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Oracle Database Gateway for APPCインストレーションおよび構成ガイド
11gリリース1(11.1) for AIX 5L Based Systems(64-Bit), HP-UX PA-RISC(64-Bit), Solaris Operating System(SPARC 64-Bit), and Linux x86
E05711-01
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15 既存のゲートウェイからの移行

既存のインストールからOracle Database Gateway for APPC fromの新しいインスタンスに移行するのは、ガイドラインに従えば簡単です。この章では、そのような新たなインストールを可能なかぎり容易にするための情報を提供します。また、ゲートウェイ上でTCP/IP for IMS Connect通信プロトコルを使用している場合に必要なパラメータも提供します。

この章では、AIX 5L Based Systems(64ビット)、HP-UX PA-RISC(64ビット)、Solarisオペレーティング・システム(SPARC 64ビット)およびLinux x86用のOracle Database Gateway for APPCのこのリリースに固有の情報を提供します。含まれる項は、次のとおりです。

15.1 既存のゲートウェイ・インスタンスからSNAプロトコルを使用する新規リリースへの移行

既存のゲートウェイをSNA通信プロトコルを使用するゲートウェイのリリース11.1.0.6に移行するには、次の手順に従います。

ゲートウェイTCP/IP support for IMS Connectを使用している場合、ゲートウェイの既存のリリースを最新のリリースに移行させるのではないことに注意します。ただし、initsid.oraファイルに有効な異機種間サービス・パラメータを置く必要があります。15.1.5項「パラメータ変更: ゲートウェイのバージョン4からリリース11.1.0.6へ」に進みます。

15.1.1 手順1: 新しいリリースのインストール

第4章「ゲートウェイのインストール」で概説したように、新しいリリースは別のディレクトリにインストールします。


注意:

以前にインストールした既存のゲートウェイに上書きインストールしないでください。既存のインストールの機能に問題が生じます。

15.1.2 手順2: initsid.oraゲートウェイ初期化ファイル・パラメータの転送

古いゲートウェイ・インスタンスから新しいインスタンスにinitsid.oraファイルをコピーします。

ゲートウェイのリリース9.0.1以前から移行する場合、PGA_TRACEはサポートされません。そのかわりにパラメータをTRACE_LEVELに変更する必要があります。


注意:

TRACE_LEVELを使用する場合、LOG_DESTINATIONパラメータのパスを設定する必要があります。

dg4pwdを使用してファイルinitsid.oraのパラメータの一部を暗号化してある場合は、古いゲートウェイ・インスタンスから新しいインスタンスに$ORACLE_HOMRE/dg4appc/admin/initsid.pwdファイルをコピーします。


注意:

ゲートウェイのリリース9.0.1以前から移行する場合、このファイルを新しいインスタンスにコピーする必要はありません。

15.1.3 新しいリリースへの移行時の取消しに関する考慮事項

ゲートウェイの新しいリリースをインストールしたり、既存のインスタンスをアップグレードしたりする場合、アップグレードに問題が発生した場合に備えて、古いゲートウェイのOracleホーム・ディレクトリやインスタンスの構成を維持しておくことをお薦めします。これは、異なるゲートウェイ・インスタンスに変更する際にダウンタイムを確実に最小に抑える方法として有用です。

15.1.4 Oracle Netに関する考慮事項

Oracle Database Gateway for APPCは、OracleとOracle Netの異機種間サービス(HS)機能を使用します。バージョン4のゲートウェイからアップグレードする場合、tnsnames.oraファイルのゲートウェイ・サービス名エントリを多少変更する必要があります。(HS=)句を追加して、ゲートウェイがHS機能を使用することをOracle Netに通知します。詳細は、5.1項「ゲートウェイのためのOracle Network構成」を参照してください。

15.1.5 パラメータ変更: ゲートウェイのバージョン4からリリース11.1.0.6へ

バージョン4のゲートウェイからゲートウェイのリリース11.1.0.6に移行する場合、Oracle Database Gateway for APPCのこのリリースで、新規または変更された初期化パラメータが導入されていることに注意してください。


注意:

Oracle Database Gateway for APPCのバージョン8からリリース10.2.0に移行する場合、「パラメータ変更: ゲートウェイのバージョン4からリリース11.1.0.6へ」の項の説明は当てはまりません。

ゲートウェイTCP/IP support for IMS Connectを使用している場合、ゲートウェイのバージョン4からは最新のリリースに移行されません。ただし、initsid.oraファイルに有効な異機種間サービス・パラメータを置く必要があります。

この章の一部では、ゲートウェイを実行するために必要な特定のHSパラメータを参照しています。


注意:

Oracle製品で使用するすべてのHSパラメータの一覧表と詳細は、『Oracle Database Heterogeneous Connectivity管理者ガイド』を参照してください。

新しいゲートウェイ初期化パラメータ

次のパラメータは、ゲートウェイの初期化ファイル(initsid.ora): にあります。

  • FDS_CLASS

  • FDS_INSTANCE

  • HS_FDS_FETCH_ROWS

  • LOG_DESTINATION

  • TRACE_LEVEL

  • PGA_TCP_DB(TCP/IPのみ)

  • PGA_TCP_USER(TCP/IPのみ)

  • PGA_TCP_PASS(TCP/IPのみ)


    注意:

    HSパラメータはOracle異機種間サービスに固有です。HSパラメータの詳細は、『Oracle Database Heterogeneous Connectivity管理者ガイド』を参照してください。

名前が変更されたゲートウェイ初期化パラメータ

ゲートウェイのこのリリースで名前が変更されたゲートウェイ初期化ファイル(initsid.ora)パラメータのリストを次に示します。パラメータの以前の名前をかっこに入れて示します。

  • HS_COMMIT_STRENGTH_POINT(旧称COMMIT_STRENGTH_POINT

  • HS_DB_DOMAIN(旧称DB_DOMAIN

  • HS_DB_INTERNAL_NAME(旧称DB_INTERNAL_NAME

  • HS_DB_NAME(旧称DB_NAME

  • HS_DESCRIBE_CACHE_HWM(旧称DESCRIBE_CACHE_HWM

  • HS_LANGUAGE(旧称LANGUAGE

  • HS_NLS_DATE_FORMAT(旧称NLS_DATE_FORMAT

  • HS_NLS_DATE_LANGUAGE(旧称NLS_DATE_LANGUAGE

  • HS_OPEN_CURSORS(旧称OPEN_CURSORS

  • HS_ROWID_CACHE_SIZE(旧称ROWID_CACHE_SIZE

廃止されたパラメータ

次のパラメータは廃止されました。必要に応じて、構成ファイルから削除してください。

  • MODE

  • SERVER_PATH

  • ERROR_LOGGING

  • ERROR_REPORTING

  • ERRORTAG

  • GATEWAY_SID

  • GROUP_BY_OFF

  • GTWDEBUG

  • INCREMENT_CURSORS

  • INIT_CURSORS

  • LIST

  • MAX_LOG_SIZE

  • OPTIMIZE_FILE_OPEN

  • ORDER_BY_OFF

  • RESOLVE_BINDS

  • RETRY

  • SET

  • SNMP_SUPPORT

  • SQL_TRACE

  • TRIM_CURSORS

  • D_OPEN_CURSORS

  • D_INIT_CURSORS

  • D_INCREMENT_CURSORS

  • D_TRIM_CURSORS

  • PGA_TRACE

15.1.6 パラメータ変更: バージョン8以前からゲートウェイ・リリース11.1.0.6へ

バージョン4またはバージョン8のゲートウェイからOracle Database Gateway for APPCのリリース11.1.0.6に移行する場合、次の起動シェル・スクリプト・パラメータをinitsid.oraに追加する必要があります。

  • FDS_CLASS_VERSION

15.1.7 ゲートウェイ・リリース9.0.1、9.2.0または10.1.0からゲートウェイ・リリース11.1.0.6への移行

ゲートウェイのリリース9.0.1とこのリリースの間には、新しいパラメータは追加されていません。

15.2 既存のゲートウェイからSNAを使用するTCP/IPへの移行

次の各項では、SNAプロトコルを使用するゲートウェイの既存のリリースがあるが、TCP/IP support for IMS Connectに切り替えようとしている場合について説明します。

ゲートウェイのこのリリースのTCP/IP support for IMS Connect機能を使用すると、既存のTIPを続けて使用することができます。

15.2.1 既存のサイド・プロファイル定義での既存のTIPの使用

次の説明に従ってください。

  1. pg4tcpmapツールを使用して有効なパラメータ値をPGA_TCP_IMSC表に挿入したことを確認します。

    PGA_TCP_IMSC表のロード手順は、第13章「TCP/IP通信プロトコルを使用したゲートウェイの構成」を参照してください。

  2. TIPのLANGUAGEパラメータがamerican_america_us7asciiに設定されていることを確認します。

  3. PGAUを使用してIMS TIPを再生成します。

  4. initsid.oraファイルに次の新しいTCP/IPパラメータを追加します。

    • PGA_TCP_DB

    • PGA_TCP_USER

    • PGA_TCP_PASS

    これらのパラメータの追加に関する詳細は、15.1.5項「パラメータ変更: ゲートウェイのバージョン4からリリース11.1.0.6へ」にあります。パラメータの説明は、付録B「TCP/IP通信プロトコルでのゲートウェイ初期化パラメータ」にもあります。


    注意:

    ゲートウェイの旧バージョンから引き継いだTIPがSideProfileNameを使用してすでに定義されていて、NLS_ LANGUAGEパラメータがamerican_america_us7asciiの値に設定されている場合、そのTIPを再コンパイルする必要はありません。ただし、pg4tcpmapツールを使用してパラメータをマップする必要はあります。


    注意:

    通信プロトコルをSNAからTCP/IPに変更する場合は、TIPを再コンパイルする必要があります。

    SNA通信パッケージ・プロトコルを使用して以前に生成された既存のTIPがゲートウェイにあり、新しいTCP/IP機能を使用する場合、必須のNLS_LANGUAGE設定およびサイド・プロファイル設定を使用してPGAUがTIPを再コンパイルする必要があります。DEFINE TRANSACTIONコマンドで、適切なASCIIキャラクタ・セットを指定します。

    これは、ゲートウェイではIMS Connect内で適切なユーザー・イグジットが使用されており、それによってASCIIキャラクタ・セットとEBCDICキャラクタ・セットの間で適切な変換が行われると想定されているためです。