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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1.6.0)
B72085-01
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24 ポートレット・プロデューサの管理

この章では、WSRPおよびOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録、編集、削除およびデプロイについて説明します。


注意:

ページレット・プロデューサの登録については、別の章で説明します。詳細は、第25.2項「ページレット・プロデューサの登録」を参照してください。


システム管理者はWebCenter Portalアプリケーションをデプロイするために、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドライン・ツールを使用してWSRPおよびOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録および管理できます。

アプリケーション管理者は、提供されている管理ページを使用するかポートレット・プロデューサのタスク・フローを使用して、実行時にポートレット・プロデューサを登録および管理することも可能です。

この章の内容は次のとおりです。

対象読者

この章の内容は、Fusion Middleware管理者(Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してAdminまたはOperatorロールを付与されたユーザー)を対象としています。詳細は、第1.13項「Oracle WebCenter Portalの管理ツール」を参照してください。

24.1 ポートレット・プロデューサに関する必要な知識

ポートレット・プロデューサを使用する際、次の点に留意してください。

24.2 WSRPプロデューサの登録

この項では、Fusion Middleware ControlおよびWLSTコマンドを使用して、デプロイされたアプリケーションに対してWSRPプロデューサを登録する方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

JDeveloperを使用して設計時にWSRPプロデューサを登録する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のWSRPポートレット・プロデューサの登録方法に関する項を参照してください。

24.2.1 Fusion Middleware Controlを使用したWSRPプロデューサの登録

WSRPポートレット・プロデューサを登録する手順は、次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • Spacesアプリケーションの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。

    • Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーション・デプロイメント」メニューから、「WebCenterポータル」「サービス構成」を選択します。

  3. 「ポートレット・プロデューサ接続の追加」セクションで、WSRPプロデューサの接続情報を入力します。

    パラメータの詳細は、表24-1を参照してください。

    表24-1 WSRPプロデューサの接続パラメータ

    フィールド 説明

    接続名

    WebCenter Portalアプリケーション内でこのポートレット・プロデューサ登録を識別するための一意の名前を入力します。名前は、すべてのWebCenter Portal接続タイプにおいて一意である必要があります。

    ここで指定した名前は、Composer (「ポートレット」フォルダの下)に表示されます。

    プロデューサ・タイプ

    このプロデューサのタイプを指定します。「WSRPプロデューサ」を選択します。

    WSDL URL

    WSRPプロデューサの登録URL。

    構文はWSRP実装によって異なります。たとえば、Oracle WSRPコンテナにデプロイされたポートレットのURL形式は次のとおりです。

    http://host_name:port_number/context_root/portlets/wsrp2?WSDL

    http://host_name:port_number/context_root/portlets/wsrp1?WSDL

    http://host_name:port_number/context_root/portlets/?WSDL(WSRP 1.0: 下位互換性のため)

    各要素の意味は次のとおりです。

    • host_nameは、プロデューサがデプロイされているサーバーです。

    • port_numberは、HTTPリスナーのポート番号です。

    • context_rootは、Webアプリケーションのコンテキスト・ルートです。

    • portlets wsrp(1|2)?WSDLは静的テキストです。Oracle WSRPコンテナにデプロイされたすべての製品は、WSRPバージョン1およびバージョン2のプロデューサとして公開されます。

      WebCenter Portal: Spacesでは、バージョン2のWSDLのみがOracle WebLogic Portalプロデューサによってサポートされます。

    次に例を示します。

    http://myhost.com:7778/MyPortletApp/portlets/wsrp2?WSDL

    WSRPプロデューサでは、次のプロデューサ・テスト・ページにアクセスすることによって、この登録URLを取得できます。

    http://host_name:port_number/context_root/info

    プロキシを使用しますか。

    WebCenter Portalアプリケーションでこのプロデューサとの接続にHTTPプロキシを使用する場合、これを選択します。これを選択した場合は、「プロキシ・ホスト」および「プロキシ・ポート」の値を入力してください。

    WebCenter Portalアプリケーションとリモートのポートレット・プロデューサがファイアウォールで分断されていて、プロデューサとの通信にHTTPプロキシが必要な場合、プロキシが必要となります。

    プロキシ・ホスト

    プロキシ・サーバーのホスト名またはIPアドレスを入力します。

    プロキシ・サーバー名の先頭にhttp://を付けないでください。

    プロキシ・ポート

    プロキシ・サーバーがリスニングするポート番号を入力します。デフォルト・ポートは80です。

    デフォルトの実行タイムアウト(秒)

    プロデューサとの通信で適切なタイムアウト時間(秒単位)を入力します。たとえば、プロデューサがWebCenter Portalアプリケーションのページでポートレットを登録、登録解除または表示するのに許される最長所要時間を入力します。デフォルトは30秒です。

    個々のポートレットに固有のタイムアウト時間を定義できますが、その場合ここで指定した値よりも優先されます。


  4. 「セキュリティ」セクションを使用して、アイデンティティ伝播またはアサーションに使用するセキュリティ・トークンのタイプを指定します。

    伝播またはアサートされたユーザー情報が含まれるセキュリティ・トークンは、SOAPヘッダー内のXML要素として表されます。セキュリティ・トークンおよびSOAPメッセージ本文はデジタル署名されて、WebCenter PortalアプリケーションからのSOAPメッセージ送信元の真正性が証明されます。WebCenter Portalアプリケーションがサポートするセキュリティ・トークンは、WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードなし)WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードあり)WSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークンメッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークンおよびメッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークンの6種類です。

    SAMLは、Security Assertion Markup Languageの省略形です。


    注意:

    PeopleSoft WSRPプロデューサは、ユーザー名トークン(パスワードあり)およびメッセージ整合性付きSAMLトークンの2種類のプロファイルをサポートします。Oracle Portal (コンシューマとして)は、ユーザー名トークン(パスワードなし)ユーザー名トークン(パスワードあり)メッセージ整合性付きSAMLトークンの3種類のプロファイルをサポートします。その他のOracle WSRPプロデューサでは、6種類のプロファイルすべてがサポートされています。その他のWSRPコンテナについては、サポートされているトークン形式を各ベンダーに確認してください。


    パラメータの詳細は、表24-2を参照してください。

    表24-2 WSRPプロデューサのセキュリティの接続パラメータ

    フィールド 説明

    トークン・プロファイル

    このWSRPプロデューサでの認証に使用するトークン・プロファイルのタイプを選択します。次から選択します。

    • メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン
      (wss10_saml_token_with_message_integrity_client_policy): このポリシーは、WS-Security 1.0標準に従い、アウトバウンドSOAPリクエストに対してメッセージ・レベルの整合性保護およびSAMLベースの認証を適用します。SAMLトークンはSOAPメッセージに含まれ、送信者保証確認によるSAMLベース認証で使用されます。このポリシーは、WS-Securityの非対称鍵テクノロジBasic 128スイートおよびSHA-1ハッシュ・アルゴリズムを使用してメッセージの整合性を保護します。

    • メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン
      (oracle/wss10_saml_token_with_message_protection_client_policy): このポリシーは、WS-Security 1.0標準に従い、アウトバウンドSOAPリクエストに対してメッセージ・レベルの保護(整合性と機密性)およびSAMLベースの認証を適用します。Webサービス・コンシューマは、SOAPヘッダーにSAMLトークンを含み、確認タイプは送信者保証です。このポリシーでは、WS-Securityの非対称鍵テクノロジのBasic 128スイートを使用します。特に、メッセージ機密性用のRSA鍵メカニズム、メッセージ整合性用のSHA-1ハッシュ・アルゴリズムおよびAES-128ビット暗号化が使用されます。

    • WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードなし)
      (oracle/wss10_username_id_propagation_with_msg_protection_client_policy): このポリシーはWS-Security 1.0標準に従い、アウトバウンドSOAPリクエストに対して、証明書ベースのメッセージ保護を使用してパスワード付きのユーザー名トークン・プロファイル・ベースのアイデンティティ伝播を提供します。資格証明(ユーザー名のみ)は、WS-Security UsernameTokenヘッダーによりアウトバウンドSOAPリクエスト・メッセージに含められます。パスワードは含められません。メッセージの保護は、WS-Security 1.0の非対称鍵テクノロジのBasic 128スイートを使用して提供されます。特に、メッセージ機密性用のRSA鍵メカニズム、メッセージ整合性用のSHA-1ハッシュ・アルゴリズムおよびAES-128ビット暗号化が使用されます。

    トークン・プロファイル(続き)

    • WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードあり)
      (oracle/wss10_username_token_with_message_protection_client_policy): このポリシーはWS-Security 1.0標準に従い、アウトバウンドSOAPリクエストに対して、証明書ベースのメッセージ保護を使用してパスワード付きのユーザー名トークン・プロファイル・ベースのアイデンティティ伝播を提供します。プレーン・テキストとダイジェストの両方のメカニズムがサポートされています。このポリシーでは、WS-Securityの非対称鍵テクノロジのBasic 128スイートを使用します。特に、メッセージの機密性のためのRSA鍵メカニズム、メッセージ整合性のためのSHA-1ハッシュ・アルゴリズムおよびAES-128ビット暗号化が使用されます。

      WSRPプロデューサが別のアイデンティティ・ストアを持つ場合は、このトークン・プロファイルを使用してください。プロデューサに関連する外部アプリケーションを定義し、外部アプリケーションをこのプロデューサに関連付ける必要があります。

    • WSS 1.0 SAMLトークン
      (oracle/wss10_saml_token_client_policy): このポリシーはWS-Security 1.0標準に従い、アウトバウンドSOAPリクエストに対して、SAMLベースの認証を提供します。このポリシーはユーザーIDを伝播するため、通常はメッセージ保護および整合性チェックを必要としない部署内デプロイに使用されます。

      このポリシーではキーストアの構成は必要ありません。

    • メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン
      (oracle/wss11_saml_token_with_message_protection_client_policy): このポリシーは、WS-Security 1.0標準に従い、アウトバウンドSOAPリクエストに対してメッセージ・レベルの保護(整合性と機密性)およびSAMLトークンの移入を適用します。SAMLトークンはSOAPメッセージに含まれ、送信者保証確認によるSAMLベース認証で使用されます。このポリシーでは、署名および暗号化に対称鍵テクノロジ、署名の承認にWS-Securityの非対称鍵テクノロジのBasic 128スイートが使用されます。

    • なし: トークンなし。「なし」を選択した場合、WS-SecurityヘッダーはSOAPメッセージに添付されません。

    構成

    次を選択します。

    • デフォルト: デフォルトのトークン・プロファイル構成が使用されます。

    • カスタム: カスタムのOracle Webサービス・マネージャの構成が使用されます。

      「カスタム」を選択すると追加のセキュリティ・オプション(すべてのキーストア・プロパティを含む)が表示されます。

    発行者名

    SAMLトークンの発行者の名前を入力します。

    例: www.example.com

    発行者名は、サブジェクトの検証を保証する証明エンティティです。これはプロデューサ側で信頼されたSAML発行者である必要があります。

    有効なトークン: メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン。WSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン

    デフォルト・ユーザー

    ユーザーがWebCenter Portalアプリケーションで認証されていない場合、リモート・プロデューサに対してアサートするユーザー名を入力します。

    認証されていない場合、anonymousというアイデンティティがアプリケーション・ユーザーに関連付けられます。anonymousの値がリモート・プロデューサに適していない場合、ここに別のアイデンティティを指定する必要がある場合があります。ただし、この場合、WebCenter Portalアプリケーションがユーザーを認証していないため、指定したデフォルト・ユーザーはリモート・プロデューサで権限の低いユーザーになることに注意してください。ユーザーがアプリケーションで認証されている場合、デフォルト・ユーザーではなくそのユーザーのアイデンティティがアサートされます。

    WSRPリモート・プロデューサはこの情報を受け入れるように設定する必要があります。第24.2.3項「マップされたユーザーIDのための権限のポリシー・ストアへの追加」の説明に従ってポリシー・ストアに権限を追加する必要もあります。

    有効なトークン: メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン、WSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン、WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードなし)。

    関連付けられている外部アプリケーション

    (ユーザー名(パスワードあり))

    このプロデューサが認証に外部アプリケーションを使用する場合、「関連付けられている外部アプリケーション」ドロップダウン・リストを使用してアプリケーションを指定します。目的のアプリケーションがリストに表示されない場合は、「新規作成」を選択して、ここで外部アプリケーションを定義します。

    「WSS 1.0ユーザー名(パスワードあり)」セキュリティ・オプションを使用してプロデューサをサポートするには、外部アプリケーションが必要です。外部アプリケーションが、ユーザー資格証明を格納および提供します。第26.2項「外部アプリケーションの登録」も参照してください。

    有効なオプション: 「WSS 1.0ユーザー名(パスワードあり)」のみ。


  5. 「キー・ストア」セクションを使用して、SOAPメッセージの一部分(セキュリティ・トークンとSOAPメッセージ本文)の署名に使用する証明書および秘密鍵が含まれるキーストアの場所を指定します。

    これらのプロパティは、ドメインに指定された構成を無効にする場合にのみ構成してください。

    パラメータの詳細は、表24-3を参照してください。

    表24-3 WSRPプロデューサのキーストアの接続パラメータ

    フィールド 説明

    受信者の別名

    プロデューサの証明書に関連付けられたキーストア別名を指定します。

    この証明書は、プロデューサに対してメッセージを暗号化するために使用されます。

    ストア・パス

    SOAPメッセージ(セキュリティ・トークンとメッセージ本文)の署名または暗号化に使用する証明書および秘密鍵が含まれるキーストアの絶対パスを入力します。この表に示されている署名、暗号化および受信者キーはこのキーストアで使用できる必要があります。

    指定されたキーストア・ファイルは、JDKのキーツール・ユーティリティを使用して作成されている必要があります。

    パスワード

    キーストアの作成時に設定されたキーストアへのパスワードを指定します。パスワードが使用できない場合や正しくない場合、プロデューサを使用できません。

    署名キーの別名

    署名キーの別名を入力します。

    「署名キーの別名」は、署名に使用される秘密鍵に関連付けられた証明書の識別子です。

    署名キーのパスワード

    「署名鍵の別名」に指定された別名によって識別されるキーにアクセスするためのパスワードを指定します。

    暗号化キーの別名

    返されるメッセージを暗号化するには、プロデューサによって使用されるキーの別名を入力します。有効な値は、指定されたキーストアにあるキーの別名の1つです。

    このプロパティはオプションです。指定しないと、プロデューサは返されるメッセージを暗号化するための署名キーを使用します。

    暗号化キーのパスワード

    暗号化キーにアクセスするためのパスワードを入力します。


  6. 「OK」をクリックします。

    新しいプロデューサが接続表に表示されます。

24.2.2 WLSTを使用したWSRPプロデューサの登録

WLSTコマンドregisterWSRPProducerを使用してWSRPポートレット・プロデューサとの接続を作成し、WebCenter Portalアプリケーションでプロデューサを登録します。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のregisterWSRPProducerに関する項を参照してください。


関連項目:

deregisterWSRPProducerlistWSRPProducersrefreshProducerregisterOOTBProducersregisterSampleProducers


WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

24.2.3 マップされたユーザーIDのための権限のポリシー・ストアへの追加

Default Userフィールドを使用して別のユーザーIDにマップする場合、次のいずれかを実行してポリシー・ストアに権限を追加する必要もあります。

  • 次の権限を直接ポリシー・ストアに追加します。

    <grant>
      <grantee>
       <codesource>
     
    <url>file:${common.components.home}/modules/oracle.wsm.agent.common_11.1.1/wsm-agent.jar</url>
       </codesource>
      </grantee>
      <permissions>
        <permission>
          <class>oracle.wsm.security.WSIdentityPermission</class>
          <name>resource=MyAppID</name>
          <actions>assert</actions>
        </permission>
      <permissions>
    <grant>
    

    前述の行でバージョン番号(ある場合)を含むクライアント・アプリケーション名にMyAppIDを置き換えます。

  • 次のWLSTコマンドを実行して権限を付与します。

    grantPermission(codeBaseURL='file:${common.components.home}/modules/oracle.wsm.agent.common_11.1.1/wsm-agent.jar',
    permClass='oracle.wsm.security.WSIdentityPermission',
    permTarget='resource=MyAppID', permActions='assert')
    

    バージョン番号(ある場合)を含むクライアント・アプリケーション名にMyAppIDを置き換えます。

24.2.4 WebCenter Portal: SpacesでのWSRPポートレット・プロデューサの登録

WebCenter Portal: SpacesでのWSRPポートレット・プロデューサの登録の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドのSpaces管理によるポートレット・プロデューサの登録に関する項を参照してください。

24.2.5 WebCenter Portal: FrameworkアプリケーションでのWSRPポートレット・プロデューサの登録

FrameworkアプリケーションでのWSRPポートレット・プロデューサの登録の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のWSRPポートレット・プロデューサの登録方法に関する項を参照してください。

24.3 WSRPプロデューサの接続テスト

WSRPプロデューサ接続を検証するには、まず次でプロデューサのURLを取得します。

http://host_name:port_number/context_root/info

次に、ブラウザ・ウィンドウでプロデューサのURLを実行します。

WSRP v1プロデューサ接続の場合、URL形式は次のとおりです。

http://host_name:port_number/context_root/portlets/wsrp1?WSDL

次に例を示します。

http://myhost.com:7778/MyPortletApp/portlets/wsrp1?WSDL

WSRP v2プロデューサ接続の場合、URL形式は次のとおりです。

http://host_name:port_number/context_root/portlets/wsrp2?WSDL

次に例を示します。

http://myhost.com:7778/MyPortletApp/portlets/wsrp2?WSDL

24.4 Oracle PDK-Javaプロデューサの登録

この項では、Fusion Middleware ControlおよびWLSTコマンドを使用して、デプロイされたWebCenter PortalアプリケーションにPDK-Javaプロデューサを登録する方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。

JDeveloperを使用して設計時にPDK-Javaプロデューサを登録する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録方法に関する項を参照してください。

24.4.1 Fusion Middleware Controlを使用したOracle PDK-Javaプロデューサの登録

Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録する手順は、次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • Spacesアプリケーションの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。

    • Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーション・デプロイメント」メニューから、「WebCenterポータル」「サービス構成」を選択します。

  3. 「ポートレット・プロデューサ接続の追加」セクションで、Oracle PDK-Javaプロデューサの接続情報を入力します。

    パラメータの詳細は、表24-4「Oracle PDK-Javaプロデューサの接続パラメータ」を参照してください。

    表24-4 Oracle PDK-Javaプロデューサの接続パラメータ

    フィールド 説明

    接続名

    WebCenter Portalアプリケーション内でこのポートレット・プロデューサ登録を識別する一意の名前を入力します。名前は、すべてのWebCenter Portal接続タイプにおいて一意である必要があります。

    ここで指定した名前は、Composer (「ポートレット」フォルダの下)に表示されます。

    プロデューサ・タイプ

    このプロデューサのタイプを指定します。「Oracle PDK-Javaプロデューサ」を選択します。

    URLエンドポイント

    次の構文を使用して、Oracle PDK-JavaプロデューサのURLを入力します。

    http://host_name:port_number/context_root/providers

    各要素の意味は次のとおりです。

    • host_nameは、プロデューサがデプロイされているサーバーです。

    • port_numberは、HTTPリスナーのポート番号です。

    • context_rootは、Webアプリケーションのコンテキスト・ルートです。

    • providersは、静的テキストです。

    次に例を示します。

    http://myHost.com:7778/myEnterprisePortlets/providers

    サービスID

    このプロデューサの一意の識別子を入力します。

    PDK-Javaを使用すると、単一のアダプタ・サーブレットの下に複数のプロデューサをデプロイできます。各プロデューサは、一意のサービスIDで識別されます。サービスIDは、URLエンドポイントにサービスIDが追加されていない場合のみ必要となります。

    たとえば、次のURLエンドポイントには、サービスIDとしてsampleが必要です。

    http://domain.example.com:7778/axyz/providers

    しかし、次のURLエンドポイントにはサービスIDは不要です。

    http://domain.example.com:7778/axyz/providers/sample

    サービスIDは、プロデューサの特性(プロデューサのテスト・ページを表示するかどうかなど)を定義する<service_id>.propertiesというファイルを参照するために使用されます。任意の値を使用して、サービスIDを作成します。サービスIDを指定しないと、_default.propertiesが使用されます。

    プロキシを使用しますか。

    WebCenter Portalアプリケーションでこのプロデューサとの接続にHTTPプロキシを使用する場合、このチェック・ボックスを選択します。これを選択した場合は、「プロキシ・ホスト」および「プロキシ・ポート」の値を入力してください。

    WebCenter Portalアプリケーションとリモートのポートレット・プロデューサがファイアウォールで分断されていて、プロデューサとの通信にHTTPプロキシが必要な場合、プロキシが必要となります。

    プロキシ・ホスト

    プロキシ・サーバーのホスト名またはIPアドレスを入力します。

    プロキシ・サーバー名の先頭にhttp://を付けないでください。

    プロキシ・ポート

    プロキシ・サーバーがリスニングするポート番号を入力します。デフォルト・ポートは80です。

    関連付けられている外部アプリケーション

    このプロデューサのポートレットの1つが認証する必要がある場合、「関連付けられている外部アプリケーション」ドロップダウンを使用して正しい外部アプリケーションを指定します。

    目的のアプリケーションがリストに表示されない場合は、「新規作成」を選択して、ここで外部アプリケーションを定義します。

    第26.2項「外部アプリケーションの登録」も参照してください。

    セッションを確立しますか。

    これを選択した場合、このプロデューサからポートレットを実行するときにユーザー・セッションが有効化されます。セッションが有効な場合、それらはプロデューサのサーバーに保持されます。これによりポートレット・コードはセッションに情報を保持できます。

    メッセージ認証はセッションを使用します。このため、共有鍵を指定するには、このオプションを選択する必要があります。

    プロデューサとサーバーの間でセッションレス通信を行う場合は、このオプションを選択しないでください。

    デフォルトの実行タイムアウト(秒)

    プロデューサとの通信で適切なタイムアウト時間(秒単位)を入力します。たとえば、プロデューサがWebCenter Portalアプリケーションのページでポートレットを登録、登録解除または表示するのに許される最長所要時間を入力します。これはデフォルトで30秒に設定されます。

    個々のポートレットに固有のタイムアウト時間を定義できますが、その場合ここで指定した値よりも優先されます。

    サブスクライバID

    登録するプロデューサのコンシューマを識別する文字列を入力します。

    プロデューサがアプリケーションに登録されると、プロデューサのコールが送信されます。コール中、コンシューマ(このインスタンスのWebCenter Portalアプリケーション)は、「サブスクライバID」の値をプロデューサに渡します。「サブスクライバID」がプロデューサの予測した値でない場合、プロデューサは登録コールを拒否することがあります。

    共有鍵

    暗号化を処理するように設定されているプロデューサに使用する共有鍵を入力します。

    共有鍵は、メッセージ認証用のメッセージ署名を生成するための暗号化アルゴリズムで使用されます。共有鍵を使用してプロデューサが設定されている場合、ここに間違っ共有鍵を入力すると、プロデューサ登録は失敗するので注意してください。共有鍵には、英数字10〜20文字を含めることができます。

    このキーは、フェデレーテッド・ポータル・アダプタ(FPA)を使用してプロデューサを登録するときにも使用されます。共有鍵はHMACキーとも呼ばれます。


  4. 「OK」をクリックします。

    新しいプロデューサが接続表に表示されます。

24.4.2 WLSTを使用したOracle PDK-Javaプロデューサの登録

WLSTコマンドregisterPDKJavaProducerを使用してPDK-Javaポートレット・プロデューサとの接続を作成し、WebCenter Portalアプリケーションでプロデューサを登録します。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のregisterPDKJavaProducerに関する項を参照してください。


関連項目:

deregisterPDKJavaProducerlistPDKJavaProducersrefreshProducer


WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

24.4.3 WebCenter Portal: SpacesでのOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録

WebCenter Portal: SpacesでのOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドのSpaces管理によるポートレット・プロデューサの登録に関する項を参照してください。

24.4.4 WebCenter Portal: FrameworkアプリケーションでのOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録

FrameworkアプリケーションでのOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録方法に関する項を参照してください。

24.5 Oracle PDK-Javaプロデューサの接続テスト

Oracle PDK-Javaプロデューサ接続を検証するには、ブラウザ・ウィンドウで次の形式のプロデューサURLを実行します。

http://host_name:port_number/context-root/providers/producer_name

次に例を示します。

http://domain.example.com:7778/axyz/providers/sample

24.6 プロデューサ登録情報の編集

プロデューサ登録の詳細はいつでも更新できます。

プロデューサが別の場所に移動する場合、そのプロデューサに定義した接続を再構成する必要があります。Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用してURLプロパティを編集できます。

ユーザーがWebCenter Portalアプリケーションで作業している間に行ったポートレットのカスタマイズとパーソナライズをすべて保持するには、プロデューサのカスタマイズとパーソナライズもプロデューサの新しい場所に移行する必要があります。ポートレット・クライアントのメタデータを別の場所に移行するには、WLSTコマンドexportPortletClientMetadataおよびimportPortletClientMetadataを使用します。詳細は、第39.2.3項「ポートレット・クライアント・メタデータのエクスポート(Frameworkアプリケーション)」および第39.2.4項「ポートレット・クライアント・メタデータのインポート(Frameworkアプリケーション)」を参照してください。


注意:

特定のプロデューサのすべてのメタデータ(ポートレットのカスタマイズとパーソナライズのみでなく)を移行する場合、プロデューサ移行ツールを使用します。詳細は、第39.1.3.13項「ポートレット・プロデューサのエクスポート」および第39.1.3.14項「ポートレット・プロデューサのインポート」を参照してください。


この項の内容は次のとおりです。

24.6.1 Fusion Middleware Controlを使用したプロデューサ登録情報の編集

ポートレット・プロデューサの接続情報を更新する手順は、次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • Spacesアプリケーションの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。

    • Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーション・デプロイメント」メニューから、「WebCenterポータル」「サービス構成」を選択します。

  3. 「WebCenter Portalサービス構成」ページのサービスのリストから、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

  4. 「ポートレット・プロデューサ接続の管理」セクションで、変更するプロデューサを選択して「編集」をクリックします。

  5. 「ポートレット・プロデューサ接続の編集」セクションで、必要に応じて接続情報を変更します。詳細は、次を参照してください。

  6. 「OK」をクリックします。

24.6.2 WLSTを使用したプロデューサ登録情報の編集

次のWLSTコマンドを使用して、ポートレット・プロデューサ接続を編集します。

  • WSRPプロデューサ: setWSRPProducer

  • PDK-Javaプロデューサ: setPDKJavaProducer

コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

24.6.3 WSRPプロデューサ・メタデータの新しいWSDL URLへの移行

WSRPプロデューサを新しいWSDL URLに移動する場合、WLSTコマンドのexportPortletClientMetadatasetWSRPProducerおよびimportPortletClientMetadataを使用して、既存のプロデューサのメタデータを新しい場所に移行できます。

WSRPプロデューサのメタデータを新しいURLエンドポイントに移行する手順は、次のとおりです。

  1. WLSTコマンドexportPortletClientMetadataを使用して、プロデューサのメタデータをエクスポートします。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportPortletClientMetadataに関する項を参照してください。

  2. WLSTコマンドsetWSRPProducerを使用して、プロデューサのWSDL URLを変更します。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のsetWSRPProducerに関する項を参照してください。

  3. WLSTコマンドimportPortletClientMetadataを使用して、プロデューサのメタデータをインポートします。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportPortletClientMetadataに関する項を参照してください。

24.7 プロデューサの登録解除

プロデューサの登録はいつでも解除できますが、登録解除されたプロデューサと関連付けられたポートレットは機能しなくなるため、WebCenter Portalアプリケーションへの影響を考慮してください。ポートレット・プロデューサ呼出しのメトリックをチェックして、プロデューサの使用頻度を確認します。詳細は、第38.2項「パフォーマンス情報の表示」を参照してください。

プロデューサの登録を解除すると、登録データはWebCenter Portalアプリケーションとリモート・プロデューサの両方から削除されます。

ポートレット・インスタンスはWebCenter Portalアプリケーション・ページから削除されません。ユーザーには、ポートレットのかわりに「ポートレットがありません」というメッセージが表示されます。


注意:

このポートレット・プロデューサに関連付けられている外部アプリケーションの目的がこのプロデューサをサポートすることのみであれば、その外部アプリケーションを削除することを考慮してください。第26.5項「外部アプリケーション接続の削除」を参照してください。


この項の内容は次のとおりです。

24.7.1 Fusion Middleware Controlを使用したプロデューサの登録解除

ポートレット・プロデューサを登録解除する手順は、次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • Spacesアプリケーションの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。

    • Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーション・デプロイメント」メニューから、「WebCenterポータル」「サービス構成」を選択します。

  3. 「WebCenter Portalサービス構成」ページのサービスのリストから、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

  4. 削除するプロデューサの名前を選択し、「削除」をクリックします。

接続の詳細が削除されます。このプロデューサに関連付けられたポートレットに、WebCenter Portalアプリケーションからアクセスできなくなります。

24.7.2 WLSTを使用したプロデューサの登録解除

次のWLSTコマンドを使用して、ポートレット・プロデューサ接続を登録解除します。

  • WSRPプロデューサ: deregisterWSRPProducer

  • PDK-Javaプロデューサ: deregisterPDKJavaProducer

次のWLSTコマンドを使用して、Oracle WebCenter Portalに用意されている組込みプロデューサまたはサンプルのプロデューサの登録を解除します。

  • 組込みプロデューサ: deregisterOOTBProducers

  • サンプルのプロデューサ: deregisterSampleProducers

コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

24.7.3 WebCenter Portal: Spacesでのプロデューサの登録解除

WebCenter Portal: Spacesでのポートレット・プロデューサの登録解除の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドのポートレット・プロデューサの登録解除に関する項を参照してください。

24.7.4 WebCenter Portal: Frameworkアプリケーションでのプロデューサの登録解除

Frameworkアプリケーションでのポートレット・プロデューサの登録解除の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のポートレット・プロデューサの削除方法に関する項を参照してください。

24.8 ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

Oracle WebLogic管理対象サーバー・インスタンスにポートレット・プロデューサをデプロイするために、Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Server管理コンソールまたはWLSTを使用できます。Oracle JDeveloperで設計時にポートレット・プロデューサをデプロイする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』の「ポートレットのテストとデプロイ」を参照してください。

この項の内容は次のとおりです。

アプリケーションのデプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「アプリケーションのデプロイ」を参照してください。

24.8.1 ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイの理解

ポートレット・プロデューサ・アプリケーションは、WebCenter Portalポートレット・プロデューサをサポートするように構成されたOracle WebLogic管理対象サーバーにデプロイできます。アプリケーションを管理対象サーバーにデプロイするには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic管理コンソールまたはWLSTを使用できます。これらの管理ツールの詳細は、第1.13項「Oracle WebCenter Portalの管理ツール」を参照してください。

24.8.2 JSR 286ポートレット・プロデューサEARファイルのWSRP EARファイルへの変換

JSR 286ポートレットをWSRP Oracleポートレット・コンテナにデプロイするには、ポートレット・アプリケーションのEARファイルを、必要なWSDLドキュメントを含むWSRPアプリケーションに変換する必要があります。JSR 286ポートレット・プロデューサのEARファイルをWSRP EARファイルに変換するには、次のようにMiddlewareディレクトリWC_ORACLE_HOME/webcenter/modules/oracle.portlet.server_11.1.1にあるWSRPプロデューサ事前デプロイ・ツールを実行します。

java -jar wsrp-predeploy.jar source EAR  target EAR

サーブレットv2.3でデプロイされたJSR 286ポートレットの場合、次のコマンドを使用してWebプロキシを指定する必要があります。

java -Dhttp.proxyHost=proxy host -Dhttp.proxyPort=proxy port -jar
wsrp-predeploy.jar source EAR target EAR 

各要素の意味は次のとおりです。

  • proxy hostは、プロデューサがデプロイされているサーバーです。

  • proxy portは、HTTPリスナーのポートです。

  • wsrp-predeploy.jarは、WC_ORACLE_HOME/webcenter/modules/oracle.portlet.server_11.1.1ディレクトリにあります。

  • source EARは、JSR 286 EARファイルの名前です。

  • target EARファイルは、新規に作成されるEARファイルの名前です。ターゲットのEARファイルに名前が指定されていない場合、WSRP-source EARという名前の新しいEARファイルが作成されます。

次の例ではWebプロキシが指定されます。

java -Dhttp.proxyHost=myhttpproxy.com -Dhttp.proxyPort=80 -jar wsrp-predeploy.jar wsrp-samples.ear

この例ではWSRP-wsrp-samples.earが作成されます。

wsrp-predeploy.jar事前デプロイ・ツールは、Oracleポートレット・コンテナへのデプロイを可能にするために必要なすべての変更をJSR 286ポートレットに実施し、それをWSRPプロデューサとして公開します。事前デプロイ・ツールが実行する処理の例を次に示します。

  • java.io.tmpdirフォルダにwsdldeployディレクトリを作成します。

    • UNIXでは、このプロパティのデフォルト値は/tmpまたは/var/tmpです。

    • Microsoft Windowsでは、このプロパティのデフォルト値はc:\tempです。

  • EARファイルをwsdldeploy/EARに解凍します。

  • WARファイルをwsdldeploy/[warfilename.war]/に解凍します。

  • 解凍したアプリケーションにWEB-INF/WSDLsを挿入します。

  • 解凍したWARファイルのWEB-INF/web.xmlを修正します。

  • WARファイルにWEB-INF/webservices.xmlを挿入するか修正します。

  • WARファイルにWEB-INF/oracle-webservices.xmlを挿入するか修正します。

  • WARファイルを再度パッケージ化し、新しいEARファイルを作成します。

24.8.3 Oracle JDeveloperを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

WebLogicサーバーにアクセスするために必要な資格証明がある場合、Oracle JDeveloperを使用してポートレット・アプリケーションを開発環境からOracle WebLogic管理対象サーバー・インスタンスに直接デプロイできます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のポートレット・アプリケーションのOracle WebLogic管理対象サーバー・インスタンスへのデプロイに関する項を参照してください。

24.8.4 Fusion Middleware Controlを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

Fusion Middleware Controlを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイの詳細は、第7.1.6.4項「Fusion Middleware Controlを使用したアプリケーションのデプロイ」を参照してください。

24.8.5 Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

Oracle WebLogicサーバー管理コンソールを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイの詳細は、第7.1.6.6項「WLS管理コンソールを使用したアプリケーションのデプロイ」を参照してください。

24.8.6 WLSTを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

WLSTコマンドを使用したポートレット・アプリケーションのデプロイの詳細は、第7.1.6.5項「WLSTを使用したアプリケーションのデプロイ」を参照してください。

24.9 WebCenterサービス・ポートレットの構成

WebCenter Portalはサービスによりソーシャル・ネットワークおよび個人生産性の機能を提供しながら、タスク・フローによりその機能のサブセットを公開します。これらのサービスおよびタスク・フローは、Spacesアプリケーションやその他のWebCenter Portalアプリケーションで使用できます。ただし、その他の製品(たとえば、Oracle Portal、Oracle WebLogic PortalおよびOracle WebCenter Interaction)を使用するアプリケーション開発者は、これらの同じ機能をアプリケーション内で公開することもあります。

WebCenterサービス・ポートレットは、製品に用意された事前構成済プロデューサです。これによりWebCenter Portalサービスのタスク・フローをWSRPポートレットまたはページレットとして他のアプリケーションに公開できます。

次のタスク・フローは、WebCenterサービス・ポートレットによりポートレットとして提供されます。

WebCenterサービス・ポートレットはFrameworkアプリケーションとして開始されます。このアプリケーションは複数のページで構成され、それぞれのページが公開されたタスク・フローに対応しています。次にアプリケーションは、Oracle JSF Portlet Bridgeを使用してポートレット化され、WC_Portlet管理対象サーバーにデプロイされます。

WebCenter Portalのインストール後、WebCenterサービス・ポートレットが自動的に使用可能になります。ただし、ポートレットやページレットが正しく動作するには、実行が必要な構成手順があります。

この項の内容は次のとおりです。

24.9.1 サービス・バックエンド接続の構成

WebCenterサービス・ポートレットに含まれる大半のサービスが完全に機能するには、バックエンド・サーバーとの接続が必要です。たとえば、ドキュメント・サービスにはOracle WebCenterコンテンツ・リポジトリとの接続、ディスカッション・サービスおよびお知らせサービスにはOracle WebCenter Portalのディスカッション・サーバーとの接続が必要です。アプリケーション開発者がプロデューサによって提供されるポートレットやページレットの利用を開始する前に、これらの接続を構成する必要があります。

この項の内容は次のとおりです。

24.9.1.1 ドキュメント・サービスのコンテンツ・リポジトリ接続の構成

WebCenterサービス・ポートレットには、ドキュメント、ブログおよびWikiサービスによって提供されるタスク・フローのポートレットが含まれます。これらのポートレットには、バックエンドのWebCenterコンテンツ・リポジトリとの接続が必要です。

WebCenterコンテンツの構成の詳細は、第11章「コンテンツ・リポジトリの管理」を参照してください。

WebCenterコンテンツ・リポジトリとの接続を作成する方法は2つあります。


注意:

WebCenterサービス・ポートレットは、アクティブまたはデフォルトの接続として識別されたWebCenterコンテンツ・リポジトリを使用します。このため、デフォルトとして適切な接続が設定されている必要があります。詳細は、第11.7項「アクティブな(またはデフォルトの)コンテンツ・リポジトリ接続の変更」を参照してください。


24.9.1.2 ワークリスト・サービスとの接続の構成

WebCenterサービス・ポートレットには、ワークリスト・サービスによって提供されるワークリスト・タスク・フロー用のポートレットが含まれます。ワークリスト・サービスでは、ワークリスト・アイテムを監視するすべてのOracle BPELサーバーとの接続が必要です。

Oracle BPELサーバーおよびワークリスト・サービスの構成の詳細は、第23章「ワークリスト・サービスの管理」を参照してください。

Oracle BPELサーバーとの接続を作成する方法は2つあります。

24.9.1.3 ディスカッション・サービスおよびお知らせサービスとの接続の構成

WebCenterサービス・ポートレットには、ディスカッションおよびお知らせサービスによって提供されるタスク・フローのポートレットが含まれます。これらのサービスには、Oracle WebCenter Portalのバックエンド・ディスカッション・サーバーとの接続が必要です。両方のサービスが同じ接続を使用します。Oracle WebCenter Portalのディスカッション・サーバーは、Oracle Fusion Middlewareとともに自動的にインストールされますが、サーバーとの接続は作成する必要があります。

ディスカッションおよびお知らせサービスの構成方法の概要は、第14章「お知らせおよびディスカッション・サービスの管理」を参照してください。

Oracle WebCenter Portalディスカッション・サーバーとの接続を作成する方法は2つあります。


注意:

WebCenterサービス・ポートレットは、アクティブまたはデフォルトの接続として識別されたディスカッション・サーバーを使用します。このため、デフォルトとして適切な接続が設定されている必要があります。詳細は、第14.4項「ディスカッションおよびお知らせ用のアクティブな接続の選択」を参照してください。


24.9.1.4 メール・サービスとの接続の構成

WebCenterサービス・ポートレットには、メール・サービスによって提供されるメール・タスク・フロー用のポートレットが含まれます。このサービスにはバックエンド・メール・サーバーとの接続が必要です。このサーバーでは、Microsoft Exchange Serverや、IMAP4およびSMTPをサポートするメール・サーバーをサポートしています。

メール・サービスの構成の詳細は、第17章「メール・サービスの管理」を参照してください。

メール・サーバーとの接続を作成する方法は2つあります。


注意:

WebCenterサービス・ポートレットは、アクティブまたはデフォルトの接続として識別されたメール・サーバーを使用します。このため、デフォルトとして適切な接続が設定されている必要があります。詳細は、第17.5項「アクティブな(またはデフォルトの)メール・サーバー接続の選択」を参照してください。


24.9.2 WebCenterサービス・ポートレットのセキュリティの構成

WebCenterサービス・ポートレットは、ユーザーがアクセス権限を持たない情報にアクセスできないように保証します。WSRPプロデューサとして、WebCenterサービス・ポートレットはWS-Securityを使用してアイデンティティ伝播を保証します。

WSRPポートレット・プロデューサにWS-Securityを構成する方法の詳細は、第35.1項「WSRPプロデューサの保護」を参照してください。


注意:

必要なセキュリティ・ポリシーを添付した後で、WC_Portlet管理対象サーバーを再起動する必要があります。


24.9.3 WebCenterサービス・ポートレットのトラブルシューティング

この項の内容は次のとおりです。

24.9.3.1 ドキュメント・マネージャおよびブログ・ポートレットでリッチ・テキスト・エディタが機能しない

ブログとWikiは、実行時に多様なリソースにアクセスする必要があるリッチ・テキスト・エディタ(CKEditor)を使用します。

WebCenterサービス・ポートレット・プロデューサがファイアウォールの背後にあり、エンドユーザーがそれを超えることができないと、CKEditorが必要とするリソースのURLにアクセスできないため、エディタはWikiを表示するドキュメント・マネージャ・ポートレットやブログ・ポートレットで表示できません。

この問題を解決する手順は次のとおりです。

  1. CKEditorリソースを含むアプリケーションを作成します。たとえば、WebCenter PortalのFrameworkアプリケーション・テンプレートを使用して行います。

  2. WebCenterサービス・ポートレットを利用するアプリケーションによって使用される同じサーバーにアプリケーションをデプロイします。

  3. WebCenterサービス・ポートレット・プロデューサ・アプリケーションを実行します。

  4. WebCenter Portal管理コンソールで、「ベース・リソースURL」を編集し、新しいアプリケーションをポイントするようにします。

    この方法の詳細は、第36.3.5項「デフォルト・ベース・リソースURLの選択」を参照してください。

  5. コンシューマ・アプリケーションを表示するブラウザをリフレッシュします。CKEditorリソースがコンシューマ・アプリケーションと同じ側のファイアウォールで利用できるため、リッチ・テキスト・エディタが正しく表示されます。

24.9.3.2 リスト・ポートレットのリストを管理できない

Administratorロールのメンバーであるユーザーのみが、リストの作成、編集および削除、およびリスト・データの編集が可能です。Administratorロールのメンバー以外のユーザーは、リストの表示のみが可能です。

Administratorロールのメンバー以外のユーザーにリストの管理を可能にするには、Fusion Middleware Controlを使用してユーザーにListPermissionロールに対するmanage権限を割り当てます。

<permission>
  <class>oracle.webcenter.list.model.security.ListPermission</class>
  <name>/oracle/webcenter/list/templates/lists/.*</name>
  <actions>manage</actions>
</permission>
  1. Fusion Middleware Controlの「アプリケーション・デプロイメント」の下で「services-producer」アプリケーションを右クリックしてコンテキスト・メニューから「セキュリティ」、次に「アプリケーション・ポリシー」を選択します。

  2. 「作成」をクリックします。

  3. 「権限受領者」セクションで「追加」をクリックします。

  4. 「プリンシパルの追加」ダイアログでリスト権限を付与するユーザーまたはロールを見つけます。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. 「権限」セクションで「追加」をクリックします。

  7. 「権限の追加」ダイアログの「権限クラス」ドロップダウン・リストで、「oracle.webcenter.list.model.security.ListPermission」を選択します。

  8. 「システム・セキュリティ権限の検索」アイコンをクリックします。

  9. 「検索結果」セクションでmanage権限アクションを持つ「リソース名」を選択します。

  10. 「続行」をクリックします。

  11. 確認ダイアログで、「選択」をクリックして、ターゲット・ユーザーまたはロールの権限を確認します。

  12. 「OK」をクリックします。

24.9.3.3 ポートレットのタイム・ゾーンまたは日付および時間形式が正しくない

現在、ユーザー・プリファレンスはポートレット・コンシューマからWebCenterサービス・ポートレット・プロデューサに伝播されていません。つまり、コンシューマ・アプリケーションでのユーザー設定に関する指定とは無関係に、WebCenterサービス・ポートレットは常に、プロデューサがデプロイされているサーバーで設定されたタイム・ゾーンおよび日付時間形式を使用します。

24.9.3.4 ポートレットにリモート・ポートレット通信エラーが表示される

WebCenterサービス・ポートレットによって提供されるポートレットにリモート・ポートレット通信エラーが表示されるのは通常、プロデューサにWS-Securityが構成されていないことが原因です。

この問題を解決する方法の詳細は、第24.9.2項「WebCenterサービス・ポートレットのセキュリティの構成」を参照してください。

24.10 ポートレット・プロデューサ問題のトラブルシューティング

この項の内容は次のとおりです。

24.10.1 WebCenter Portal: Frameworkアプリケーションにプロデューサを登録できない

この項では、プロデューサの登録とポートレットが使用できない問題について説明します。

問題

WSRPプロデューサを登録できません。

解決策

次のことを確認します。

  • バックエンド・プロデューサが起動され実行されている。プロデューサをテストするには、ブラウザ・ウィンドウでプロデューサのWSDL URLにアクセスします。第24.3項「WSRPプロデューサの接続テスト」を参照してください。

  • プロデューサ・アプリケーションが正しくパッケージされている。そうでない場合、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』の「ポートレットの消費」のFrameworkアプリケーションを使用したポートレット・プロデューサの登録に関する項の記載に従ってJDeveloperで設計時にプロデューサを登録し、第7.1項「Frameworkアプリケーションのデプロイ」の記載に従ってアプリケーションを再度デプロイしてください。再度デプロイした後、パッケージ・アプリケーションにMBean ProducerManagerが含まれていることを確認します。

    1. Fusion Middleware Controlで、「アプリケーション・デプロイメント」メニューから、「システムMBeanブラウザ」を選択します。

    2. ナビゲータで「アプリケーション定義のMBean」「oracle.webcenter.portlet」「アプリケーション: application_name「プロデューサ・マネージャ」→「プロデューサ・マネージャ」の順に開きます。

  • PortletServletContextListenerweb.xmlファイルに追加されます。

    デプロイ後登録のプロデューサをサポートするアプリケーションに対して、プロデューサを設計時に1回以上登録する必要があります。これによりPortletServletContextListenerweb.xmlファイルに追加され、適切なランタイムMBeansを登録し、デプロイ後登録のプロデューサが可能になります。たとえば、次のweb.xmlスニペットで太字になっているテキストを参照してください。

    <listener>
       <description>
          WebCenter Portlet Context Listener
       </description>
       <display-name>
          WebCenterPortletContextListener
       </display-name>
       <listener-class>
          oracle.webcenter.portlet.listener.PortletServletContextListener
       </listener-class>
    </listener>
    

24.10.2 ポートレットを使用できない: 例外WSM-00101

WSRPポートレット・プロデューサのユーザー名(パスワードあり)トークン・プロファイルを設定すると、例外WSM-00101が発生します。

問題

Fusion Middleware Control (またはWLST)を使用してWSRPプロデューサのユーザー名(パスワード・トークンあり)プロファイルを設定するとき、そのプロデューサと関連付けられたポートレットが使用中の場合、WebCenter Portalアプリケーションに次の例外が表示されます。

oracle.wsm.common.sdk.WSMException: WSM-00101: 
The specified Keystore file
/keys/user_projects/domains/pv_0309/config/fmwconfig/default-keystore.jks
cannot be found; it either does not exist or its path is not included in the application classpath.

解決策

ポートレット・プロデューサにデフォルトのキーストアが構成されていることを確認します。詳細は、第35.1.3項「キーストアの設定」を参照してください。