EPM System向けのOSSOの使用可能化

この項では、完全に構成されたOSSOインフラストラクチャがあることを前提としています。『Oracle Application Server管理者ガイド』を参照してください。

パートナ・アプリケーションとしてのEPM System Webサーバーの登録

Oracle Identity ManagerのSSO登録ツール(ssoreg.shまたはssoreg.bat)を使用して、OSSOサーバーをフロントエンドするOracle HTTP Serverのパートナ・アプリケーションとして、Oracle Enterprise Performance Management System Webサーバーを登録します。

OSSOサーバーをフロントエンドするOracle HTTP Serverのホストとなるサーバー上で、この手順を実行します。このプロセスでは、選択した場所に難読化されたosso.confを生成および格納します。

パートナ・アプリケーションとしてEPM System Webサーバーを登録するには:

  1. OSSOサーバーをフロントエンドするOracle HTTP Serverのホストとなるサーバー上のコンソールを開き、Oracle HTTP ServerORACLE_HOME/sso/binディレクトリ(Windowsの場合、C:/OraHome_1/sso/binなど)に移動します。
  2. -remote_midtierオプションで次のようなコマンドを実行します:
    ssoreg.bat -site_name epm.myCompany.com 
    -mod_osso_url http://epm.myCompany.com:19400 
    -config_mod_osso TRUE
    -update_mode CREATE 
    -remote_midtier 
    -config_file C:\OraHome_1\myFiles\osso.conf
    

    次に、このコマンドで使用されるパラメータについて説明します。この説明では、パラメータ・アプリケーションは、EPM System Webサーバーとして使用されるOracle HTTP Serverを参照します。

    • -site_nameは、パートナ・アプリケーションのWebサイト(epm.myCompany.comなど)を識別します。
    • -mod_osso_urlは、パートナ・アプリケーションのURLをPROTOCOL://HOST_NAME:PORT形式で示します。これは、EPM System Webサーバーが受信クライアント要求を受け入れるURL(http://epm.myCompany.com:19000など)です。
    • -config_mod_ossoは、パートナ・アプリケーションでmod_ossoを使用することを示します。config_mod_ossoパラメータを含めてosso.confを生成する必要があります。
    • -update_modeは、更新モードを示します。デフォルトのCREATEを使用して、新規レコードを生成します。
    • -remote_midtierは、mod_ossoパートナ・アプリケーションが離れた中間層にあることを示します。パートナ・アプリケーションがOSSOサーバーとは異なるORACLE_HOMEにある場合に、このオプションを使用します。
    • -virtualhostは、パートナ・アプリケーションのURLが仮想ホストであることを示します。仮想ホストを使用していない場合は、このパラメータを使用しないでください。

      仮想ホストに結び付けられたパートナ・アプリケーションのURLを登録している場合、httpd.confに仮想ホストを定義する必要があります。オプション: 仮想ホストの定義を参照してください。

    • -config_fileは、osso.confファイルを生成するパスを示します。

オプション: 仮想ホストの定義

パートナ・アプリケーションの登録時に仮想ホストURLを使用する場合、EPM System Webサーバーとして使用されるOracle HTTP Serverhttpd.confを更新することによって、仮想ホストを定義する必要があります。

仮想ホストを定義するには:

  1. テキスト・エディタを使用して、EPM_ORACLE_INSTANCE/httpConfig/ohs/config/OHS/ohs_component/httpd.confを開きます。
  2. 次の記述に類似した定義を追加します。この定義は、Webサーバーが、仮想サーバーepm.myCompany.com、ポートepm.myCompany.com:19400で実行されていることを前提としています。各自の要件に合うように設定を変更してください。
    NameVirtualHost epm.myCompany.com:19400
    Listen 19400
       <VirtualHost epm.myCompany.com:19400>
    DocumentRoot "C:/Oracle/Middleware/user_projects/epmsystem1/httpConfig/ohs
             /config/OHS/ohs_component/private-docs"
          include "${ORACLE_INSTANCE}/config/${COMPONENT_TYPE}
             /${COMPONENT_NAME}/mod_osso.conf"
    </VirtualHost>

mod_osso.confの作成

EPM System WebサーバーをフロントエンドするOracle HTTP Server上に、mod_osso.confを作成します。

mod_osso.confを作成するには:

  1. テキスト・エディタを使用して、ファイルを作成します。
  2. 次のコンテンツをファイルにコピーして、使用する環境に合せてファイルを変更します。
    LoadModule osso_module C:/Oracle/Middleware/ohs/ohs/modules/mod_osso.so
    <IfModule mod_osso.c>
       OssoIpCheck off
       OssoIdleTimeout off
       OssoSecureCookies off 
       OssoConfigFile C:/Oracle/Middleware/user_projects/epmsystem1/httpConfig/
          ohs/config/OHS/ohs_component/osso/osso.conf
  3. <IfModule mod_osso.c定義内に、次の記述に類似した場所定義を含めて、OSSOを使用して保護する予定の各リソースを識別します。
       <Location /interop/>
          require valid user
          AuthType Osso
       </Location>
    </IfModule>
    
  4. mod_osso.confという名前でファイルを保存します。

osso.confの再配置

EPM System Webサーバーをパートナ・アプリケーションとして登録するプロセス(パートナ・アプリケーションとしてのEPM System Webサーバーの登録を参照)では、-config_fileディレクティブで識別された場所に、難読化されたosso.confファイルを作成します。

osso.confを再配置するには:

  1. EPM System Webサーバーをパートナ・アプリケーションとして登録(パートナ・アプリケーションとしてのEPM System Webサーバーの登録を参照)したときに作成されたosso.confを検索します。
  2. mod_osso.conf (mod_osso.confの作成を参照)に定義されたOssoConifgFileプロパティで識別されたディレクトリ(OSSOサーバーをフロントエンドするOracle HTTP Server上)に、osso.confをコピーします。

OSSOEPM Systemの構成

OSSOソリューションと統合されるOIDEPM Systemの外部ユーザー・ディレクトリとして構成し、SSOを使用可能にします。

OSSOEPM Systemを構成するには:

  1. OSSOソリューションで使用するOIDを外部ユーザー・ディレクトリとして構成します。Oracle Enterprise Performance Management Systemユーザー・セキュリティ管理ガイドのOID、Active Directoryおよびその他のLDAPベースのユーザー・ディレクトリの構成を参照してください。
  2. EPM SystemでSSOを使用可能にします。SSO用のEPM Systemの構成を参照してください。

    注:

    OSSOをアイデンティティ管理ソリューションとして構成するには、「SSOプロバイダ/エージェント」「その他」を選択し、「SSOメカニズム」「カスタムHTTPヘッダー」を選択します。「Proxy-Remote-User」をカスタムHTTPヘッダーの名前として入力します。
  3. 少なくとも1つのOIDユーザーをOracle Hyperion Shared Services管理者としてプロビジョニングします。
  4. EPM System製品、およびShared ServicesセキュリティAPIを使用するカスタム・アプリケーションを再起動します。

    注:

    Shared Servicesで構成済のOIDEPM System製品を開始する前に必ず実行しているようにします。

オプション: OSSOサーバー上のデバッグ・メッセージの使用可能化

OSSOサーバー上のデバッグ・メッセージを記録するには、policy.propertiesを変更します。デバッグ・メッセージはORACLE_HOME/sso/log/ssoServer.logに書き込まれます。

デバッグ・メッセージを記録するには:

  1. テキスト・エディタを使用して、OSSOサーバー上のORACLE_HOME/sso/conf/policy.properties (C:\OraHome_1\sso\conf\policy.propertiesなど)を開きます。
  2. debugLevelプロパティの値をDEBUGに設定します。
    debugLevel = DEBUG
  3. policy.propertiesを保存して閉じます。

オプション: 保護されたリソースのデバッグ・メッセージの使用可能化

mod_osso.confを使用して保護されたリソースのOSSOデバッグ・メッセージを記録するには、EPM System Webサーバー上のhttpd.confを変更します。デバッグ・メッセージは、EPM_ORACLE_INSTANCE/httpConfig/ohs/diagnostics/logs/OHS/ohs_component/ohs_component.logに書き込まれます。

保護されたリソースのデバッグ・メッセージを記録するには:

  1. テキスト・エディタを使用して、EPM_ORACLE_INSTANCE/httpConfig/ohs/config/OHS/ohs_component/httpd.confを開きます。
  2. OraLogSeverityプロパティの値をTRACEに設定します。
    OraLogSeverity TRACE:32
  3. httpd.confを保存して閉じます。