ヘッダーをスキップ

Oracle Database 2日でApplication Express開発者ガイド
リリース3.0

E05691-01
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

1 Oracle Application Expressの概要

この章では、Oracle Application Expressのアーキテクチャと、この製品を使用するための環境について説明します。また、Application Expressについて説明する際に、このマニュアルで使用するいくつかの概念および用語についても説明します。

この章の内容は次のとおりです。

Oracle Application Expressとは

Oracle Application ExpressはOracleデータベースの迅速なWebアプリケーション開発ツールです。Webブラウザおよび制限されたプログラミング操作のみを使用して、迅速で、セキュアでプロフェッショナルなアプリケーションを開発できます。ユーザー・インタフェースのテーマ、ナビゲーション・コントロール、フォーム・ハンドラ、柔軟性が高いレポートなどの組込み機能を使用して、アプリケーション開発プロセスを短縮できます。

エンド・ユーザーにとっては、デプロイされたアプリケーションで必要となるのは、Application Expressを実行するOracleデータベースへのアクセス権とブラウザのみです。

注意:

このマニュアルでは、Application Express機能の一部についてのみ説明しています。すべての機能については、『Oracle Database Application Expressユーザーズ・ガイド』のApplication Expressの概要に関する項を参照してください。 

Oracle Application Expressのアーキテクチャの理解

Oracle Application Expressは、Oracleデータベースとともにインストールされ、表のデータおよびPL/SQLコードで構成されます。

Oracle Application Expressの開発環境を実行していても、Oracle Application Expressを使用して構築したアプリケーションを実行していても、プロセスは同じです。ブラウザにより適切なOracle Application ExpressPL/SQLコールに翻訳されるURL要求が送信されます。データベースでPL/SQLが処理されたら、結果がHTMLとしてブラウザに中継されます。このサイクルはページをリクエストまたは送信するたびに発生します。

アプリケーションのセッション・ステートはApplication Express内のデータベース表で管理されます。専用のデータベース接続は使用しません。かわりに、各リクエストはCPUリソースの消費が最小である新規データベース・セッションを介して作成されます。

Oracle HTTP Server(Apache)および埋込みPL/SQLゲートウェイについて

使用するOracleデータベースのバージョンによって、URLの変換方法は異なります。

埋込みPL/SQLゲートウェイによって、OracleデータベースでWebサーバーを利用することができ、また、動的なアプリケーションの作成に必要なインフラストラクチャも提供されます。埋込みPL/SQLゲートウェイは、OracleデータベースのXML DB HTTPサーバーで実行され、mod_plsqlのコア機能を備えていますが、Apacheによって動作するOracle HTTP Serverは必要としません。埋込みPL/SQLゲートウェイを使用すると、アーキテクチャが簡略化され、中間層が不要になります。

Application Expressエンジンの概要

Application Expressエンジンによって、ページの表示および処理が実行されます。また、次のタスクも実行されます。

Oracle Application Express環境について

Oracle Application Expressを使用すると、単一のOracleデータベースを共有のワークグループ・データベース・サービスにすることができます。追加のソフトウェアをインストールすることなく、複数のユーザーがWebブラウザを使用してデータベースにアクセスできます。

作業領域について

アプリケーションを開発する領域は作業領域と呼ばれます。作業領域は、複数のユーザーがそれぞれのオブジェクト、データ、およびアプリケーションを非公開にして、同一のOracle Application Express環境で作業できる仮想プライベート・データベースです。

通常の開発環境では、共有するすべての開発者に対して1つの作業領域を作成します。ただし、特定の開発者またはプロジェクトに対して専用の作業領域を作成することもできます。専用の作業領域を作成すると、その作業領域オブジェクトへのアクセスが、その作業領域に関わるユーザーのみに制限されます。

次の図は、ユーザーまたは開発者、作業領域およびデータベース・スキーマ間の関係を示します。


画像の説明

作業領域を作成する際に、作業領域を新規または既存のスキーマに関連付けます。スキーマは表やビュー、ストアド・プロシージャなどのデータベース・オブジェクトの論理的なコンテナです。単一のスキーマを複数の作業領域と関連付けることができます。

Oracle Application Expressのユーザー・ロール

大規模な組織でApplication Expressユーザーを設定する場合は、特定のユーザーにロールと権限を割り当てます。Application Expressのロールは次のとおりです。

次の図は、様々なロールが付与されている複数のユーザーがApplication Express開発環境、Application Express管理サービスおよび公開されたアプリケーションにアクセスする様子を示しています。


画像の説明

このマニュアルでは、通常、Application Express管理者、作業領域管理者および開発者という3つのロールに関連付けられた権限が必要です。次の図は、単一ユーザーがアクセスしているApplication Expressインスタンスを示しています。


画像の説明

構築するアプリケーションの概要

「アプリケーションの構築」では、AnyCo Corpという架空の会社で使用する簡単な人事管理(HR)アプリケーションを作成します。このアプリケーションで、作成した部門表と従業員表に保存された部門情報および従業員情報を管理します。このチュートリアルではアプリケーションの構築、変更およびプレビューについて説明します。


戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2007 Oracle Corporation.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引