Go to main content
Oracle® Solaris 11.3 ディレクトリサービスとネームサービスでの作業: DNS と NIS

印刷ビューの終了

更新: 2016 年 11 月
 
 

/var/yp/Makefile の変更および使用

/var/yp で提供されたデフォルトの Makefile を更新することにより、NIS 管理者のニーズを満たすことができます。マップを追加したり削除したり、一部のディレクトリの名前を変更できます。


ヒント  - 将来の参照のために、変更していない、元の Makefile のコピーを保存しておいてください。

Makefile での作業

新しい NIS マップを追加するには、マップの ndbm ファイルのコピーをドメインに存在する各 NIS サーバーの /var/yp/domainname ディレクトリに転送する必要があります。通常これは、Makefile によって行われます。どの NIS サーバーがマップのマスターサーバーであるかを決定したら、マップを容易に作成し直せるようにマスターサーバーの Makefile を更新してください。異なるサーバーを異なるマップのマスターサーバーとして設定することも可能ですが、このようにするとたいていの場合、管理上の混乱を招きます。したがって、1 つのサーバーだけをすべてのマップのマスターサーバーとして設定するようにしてください。

通常、人間が読める形式のテキストファイルは、makedbm への入力に適したものにするために awksed、または grep によってフィルタリングされます。デフォルトの Makefile を参照してください。make コマンドに関する一般情報については、make(1S) を参照してください。

make が認識する依存性の作成方法を決定する際には、Makefile にすでに備わっているメカニズムを使用してください。make では、依存ルール内の行の始まりにタブが存在するか否かが重要であることに注意してください。ほかの設定が正しくても、タブが存在しないというだけでエントリが無効になることがあります。

Makefile にエントリを追加する場合は、次の作業を行なってください。

  • データベース名を all ルールに追加する

  • time ルールを作成する

  • データベースのルールを追加する

たとえば、Makefile をオートマウンタ入力ファイルで動作させるには、auto_direct.time および auto_home.time マップを NIS データベースに追加する必要があります。

これらのマップを NIS データベースに追加するには、Makefile を変更する必要があります。

Makefile のマクロおよび変数の変更

Makefile の先頭で定義されている変数の設定は、等号 (=) の右側にある値を変更することによって変更できます。たとえば、マップへの入力として /etc にあるファイルを使用せず、代わりに /var/etc/domainname などの別のディレクトリにあるファイルを使用する場合は、DIR を DIR=/etc から DIR=/var/etc/domainname に変更するようにしてください。また、PWDIRPWDIR=/etc から PWDIR=/var/etc/domainname に変更するようにしてください。

これらの変数を次に示します。

  • DIR= passwdshadow を除くすべての NIS 入力ファイルが存在するディレクトリ。デフォルト値は /etc です。マスターサーバーの /etc ディレクトリのファイルを NIS 入力ファイルとして使用することは望ましくないので、この値は変更しなければなりません。

  • PWDIR= NIS 入力ファイル passwdshadow が存在するディレクトリ。マスターサーバーの /etc ディレクトリのファイルを NIS 入力ファイルとして使用することは望ましくないので、この値は変更しなければなりません。

  • DOM= NIS ドメイン名。DOM のデフォルト値は、domainname コマンドを使用して設定できます。