仮想化オプションの選択
ADE をインストールする前に、ADE をホストする仮想環境を計画およびセットアップする必要があります。重要な検討事項の 1 つに、分離と柔軟性のバランスがあります。
次の表では、Oracle Solaris で使用可能な仮想化モデルについて説明しています。
表 3 Oracle Solaris で使用可能な仮想化モデル
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オペレーティングシステムの仮想化
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Oracle Solaris ゾーン
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Oracle Solaris カーネルゾーン
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各環境では、OS の専用コピーのようなものがコンテナ内に格納されます。OS 仮想化モデルはネイティブに近いパフォーマンスと柔軟性を提供し、仮想マシンまたは物理マシンに比べてディスク、RAM、および CPU フットプリントがずっと小さくなります。
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仮想マシン
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仮想マシンを使用すると、単一のハードウェアリソースで複数の OS インスタンスを実行できます。作成する各仮想マシンは独自の OS を実行します。ソフトウェアまたはファームウェアハイパーバイザによって、各ゲスト OS インスタンスがあたかも専用のシステム上で実行しているような錯覚が作り出されます。仮想マシンは、OS 仮想化を使用する物理マシンに比べて提供するリソースの柔軟性は小さいですが、隔離の程度は大きくなります。
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物理ドメイン
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Oracle SPARC Enterprise M シリーズサーバー
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ハードウェアパーティションを使用すると、実行中の OS と、それとは別のリソースおよび処理能力のセットが物理的に分離されます。このモデルではハイパーバイザを使用しないため、ベアメタルパフォーマンスが提供されます。この仮想化モデルは隔離の程度が最大となりますが、仮想マシンまたは OS 仮想化モデルに比べてリソース構成の柔軟性がずっと小さくなります。
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次の図は、この表で説明されている仮想化モデルのいくつかを示しています。
図 1 Oracle Solaris カーネルゾーンを使用した OS の仮想化
図 2 Oracle SPARC システムでの仮想マシンの使用
図 3 Oracle x86 システムでの仮想マシンの使用