
  3. スウェーデン語のロケールをインストールします。

    # pkgadd -d . SUNWsuta
    # pkgadd -d . SUNWsutes
    # pkgadd -d . SUNWsuto
    # pkgadd -d . SUNWsutwa
    # pkgadd -d . SUNWsutwh
    # pkgadd -d . SUNWsutwl
    # pkgadd -d . SUNWskio

3.2.5.4. ヘッドレス Sun Ray サーバーを構成する (Oracle Linux)

Oracle Linux を実行するヘッドレス Sun Ray サーバーと Gnome Display Manager (GDM) を使用する Sun Ray クライアントとを使用することを計画している場合、この構成は Sun Ray クライアントでエラーを生成し、CPU プロセスを消費します。エラーが発生するのは、GDM はコンソールディスプレイが存在していることを前提としていて、GDM は存在しないコンソールデバイスにサービスを提供し続けようとする (そして失敗し続ける) ためです。

回避方法は、Sun Ray サーバーの /etc/inittab ファイルで、preadm コマンドに -no-console オプションを追加することです。

x:5:respawn:/etc/X11/prefdm --nodaemon --no-console

Oracle サーバーでは、仮想コンソールを提供する Integrated Lights Out Manager (ILOM) のサービスプロセッサを備えているため、この回避方法は必要ありません。

3.2.5.5. インストールの出力の例

次のコード出力は、utsetup -d コマンドを使用して Oracle Solaris ベースの Sun Ray サーバーをインストールする例を示します (すべてのデフォルト設定をインストールします)。

# ./utsetup -d
==================================================================
=== Installing Sun Ray Software - utinstall ===

.
.
.
.
.
***License Agreement (not shown)***
.
.
.
.
.

Accept? (Y/N) 

# utinstall-srss   Version: 4.4     Thu Dec 29 09:44:34 CST 2011

Sun Ray Server Software 4.4              not installed
Sun Ray Data Store 3.4                   not installed
Kiosk Mode 4.4                           not installed
Enter Java v1.6 (or later) location: [/usr/java] 

About to Install Sun Ray Server Software 4.4
Continue? (Y/N) [Y] 

About to carry out the following operations:

Install	 [ Sun Ray Server Software 4.4 ]
Install	 [ Sun Ray Data Store 3.4 ]
Install	 [ Sun Ray Server Software 4.4 French Admin GUI ]
Install	 [ Sun Ray Server Software 4.4 Japanese Admin GUI ]
Install	 [ Sun Ray Server Software 4.4 Simplified Chinese Admin GUI ]
Install	 [ Sun Ray Server Software 4.4  ]
Install	 [ Kiosk Mode 4.4 ]
Install	 [ Kiosk Mode 4.4 localized files ]
Install	 [ data for utslaunch ]
Install	 [ Sun Ray Server Software 4.4 modules for utsunmc ]
Install	 [ Service Tags 1.1 ]
Install	 [ Smart Card Services 1.5 ]
Install	 [ VMware View Connector 1.4 ]


.
.
.
.
.
***Sun Ray Server Software package/RPM installation output (not shown)***
.
.
.
.
.


Installation of Sun Ray Server Software has completed.


+++ Installing 'Sun Ray Connector 2.5'

.
.
.
.
.
***Sun Ray Connector package/RPM installation output (not shown)***
.
.
.
.
.


+++ Done.

==================================================================
=== Creating directory structure - utacleanup

==================================================================
=== Performing basic configuration - utconfig

Activating product
Product activation output being logged at /var/adm/log/utctl.2011_12_29_09:47:26.log

Configuration of Sun Ray Server Software

This script automates the configuration of the Sun Ray Server Software
and related software products.  Before proceeding, you should have read
the Installation and Configuration Guide for planning purposes. For
your convenience, default values (where applicable) are shown in
brackets.
Continue? (Y/N) [Y] 
Enter new UT admin password:  

Again: Enter new UT admin password:  


Configure Sun Ray Web Administration? (Y/N) [N] 
Enter Apache Tomcat installation directory [/opt/apache-tomcat] 
Enter HTTP port number [1660] 
Enable secure connections? (Y/N) [Y] 
Enter HTTPS port number [1661] 
Enter Tomcat process username [utwww] 
Enable remote server administration? (Y/N) [N] 

Configure Sun Ray Kiosk Mode? (Y/N) [N] 

Enter user prefix [utku] 

Enter group [utkiosk] 

Enter userID range start [150000] 

Enter number of users [25] 


Configure this server for a failover group? (Y/N) [N] 

About to configure the following software products:

Sun Ray Data Store 3.4
    Hostname: sray-server
    Sun Ray root entry: o=utdata
    Sun Ray root name: utdata
    Sun Ray utdata admin password: (not shown)
    SRDS 'rootdn': cn=admin,o=utdata

Sun Ray Web Administration hosted at Apache Tomcat/5.5.20
    Apache Tomcat installation directory: /opt/apache-tomcat
    HTTP port number: 1660
    HTTPS port number: 1661
    Tomcat process username: utwww
    Remote server administration: Disabled

Sun Ray Server Software 4.4
    Failover group: no
    Sun Ray Kiosk Mode: yes

Sun Ray Kiosk Mode 4.4
  User name prefix:   utku
  Base user ID:       300000
  Number of accounts: 25
  Kiosk group name:   utkiosk
  Kiosk group ID:     auto
Continue? (Y/N) [Y] 

Updating Sun Ray Data Store schema ...

Updating Sun Ray Data Store ACL's ...

Creating Sun Ray Data Store ...

Restarting Sun Ray Data Store ...
.
Thu Dec 29 09:51 : utdsd starting

Loading Sun Ray Data Store ...

Executing '/usr/bin/ldapadd -p 7012 -D cn=admin,o=utdata' ...
adding new entry o=utdata

adding new entry o=v1,o=utdata

adding new entry utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=desktops,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=users,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=logicalTokens,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=rawTokens,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=multihead,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=container,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=properties,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry cn=utadmin,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=smartCards,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utordername=probeorder,utname=smartCards,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=policy,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=resDefs,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=prefs,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utPrefType=resolution,utname=prefs,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utPrefClass=advisory,utPrefType=resolution,utname=prefs,utname=sray-server,
o=v1,o=utdata


Added 18 new LDAP entries.

Creating Sun Ray Server Software Configuration ...
Adding user account for 'utwww' (ut admin web server user) ...done
Sun Ray Web Administration enabled to start at system boot.
Starting Sun Ray Web Administration...
See /var/opt/SUNWut/log/utwebadmin.log for server logging information.

Unique "/etc/opt/SUNWut/gmSignature" has been generated.

Restarting Sun Ray Data Store ...
..
Thu Dec 29 09:52 : utdsd starting
Adding user admin ...
User(s) added successfully!

Creating new Sun Ray Kiosk Mode configuration ...

Validating new user ids.
Validating new user accounts.
Creating kiosk group utkiosk
Configuring new kiosk user accounts:
.........................
25 users configured

***********************************************************
The current policy has been modified.  You must restart the 
authentication manager to activate the changes. 
***********************************************************

Enter groupname for Windows Connector [utwc] 
The group 'utwc' already exists.
A dedicated group should be used for SRWC.
Use existing group anyway (Y/N) [Y] 
Creating required LDAP schema ... 
adding new entry utname=remoteclient,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

adding new entry utname=users,utname=remoteclient,utname=sray-server,o=v1,o=utdata

Done.

*****************************************************************************
A restart of Sun Ray services is required before the Sun Ray Connector for 
Windows Operating Systems is used. Please run :

           /opt/SUNWut/sbin/utstart

Note that this will *NOT* terminate any sessions.
*****************************************************************************

Configuration of Sun Ray Server Software has completed.  Please check
the log file, /var/adm/log/utconfig.2011_12_29_09:47:26.log, for errors.

==================================================================
=== Configuring access policy - utpolicy
Enter policy specification as if on utpolicy command line: [-a -g -z both -M] 

The authentication manager must be restarted for changes to take effect. 
If a significant policy change has been made then a cold restart must be
initiated with the following command, note that all existing sessions 
will be terminated:

	/opt/SUNWut/sbin/utstart -c

If a minor policy change was made then it is not necessary to terminate 
existing sessions and a warm restart is sufficient by executing the 
following command:

	/opt/SUNWut/sbin/utstart

==================================================================
=== Configuring firmware downloads - utfwadm
Do you want to configure Firmware downloads for Sun Ray clients? (Y/N) [Y] 

==================================================================
=== Enabling LAN access - utadm
Do you want to enable LAN access for Sun Ray clients at this time? (Y/N) [N] 
### Turning on Sun Ray LAN connection

NOTE: utstart must be run before LAN connections will be allowed


==================================================================
=== Starting Sun Ray Software - utstart
A cold restart has been initiated... messages will be logged to /var/opt/SUNWut/log/messages.

3.2.6. Sun Ray クライアントの構成 (.parms) を一元管理する方法

Sun Ray クライアントは、ファームウェアサーバーを発見すると対応する *.parms ファイルをダウンロードします。このファイルにはファームウェアリビジョンが含まれています (ファームウェアが最新であることを確認するためにクライアントで確認されます)。.parms ファイルは、sunray-servers DNS エントリが使用されない場合に Sun Ray サーバーを指定するために使用される servers キーワードなど、Sun Ray クライアントのほかの構成値を一元管理して提供するためにも使用できます。構成値のリストについては、Table 3.7, “Sun Ray クライアントの構成パラメータ (.parms)”を参照してください。

デフフォルトで、utsetup は Sun Ray モデルタイプごとに .parms ファイルの初期セットを作成します。すべての .parms ファイルのための一元管理された更新に対して、utfwadm コマンドの -i オプションおよびテンプレートファイルを使用できます。テンプレート内のキー/値エントリは、モデル固有の各 .parms ファイルに付加されます。

手順
  1. Sun Ray サーバーのスーパーユーザーになります。

  2. Sun Ray サーバーに /tftpboot ディレクトリが存在しない場合は、作成します。

    # mkdir /tftpboot
  3. .parms ファイルのテンプレートを作成します。

    このテンプレートはキー/値ペアを持つテキストファイルであり、ファイルシステムの任意の場所に配置できます。一般的には /tftpboot ディレクトリに保存されます。次の例では、ファイルは srsconfig という名前であり、/tftpboot ディレクトリに存在します。

    # vi /tftpboot/srconfig

    .parms ファイルに追加できるキー/値ペアのリストについては、Table 3.7, “Sun Ray クライアントの構成パラメータ (.parms)”を参照してください。

  4. utfwadm コマンドを使用して .parms ファイルを更新します。

    utfwadm コマンドは、Sun Ray サーバーにインストールされている最新のファームウェアを自動的に使用します。次の例では、テンプレートファイルの場所に再び /tftpboot/srsconfig を使用します。

    # /opt/SUNWut/sbin/utfwadm -AaV -i /tftpboot/srconfig

Table 3.7, “Sun Ray クライアントの構成パラメータ (.parms)”にキー/値ペアを一覧表示します。

.parms ファイルに追加するキー/値ペアは、key=value の形式で大文字と小文字を区別して記述し、空白文字は指定できません。0 または 1 の値を指定できるオプションに値が指定されていない場合は、デフォルト値 0 が設定されます。次の表は、指定できるオプションのリストを示しています。.parms ファイルの構成に使用されるオプションの詳細は、utfwadm のマニュアルページを参照してください。

Table 3.7. Sun Ray クライアントの構成パラメータ (.parms)

説明

bandwidth=bits_per_second

Sun Ray クライアントで使用する最大帯域幅制限を bps 単位で設定します。

cmdcashsize=size

最新のコマンドの一覧を保存するために使用するコマンドキャッシュを K バイト単位で設定します。デフォルト値は 512 K バイト、最大値は 8192 K バイト、0 という値はコマンドキャッシュを無効にします。

compress=[0 | 1]

1 に設定すると、圧縮が有効になります。デフォルトは 1 (圧縮がオン) です。

fastload=[0 | 1]

1 に設定すると、TFTP サーバーがサポートする限りの最大 TFTP 転送サイズに強制されます。デフォルトのパケットは 512 バイトです。応答時間の長い接続では、この設定を使用することで一般にファームウェアダウンロードの速度が倍増します。

fulldup=[0 | 1]

1 に設定すると、全二重設定が有効になります。

enablegui=[force | none | hashed-passwd | prompt | off]

disablegui=[force | none | hashed-passwd | prompt | off]

構成 GUI を有効または無効にします。これらのキーワードは、utfwadm -G または utfwadm -g コマンドを使用する場合にそれぞれ変更する必要があります。詳細については、Chapter 14, Sun Ray クライアントのファームウェアを参照してください。

kbcountry=code

国番号の値 0 を通知する米国向け以外の USB キーボードに、キーボード国番号 (キーボードマップ) を指定できます。この値は、構成 GUI の「詳細」メニューでも設定できます。

番号の一覧については、Section 13.17, “キーボード国番号”を参照してください。

LogXXX=

さまざまなログイベントのログレベルを設定します (XXX は、ApplVidUSBNet または Kern のいずれか)。有効な値は 1 - 7 で、7 はログ出力がもっとも詳細です。タイプごとに別々のエントリを指定する必要があります。ログ情報は、LogHost 上の /var/opt/SUNWut/log/messages ファイルに保存されます。

外部 DHCP サーバーをサポートする共有ネットワーク (LAN) (utadm -L on を使用した構成済みネットワーク) を使用する場合、LogXXX 値と LogHost 値が設定されないとイベントタイプごとの記録が無効になります。

LogHost=

1 つ以上の LogXXX エントリが指定されたときに、ログ出力が保存される Sun Ray サーバー。有効な値は、Sun Ray サーバーの解決可能な DSN ホスト名、または IP アドレスです。フェイルオーバーグループを使用するときは、プライマリ Sun Ray サーバーを指定してください。

lossless=[0 | 1]

1 に設定すると、損失の大きい圧縮を使用できなくなります。

MTU=

ネットワークの MTU を設定します。各種のソースから提供された値のうち、最小の値が使用されます。

poweroff=

Sun Ray 3 シリーズのクライアントがオフになるまでのアイドル時間を設定します。デフォルトの電源切断時間は 30 分です。poweroff=0 を設定すると、電源切断機能が無効になります。電源切断機能が有効である場合、ファームウェアの電源切断の最小値は 10 分になり、電源切断の最大値は 30 日になります。電源切断機能の値は分単位です。

たとえば、poweroff=15 は電源切断のアイドルタイマーを 15 分に設定します。

select=

許容される値は inorder または random です。最初から開始するか、ランダムに開始して、サーバーリストからサーバーを選択します。

servers=

使用可能なセッションサーバーを表すホスト名または IP アドレス (混在可) をコンマ区切りで指定します。

stopkeys=[keyn[-keyn]* | none]

修飾キーの代替の組み合わせを指定して、Sun キーボードの Stop キーまたは Ctrl-Pause キーシーケンスと同じ機能を実行します。デフォルトでは、代替の組み合わせは Ctrl-Shift-Alt-Meta です。詳細については、Section 13.1, “Sun Ray クライアントのホットキー”を参照してください。

keyn の値には Ctrl-Shift-Alt-Meta キーのいずれかの組み合わせを使用できますが、少なくとも 2 つのキーを使用する必要があります。たとえば、この値に Ctrl-Alt または Meta-Ctrl-Shift を設定できます。

このパラメータに none を設定すると、代替キーの組み合わせは無効になります。

Meta キーは異なるキーボードで異なる名前を持っています。PC キーボードでは「Windows」キー、Mac キーボードでは「Command」キーです。

stopqon=[0 | 1]

1 に設定すると、Stop-Q キーシーケンスを使用して、Sun Ray クライアントをサーバーから切断できます (特に VPN 接続を使用している場合)。

utloadoff=[0 | 1]

1 に設定すると、utload プログラムを使用して Sun Ray クライアントにファームウェアを読み込ませる機能が無効になります。

videoindisable=[0 | 1]

1 に設定すると、Sun Ray 270 クライアントの前面の入力ソースを無効にし、クライアントの出力のみを表示するようにモニターをロックします。


3.2.7. Windows システムに Windows Connector コンポーネントをインストールする方法

Windows Connector 機能は、Sun Ray クライアント上で Windows リモートデスクトップサービスを提供できます。Sun Ray Software には、リモートデスクトップサービスのパフォーマンスおよび機能を向上させるために Windows システムにインストールするべき Windows Connector コンポーネントがいくつか用意されています。

Note

デフォルトでは、Windows システムでリモートデスクトップサービスは有効ではないため、明示的に有効にする必要があります。詳細については、Windows のドキュメントを参照してください。

この手順では、Windows システムに Windows Connector コンポーネントをインストールする手順を示します。

  • USB リダイレクション - Windows セッションから Sun Ray クライアントに接続された USB デバイスへのアクセスを有効にします。

  • メディアリダイレクション - Windows Media Player のパフォーマンスを向上します。

  • Adobe Flash の高速化 - Adobe Flash コンテンツの再生機能を向上させます。

  • オーディオ/ビデオの同期 - マルチメディアコンテンツのオーディオとビデオの同期を向上させます。

  • オーディオ入力 - Windows セッションから Sun Ray クライアント上のオーディオ録音を有効にします。

  • Client Information Agent - ホットデスク間でクライアント名を更新できるようにしたり、Windows セッションの切断時および再接続時にアクションを実行できる機能を提供したりします。

*.msi ファイルを使用して Sun Ray Connector Windows コンポーネントをインストールする場合は、srs-winstaller.exe /S /D=c:path を使用して srs-wininstaller.exe 実行可能ファイルから *.msi ファイルを抽出できます。

Note

インストール UI を省略するために、コマンド行から srs-winstaller /S を実行できます。

Note

Adobe Flash 高速化やオーディオ/ビデオ同期コンポーネントには、Windows Performance Counter API をサポートするハードウェアが必要です。Windows Performance Counter API が正しく動作しない場合、コンポーネントは読み込みに失敗したり、予期しない動作になったりする可能性があります。既知の例として、コンピュータの BIOS で AMD Cool'n'Quiet テクノロジが有効である場合にこの問題が発生します (これは http://support.microsoft.com/kb/895980 で説明されています)。

手順
  1. Windows システムに管理者としてログインします。

  2. 仮想マシン (VM) に USB リダイレクションコンポーネントをインストールする場合、一部の VM で USB ドライバがデフォルトで提供されていない場合は、その VM にドライバを追加する必要があります。詳細については、Section 18.6.5, “USB ドライバを仮想マシンに追加する方法”を参照してください。

  3. 解凍された Sun Ray Software メディアパックの Sun Ray Connector Windows コンポーネントインストーラに Windows システムからアクセスできることを確認します。

    media_pack_image/Components/20-SRWC/Content/Sun_Ray_Connector_Windows_Components_2.5
    
  4. srs-winstaller.exe ファイルを Windows システムにコピーします。

  5. srs-winstaller アイコンをダブルクリックして、Sun Ray Connector Windows コンポーネントのセットアップウィザードを起動します。

  6. ライセンス契約を確認し、「同意します」をクリックします。

  7. インストールするコンポーネントを選択し、「インストール」をクリックします。

    Figure 3.1. Windows コンポーネントのセットアップウィザード

    「Sun Ray Connector Windows コンポーネントのセットアップ」ウィンドウのスクリーンショット

  8. インストールが完了したら、「完了」をクリックします。

    Windows システムを再起動します (要求された場合)。

  9. インストールした機能に応じて、次のセクション (次の手順) に進みます。

3.2.7.1. マルチメディアリダイレクション - 次の手順

マルチメディアリダイレクションコンポーネントには、MPEG-2 および H.264 ビデオストリーム用のオーディオ/ビデオデマルチプレクサは組み込まれていません。ビデオが高速化されたことを確認するには、サードパーティーまたはフリーウェアのソリューション (MatroskaSplitter フリーウェア など) をダウンロードしてインストールしてください。

3.2.7.2. Adobe Flash 高速化 - 次の手順

Adobe Flash ビデオの場合、ユーザーは Internet Explorer の「サード パーティー製のブラウザー拡張を許可する」を有効にする必要があります (「ツール」の「インターネット オプション」->「詳細設定」タブにあります)。

3.2.7.3. オーディオ/ビデオの同期 - 次の手順

Note

オーディオが正しく動作するには、Sun Ray オーディオドライバをデフォルトとして設定する必要があります。ユーザーがデフォルトのオーディオドライバを変更した場合は、各自が次の手順を実行して Sun Ray オーディオドライバをデフォルトにする必要があります。

  1. Windows デスクトップから「設定」->「コントロール パネル」を選択します。

  2. 「サウンドとオーディオ デバイス」をクリックします。

  3. 「オーディオ」タブをクリックします。

  4. 「Sun Ray RDP Audio Driver」がデフォルトではない場合は、それを選択し、「適用」をクリックします。

  5. ブラウザを閉じて開き直します。

3.2.7.4. USB リダイレクション - 次の手順

「マイ コンピュータ」で、「プロパティー」->「ハードウェア」->「デバイス マネージャ」を選択し、「システム デバイス」セクションに utSrServerBus エントリが表示されていることを確認します。例については、Figure 3.2, “USB リダイレクションのインストールを確認する”を参照してください。

Figure 3.2. USB リダイレクションのインストールを確認する

utSrServerBus デバイスが「システム デバイス」セクションに表示されていることを示す「デバイス マネージャ」ウィンドウのスクリーンショット。

新しい Window セッションから USB リダイレクションが動作していることを確認する方法については、Section 18.6.6.1, “USB リダイレクションがアクティブであることを確認する方法”を参照してください。

3.2.7.5. Windows Connector コンポーネントを修復する方法

srs-winstaller.exe 実行可能ファイルはアーカイブで、2 つの .msi ファイルを一時ディレクトリに展開してから制御を Microsoft Windows インストーラに移行します。インストール済みの Windows Connector コンポーネントソフトウェアを修復する必要がある場合は、.msi ファイルを使用できなくなっている可能性があります。

Windows Connector コンポーネントソフトウェアを修復するには、2 つの方法があります。もっとも簡単な方法は、追加/削除インタフェースを使用してソフトウェアをアンインストールしてから前述の手順を使用して再インストールすることです。

もう 1 つの修復方法は、追加/削除インタフェースで Windows Connector コンポーネントを選択し、「修復」をクリックすることです。修復プロセスで .msi ファイルの場所が要求される場合は、次の手順を使用してファイルを srs-winstaller.exe 実行可能ファイルから展開します。

  1. パスや名前に空白文字を含まない新しいディレクトリを作成します。この手順の例では、c:\srwc を使用します。

  2. コマンドシェルウィンドウで、次のコマンドを実行します。

    srs-winstaller.exe /S /D=c:\srwc

    これで .msi ファイルが c:\srwc ディレクトリで利用できるようになります。

3.2.8. Sun Ray サーバーをクローニングする方法

utsetup コマンドは、Sun Ray サーバーと Sun Ray Software をインストールして構成できます。その後、作成された応答ファイルを使用して、ほかのサーバーをインストールして構成できます。Sun Ray Software のインストールを自動化する方法の詳細については、Section 3.2.3, “Sun Ray Software のインストールを自動化する”を参照してください。

Figure 3.3, “Sun Ray サーバーをクローニングする”に、utsetup コマンドを使用して Sun Ray サーバーをクローニングする方法について示します。

Figure 3.3. Sun Ray サーバーをクローニングする

この図は、Sun Ray サーバーをクローニングする方法を示しています。

Note

*.utdialog_responses.props ファイルにはパスワードが含まれている可能性があり、悪意のあるユーザーが読み取った場合に復号化される恐れがあるため、これらのファイルをコピーするときはセキュリティーに十分注意してください。たとえば、ファイルにセキュアなアクセス権 (グループや「other」には読み取り不可) を設定したり、構成が完了したら一時的な場所からファイルを削除したりすることをお勧めします。

  1. 解凍された Sun Ray Software メディアパックから、utsetup コマンドを実行して Sun Ray サーバーをインストールして構成します。

    応答は、/var/opt/SUNWut/utdialog.d/*.utdialog_responses.props ファイルに保存されます。

  2. 応答ファイルを別のサーバーにコピーします。この例では、ファイルは Server B の /tmp ディレクトリにコピーされています。

  3. 解凍された Sun Ray Software メディアパックから、utsetup -a -D /tmp コマンドを実行して、手順 1 で作成したサーバー上のインストールおよび構成をクローニングします。

    通常は、同じフェイルオーバーグループのメンバーから、変更なしで構成を適用できます。新しいフェイルオーバーグループの場合は、新しい構成を作成するために応答ファイルの編集が必要になる可能性があります (たとえば、レプリケーション用に新しいプライマリとセカンダリを指定します)。utdialog_responses.props(5) マニュアルページでは、ファイルの書式の詳細を説明しています。

3.2.9. Sun Ray サーバーをデフォルト設定でインストールして構成する方法

utsetup コマンドを使用する別の方法は、デフォルト設定ですばやくサーバーをインストールおよび構成することです。

  1. スタンドアロンで使用するように (フェイルオーバーグループ構成なしで) 基本的な Sun Ray Software 製品機能をインストール、構成、有効化しますが、最小限のユーザー応答が必要です (先に進む前に JRE 1.6 が /usr/java にインストールされている必要があります)。

    utsetup -d
  2. 構成を完了します。

    1. (省略可能) フェイルオーバーグループ内でシステムを構成します (各システムで utsetup コマンドを使用して同一の管理パスワードを指定しなかった場合は、この時点で utpw コマンドを実行する必要があります)。

      # utgroupsig
      # utreplica -p secondary-server1 [secondary-server2...]
      

      または

      # utreplica -s primary-server
      
    2. (省略可能) キオスク機能を構成します。

      # utconfig -k -d
    3. (省略可能) ブラウザの Web 管理インタフェースを構成します (先に進む前に、Apache Tomcat が /opt/apache-tomcat にインストールされている必要があります)。

      utconfig -w -d
    4. Sun Ray ネットワークサービスを構成します。

      # utadm -L on

      または

      # utadm -A subnet
      

      または

      # utadm -a interface
      
    5. Sun Ray サービスを起動します

      # utstart

3.2.10. Sun Ray Software を削除する方法

Sun Ray Software を完全に削除するには、この手順に従います。

  1. Sun Ray サーバーのスーパーユーザーとしてログインします。

  2. シェルウィンドウを開き、/opt/SUNWut/sbin ディレクトリに変更します。

    # cd /opt/SUNWut/sbin
  3. フェイルオーバーグループ内のサーバーから Sun Ray Software を削除している場合は、Sun Ray クライアントファームウェアの更新を無効にします。

    詳細については、Section 14.11, “すべての Sun Ray クライアントのファームウェア更新を無効にする方法”を参照してください。

  4. 複製構成を削除します。

    # ./utreplica -u
  5. Sun Ray ネットワークインタフェースを削除します。

    # ./utadm -r
  6. Sun Ray Software の構成を解除します。

    # ./utconfig -u

    すべてのプロンプトに対して y と答えます。

  7. Sun Ray Software をアンインストールします。

    # cd /
    # /opt/SUNWut/sbin/utinstall -u

    すべてのプロンプトに対して y と答えます。

  8. 残りの Sun Ray サーバーすべてに対してこの手順を繰り返します。

3.2.11. インストール (utinstall) のエラーメッセージ

インストール、アップグレード、またはアンインストール時に utinstall スクリプトがエラーを返す場合は、次の表を参照してください。

3.2.11.1. すべてのインストール

メッセージ

意味

解決方法

utinstall: 致命的、media-dir は有効なディレクトリではありません。

-d オプションを呼び出しましたが、media-dir が不完全です。

media-dir ディレクトリにはインストール用の関連パッチとパッケージが必要です。media-dir ディレクトリには Sun Ray ディレクトリが含まれます。

xxxxxx は正常にインストールされませんでした

関連パッケージが正しくインストールされていない場合に、アプリケーションやパッチのインストール時に発生することがあります。

コンポーネント xxxxxx がインストールメディアディレクトリパス内に存在し、適切なアクセス権が設定されていることを確認してから、utinstall スクリプトをもう一度実行してください。

製品の別バージョン x.x が検出されました。ほかの製品ソフトウェアと互換性があるのは製品 y.y のみです。先に進む前に、現在の製品インストールをアップグレードするか削除する必要があります。終了しています...

Sun Ray Software に付属する一部のアプリケーションは、ほかのアプリケーションの特定バージョンのみと互換性があります。

互換性のある必要なアプリケーションは、Sun Ray Software に含まれています。古いバージョンを削除し、utinstall スクリプトをもう一度実行してください。

エラー、Sun Ray Software パッケージがインストールされていません。

このシステムにインストールされている Sun Ray コンポーネントがありません。

製品がインストールされていないため、操作は必要ありません。

このアップグレード中に次のファイルが正常に置換されました。保存されているコピーは directory で見つけることができます

一部のファイルは、アップグレード中に正しく置換されませんでした。

示されたファイルをディレクトリから手動でコピーし、新しいファイルを適宜上書きします。

Partition Name Space Required Space Available
-------------- -------------- ---------------
partition      xxx             yyy

パーティションに十分なディスクスペースが割り当てられていませんでした。ディスクのパーティションを設定し直し、utinstall をもう一度実行します。

 

3.2.11.2. Oracle Linux のインストール

メッセージ

意味

解決方法

次のパッケージは正常に削除されませんでした xxxxxx ...

示されたパッケージは正しく削除されませんでした。

rpm -e コマンドを使用して示された RPM をそれぞれ手動で削除してから、utinstall -u をもう一度実行してください。

製品の削除は正常に完了しませんでした。詳細については、ログファイルを参照してください。

Sun Ray Software の削除は完了しませんでした。

ログファイルで問題の始まったパッケージをチェックし、rpm -e コマンドでそのパッケージを手動で削除してから、utinstall -u をもう一度実行してください。

3.2.11.3. Oracle Solaris のインストール

メッセージ

意味

解決方法

admin-file ファイルを読み取り用に開けません

admin_default ファイルが読み取り不可であるか、または -a オプションを呼び出しましたが admin-file が読み取り不可です。

インストール管理ファイル ((admin_default など) が存在すること、およびアクセス権が適切であることを検証します。

SPARC プラットフォームの場合: SunOS リリースは x.x ですが、有効なリリースは: 10

Sun Ray Software をその Sun Ray Software リリースをサポートしていない Oracle Solaris バージョンにインストールしようとしています。

Sun Ray Software をインストールする前に、Oracle Solaris OS のサポートバージョン 10 へアップグレードします。

x86 プラットフォームの場合: SunOS リリースは x.x ですが、有効なリリースは: 10

このプラットフォーム用の有効な OS リリースを実行していません。

Sun Ray Software をインストールする前に、Oracle Solaris OS のサポートバージョン 10 へアップグレードします。

utinstall を再実行する前に、ディレクトリ /var/tmp/SUNWut.upgrade をクリーンアップしてください.

preserve ディレクトリで、無関係なほかのファイルが見つかりました。

ディレクトリから無関係なファイルを削除します。

utinstall を再実行する前に、既存の保持ファイル preserved_tarfilename を削除してください

示された tar ファイルから復元しないことにしました。

utinstall をもう一度実行する前に、tar ファイルを削除してください。

utpreserve: データを保持できません。アーカイブファイルの作成中にエラーが発生しました

utinstall スクリプトは、既存の構成ファイルを保持できませんでした。

終了してこれらのファイルを手動で保持するか、または続けてください。

次のパッケージは正常に削除されませんでした xxxxxx ...

示されたパッケージは正しく削除されませんでした。

pkgrm コマンドを使用して示されたパッケージをそれぞれ手動で削除してから、utinstall -u をもう一度実行してください。

製品の削除は正常に完了しませんでした。詳細については、ログファイルを参照してください。

Sun Ray Software の削除は完了しませんでした。

ログファイルで問題の始まったパッケージをチェックし、pkgrm コマンドで手動で削除してから、utinstall -u をもう一度実行してください。

3.2.11.4. 変更されるサーバーファイル (Oracle Solaris)

次のファイルは utadm 中に変更されます。

  • /etc/inet/hosts

  • /etc/inet/networks

  • /etc/inet/netmasks

  • /etc/inet/dhcpsvc.conf # DHCP 関連のすべてのファイルを含む

  • /etc/nsswitch.conf

  • /etc/hostname.intf

次のファイルは Sun Ray サービスの起動中に変更されます。

  • /etc/inet/services

  • /etc/inet/inetd.conf

次のファイルは utconfig 中に変更されます。

  • /etc/passwd

  • /etc/shadow

  • /etc/group

次のファイルはインストール後のリブート時に更新されます。

  • /etc/syslog.conf

  • /etc/pam.conf

3.2.11.5. 変更されるサーバーファイル (Oracle Linux)

次のファイルは utadm 中に変更されます。

  • /etc/dhcpd.conf

  • /etc/nsswitch.conf

  • /etc/opt/SUNWut/net/dhcp/SunRay-options

  • /etc/opt/SUNWut/net/dhcp/SunRay-interface-eth1

  • /etc/opt/SUNWut/net/hostname.eth1

  • /etc/opt/SUNWut/net/networks

  • /etc/opt/SUNWut/net/netmasks

  • /etc/hosts

次のファイルは utconfig 中に変更されます。

  • /etc/passwd

  • /etc/shadow

  • /etc/group

また、Sun Ray クライアントごとにディスプレイファイルが次のディレクトリに作成されます。

  • /etc/gdm/PreSession

  • /etc/gdm/PostSession

  • /etc/gdm/Init

  • /etc/gdm/PostLogin