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Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1)
E05734-03
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3 Warehouse Builderの設定

この章には、データ・システムの初期の設計時に実行する追加の手順とオプションの手順が含まれています。内容は次のとおりです。

プロジェクトへの設計オブジェクトの編成

プロジェクトは、Warehouse Builderワークスペース内で最大の記憶域オブジェクトです。プロジェクトには、関連するメタデータ定義が格納および編成されます。情報を共有できる、または情報を共有するすべてのオブジェクトをプロジェクトに組み込む必要があります。これらの定義には、データ・オブジェクト、マッピングおよび変換操作が含まれます。これらの定義は、プロジェクト内のフォルダに編成されます。複数のプロジェクトを作成することにより、大規模なシステムのデザインおよび配布方法を編成できます。

プロジェクトを作成する手順は、次のとおりです。

  1. プロジェクト・エクスプローラで、MY_PROJECTなどのプロジェクトを右クリックし、「新規」を選択します。

    「プロジェクトの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  2. 他の指示を参照するには、「ヘルプ」をクリックします。

各Warehouse Builderワークスペースには、MY_PROJECTと呼ばれるデフォルトのプロジェクトがあります。MY_PROJECTは、名前を変更することも、他のプロジェクトを作成した後に削除することもできます。ただし、ワークスペースには、常に少なくとも1つのプロジェクトが含まれている必要があります。

プロジェクトはWarehouse Builderのメイン・デザイン・コンポーネントであるため、プロジェクトを誤って削除するのを防ぐためにいくつかの制約が課されています。次のプロジェクトは削除できません。

プロジェクトを削除する手順は、次のとおりです。

  1. プロジェクト・エクスプローラで、削除するプロジェクトを縮小します。拡張されているプロジェクトは削除できません。

  2. 他のプロジェクトを選択して拡張します。

  3. 削除するプロジェクトをハイライト表示し、「編集」メニューから「削除」を選択します。

    または

    プロジェクトを右クリックし、「削除」を選択します。

    「Warehouse Builder警告」ダイアログ・ボックスには、プロジェクトをごみ箱に入れるオプションがあります。

  4. 「OK」をクリックしてプロジェクトを削除します。

Warehouse Builderでのオブジェクトの削除

オブジェクトを削除するには、デザイン・センターのオブジェクトを右クリックして、「削除」を選択します。

Warehouse Builderでは、オブジェクトの削除に制限があります。たとえば、ワークスペース内の最後のプロジェクトは削除できません。また、「ロケーションの削除」で説明するように、登録を解除する前にロケーションを削除できません。

削除したオブジェクトをごみ箱に移動できます。この場合、削除した場所にオブジェクトをリストアできます。削除するオブジェクトをごみ箱に移動するには、「環境プリファレンス」の説明に従い、「削除されたオブジェクトの再利用」環境プリファレンスを設定します。

ただし、他のオブジェクトに依存しているオブジェクトも削除できます。Oracle Warehouse Builderインストレーションおよび管理ガイドで説明するように、重要なオブジェクトの削除を防ぐために、メタデータのセキュリティを有効にできます。

ごみ箱からの削除済オブジェクトのリストア

Warehouse Builderでは、ごみ箱からオブジェクトを戻すことができます。オブジェクトをリストアできるのは、オブジェクトの移動後にごみ箱が空でない場合だけです。デザイン・センターの終了時にごみ箱を空にする方法は、「環境プリファレンス」を参照してください。

削除済オブジェクトを元に戻すには、「ツール」メニューから「ごみ箱」を選択します。Warehouse Builderのごみ箱が表示されます。「リストア」をクリックすると、ごみ箱から削除済オブジェクトが復元され、削除前の場所に移動されます。

リストア済オブジェクトへの参照はリストアされないことに注意してください。参照は手動で再作成する必要があります。たとえば、2つの表EMPおよびDEPTを作成するとします。DEPT表にはEMP表への外部キー参照があります。DEPTを削除した後にごみ箱からリストアしても、EMPへの外部キー参照はリストアされません。手動で再作成する必要があります。

プリファレンスの設定

Warehouse Builderでは、ユーザー・インタフェース環境をカスタマイズできる一連のユーザー・プリファレンスが提供されます。ユーザー・プリファレンスを設定するには、デザイン・センターのメニューから「ツール」「プリファレンス」の順に選択します。プリファレンスの設定に使用する「プリファレンス」ダイアログ・ボックスが表示されます。

「プリファレンス」ダイアログ・ボックスには2つのセクションがあります。左側のセクションには、プリファレンスのカテゴリがリストされます。右側のセクションには、プリファレンスとそれぞれの値が表示されます。左パネルでカテゴリをクリックすると、そのカテゴリのプリファレンスと値が右パネルに表示されます。

Warehouse Builderでは、次のタイプのプリファレンスを設定できます。

外観プリファレンス

「外観」カテゴリには、「ロケール」プリファレンスが含まれています。「ロケール」リストを使用して、クライアント・テキストを表示する言語を設定します。このリストには、言語オプションが表示されます。Warehouse Builderでは、新規言語設定を使用するためにコンピュータを再起動するよう要求されます。

ロケールを選択しても、リポジトリのキャラクタ・セットは定義されません。影響が及ぶのは、クライアントのユーザー・インタフェースのテキストおよびメニュー・オプションのみです。リポジトリのキャラクタ・セットはデータベースによって決定されます。

コントロール・センター・モニター・プリファレンス

「コントロール・センター・モニター」カテゴリを使用して、コントロール・センターのコンポーネントの表示を制御するプリファレンスを設定します。コントロール・センターを使用してオブジェクトを配布または実行する場合、ジョブ詳細ウィンドウに、配布または実行の結果が表示されます。「コントロール・センター・モニター」プリファレンスを使用すると、ジョブ詳細ウィンドウのオブジェクト・ツリー内のコンポーネントの表示を制御できます。


注意:

ジョブ詳細ウィンドウが表示されるのは、「配布」プリファレンス・カテゴリの「プロセス」ノードで「モニターの表示」プリファレンスを選択した場合のみです。

このオプションを選択していない場合、コントロール・センターの「コントロール・センター・ジョブ」パネルで配布ジョブまたは実行ジョブを表す行をダブルクリックして、ジョブ詳細ウィンドウを表示します。


次のコントロール・センター・モニター・プリファレンスを設定できます。

  • プロジェクトの表示: このオプションを選択し、プロジェクト名をジョブ詳細ウィンドウのオブジェクト・ツリーに表示します。このオプションを選択すると、オブジェクト・ツリーにプロジェクト名のノードが表示されます。「プロジェクト」ノードの下には、すべてのオブジェクトが表示されます。

  • モジュールの表示: このオプションを選択し、配布または実行するオブジェクトが属するモジュールの名前をジョブ詳細ウィンドウに表示します。このオプションを選択すると、オブジェクト・ツリーにモジュールのノードが表示されます。オブジェクトの詳細を表示するには、モジュール・ノードを拡張します。

  • ロケーションの表示: このオプションを選択し、ジョブ詳細ウィンドウのオブジェクト・ツリーにロケーション名を表示します。

  • アクションの表示: このオプションを選択し、オブジェクトに対して実行されたアクションをジョブ詳細ウィンドウのオブジェクト・ツリーに表示します。実行されたアクションには、作成、削除、配布およびアップグレードがあります。

  • タイプの表示: このオプションを選択し、オブジェクトのタイプをジョブ詳細ウィンドウのオブジェクト・ツリーに表示します。このオプションを選択すると、オブジェクトのタイプのノードが表示され、各ノードの下にオブジェクトが表示されます。

図3-1には、コントロール・センター・モニター・プリファレンスの「プロジェクトの表示」、「モジュールの表示」、「アクションの表示」および「タイプの表示」が選択されたジョブ詳細ウィンドウのオブジェクト・ツリーが表示されています。

図3-1 コントロール・センター・モニターのプリファレンスが表示されたジョブ詳細ウィンドウ

図3-1の説明が続きます
「図3-1 コントロール・センター・モニターのプリファレンスが表示されたジョブ詳細ウィンドウ」の説明

データ・プロファイリング・プリファレンス

「データ・プロファイリング」カテゴリを使用して、データ・プロファイリング用のプリファレンスを設定します。このセクションには、次のプリファレンスがあります。

  • データ・ルール・フォルダ名: このオプションを使用して、データ・プロファイリングの結果のデータ・ルールが含まれるフォルダの名前を設定します。

  • デフォルト・プロファイル・ロケーション: このオプションを使用して、データ・プロファイリングの結果の格納に使用するデフォルトのロケーションを設定します。この設定を上書きするには、プロファイル・ロケーションとして別のロケーションを選択します。データ・プロファイル・エディタで、「編集」メニューから「プロパティ」を選択します。「データのロケーション」タブを使用して、デフォルトのプロファイル・ロケーションを変更します。

配布プリファレンス

「配布」カテゴリを使用して、配布モニターの表示、実行パラメータの要求、および完了メッセージの表示などの配布プリファレンスを設定できます。これにより、オブジェクトの配布時にコントロール・センター・マネージャによって表示される一部のポップアップ・ウィンドウを制御できます。

配布プリファレンスは、「プロセス」と「ツール」の2つのセクションに分かれています。「プリファレンス」ダイアログ・ボックスの「配布」ノードを開きます。「プロセス」と「ツール」という2つのノードが表示されます。プリファレンスを設定するノードをクリックします。

プロセス

このセクションで、次の配布オプションを設定します。

  • 元に戻す/再実行の許可: このオプションを選択し、配布アップグレード・ジョブを元に戻す許可と再実行する許可をユーザーに与えます。配布アップグレード・ジョブを元に戻す、または再実行するには、ジョブ詳細ウィンドウを使用します。ジョブの、ジョブ詳細ウィンドウを表示するには、コントロール・センター・マネージャの「コントロール・センター・ジョブ」パネルでジョブをダブルクリックします。

  • コンパイル後に一時休止: このオプションを選択し、スクリプトの生成後に配布を一時休止します。これは、オブジェクトが正常に生成された後、オブジェクトを明示的に配布する必要があることを意味します。

  • コミットを要求: このオプションを選択し、配布の前に設計時の変更をコミットするようユーザーに要求します。デザイン・センターからオブジェクトを配布するときに、保存されていないデザインの変更があると、「Warehouse Builder警告」ダイアログ・ボックスが表示され、これらの設計を保存するよう要求されます。保存されていないデザインの変更をコミットするには、「保存」をクリックします。配布を終了するには、「取消」をクリックします。

    このオプションを設定しない場合、配布ジョブの前にデザインの変更が保存されます。

  • ジョブ名を要求: このオプションを選択し、配布ジョブの名前を指定するようユーザーに要求します。このオプションを選択しない場合、デフォルトのジョブ名が割り当てられます。

  • 実行パラメータを要求: このオプションを選択し、実行パラメータの値を指定するようユーザーに要求します。このオプションを選択しない場合、実行時にパラメータのデフォルト値が使用されます。ユーザーにはパラメータ値の指定は要求されません。

  • モニターの表示: このオプションを選択し、オブジェクトの配布または実行時にジョブ詳細ウィンドウを表示します。このダイアログ・ボックスには、配布対象のオブジェクトの詳細、配布の進行状況、および配布ステータスが表示されます。

  • 配布完了メッセージの表示: このオプションを選択し、配布ジョブが完了したことを示すアラートを表示します。

  • デザイン・センター配布ジョブの表示: このオプションを選択し、デザイン・センターからオブジェクトを配布するときに「コントロール・センター・ジョブ」ダイアログ・ボックスを表示します。コントロール・センター・マネージャの「ジョブ(複数)」パネルに類似した「コントロール・センター・ジョブ」ダイアログ・ボックスには、「配布」、「実行」および「スケジュール済」タブがあります。このオプションを使用して、デザイン・センターを使用した配布時の配布ジョブのステータスを表示します。

ツール

次の配布オプションを設定します。

  • モニター・ツリーの表示: このオプションを選択し、配布または実行時にジョブ詳細ウィンドウを表示します。

  • モニター結果の表示: このオプションを選択し、コントロール・センター・マネージャに配布または実行の結果を表示します。

  • モニター・ログ・ファイルの表示: このオプションを選択し、コントロール・センター・マネージャにログ・ファイルを表示します。

環境プリファレンス

「環境」カテゴリを使用して、ウィザードのようこそページの表示などのクライアント環境を制御する一般プリファレンスや、ごみ箱プリファレンスを設定します。

次の環境プリファレンスを設定します。

  • パーソナリティ: 標準インストールの場合、このプリファレンス値を「デフォルト」に設定します。カスタマイズ・インストールの場合、このプリファレンスを使用して、「プロジェクト・エクスプローラ」ツリーに表示されるオブジェクトのタイプを調整します。Oracleでは、Oracleシステム管理者と相談してからのみ、このプリファレンス値を「デフォルト」から変更するすることをお薦めします。この機能は将来的な使用に備えて確保されています。

  • 起動時にリポジトリの最適化の警告を許可: このオプションを選択し、Warehouse Builderにログインするときにスキーマ統計を収集します。スキーマ統計を収集すると、リポジトリのパフォーマンスが向上します。このオプションを選択すると、ログオン時に、リポジトリ・スキーマに関する統計を収集するかどうかが決定されます。統計を収集する必要がある場合、統計をすぐに収集するかどうかを尋ねる警告ダイアログ・ボックスが表示されます。「はい」をクリックして、スキーマ統計を収集し、リポジトリを最適化します。

    このオプションを選択しない場合でも、「ツール」メニューから「リポジトリの最適化」を選択すれば、デザイン・センターからスキーマ統計を収集できます。

  • すべてのウィザードのようこそページを非表示: このオプションを選択し、すべてのウィザードのようこそページを非表示にします。Warehouse Builderのすべてのウィザードは、タスクの実行手順が要約されたようこそページから始まります。すべてのウィザードのようこそページを表示するには、このプリファレンスの選択を解除します。

  • 削除確認の表示ダイアログ・ボックス: このオプションを選択し、オブジェクトを削除する前に確認を求めるダイアログ・ボックスを表示します。このオプションを選択した場合、オブジェクトを削除すると、「Warehouse Builder警告」ダイアログ・ボックスが表示されます。オブジェクトを削除する場合は、「はい」をクリックします。削除操作を取り消してオブジェクトを保持する場合は、「いいえ」をクリックします。

  • 削除されたオブジェクトの再利用: このオプションを選択し、削除されたオブジェクトをごみ箱に移動します。このオプションを選択しない場合、削除したオブジェクトは完全に消去され、リカバリできなくなります。

  • 終了時にごみ箱を空にする: このオプションを選択し、Warehouse Builderクライアントの終了時にごみ箱の内容を空にします。このオプションの選択を解除すると、各セッションにわたってごみ箱のオブジェクトが保存されます。

生成/検証プリファレンス

「生成/検証」カテゴリを使用して、Warehouse Builderの設計オブジェクトの生成および検証に関するプリファレンスを設定できます。これらのプリファレンスを使用して、生成結果ウィンドウまたは検証結果ウィンドウの表示内容を制御します。これらのダイアログ・ボックスは、デザイン・センターからオブジェクトを生成または検証するときに表示されます。次のプリファレンスを設定できます。

  • プロジェクトの表示: このオプションを選択し、検証結果ウィンドウまたは生成結果ウィンドウに「プロジェクト」ノードを表示します。

  • モジュールの表示: このオプションを選択し、検証結果ウィンドウまたは生成結果ウィンドウに「モジュール」ノードを表示します。

  • ロケーションの表示: このオプションを選択し、検証結果ウィンドウまたは生成結果ウィンドウに「ロケーション」ノードを表示します。

  • アクションの表示: このオプションを選択し、検証結果ウィンドウまたは生成結果ウィンドウに「アクション」ノードを表示します。

  • タイプの表示: このオプションを選択し、検証結果ウィンドウまたは生成結果ウィンドウに「タイプ」ノードを表示します。

ロギング・プリファレンス

「ロギング・プリファレンス」カテゴリを使用して、ファイルのロケーション、ファイルのサイズ、およびログ・ファイルに保存されるメッセージのタイプなどのログ・ファイル・オプションを設定できます。ログ・ファイルには、デザイン・プロセスに関するメッセージが含まれます。デフォルトでは、メッセージのログはデフォルトのロケーションに保存されます。設定可能なロギング・プリファレンスは、次のとおりです。

  • ファイル・パス: ログ・ファイルを保存するロケーションを示します。フルパスを入力するか、「参照」ボタンを使用してロケーションを選択します。デフォルトのロケーションは、OWB_ORACLE_HOME¥owb¥bin¥adminです。

  • ファイル名: ログ・ファイルの名前を示します。ファイル名を指定する場合、ファイルの拡張子は含めないでください。

  • 最大サイズ(KB): ログ・ファイルの最大ファイル・サイズをKB単位で示します。<logfilename>.0と<logfilename>.1という2つのログ・ファイルがあります。第1ログ・ファイル<logfilename>.0の最大サイズに達すると、第2ログ・ファイル<logfilename>.1への書込みが開始されます。第2ログ・ファイルの最大サイズに達すると、第1ログ・ファイルへの上書きが開始されます。

  • エラー・メッセージを記録: このオプションを選択し、すべてのエラー・メッセージをログ・ファイルに書き込みます。

  • 警告メッセージを記録: このオプションを選択し、すべての警告メッセージをログ・ファイルに書き込みます。

  • 情報メッセージを記録: このオプションを選択し、すべての情報メッセージをログ・ファイルに書き込みます。

ネーミング・プリファレンス

「ネーミング・プリファレンス」カテゴリを使用して、ビジネス名モードと物理名モードのどちらでオブジェクトを表示するかを選択することにより、ネーミング・プリファレンスを設定できます。また、オブジェクト名の変更を伝播する方法も設定できます。

次のネーミング・プリファレンスを設定します。

  • ネーミング・モード: 物理名またはビジネス名を使用してオブジェクトを表示するかどうかを選択します。

  • 名前の変更の伝播: 名前の変更を現在のネーミング・モードから別のネーミング・モードへ伝播します。

ネーミング・モードについて

Warehouse Builderは、リポジトリに格納されている各オブジェクトのビジネスおよび物理名を維持します。ビジネス名は、オブジェクトの説明的な論理名です。

名前付きのオブジェクトにDDLスクリプトを生成する場合、物理名が使用されます。物理名は、Oracle Database SQL言語リファレンス

で定義されている基本要素の構文規則に準拠している必要があります。名前はカテゴリ内で一意である必要があります。

  • モジュール名は、プロジェクト内で一意である必要があります。

  • ウェアハウス・オブジェクト名は、ウェアハウス・モジュール内で一意である必要があります。ウェアハウス・モジュールには、表、ディメンション、キューブ、マッピング、マテリアライズド・ビュー、順序、ビューおよび索引の名前が含まれます。

  • 変換名は変換パッケージ内で一意である必要があります。

ビジネス名モード: Warehouse Builderがビジネス名モードの場合は、オブジェクトのビジネス名の作成、または既存のオブジェクトのビジネス名の変更ができます。Warehouse Builderエディタ、ウィザードおよびプロパティ・シートに、このモードにおけるオブジェクトのビジネス名が表示されます。

ビジネス名は次のルールに従う必要があります。

  • 名前の長さは200文字を超えることはできません。

  • 名前はそのカテゴリ内で一意である必要があります。

  • すべてのソース・モジュールに、インポートされたソースの大文字/小文字の区別が反映され、Oracle Database SQL言語リファレンスで定義されている二重引用符ルールに準拠する必要があります。

伝播しないマッピングにおけるソースからターゲットへのコピー操作。

ビジネス名を作成する場合、Warehouse Builderはビジネス名に類似した有効な物理名を生成します。既存の物理名と重複するビジネス名を作成した場合、Warehouse Builderは一意の名前を作成するためにアンダースコアおよび番号を追加します。

物理名モード: Warehouse Builderが物理名モードの場合は、オブジェクトの物理名の作成、または既存のオブジェクトの物理名の変更ができます。Warehouse Builderエディタ、ウィザードおよびプロパティ・シートに、このモードにおけるオブジェクトの物理名が表示されます。物理名は大文字に変換されます。

物理名には次の制限があります。

  • 30文字以内で指定します。

  • Oracle Database SQL言語リファレンスで定義されているスキーマ・オブジェクトの基本構文ルールに準拠する必要があります。


    注意:

    コレクションには、最大200文字を含む物理名を指定できます。

Warehouse Builderでは、無効な物理名の入力が回避されます。たとえば、重複した名前、文字数の多すぎる名前または予約語である名前は入力できません。

名前モードの設定: オブジェクトのビジネス名を作成または変更するには、Warehouse Builderがビジネス名モードである必要があります。オブジェクトの物理名を作成または変更するには、Warehouse Builderが物理名モードである必要があります。

Warehouse Builderのデフォルトのネーミング・プリファレンスは、次のとおりです。

  • モード: モードのデフォルト設定は物理名モードです。

  • 伝播: デフォルトの伝播設定は、物理名からビジネス名への伝播です。

名前モードと名前伝播の設定のアイコンがエディタの左下隅にあります。これらのアイコンは、現行のネーミング・プリファレンス設定を示しています。

ネーミング・プリファレンスは複数のセッションにまたがって保存されます。名前モード・プリファレンスはクライアント・ワークステーション上のファイルに格納されています。別のワークステーションからWarehouse Builderを使用する場合は、プリファレンスが異なる可能性があります。

セキュリティ・プリファレンス

セキュリティ・プリファレンスを編集できるのは、管理者のみです。管理者は、次のプリファレンスを設定できます。

メタデータにロケーション・パスワードを保持

このオプションにより、Warehouse Builderのすべてのデザイン・セッションにわたってロケーション・パスワードを保持するかどうかを決定します。

デフォルトでは、このオプションの選択は解除されており、この方がよりセキュアです。ロケーション・パスワードが保持されるのは、デザイン・セッション中のみです。つまり、データ・ビューアやデバッガなどのツールの初回起動時には、適切なロケーション・パスワードを入力する必要があります。

このオプションを選択すると、ロケーション・パスワードの暗号化バージョンがワークスペースに保持されます。毎回パスワードを入力しなくても、データ・ビューアやデバッガなどのツールを起動できます。


関連項目:

暗号方式の詳細は、Oracle Warehouse Builderインストレーションおよび管理ガイドを参照してください。

ランタイム中にロケーション・パスワードを共有

このプリファレンスにより、設計フェーズ中にユーザーが入力するロケーション・パスワードを他のユーザーと共有可能にするかどうかを決定します。たとえば、ユーザーDev1がマッピングMAP1を設計するとします。このマッピングのソースおよびターゲットにアクセスするために、Dev1は、各ソースおよびターゲットのロケーションとともにユーザー名とパスワードを定義します。後で他のユーザーがMAP1を実行したり、MAP1に関するデータを表示しようとしたときに、「ランタイム中にロケーション・パスワードを共有」プリファレンスにより、各ユーザーがデザイン・センターで毎回パスワードを入力する必要があるか、コントロール・センターで初回時のみ入力すればよいのかが決まります。

「ランタイム中にロケーション・パスワードを共有」は、「メタデータにロケーション・パスワードを保持」と連携して機能します。最もセキュアなモード(つまり、デフォルトの動作)は、両オプションを無効にしたものです。この場合、Dev1を含む各ユーザーは、デザイン・センターのセッションごと、およびコントロール・センターでこのロケーションを初めて使用するときにパスワードを入力する必要があります。セキュリティ要件によっては、特定のソースまたはターゲットについて各ユーザーが独自のロケーションを定義できるようにすることも可能です。

「ランタイム中にロケーション・パスワードを共有」「メタデータにロケーション・パスワードを保持」の両方が有効である場合、任意のユーザーがロケーションを以前に定義していれば、どのユーザーでもスキーマにアクセスできます。このため、Dev1または他の任意のユーザーが有効な資格証明を使用してロケーションを以前に定義している場合、ユーザーOper2MAP1を実行できます。

デフォルト・メタデータ・セキュリティ・ポリシー

適用するデフォルトのセキュリティ・ポリシーを指定します。最小セキュリティの場合、すべてのユーザーが、新規登録ユーザーによって作成されたオブジェクトを完全に制御できます。一方、最大セキュリティの場合、オブジェクトを作成した新規登録ユーザーとWarehouse Builderの管理者にのみアクセスが制限されます。

この設定は遡及的ではありません。つまり、既存のWarehouse Builder構成でこの設定を変更しても、既存のユーザーやオブジェクトには影響を与えません。既存のオブジェクトのセキュリティは手動で変更する必要があります。


関連項目:

セキュリティ設定の手動変更の詳細は、Oracle Warehouse Builderインストレーションおよび管理ガイドを参照してください。

コレクションの定義

コレクションは、Warehouse Builderの構造であり、他のツールおよびシステムにエクスポートするメタデータが格納されます。コレクションを使用して次のタスクを実行できます。

コレクションを作成する際に、新規オブジェクトや既存オブジェクトのコピーは作成しません。プロジェクト内にすでに存在しているオブジェクトを指すショートカットを作成します。ショートカットを使用することで、ベース・オブジェクトへのアクセスとその変更を迅速に実行できます。

1つのプロジェクトに複数のコレクションを定義でき、オブジェクトは複数のコレクションから参照できます。たとえば、プロジェクトにアクセスする各ユーザーは、頻繁に使用するオブジェクトに対して自分専用のコレクションを作成できます。また、ユーザーは同一オブジェクト(マッピング、表、プロセス・フローなど)を別々のコレクションに追加できます。

各ユーザーは、ショートカットまたはベース・オブジェクトを削除できます。削除されたオブジェクトに対するショートカットは、コレクションで削除されます。

コレクション内のオブジェクトを開くと、オブジェクトはロックされます。Warehouse Builderにより、他のユーザーが別のコレクションから同じオブジェクトを編集することはできなくなります。

コレクションの作成

コレクションの作成ウィザードを使用して、コレクションを定義します。

新規コレクションを定義する手順は、次のとおりです。

  1. プロジェクト・エクスプローラで「プロジェクト」ノードを選択して拡張します。

  2. 「コレクション」ノードを右クリックし、「新規」を選択します。

    Warehouse Builderに、コレクションの作成ウィザードのようこそページが表示されます。このページには、コレクションの作成手順が表示されます。「次へ」をクリックし、続行します。

  3. コレクションの作成ウィザードの次のページで情報を入力します。

名前と説明ページ

名前と説明ページを使用して、コレクションの名前と説明(オプション)を入力します。モジュール内で一意となるコレクション名を入力する必要があります。物理ネーミング・モードでは、1から200の文字数で名前を入力します。空白は使用できません。論理モードでは、最大文字数は200で、空白も使用できます。

コンテンツ・ページ

コンテンツ・ページでは、コレクション内で参照するデータ・オブジェクトを選択できます。手順は次のとおりです。

  1. 左側のパネルで、プロジェクトのノードを選択して開きます。

    コレクションに追加するオブジェクトの一覧が表示されます。

  2. 左側のパネルで、「使用可能」セクションからオブジェクトを選択します。

    複数のオブジェクトを選択するには[Ctrl]キーを使用します。オブジェクトは、オブジェクト・レベルまたはモジュール・レベルで選択できます。たとえば、「ファイル」ノードでは、対象のフラット・ファイル・モジュールで、特定のファイルまたはすべてのファイルを追加できます。

    モジュールまたは別のコレクションを追加すると、Warehouse Builderではモジュールまたはコレクションへの参照が作成されます。また、そのモジュールまたはコレクションに含まれるオブジェクトへの参照も作成されます。

  3. 右矢印をクリックします。

    右側のパネルの「選択済」セクションにオブジェクトの一覧が表示されます。この一覧からオブジェクトを削除するには、そのオブジェクトを選択して左矢印をクリックします。

サマリー・ページ

サマリー・ページには、コレクション用に選択したオブジェクトが表示されます。オブジェクトを確認して「戻る」をクリックすると、選択内容を変更できます。コレクション定義を完了するには「終了」をクリックします。Warehouse Builderによりコレクションが作成され、プロジェクト・エクスプローラに追加されます。

コレクション定義の編集

「コレクションの編集」ダイアログ・ボックスを使用して、コレクションを編集します。コレクション定義を編集する場合、次の処理を実行できます。

  • コレクションの名前の変更

  • コレクションへのデータ・オブジェクトの追加

  • コレクションが参照するデータ・オブジェクトの削除

プロジェクト・エクスプローラで、「コレクション」を右クリックし、「エディタを開く」を選択します。Warehouse Builderに、「名前」タブおよび「コンテンツ」タブという2つのタブが含まれるコレクションの編集ダイアログ・ボックスが表示されます。これらのタブを使用してコレクション定義を編集します。

「名前」タブ

「名前」タブを使用して、コレクションの名前または説明を変更します。コレクション名を変更するには、「名前」フィールドで名前を選択して新しい名前を入力します。プロジェクト内で一意となるコレクション名を入力します。物理ネーミング・モードでは、1から200の文字数で名前を入力します。空白は使用できません。論理モードでは、最大文字数は200で、空白も使用できます。

「説明」フィールドでコレクションの説明を変更することもできます。

「コンテンツ」タブ

「コンテンツ」タブを使用して、コレクションのコンテンツを変更します。手順は次のとおりです。

  1. 左側のパネルで、プロジェクトのノードを選択して開きます。

    コレクションに追加するオブジェクトの一覧が表示されます。

  2. 右側のパネルで、コレクションのノードを選択して開きます。

    コレクションで参照されているオブジェクトの一覧が表示されます。

  3. 新規のオブジェクトをコレクションに追加するには、「使用可能」セクションでオブジェクトを選択して右矢印をクリックします。

  4. コレクションで参照されているオブジェクトを削除するには、「選択済」セクションでオブジェクトを選択して左矢印をクリックします。

代替インタフェース

Warehouse Builderには、デザイン・センターの他にもデータ統合ソリューションの作成および実装のためのインタフェースが用意されています。そのようなインタフェースの1つがOMB Plusです。

Tclプログラミング言語を拡張したOMB Plusは、Warehouse Builder付属のスクリプト言語であり、Warehouse Builder用の柔軟で高水準なコマンドライン・メタデータ・アクセス・ツールとなっています。OMB Plusを使用すると、変数サポート、条件とループによる制御構造、エラー処理、標準ライブラリ・プロシージャなどの構文構成要素を記述できます。

OMB Plusは、Warehouse Builderリポジトリ内のオブジェクト・メタデータを作成、変更、削除および取得するために使用します。このスクリプト・インタフェースを使用すると、次のことが可能になります。

OMB Plusにアクセスする手順は、次のとおりです。

「スタート」「プログラム」「Oracle - OWB_HOME」「Warehouse Builder」「OMB Plus」の順に選択します。

または

デザイン・センターから、「ウィンドウ」「OMB*Plus」の順に選択します。

デザイン・センターに「OMB*Plus」パネルが表示されます。


関連項目:

OMB Plusおよびコマンドの詳細は、Oracle Warehouse Builder APIおよびスクリプト・リファレンスを参照してください。