ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド
12c リリース1 (12.1.1)
B65933-02
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

2 インストールの準備

この章では、WebLogic Serverインストーラの種類とその配布方法について説明します。また、インストールの前提条件、インストール・ディレクトリ構造、インストール・モード、インストール・タイプ、インストール可能コンポーネントについても説明します。

この章には次の項が含まれます:

インストーラの種類

次の種類のWebLogic Serverインストーラが利用可能です。

利用可能なすべてのインストーラのリストは、付録C「WebLogic Serverインストーラ」を参照してください。お使いのプラットフォームに応じたインストーラを取得する方法は、製品の配布を参照してください。

製品の配布

WebLogic Serverインストーラは、次の方法で配布されます。

Oracle E-Deliveryからのインストーラのダウンロード

Oracle E-Delivery Webサイトからインストーラをダウンロードするには:

  1. WebブラウザにOracle Software Delivery CloudのURL(http://edelivery.oracle.com/)を入力します。

  2. 要求された場合は、言語を選択して、「続行」をクリックします。

  3. サイトの指示どおりにエクスポート・ライセンス契約を完了して、「続行」をクリックします。

  4. 「メディア・パック検索」ページの「製品パックの選択」ドロップダウンリストから「Oracle Fusion Middleware」を選択します。

  5. 「プラットフォーム」ドロップダウン・リストからプラットフォームを選択して、「実行」ボタンをクリックします。選択内容に一致するすべての製品が「結果」リストに表示されます。

  6. 「Oracle Fusion Middleware 12cメディア・パック」のリンクをクリックします。

  7. ダウンロードするWebLogic Serverインストーラの「ダウンロード」リンクをクリックします。

  8. 「保存」をクリックします。

  9. ファイルを保存するディレクトリを参照します。「保存」をクリックして、ダウンロードを開始します。圧縮ZIPファイルがダウンロードされます。

  10. ZIPファイルを任意のディレクトリに展開します。このファイルには、選択したプラットフォームのインストーラ実行可能ファイルのみが格納されます。このインストーラは、ZIPファイル・パート番号ディレクトリの中に配置されます。

Oracle Technology Networkからのインストーラのダウンロード

Oracle Technology Networkからインストーラをダウンロードするには:

  1. WebブラウザにOracle Technology NetworkのURL(http://download.oracle.com)を入力します。

  2. ミドルウェアの項でOracle Fusion Middleware 11g リリース1をクリックします。

  3. 「OTNライセンス契約」をクリックしてライセンス契約を読みます。

  4. 「ライセンスに同意する」オプションを選択します。インストーラをダウンロードする前に、ライセンス契約に同意する必要があります。

  5. 画面の指示に従って、現在のリリースに利用可能なインストーラのリストへアクセスして、ご使用のオペレーティング・システムに適したインストーラをダウンロードします。

インストールの要件

以下の節では、インストール要件について説明します。

システム要件

インストール・プログラムを実行するシステムの要件を表2-1に示します。

表2-1 システム要件

コンポーネント 要件

プラットフォーム構成

インストールする製品固有のハードウェア、オペレーティング・システム、JDKおよびデータベースの、サポートされている構成。

JDKの推奨バージョンなど、他の前提条件および推奨の最新情報については、http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.htmlの「Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations」ページを参照してください。

プロセッサ

1 GHz CPU

ハード・ディスク・ドライブ

完全インストール(SDKを含む)では、約3.9GBのディスク・スペースが必要です。これには、インストール時に必要な一時ディスク容量が含まれます。インストールに選択するコンポーネントや、使用しているインストーラに応じて、必要なディスク容量が少なく済む場合があります。

詳細は、「一時ディスク容量の要件」を参照してください。

メモリー

1GB以上のRAM(2GB以上を推奨)。

カラー・ビット深度ディスプレイ

グラフィカル・モード・インストールの場合、8ビット色深度(256色)。

コンソール・モードおよびサイレント・モードでインストールする場合、カラー・ビット深度の要件はありません。

JDK

インストール・プログラムの実行には、Javaランタイム環境(JRE)が必要になります。JREは、Windows 32ビット、Linux x86インストール・プログラムおよび一部のUNIXインストール・プログラム(ファイル名が.binで終わるプログラム)に付属しています。

ほかのプラットフォームでは、インストール・プログラムはJDKをインストールしません。これらのインストール・プログラムのファイル名の末尾は.jarです。.jarインストール・プログラムを実行するには、JDKの適切なバージョンをシステムにインストールした上で、JDKのbinディレクトリをPATH変数の先頭に指定する必要があります。

注意: インストール・プロセスでは、このディレクトリを指し示すJAVA_HOMEと関連する変数が設定されるので、必ずJDKを使用することが重要です。サンプル・アプリケーション、構成ウィザードおよび他の開発ツールを起動するスクリプトなど、インストール・プログラムによってインストールされるすべてのスクリプトがデフォルトでこのJDKを使用します。


WebLogic Serverインストール・ユーザー

WebLogic Serverのインストール時に使用するユーザー・アカウントは重要です。使用するユーザー・アカウントの種類を決定する前に次の情報を確認します。

  • 汎用パッケージ・インストーラまたはLinux 64ビット版インストーラを使用する場合、インストール前にご使用のシステムでumask027に設定することをお薦めします。これによって、WebLogic Serverファイル権限がインストール時に適切に設定されるようになります。以下のコマンドを使用します。

    umask 027

    このコマンドは、WebLogic Serverインストーラを実行しようとしているのと同じターミナル・ウィンドウで入力する必要があります。

  • UNIXまたはLinuxオペレーティング・システム上でWebLogic Serverをインストールするとき、インストール・プログラムをルート・ユーザーとして実行しないでください。

  • WebLogic Serverアップグレード・インストーラを使用してLinuxまたはUNIXオペレーティング・システム上で既存のWebLogic Serverインストールをアップグレードするとき、最初のWebLogic Serverインストールの実行に使用したものと同一のユーザーIDを使用して、アップグレード・インストーラを実行する必要があります。

  • Windowsマシンで、「すべてのユーザー」フォルダまたはローカル・ユーザーのスタート・メニュー・フォルダに「スタート」メニューのショットカットを作成したい場合、ターゲット・システムにログインするときに管理権限を持つアカウントを使用する必要があります。詳細は、管理者権限を参照してください。

インストール・プログラムを開始する前に

インストール・プログラムを開始する前に次の情報を確認します。

  • UNIXまたはLinux上でWebLogic Serverのインストールに汎用パッケージ・インストーラまたはLinux 64ビット版インストーラを使用する場合、インストールする前にシステムでumask027に設定することをお薦めします。これによって、WebLogic Serverファイル権限がインストール時に適切に設定されるようになります。以下のコマンドを使用します。

    umask 027

    このコマンドは、WebLogic Serverインストーラを実行しようとしているのと同じターミナル・ウィンドウで入力する必要があります。

  • UNIXまたはLinuxマシン上にグラフィック・モードでソフトウェアをインストールする場合、インストーラを実行する前にDISPLAY環境変数を設定する必要があります。

  • WebLogic ServerをJDK 7とともに使用する場合、WebLogic Serverをインストールする前に、付録D「WebLogic ServerとJDK 7の併用」に記載されている情報を確認してください。

  • .jarインストーラを使用する場合、JAVA_HOMEをプラットフォーム上にインストールしたサポート対象のJDKのインストール場所に置き換えます。

  • 製品をインストールする場合、サポートされているハードウェアまたはソフトウェア構成を使用します。詳細は、http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.htmlの「Oracle Fusion Middleware Supported System Configurations」ページを参照してください。

  • 同一のミドルウェア・ホーム・ディレクトリまたは同一のファイルの場所で、同じ製品の以前インストールしたバージョンの上に製品を再インストールすることはできません。

    ただし、既存のインストールに製品および製品コンポーネントを追加できます。たとえば、あるインストールでコア・アプリケーション・サーバー、管理コンソールおよび構成ウィザード・アップグレード・フレームワークをインストールし、別のインストールでWebLogic JDBCドライバとServerサンプルを追加できます。ただし、製品の同じバージョンを再インストールするには、前のインストールをアンインストールする必要があります。第7章「ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。

    アップグレード・インストーラまたはSmart Updateを使用して、既存のインストールへのパッチをインストールできます。たとえば、WebLogic Server 10.3.6アップグレード・インストーラを使用して、既存のバージョン10.3.0をバージョン10.3.6にアップグレードできます。

  • WebLogic Serverの既存のインストールにコンポーネントを追加する場合は、インストールを開始する前に稼働中のサーバーをシャットダウンする必要があります。

一時ディスク領域の要件

インストール・プログラムは、一時ディレクトリを使用して、ターゲット・システム上にソフトウェアをインストールするために必要なファイルを解凍します。インストール・プロセスでは、インストール・プログラムに付属の圧縮済Java Run-time Environment (JRE)と、一時ディレクトリに展開されるJREの解凍済コピーを格納するために、一時ディレクトリに十分な空き容量が必要です。解凍されたファイルは、インストール・プロセスの終了時に一時ディレクトリから削除されます。一時ディレクトリのファイルに必要な容量は、最終的にインストールが必要とする領域の約2.5倍です。

デフォルトでは、インストール・プログラムによって以下の一時ディレクトリが使用されます。

  • Windowsプラットフォーム - TMPシステム変数が参照するディレクトリ

  • UNIXプラットフォーム - システム依存の一時ディレクトリ


    注意:

    インストール・プログラムを実行するための十分な一時領域がない場合は、別のディレクトリを指定するかインストール・プログラムを終了するよう求められます。


十分な一時領域を確保するために、かわりのディレクトリの割り当てが必要になる場合があります。その場合、表2-2の手順に従います。

表2-2 一時ディレクトリの設定

プラットフォーム 手順

Windows

次のいずれかを行います。

  • TMPシステム変数を、一時ディレクトリとして使用するディレクトリに設定します。

  • インストール・プログラムをコマンド・ラインから起動する場合は、-Djava.io.tmpdir=tmpdirpathオプションを含めます(tmpdirpathは、インストール・プログラム用の一時的な格納領域として指定するディレクトリのフルパスに置き換えます)。

    たとえば、WindowsのWebLogic Serverパッケージ・インストーラを実行する場合、一時ディレクトリを設定するには、次のコマンドを実行します。

    wls1036_win32.exe -mode=console -Djava.io.tmpdir=C:\Temp
    

UNIX

インストール・プログラムを起動するときに、コマンド・ラインに次のオプションを入力します。

-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath

このtmpdirpathは、インストール・プログラムによって使用されるファイルを一時的に格納するために使用するディレクトリのフルパスです。


管理者権限

Windowsマシンで、「すべてのユーザー」フォルダまたはローカル・ユーザーのスタート・メニュー・フォルダに「スタート」メニューのショットカットを作成したい場合、ターゲット・システムにログインするときに管理権限を持つアカウントを使用する必要があります。

表2-3 は使用可能なオプションを示します。

表2-3 使用可能なショートカット・オプション

オプション 動作

All Users

マシン上に登録されているすべてのユーザーに、インストールされたソフトウェアへのアクセス権が与えられます。その後、管理者権限を持たないユーザーがこのインストールで構成ウィザードを使用してWebLogicドメインを作成しても、そのドメインへのスタート・メニューのショートカットは作成されません。この場合、必要であれば、ローカルのスタート・メニュー・フォルダに手動でショートカットを作成できます。

ローカル・ユーザー

このマシン上に登録されている他のユーザーがインストールしたスタート・メニューのエントリにはアクセスできません。


管理者権限を持たないユーザーがソフトウェアをインストールすると、そのユーザーのローカルのスタート・メニュー・フォルダにスタート・メニューのエントリが作成されます。

Windowsサービスとしてのノード・マネージャのインストール

ソフトウェアをWindowsプラットフォームにインストールする場合、WebLogic ServerノードマネージャをWindowsサービスとしてインストールすることもできます。WebLogic Serverノードマネージャは次の場合に使用されます。

  • リモートで、サーバー・インスタンス(管理サーバーおよび管理対象サーバーの両方)を開始および停止します。

  • サーバーの自己報告されるヘルスを監視し、ヘルス状態が「FAILED」になっているサーバー・インスタンスを自動的に強制終了します。

  • WebLogic Server クラスタ内のサーバーを移行します。

  • ヘルス状態が「失敗」のサーバーや、システムのクラッシュや再起動により予期せずシャットダウンされたサーバーを自動的に再起動します。

複数のマシン環境では、WebLogic Serverの管理対象サーバーおよび管理サーバーのインスタンスをホストする各マシンにノード・マネージャをインストールする必要があります。


注意:

ノード・マネージャをWindowsサービスとしてインストールするには管理者権限が必要です。


初回インストールでノード・マネージャのWindowsサービスをインストールするには、カスタム・インストールを選択する必要があります。詳細は、実行するインストール・タイプに応じて次の章を参照してください。

初回インストールでサービスをインストールしていない場合は、インストール後、installNodeMgrSvc.cmdコマンドを使用してインストールできます。また、uninstallNodeMgrSvc.cmdコマンドを使用してサービスをいつでもアンインストールできます。詳細は、「ノード・マネージャ・サービスのインストールとアンインストール」を参照してください。

インストール用のディレクトリの選択

インストール・プロセス中に、次のホーム・ディレクトリの場所を指定する必要があります。

次の図は、基本ミドルウェア・ホームおよびミドルウェア製品のディレクトリ構造を示しています。表2-4に記述されているように、追加のディレクトリとファイルもミドルウェア・ホーム・ディレクトリにあります。最初のWebLogicドメインを作成するまでuser_projectsディレクトリは存在しません。

Middlewareホーム・ディレクトリ構造
「図dir_structure.gif」の説明

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択

WebLogic Serverをインストールするときには、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリを指定するよう求められます。このディレクトリは、同じマシンにインストールされる複数のFusion Middleware製品が使用する共通ファイルのリポジトリとして機能します。そのため、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、システムにインストールされているすべてのFusion Middleware製品のセントラル・サポート・ディレクトリと見なすことができます。

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内のファイルは、システムでWebLogic Serverが正しく機能するために必要不可欠です。これらによって、インストール時の製品間の依存関係のチェックが容易になります。

WebLogic Serverをインストールするときに、既存のミドルウェア・ホーム・ディレクトリを選択するか、新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成するパスを指定するよう求められます。新しいディレクトリを作成するよう選択すると、インストール・プログラムによって自動的に作成されます。

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリは、Fusion MiddlewareのドキュメントではMW_HOMEと示されています。

ミドルウェア・ホームの考慮事項

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリを作成する場合およびFusion Middleware製品をインストールする場合には、次の事項を考慮してください。

  • ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの名前に空白は使用できません。ディレクトリ名に空白が含まれている場合、CLASSPATHを適切に解決できない場合があります。

  • 1つのMiddlewareホーム・ディレクトリにはWebLogic Server製品の各バージョンのインスタンスを1つのみインストールできます。同一のマシン上でWebLogic Serverの別々のバージョンを保持する場合は、各バージョンをそれぞれのMiddlewareホーム・ディレクトリにインストールします。

    たとえば、現在のWebLogicサーバーのバージョンで、一つのミドルウェア・ホーム・ディレクトリにインストールできるインスタンスは、1つです。しかし、別のミドルウェア・ホーム・ディレクトリに、旧バージョンのWebLogicサーバーをインストールできます。

  • ホーム・ディレクトリが空でなくregistry.xmlが含まれていない場合、または製品のインストール・ディレクトリがいずれも空でない場合は、次のいずれかのメッセージが表示されます。

    • ホーム・ディレクトリ選択タスクの場合: ミドルウェア・ホーム・ディレクトリは空ではありません。インストールを続行しますか。

    • 製品インストールのディレクトリ選択タスクの場合: 1つまたは複数のインストール・ディレクトリが空ではありません。インストールを続行しますか。

ホーム・ディレクトリの機能

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内のディレクトリは、使用しているインストーラおよび選択されたインストール対象の製品によって異なります。

たとえば、インストール対象としてすべてのコンポーネントを選択した場合、WebLogic Serverインストーラによって次の表にリストされているディレクトリとファイルが作成されます。

表2-4 ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの説明

ディレクトリまたはファイル 説明

jdkversion

このディレクトリにはソフトウェアとともにインストールされたSun JDKのソフトウェアが含まれます。JDKによって、Javaランタイム環境(JRE)と、Javaアプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールが提供されます。

jrockit_version

(WindowsおよびLinuxのみ)

ソフトウェアとともにインストールされたJRockit JDKのソフトウェアが含まれます。JDKによって、Javaランタイム環境(JRE)と、Javaアプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールが提供されます。

logs

ミドルウェア・ホーム・ディレクトリのインストールとアンインストールの情報が記載されてある履歴ファイルが含まれます。

modules

ホーム・ディレクトリにインストールされているモジュールが含まれます。

utils

このディレクトリには、このホーム・ディレクトリにインストールしたすべての製品のインストールをサポートするユーティリティが含まれます。パッチとパッチ・セットのインストールの詳細は、「Oracle Smart Update: パッチおよびメンテナンス・パックのインストール」を参照してください。

wlserver_version

WebLogic Serverホーム・ディレクトリ。

coherence_version

Coherenceホーム・ディレクトリ。

.home

このファイルにはミドルウェア・ホーム・ディレクトリについての情報が含まれています。

ocm.rsp

このレスポンス・ファイルにはOracle Configuration Manager (OCM)インストールについての情報が含まれています。

registry.xml

ターゲット・システム上にインストールされているすべてのWebLogic製品の永続的レコードを含むレジストリ・ファイル。このレジストリには、バージョン番号、パッチ・セット・レベル、パッチ・レベル、製品のインストール・ディレクトリの場所などの情報が格納されています。さらに、このレジストリには、インストールされたJDKおよびJavaホームの名前も含まれています。

注意: このファイルは変更しないでください。このファイルを変更した場合、現在インストールされているWebLogic製品の操作に関する問題が発生したり、将来製品のインストールまたはメンテナンス・アップグレードでインストールに関する問題が発生する可能性があります。

registry.dat

registry.xmlファイルの暗号化バージョン。

domain-registry.xml

このレジストリ・ファイルにはWebLogic Serverインストールに現在登録されているすべてのドメインの場所が含まれています。新しいドメインを追加する場合、このファイルに登録されます。



注意:

WebLogicドメインおよびアプリケーションを作成すると、それらが格納されているディレクトリもミドルウェア・ホーム・ディレクトリに含まれます(デフォルトの場所は、user_projectsです)。このディレクトリには、applicationsおよびdomainsサブディレクトリが含まれます。applicationsディレクトリには作成する各アプリケーションのサブディレクトリが含まれ、domainsディレクトリには作成する各ドメインのサブディレクトリが含まれます。

開発環境のすべてのドメインをミドルウェア・ホーム・ディレクトリの外に作成することをお薦めします。これによって、ドメインやアプリケーションを再作成せずに、既存のインストールの削除やWebLogic Serverのより新しいバージョンへのアップグレードが簡単にできるようになります。


複数のホーム・ディレクトリの作成

たいていの場合、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリが一つで十分でも、2つ以上のミドルウェア・ホーム・ディレクトリも作成できます。たとえば、以下の状況では複数のミドルウェア・ホーム・ディレクトリを管理する必要があります。

  • それぞれ製品のスタックが別々の開発と本番環境を別々に管理する場合。2つのディレクトリを使用するこのにより、準備ができるまで本番環境を変更せずに、開発環境を更新できるようになります。

  • 2つの異なるバージョンのWebLogic Serverを同時に保持する場合があります。たとえば、既存バージョンのWebLogic Serverを手つかずのまま維持する一方で、新しいバージョンのWebLogic Serverをインストールする場合などです。この場合、それぞれのWebLogic Serverバージョンを独自のMiddlewareホーム・ディレクトリ内にインストールする必要があります。


    注意:

    アップデート・インストーラを使用して、既存のWebLogic Serverインストールを最新のパッチ・リリースにアップグレードする場合、第二のミドルウェア・ホーム・ディレクトリの作成は必要ありません。たとえば、アップグレード・インストーラでWebLogic Server 10.3.1をWebLogic Server 10.3.6に更新する場合、WebLogic Server 10.3.6アップグレード・インストーラの実行中に、WebLogic Server 10.3.1がインストールされているミドルウェア・ホーム・ディレクトリを選択します。


  • WebLogic Serverインストールのregistry.xmlファイルが破損した場合。

  • インストール後、共有モジュール・ディレクトリに、1つ以上の同じサード・パーティ製品のバージョンが複数含まれる場合。

製品インストール・ディレクトリの選択

インストール・プログラムの「製品インストール・ディレクトリの選択」の画面上で、次の製品のホーム・ディレクトリを入力するように求められます。

  • Oracle WebLogic Server

  • Oracle Coherence (このコンポーネントのインストールを選択した場合のみ)

WebLogic Serverホーム・ディレクトリには、プログラム・ファイルおよびサンプルなど、システムにインストールすることを選択したすべてのWebLogic Serverコンポーネントが格納されます。WebLogic Server 12.1.1のデフォルト・インストール・ディレクトリは、C:\MW_HOME\wlserver_12.1です。このディレクトリ・パスは、Fusion MiddlewareドキュメントではWL_HOMEディレクトリとして示されます。

Coherenceのデフォルト・インストール・ディレクトリは、C:\MW_HOME\coherence_versionです。

インストール・モード

インストール・プログラムは、次のモードで実行できます。

インストール・タイプの選択

グラフィック・モード・インストールまたはコンソール・モード・インストールを実行する場合は、インストール・プログラムでは、標準インストールとカスタム・インストールの2つのタイプのインストールが提供されます。

製品配布および標準インストールに含まれているソフトウェア・コンポーネントのリストは、「インストール可能な製品コンポーネント」を参照してください。

Derbyデータベースを使用するために事前に構成されるサンプル・ドメインは、インストール済コンポーネント専用に作成されます。

WindowsおよびLinuxシステム上に、次の2つのJDKがインストールされています:

インストール可能な製品コンポーネント

表2-5は、インストールに使用できるコンポーネントについて説明しています。標準インストールでインストールされるコンポーネントはアスタリスク(*)で示されます。これらのコンポーネントの中からいくつかのコンポーネントまたは追加コンポーネントをインストールするには、カスタム・インストールを実行します。


注意:

WebLogicサーバー10.3.2では、Workshop for WebLogicはWebLogicサーバーに同梱されていません。しかし、以前のWebLogicリリースからWebLogicサーバー10.3.2または10.3.3に更新した場合でも、前回インストールしたワークショップ・コンポーネントを引き続き使用できます。OracleはJDeveloperの使用をお薦めします。

Oracle Enterprise Pack for EclipseをWorkShopのかわりに使用することもできます。

WebLogicサーバー10.3.4のでは、Workshop for WebLogicはサポートしません。


表2-5 インストール・コンポーネント

コンポーネント 説明

コア・アプリケーション・サーバー*

Java EE 5 (Java Enterprise Edition 5)テクノロジ、Webサービスなど、最新のインターネット標準に準拠したフル機能アプリケーション・サーバーです。信頼性の高いフレームワークを提供し、可用性とスケーラビリティに優れた安全なアプリケーションとサービスの構築を可能にします。WebLogic Serverランタイム本体を構成するすべてのコンポーネントが含まれており、Java EE 5が完全にサポートされます。

このコンポーネントには、管理コンソール、Webサーバー・プラグイン、JDBCドライバなどの管理ツールとアドオン・テクノロジは含まれていません。

管理コンソール*

WebLogicドメインを構成、管理および監視するためのWebアプリケーションです。

管理コンソールをインストールしない場合は、管理サーバーの起動時にコンソールを使用することができません。

詳細は、『Oracle WebLogic Serverの紹介』の管理コンソールに関する項を参照してください。

構成ウィザードとアップグレード・フレームワーク*

構成ウィザードは、ターゲット環境にあわせてドメインを作成したり、必要な構成オプションを選択するための手順を示します。アップグレード・フレームワークは、以前のWebLogic Serverリリースから現在のリリースにドメイン構成を変換するためのツールを提供します。

このコンポーネントをインストールしない場合は、新しいドメインを作成したり、バージョン9.0以前のドメインをアップグレードしたりすることはできません(このコンポーネントを除外しても、現在のバージョンのWebLogic Serverで作成された既存のドメインを操作することは可能です)。たとえば、インストールする本番環境に、本番前の別の環境で作成したドメイン構成を後で移行する場合は、このコンポーネントの選択を解除できます。

注意:WebLogic Scripting Tool (WLST)は構成ウィザードに依存します。WLSTは、このコンポーネントをインストール用に選択する場合にのみ使用できます。

構成ウィザードの詳細は、『構成ウィザードによるドメインの作成』を参照してください。アップグレード・ツールの詳細は、『Oracle WebLogic Serverアップグレード・ガイド』を参照してください。

Web 2.0 HTTP Pub-Subサーバー*

Webベースのクライアントで、HTTPによる非同期のメッセージの送受信に使用するチャネル・ベースのパブリッシュ/サブスクライブ・メカニズムです。Webクライアントは、HTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーを使用することで、チャネルをサブスクライブし、そのチャネルにメッセージをパブリッシュできます(Bayeuxでは宛先をチャネルと表現します)。開発を行う場合は、Serverサンプル製品コンポーネントを選択してpub-subサンプルをインストールすることをお薦めします。

このコンポーネントをインストールしない場合は、Web 2.0 HTTPパブリッシュ/サブスクライブ機能を利用できません。

詳細は、『Oracle WebLogic Server Webアプリケーション、サーブレット、JSPの開発』のHTTPパブリッシュ/サブスクライブ・サーバーの使用に関する項を参照してください。

WebLogic SCA*

サービスの公開および参照の起動のためのSCAセマンティクスを使用するJavaアプリケーション用のSpringコンテナです。このコンテナは、WebLogic Serverにオプション・ライブラリとして含まれています。

WebLogic JDBCドライバ*

WebLogic Server環境から外部データベースへの接続に使用できるJDBCドライバのWebLogic Server実装です。

このコンポーネントをインストールしない場合は、WebLogic JDBCドライバを使用できません。

このコンポーネントの詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』を参照してください。

サード・パーティJDBCドライバ*

WebLogic Serverに付属する他のJDBCドライバを使用すると、WebLogic Server環境を外部データベースに接続することができます。

このコンポーネントをインストールしない場合は、WebLogic Serverに付属している以下のJDBCドライバおよびファイルを使用できません。

  • 以下のOracleシン・ドライバ・ファイル:

    ojdbc5_g.jar (デバッグ・バージョン)

    ojdbc6_g.jar (JDK 6で使用するデバッグ・バージョン)

    orai18n.jar (国際化のサポート)

    oraci18n-mapping.jar

    ojdbc6dms.jar

    ojdbc5.jar

  • 以下のサード・パーティMySQLドライバ・ファイル

    mysql-connector-java-commercial-5.0.3-bin.jar

このコンポーネントの詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』のWebLogic ServerでJDBCドライバの使用に関する項を参照してください。

WebLogic Serverクライアント*

WebLogic Serverインスタンスに接続するために必要なシン・クライアントJARです。Webサービス、JMS、ストア・アンド・フォワード、Weblogic RMI、JMS .NET、JMXクライアントのJARが含まれています。

このコンポーネントをインストールしない場合でも、サーバー・ランタイムやデプロイされているアプリケーションには何の影響もありません。ただし、シン・クライアントを使用しており、すべてのWebLogic JARではなく一部のJARのみを配布する必要がある場合は、このインストール・オプションを選択する必要があります。

このコンポーネントの詳細は、『Oracle WebLogic Serverスタンドアロン・クライアントのプログラミング』のスタンドアロン・クライアントの概要に関する項を参照してください。

WebLogic Web Serverプラグイン*

Apache、Sun One、およびIIS WebサーバーからWebLogic Serverへの接続に使用するWebLogicプラグインです。

このコンポーネントをインストールしない場合でも、サーバー・ランタイムやデプロイされているアプリケーションには何の影響もありません。

このコンポーネントの詳細は、『Oracle WebLogic ServerにおけるWebサーバー・プラグインの使用』を参照してください。

XQueryのサポート*

このコンポーネントには、WebLogic Xquery実装JARが含まれています。アプリケーション内でWebLogic XQueryライブラリを使用している場合は、このインストール・オプションを選択してください。

Serverサンプル

WebLogic Serverの主要な機能を示すサンプル・アプリケーション。このコンポーネントを選択すると、評価データベースもインストールされます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverの紹介』のサンプル・アプリケーションおよびサンプル・コードに関する項を参照してください。

注意:Serverサンプルは標準インストールの一部としてインストールされません。Serverサンプルをご使用のシステムにインストールするには、カスタム・インストールを選択する必要があります。

注意: このオプションを選択すると、「評価データベース」オプションの選択を解除できません。ServerサンプルにはDerby評価データベースが必要となります。

評価データベース

Serverサンプルで使用されるDerby評価データベースをWL_HOME/common/derbyディレクトリにインストールします。ただし、Serverサンプルをインストールせずに評価データベースをインストールすることもできます。評価データベースは標準インストールにおいてデフォルトでインストールされます。

Coherence製品ファイル*

Coherenceは、信頼のおけるスケーラビリティの高いピア・ツー・ピアのクラスタリング・プロトコル上で、複製および配布した(パーティション化した)データの管理とキャッシュ・サービスを行います。Coherenceでは単一点障害がなく、サーバーが正常に動作しなくなったときやネットワークから切断されたときには、クラスタ・データの管理サービスを自動的かつ透過的にフェイルオーバーして再配布します。新しいサーバーが追加されたとき、または障害が発生したサーバーを再起動するときは、クラスタを自動的に接続し、Coherenceがサービスをフェイルバックして、そのクラスタの負荷を透過的に再分配します。Coherenceには、サーバーが自動回復できるよう、ネットワークレベルでのフォルト・トレランス機能と透過的なソフト再起動機能も搭載されています。

Coherenceの詳細は、『Oracle Coherenceスタート・ガイド』を参照してください。

Coherenceサンプル

Coherenceの機能の使用方法をすべてのサポート対象言語(Java、.NET、C++)で示すサンプル。サンプルには、1つまたは複数の機能の使用方法を示すコードが体系的にまとめられており、すべてのサンプルをビルドして実行する1つの共通の方法(言語別)が提供されています。サンプルのソース・コードも含まれています。


詳細なインストール・ログの生成

コマンド・ラインまたはスクリプトからインストールを起動する場合は、詳細なインストール・ログを生成する-logオプションを指定できます。インストール・ログには、情報メッセージ、警告メッセージ、エラー・メッセージ、および致命的メッセージなど、インストール・プロセス中のイベントに関するメッセージが格納されます。これは、サイレント・インストールを行う場合に特に有用です。


注意:

インストール・ログ内に警告メッセージが含まれている場合があります。しかし、致命的エラー(リカバリ不能なエラー)が発生しない限り、インストール・プログラムはインストールを正常に完了します。インストール・ユーザー・インタフェースには、それぞれのインストールの試みが成功したか失敗したかが示され、インストール・ログ・ファイルには、インストールが成功したことを示すエントリが含まれます。


インストール時に詳細なログ・ファイルを作成するには、コマンド・ラインで-log=full_path_to_log_fileオプションを指定します。

たとえば、Windows用のWebLogic Serverパッケージ・インストーラの詳細ログ・ファイルを作成するには、次のように入力します。

wls1034_win32.exe -log=C:\logs\server_install.log

パスにはファイルを指定する必要があります。パス名にフォルダの名前を指定するだけでフォルダを作成することはできません。パスは、既存のフォルダのみを示す必要があります。コマンドを実行するとき、存在しないフォルダがパスに含まれていると、インストール・プログラムではログ・ファイルが作成されません。