Oracle Database Gateway for APPCインストレーションおよび構成ガイド 11gリリース1(11.1) for AIX 5L Based Systems(64-Bit), HP-UX PA-RISC(64-Bit), Solaris Operating System(SPARC 64-Bit), and Linux x86 E05711-01 |
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この章では、Oracle Database Gateway for APPCをインストールし、構成する方法を説明します。含まれる項は、次のとおりです。
オンライン・トランザクション・プロセッサを構成してゲートウェイからアクセスできるようにするには、OLTPおよびホスト・オペレーティング・システムの一部のコンポーネントでの作業が必要です。ホスト・システムにOracleソフトウェアはインストールされませんが、ホスト・システムおよびOLTPへのアクセス権限と多少の知識が必要です。この章にはホスト・システムとOLTPのインストール手順に関する情報もある程度は含まれていますが、関連するOLTPおよびホスト・システムのドキュメントを必ず手元に揃えてください。
OLTP上の構成作業で、OLTPの再起動が必要になることがあります。必ず、ホスト・システムのプログラマまたはDBAが、OLTPに関する指示を確認してから再起動してください。
OracleデータベースとOLTPがいずれも1つである場合にゲートウェイをインストールおよび構成するには、この章で説明する手順を実行します。
注意: SNA通信プロトコルを使用するゲートウェイの場合は、この章、第5章「Oracle Networkの構成」、および第12章「SNA通信プロトコルを使用したゲートウェイの構成」のインストール手順に従ってください。TCP/IP通信プロトコルを使用するゲートウェイの場合は、この章、第5章「Oracle Networkの構成」、および第13章「TCP/IP通信プロトコルを使用したゲートウェイの構成」のインストール手順に従ってください。 |
この項は、Oracle Database Gateway for APPCの旧リリースをご利用のユーザーの方にのみ関係があります。以前のゲートウェイをインストールしている場合、いくつかのタスクを実行してからでないと、Oracle Database Gateway for APPCのリリース11.1.0.6をインストールできません。
注意: この項を読んでから、第15章「既存のゲートウェイからの移行」を読んで、ゲートウェイのアップグレードまたは移行の準備のために必要な作業を特定する必要があります。Oracle Database Gateway for APPCのバージョン4.01以前からリリース11.1.0.6に移行する場合、移行に関連する内容が第15章「既存のゲートウェイからの移行」に記載されています。Oracle Database Gateway for APPCを初めてインストールする場合は、「アップグレードのプレインストール手順」から開始してください。 |
この項では、次の項目について説明します。
Oracle Database Gateway for APPCの旧バージョンから現在のバージョンへのアップグレードの準備として、次の手順を実行します。
変更されたPGA関連ファイルのバックアップを作成します。
旧ゲートウェイ・ディレクトリをすべて削除するか、名前を変更します。
アップグレードの考慮事項は次のとおりです。
アップグレード後のPGデータ・ディクショナリ(PGDD)には、旧バージョンのエントリがすべて変更されずに含まれます。新機能をサポートするために、新しいPGAU制御情報といくつかの列が追加されますが、カスタマ・エントリはアップグレードしても変更されません。
次の項目が変更されたため、Oracle Database Gateway for APPCリリース4.0.1以前のTIPは、すべて再コンパイルする必要があります。
PL/SQLの互換性
ゲートウェイ・サーバーのRPCインタフェース
UTL_PG
インタフェース
SNA通信プロトコルを使用して以前に生成された既存のTIPがゲートウェイにあり、新しいTCP/IP機能を使用する場合、必須のNLS_LANGUAGE
設定およびサイド・プロファイル設定を使用してPGAUがTIPを再コンパイルする必要があります。DEFINE TRANSACTION
コマンドで、適切なASCIIキャラクタ・セットを指定します。
これは、ゲートウェイではIMS Connect内でユーザー・イグジットが使用されており、それによってASCIIキャラクタ・セットとEBCDICキャラクタ・セットの間の変換が行われると想定されているためです。
ゲートウェイをインストールする前に、次のインストール前手順を実行します。
使用するシステムが第3章「システム要件」で説明したハードウェア要件とソフトウェア要件を満たしていることを確認します。
CD-ROMドライブが必要です。
現在、Oracle Database Gateway for APPCはCD-ROMメディアで提供されています。ゲートウェイ注文時に指定したメディアに必要なハードウェアがシステムにインストールされている必要があります。
セキュリティ要件を満たしていることを確認します。
OLTP上の接続とデータ・アクセスのセキュリティ要件の詳細は、第3章「システム要件」を参照してください。
使用するシステムと選択した通信プロトコルの構成に必要な一意のパラメータ名を特定するためのワークシート(SNAまたはTCP/IP)に記入します。このワークシートは付録D「構成ワークシート」にあります。
ゲートウェイのSID(システム識別子)を決定します。このSIDは12.7項「ゲートウェイの構成」で使用します。
SIDは一意である必要があり、システム上に同じSIDを使用する他のゲートウェイまたはOracleデータベースがあることはできません。
SNAのみ: SNAパッケージがインストールおよび構成されてからでないと、ゲートウェイのインストールを続行できません。システムが、使用するプラットフォームに対応するSNA通信パッケージを使用してOLTPと通信できることを確認します。
ご使用のプラットフォームでOracle Database Gateway for APPCを実行するために必要なSNA通信パッケージのセットアップと構成に関する情報は、次のリストに従って、該当するこのガイドの章を参照してください。
Intel Pentiumベースの32ビット・システム用のLinuxについては、第6章「LinuxでのSNA通信パッケージの構成」を参照してください。
AIXベースのシステムについては、第7章「AIXベースのシステムでのSNA通信パッケージの構成」を参照してください。
HP-UXについては、第8章「HP -UXでのSNA通信パッケージの構成」を参照してください。
Solarisオペレーティング・システム(SPARC 64ビット)については、第9章「SolarisでのSNA通信パッケージの構成」を参照してください。
TCP/IPのみ: : TCP/IPパッケージがインストールおよび構成されてからでないと、ゲートウェイのインストールを続行できません。ご使用のプラットフォームでのTCP/IPのセットアップと構成の詳細は、第10章「IMS Connect用のTCP/IP通信パッケージの構成」を参照してください。
システムが、使用するプラットフォームに対応するTCP/IP通信パッケージを使用してOLTPと通信できることを確認します。
Oracle製品のインストールおよびOracle Universal Installerの使用方法の概要は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。
Oracle製品のインストールとOracle Universal Installerの使用方法の概要は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。そこで説明されている必要なタスクを先にすべて実行します。
サーバーのリリースがゲートウェイのリリースと異なっている場合、ゲートウェイをOracleデータベースと同一のOracleホーム・ディレクトリにインストールしないでください。これは、ゲートウェイをOracleデータベース・アップグレードから分離するために必要です。です。ゲートウェイの実行可能ファイルがより新しいバージョンのOracleデータベース・ライブラリと再リンクされた場合、Oracleデータベース・アップグレードが不適合の原因となる可能性があります。
Oracleデータベースと同一のOracleホームにゲートウェイをインストールする場合、両方の製品のリリース番号が同一である必要があります。この項ではゲートウェイのインストール手順を示します。この項では、次の項目について説明します。
Oracleデータベース管理者(DBA)ユーザーとしてログインします。現在DBAユーザーでない場合は、システム管理者に問い合せてDBAログイン・ユーザーIDを作成します。
関連項目: ログイン情報の詳細は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。 |
新しいディレクトリを作成する場合、パス名の一部にバージョン番号を使用することをお薦めします。こうすると、同一のOracle製品の異なるバージョンを1つのOracleディレクトリ・ツリー配下にインストールできます。製品インストール・ディレクトリは、ゲートウェイの$
ORACLE_HOME
とも呼ばれます。
次に、/oracle/pga/11.1
製品インストール・ディレクトリを作成します。
たとえば、次のように入力します。
$ mkdir /oracle/pga $ mkdir /oracle/pga/11.1 $ chown oracle:dba /oracle/pga/11.1 $ chmod 755 /oracle/pga/11.1
ORACLE_HOME
、LD_LIBRARY_PATH
およびTNSADMIN
環境変数は、「手順2: 製品インストール・ディレクトリの作成」で作成したディレクトリを参照している必要があります。環境変数を設定するコマンドは、使用するシェルにより異なります。
たとえば、BourneシェルまたはKornシェルのユーザーの場合は、次のように入力します。
$ ORACLE_HOME=/oracle/pga/11.1; export ORACLE_HOME $ LD_LIBRARY_PATH=$ORACLE_HOME/lib;export LD_LIBRARY_PATH $ TNS_ADMIN=$ORACLE_HOME/network/admin;export TNS_ADMIN $ DISPLAY=machine:0; export DISPLAY
さらに、SNA使用時は次のように入力します。
$NLS_LANG=american_america.WE8EBCDIC37C;export NLS_LANG
さらに、TCP/IP使用時は次のように入力します。
$NLS_LANG=american_america.us7ascii;export NLS_LANG
Cシェル・ユーザーの場合は次のように入力します。
$ setenv ORACLE_HOME /oracle/pga/11.1 $ setenv LD_LIBRARY_PATH /oracle/pga/11.1/lib $ setenv TNS_ADMIN $ORACLE_HOME/network/admin $ setenv DISPLAY machine:0
さらに、SNA使用時は次のように入力します。
$ setenv NLS_LANG american_america.WE8EBCDIC37C
さらに、TCP/IP使用時は次のように入力します。
$ setenv NLS_LANG american_america.us7ascii
DISPLAY
環境変数を、Oracle Universal Installerが表示されるXサーバー・ディスプレイに設定します。
関連項目: この内容の詳細は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。 |
次の項では、CD-ROMをマウントする方法をプラットフォームごとに説明します。
Linux上でCD-ROMをマウントするには、次のようにします。
CD-ROMドライブにCDを挿入して次のコマンドを入力します。
$ su root # mkdir /cdrom # mount /dev/hdb /cdrom # exit $ cd /cdrom
「手順6: Oracle Universal Installerの起動」の4.5.5.1項「Linuxの場合」に進みます。
CD-ROMドライブにCDを挿入して次のように入力します。
$ su root # mkdir /cdrom # mount -r -v cdrfs /dev/cd0 /cdrom # exit
「手順6: Oracle Universal Installerの起動」の4.5.5.2項「AIXシステムの場合」に進んでOracle Universal Installerを起動します。
CD-ROMをマウントするには、次のようにします。
システム・エディタを使用して、/etc/pfs_fstab
ファイルに次の行を追加します。
device_file mount_point filesystem_type translation_method
次に例を示します。
/dev/dsk/c5t2d0 /SD_CDROM pfs-rrip xlat=unix 10
最初のエントリはCD-ROMデバイス・ファイル、第2のエントリはマウント・ポイントです。3番目のエントリは、マウントされるCD-ROMがRockridge拡張形式のISO9660形式であることを示します。
root
ユーザーとしてログインします。
$ su root
次のコマンドを入力します。
# nohup/usr/sbin/pfs_mountd &
次のファイル・コマンドを入力します。
# nohup/usr/sbin/pfsd &
CDをトレイに挿入し、次のコマンドを入力してCD-ROMをマウントします。
# /usr/sbin/pfs_mount /SD_CDROM
root
アカウントを終了します。
# exit
/SD_CDROM
に移動します。CD-ROM上のディレクトリとファイルの英小文字リストが表示されます。マウントされたCD-ROMが、別の読取り専用ファイル・システムとして表示されます。
「手順6: Oracle Universal Installerの起動」の4.5.5.3項「HP-UXの場合」に進んでOracle Universal Installerを起動します。
CD-ROMドライブにCDを挿入して次のコマンドを入力します。
$ cd /cdrom
「手順6: Oracle Universal Installerの起動」の4.5.5.4項「Solarisの場合」に進んでOracle Universal Installerを起動します。
Oracle Universal Installerは、配布インストール・メディアにゲートウェイとともに収録されています。Oracle製品のインストールおよびOracle Universal Installerの使用方法の概要は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。
次の各項では、Oracle Universal Installerを起動する方法をプラットフォームごとに説明します。
Oracle Universal Installerを起動するには、次のコマンドを入力します。
$ cd cdrom_mount_point_directory $ ./runInstaller
次のコマンドを入力してOracle Universal Installerを起動します。
$ cd cdrom_mount_point_directory
$ ./runInstaller
rootpre.sh
スクリプトがrootで実行されたかを尋ねるウィンドウが表示されます。インストールを続行する前に、このスクリプトをゲートウェイのインストール・システム上で実行しておく必要があります。
このスクリプトをすでに実行してある場合は(このバージョンのゲートウェイの前回のインストール時またはOracle Database 11gのインストール時に)、「Y」と入力し、Oracle Universal Installerの使用を開始します。スクリプトを実行していない場合は、手順3を実行します。
rootpre.sh
スクリプトがまだ実行されていない場合は、「N」と入力し、次の手順を実行します。
root
ユーザーとしてログインします。
インストール・メディア上のインストール・ディレクトリに移動します。
rootpre.sh
スクリプトを実行します。
root
ユーザーを終了します。
Oracle Universal Installerを再起動します。
次のコマンドを使用してOracle Universal Installerを起動します。
$ cd cdrom_mount_point_directory
$ ./runInstaller
注意: Oracle Universal Installerにより、Oracle提供版のJava Runtime Environment(JREが自動的にインストールされます。このバージョンはOracle Universal Installerと、一部のOracleアシスタントを実行するために必要です。Oracle Support Services提供のパッチ以外の方法でJREを変更しないでください。また、JDKもOracle Universal Installerによりインストールされます。 |
Oracle Universal Installerは、実行できる操作を示すことでゲートウェイのインストールをご案内するメニュー方式のユーティリティです。実行できる操作とその順番はプラットフォームにより異なります。
次の項では、Oracle Universal Installerを使用してプラットフォームにゲートウェイをインストールする方法を説明します。
Oracle Universal Installerの使用方法は表4-1を参照してください。UNIXプラットフォームにゲートウェイをインストールするには、Oracle Universal Installerの表示に応じて表の「操作」列に記載された操作を実行します。
表4-1 Oracle Universal Installer: ゲートウェイのインストール手順
表示 | 操作 |
---|---|
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「次へ」をクリックします。 |
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a. インベントリ・ディレクトリのフル・パスを指定します。 b. オペレーティング・システム・グループ名を指定します。 c. 「次へ」をクリックします。 |
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a. インストール先の名前を指定します。 b. 製品インストール先のフル・パスを指定します。 c. 「次へ」をクリックします。 |
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a. 選択された製品の選択を解除します。 b. 「Oracle Database Gateway 11.1.0.6」を選択してこの行を表示します。 c. 「Oracle Database Gateway for APPC 11.1.0.6」を選択します。 d. 「次へ」をクリックします。 |
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ネットワーク・パッケージを指定して「次へ」をクリックします。 |
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「インストール」をクリックします。 |
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「次へ」をクリックします。 |
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作成するリスナーの名前を指定して「次へ」を選択します。 |
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プロトコルを選択し、「次へ」をクリックします。 |
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ポート番号を指定して「次へ」をクリックします。 |
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「いいえ」をクリックしてから「次へ」をクリックします。 |
|
「次へ」をクリックします。 |
|
「いいえ」をクリックしてから「次へ」をクリックします。 |
|
「終了」をクリックします。 |
|
ここで |
|
「終了」をクリックします。 |
Oracle Universal Installerでインストールが完了したら、インストール手順が正常に完了したことを確認します。そのためには、インストール・ログ・ファイルの内容を確認します。このファイルは$ORACLE_HOME/install
ディレクトリにあります。デフォルトのファイル名はmake.log
です。
注意: $ORACLE_HOME/dg4appc/doc/README.doc ファイルの内容を印刷してドキュメント全体をお読みください。インストールに関する重要な情報が含まれています。README.doc ファイルを読んだら、ゲートウェイの構成を続けます。 |
ゲートウェイを削除する場合は、次の手順を実行します。
DBAとしてログインします。詳細は「手順1: DBA権限でのログインとログイン・ユーザーIDの作成」を参照してください。
ORACLE_HOME
環境変数を設定します。詳細は「手順3: 環境変数の設定」を参照してください。
DISPLAY
およびORACLE_HOME
の各環境変数を確認します。詳細は「手順3: 環境変数の設定」を参照してください。
CD-ROMをマウントします。詳細は「手順5: CD-ROMのマウント」を参照してください。
次のコマンドを実行してOracle Universal Installerを起動します。
$ ./runInstaller
Oracle Universal Installerの指示に従って操作します。表4-2「Oracle Universal Installerを使用したゲートウェイ削除手順」を参照し、「操作」列に記載された操作を実行してゲートウェイを削除します。
これでゲートウェイが削除されました。
Oracle Universal Installerで削除が完了したら、削除手順が正常に完了したことを確認します。そのためには、削除ログ・ファイルの内容を確認します。このファイルは$ORACLE_HOME/install
ディレクトリにあります。デフォルトのファイル名はinstall.log
です。
削除されるファイルは、ゲートウェイのインストール時に$ORACLE_HOME
ディレクトリにコピーされたファイルのみです。関連する他のファイルはすべて、手動で削除する必要があります。必要な作業は、ゲートウェイに関連するlistener.ora
エントリとtnsnames.ora
エントリの削除、データベース・リンクやPGAADMIN
ユーザーIDの削除、TIPの削除などです。