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Oracle® Business Transaction Managementインストレーション・ガイド
12.1.0.7
E61980-01
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11 WCF用のオブザーバ・ライブラリのインストール

このトピックでは、WCF 3.5および4.0のサービスを監視するオブザーバ・ライブラリのインストールおよびアンインストールの手順を説明します。WCF 3.5サービスを監視するオブザーバには.NET 3.5 Frameworkを、WCF 3.5および4.0の両方のサービスを監視するオブザーバには.NET 4.0 Frameworkをインストールする必要があります。このオブザーバが監視できるのは、IIS 7.5によってホストされるWCFサービスのみです。


注意:

このオブザーバがサポートしているアプリケーション・サーバーのバージョンの正確なリストは、Business Transaction Management (BTM)動作保証マトリックスを参照してください。このドキュメントは、http://support.oracle.comからオンラインで参照できます。

特定のオブザーバの互換性および機能の詳細は、オブザーバZIPファイルを展開した後、オブザーバのnanoagentディレクトリにあるREADME.txtファイルを参照してください。


11.1 オブザーバ配布ファイル

Business Transaction Managementオブザーバは、ZIPファイルで配布されます。各ZIPファイルには、特定のアプリケーション・サーバーへのインストールに適した1種類のオブザーバが含まれています。WCF 3.5サービスを監視するオブザーバを含むZIPファイルは、BTMObserver_Iis_7.5_DotNet4_*.zipです。


注意:

完全なZIPファイル名では、アスタリスク(*)はオブザーバのバージョン番号で置換されています。

11.2 WCF 3.5および4.0用のオブザーバ・ライブラリのインストール

  1. WCF用のオブザーバ配布ZIPファイル(BTMObserver_Iis_7.5_DotNet4_*.zip)を探します。

  2. ZIPファイルを一時ディレクトリ(以降、observer_tempと表記します)に解凍します。

    ZIPファイルを解凍すると、configおよびlibの2つのサブディレクトリを含むnanoagentディレクトリが作成されます。

  3. gacutil.exeを使用して、observer_temp\nanoagent\libからグローバル・アプリケーション・キャッシュ(GAC、通常はC:\WINDOWS\assembly)にすべてのDLLファイルをコピーします。

  4. 次のようにアプリケーション構成ファイルを編集して、オブザーバをアプリケーションに構成します。


    注意:

    アプリケーション構成ファイルを編集する前に、バックアップ・コピーを作成します。

    マシンで実行されているすべてのWCFアプリケーションを監視する場合、machine.configファイルを編集します(第11.3項を参照)。

    1つ以上の特定のWebアプリケーションを監視する場合は、各Webアプリケーションについて適切なweb.configファイルを編集します(第11.4項を参照)。

  5. GAC内のAmberPointアセンブリのバージョン番号が、アプリケーション構成ファイルのバージョン番号と一致することを確認します。次に例を示します。

    gac.gifの説明が続きます
    gac.gifの説明

    <soapExtensionTypes>
      <add type="AmberPoint.NanoAgent.DotNet.AspNet.Handlers.SoapExtensionHandler,
       AmberPoint.NanoAgentToolkit, Version=64000.64000.23409.20080,
       Culture=neutral,
       PublicKeyToken=d8685c0afbb35893" priority="1" group="0" />
    </soapExtensionTypes>
    

    バージョン番号がアセンブリと一致していないと、検索されません。

  6. アプリケーション構成ファイルを次のように編集します。

    1. AmberPoint:NanoConfigUrlキーの値に、オブザーバがメッセージを転送するモニターのURLを設定します。

      次の形式を使用します。Host:Portはモニターのホスト名およびポート番号で置換します。

      <add key="AmberPoint:NanoConfigUrl" value="http://Host:Port/btmmonitor/agent/agent"/>
      

      このキーにURLを指定することによって、オブザーバはそのURLのモニターと関連付けられます。オブザーバは起動時に指定されたモニターから構成を取得し、監視結果をそのモニターに送信します。

      AmberPoint:NanoConfigUrlキーにモニターのURLを設定するかわりに、AP_NANO_CONFIG_URLという名前の環境変数を作成し、そこにモニターのURLを設定することもできます。


      注意:

      レプリケートされたモニターを使用している場合は、URLのホストおよびポートの部分にロード・バランサのHTTP仮想サーバーのホストおよびポートを設定する必要があります。たとえば、HTTP仮想サーバーのIPアドレスが10.147.46.152でポート番号が5072の場合、URLを次のように設定します。
      http://10.147.46.152:5072/btmmonitor/agent/agent/
      

      ロード・バランサのHTTP仮想サーバーの詳細は、第8.4項を参照してください。


    2. AmberPoint:NanoHomeキーの値に、オブザーバが構成ファイルをキャッシュする場所を設定します。次に例を示します。

      <add key="AmberPoint:NanoHome" value="C:/nanohome"/>
      
    3. AmberPoint:NanoLogBaseDirキーの値に、エラー・ログを作成する場所を設定します。場所は絶対パスで指定します。ディレクトリが存在しない場合に作成するには、AmberPoint:NanoCreateLogBaseDirキーの値をtrueに設定します。次に例を示します。

      <add key="AmberPoint:NanoLogBaseDir" value="C:/nanohome/log"/>
      <add key="AmberPoint:NanoCreateLogBaseDir" value="true"/>
      

      AmberPoint:NanoLogBaseDirキーには、デフォルト値はありません。nullを設定すると、ログ・ファイルは生成されません。

      オブザーバがログ・ファイルを生成できるように、オブザーバを実行しているユーザーがログ・ディレクトリへの書込み権限を持っていることを確認します。オブザーバは、NETWORK SERVICEという名前のユーザーで実行されます。

      エラー・ロギングの構成の詳細は、第14章「オブザーバ・エラーおよびデバッグ情報のロギング」を参照してください。

  7. 省略可能 – オブザーバ構成ラベルでこのオブザーバのターゲットを指定する場合は、AP_NANO_CONFIG_LABELという名前の環境変数を作成し、その値にラベル文字列を設定します。

    オブザーバのターゲット指定の詳細は、第8.5項「オブザーバ通信ポリシーの適用」を参照してください。

  8. オブザーバがメッセージを転送するモニターに、オブザーバ通信ポリシーが適用されていることを確認します。

    オブザーバ通信ポリシーの適用の詳細は、第8.5項「オブザーバ通信ポリシーの適用」を参照してください。

11.3 machine.configファイルの編集


注意:

machine.configファイルを編集する前に、バックアップ・コピーを作成します。

マシンで実行されているすべてのWCFアプリケーションを監視する場合、machine.configファイルを編集します。通常、このファイルはC:\WINDOWS\Microsoft.NET\Framework\v2.0.50727\CONFIGにあります。

注釈付きのmachine.configファイルの例が、observer_temp\nanoagent\config\Machine.config.partにあります。ファイルの編集の際に、このファイルをガイドとして使用します。

11.4 web.configファイルの編集


注意:

web.configファイルを編集する前に、バックアップ・コピーを作成します。

どのweb.configファイルを編集するかによって、すべてのWebアプリケーションを監視することも、特定のWebアプリケーションのみを監視することもできます。たとえば、Webサイトにインストールされているすべてのアプリケーションを監視する場合、Webサイトのホーム・ディレクトリにあるweb.configファイルを編集します。特定のWebアプリケーションのみを監視する場合、そのアプリケーションのディレクトリにあるweb.configファイルを編集します。

注釈付きのweb.configファイルの例が、observer_temp\nanoagent\config\Web.config.partおよびWeb.config.wcf4.partにあります。WCF 3.5環境にオブザーバをインストールする場合は、ファイルの編集の際にWeb.config.partをガイドとして使用します。WCF 4.0環境にオブザーバをインストールする場合は、両方のファイルをガイドとして使用できますが、Web.config.wcf4.partに記述されている手順の方が効率的です。

11.5 WCF 3.5および4.0用のオブザーバ・ライブラリのアンインストール

  1. アプリケーション構成ファイルのAmberPoint:NanoConfigキーの値で指定した場所から、apobserver.configurationファイルを削除します。

    アプリケーション構成ファイルは、machine.configまたはweb.configです。

  2. アプリケーション構成ファイルをオブザーバのインストール前の状態に戻します。

    オブザーバ配布ファイル(BTMObserver_Iis_7.5_DotNet4_*.zip)には、オブザーバを追加するためにアプリケーション構成ファイルを編集する方法を説明している注釈付きのアプリケーション構成ファイルの例が含まれています。アプリケーション構成ファイルを戻す際に、このファイルをガイドとして使用します。

    machine.configファイルを戻す必要がある場合は、config\Machine.config.partファイルをガイドとして使用します。web.configファイルを戻す必要がある場合は、web.configファイルを構成する際にどちらを使用したかによって、config\Web.config.partまたはWeb.config.wcf4.partをガイドとして使用します。

  3. オブザーバのDLLをGACから削除します(マシン上の他のオブザーバに使用されている場合を除く)。

    各オブザーバDLLの名前は、文字列「AmberPoint」で始まります。DLLを削除するには、右クリックしてアンインストールを選択します。


    注意:

    ASP.NET用のオブザーバは、WCF用のオブザーバと同じDLLの多くを使用します。マシン上にASP.NET用のオブザーバがインストールされている場合は、そこで使用されているDLLは削除しないでください。