ネットワークからのシステムのブート

スタンドアロンのシステムがローカルディスクからブートできない場合、そのシステムを復旧目的でネットワークからブートしなければならないことがあります。ブートサーバーが利用できれば、どのようなシステムもネットワークからブートできます。

SPARC システムをネットワークからブートするには、DHCP サーバーが必要です。また、tftp サービスを提供するブートサーバーも必要です。クライアントのネットワークインタフェースの構成に必要な情報は、DHCP サーバーから提供されます。

x86 ベースのシステムは、PXE ネットワークブートプロトコルをサポートするネットワークから直接ブートすることができます。PXE デバイスと非 PXE デバイスの両方で使用されるデフォルトのネットワークブート方式は DHCP です。PXE または DHCP サーバーを使用できない場合は、GRUB をフロッピーディスク、CD-ROM、またはローカルディスクからロードすることができます。

SPARC システムの場合、ローカルエリアネットワーク (LAN) 上でブートするプロセスと広域ネットワーク (WAN) 上でブートするプロセスは多少異なっています。どちらのネットワークブートシナリオでも、PROM によってブーター (この場合 inetboot) がブートサーバーまたはインストールサーバーからダウンロードされます。

LAN 上でブートするときは、ファームウェアは DHCP を使用して、ブートサーバーまたはインストールサーバーを検出します。そして、ブーター (この場合は inetboot) のダウンロードには TFTP が使用されます。WAN 上でブートするときは、ファームウェアは DHCP または NVRAM プロパティーを使用して、システムをネットワークからブートするために必要なインストールサーバー、ルーター、およびプロキシを検出します。ブーターのダウンロードに使用されるプロトコルは HTTP です。さらに、定義済みの非公開鍵を使ってブーターの署名が確認される場合もあります。

詳細は、次のマニュアルページを参照してください。

• この Oracle Solaris リリースで DHCP がどのように機能するかの詳細は、『Oracle Solaris の管理: IP サービス』のパート II「DHCP」を参照してください。

• x86 システムをネットワークからブートする詳しい手順については、『x86 プラットフォーム上の Oracle Solaris のブートおよびシャットダウン』の第 5 章「x86 ベースシステムのネットワークからのブート (作業)」を参照してください。

• SPARC システムをネットワークからブートする詳しい手順については、『SPARC プラットフォームでの Oracle Solaris のブートおよびシャットダウン』の第 5 章「SPARC ベースシステムのネットワークからのブート (手順)」を参照してください。

• インストールサーバー、インストールクライアント、およびその他のインストールオプションの設定については、『Oracle Solaris 11 システムのインストール』を参照してください。