Oracle Database 2日でデータベース管理者 11g リリース1(11.1) E05759-03 |
|
この章では、Oracle Databaseソフトウェアをインストールし、データベースを作成する方法について説明します。
以前のリリースのOracle Databaseを使用しており、最新リリースのOracle Databaseをインストールする必要がある場合は、既存のデータベースを新しいデータベースにアップグレードし、新しいリリースのデータベース・ソフトウェアで使用するように指定します。詳細は、「データベースのアップグレード」を参照してください。
この章は次の項で構成されています。
Oracle Databaseソフトウェアをインストールするには、Oracle Universal Installer(OUI)を使用します。OUIはコンピュータにすでにインストールされているOracle Databaseソフトウェアを表示したり、新しいOracle Databaseソフトウェアをインストールしたり、使用しないOracle Databaseソフトウェアを削除することができるGraphical User Interfaceです。インストールのプロセスをガイドするオンライン・ヘルプも利用できます。
データベースは、インストール中に作成できます。データベースの作成を選択すると、データベースの作成から構成までのプロセスをガイドするOracle Database Configuration Assistant(DBCA)が自動的に起動します。
インストール中にデータベースを作成しない場合は、インストールの後、データベースを作成するときにDBCAを実行する必要があります。
注意: インストール中またはインストール後に単独のプロセスとしてデータベースを作成すると、新しくデータベースを作成する必要はありません。個々のOracleインスタンスは、単一のデータベースしか処理できません。複数のアプリケーションでデータベースを使用する場合も、複数のデータベースを作成するのではなく、単一のデータベースを使用して、このデータベース内の複数のスキーマにデータを分割します。スキーマの詳細は、「ユーザー・アカウントについて」を参照してください。 |
ソフトウェアをインストールする前に、OUIは多数の確認を自動で実行し、コンピュータがOracle Databaseをインストールするための基本的なハードウェアおよびソフトウェア要件を満たしていることを確認します。コンピュータが要件を満たしていない場合は、エラー・メッセージが表示されます。要件は実行しているコンピュータおよびオペレーティング・システムのタイプによって異なりますが、前提条件は次のとおりです。
OUIはOracle Databaseの動作に必要なオペレーティング・システムの環境変数を自動的に設定します。
Oracle Universal Installerからの質問のフェーズで、インストールおよびデータベース作成のための選択を行います。ご使用のオペレーティング・システムによって、手順が異なります。
インストール・オプションには、基本インストールと拡張インストールがあります。基本インストールでは、標準項目のみを選択します。これ以外の場合は、標準項目および拡張項目の両方を選択する必要があります。
基本インストールおよび拡張インストールの実行時にOracle Databaseをインストールする場合は、次の質問に回答する必要があります。OUIはすべての選択項目に対してデフォルトの値を提供します。
次のいずれかの製品をインストールできます。
事前構成済データベースまたはカスタム構成済データベースをインストールできます。
事前構成済データベースは、オラクル社が提供するテンプレートまたはユーザーが作成したテンプレートに基づいています。Oracleが提供する各テンプレートは、特定のワークロード・タイプに最適化されています。事前構成済データベースのタイプの詳細は、表2-2「」を参照してください。
独自のデータベース構造を構成するカスタム・データベースを作成する場合は、「拡張インストール」を参照してください。
これらのオプションには、グローバル・データベース名とシステム識別子(SID)、サンプル・スキーマをインストールするかどうか、管理アカウントのパスワードなどがあります。SIDは一意の識別子です。SIDを使用すると、後で作成してシステム上で同時実行する可能性があるその他のOracle Databaseインスタンスと、現在のインスタンスを区別できます。
グローバル・データベース名は、その他のデータベースと一意に識別されるデータベースの完全名です。グローバル・データベース名は、database_name.database_domain
の形式、たとえばsales.example.com
のようになります。データベース名の部分sales
は、データベースを呼び出すときに使用する単純な名前です。データベースのドメインの部分example.com
は、データベースが配置されるデータベース・ドメインを表します。このように、グローバル・データベース名は、データベース名とドメインの両方で構成されています。
基本インストールの実行時、Oracleによってサンプル・スキーマが自動的にインストールされます。
また、SYS
およびSYSTEM
アカウントに必要なパスワードを入力するプロンプトも表示されます。これらのアカウントによって、データベースを管理できます。
拡張インストール時、標準オプションに加えて、この項に示す項目を選択するように求められます。インストール・プロセスでは、すべての選択項目に対してデフォルトの値が提供されます。
この章では、拡張インストールの選択項目については説明しますが、手順については扱いません。詳細は、ご使用のプラットフォームの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。
拡張インストールの実行時には、次の質問に回答します。
このマニュアルおよび関連する教材の例を実行するには、サンプル・スキーマをインストールする必要があります。また、このデータは、Oracle Databaseのドキュメントのほぼすべての例で使用されます。サンプル・スキーマをインストールすることをお薦めします。
これは、拡張インストールの実行時にのみ選択可能な構成オプションです。拡張インストールでのこのオプションのデフォルト値は、「いいえ」です。ただし、サンプル・スキーマは、基本インストールの実行時はデフォルトでインストールされます。
データベースには、ユーザー・データ、データベース・メタデータ、および障害からリカバリするために必要な情報を格納する、複数のファイルが含まれます。管理者は、これらのファイルにどのような種類の記憶域サブシステムを使用するかを決定します。次のオプションから選択できます。
どのオプションが適切か判断できない場合は、デフォルトの「ファイルシステム」(デフォルト)を選択します。
ASMはASMインスタンス(データベース・インスタンスとは異なる)を使用して、ディスク・グループを構成および管理します。ASMインスタンスとそのコンポーネントの作成から起動は、OUIを使用して実行できます。詳細は、「自動ストレージ管理」および『Oracle Databaseストレージ管理者ガイド』を参照してください。
Oracle Enterprise Managerを使用して、データベースを集中管理するかローカル管理するかを指定します。集中管理では、データベース、アプリケーション・サーバーなどの複数のターゲットを単一のインタフェースで管理できます。ローカル管理では、同時に複数のデータベース・インスタンスを管理することはできません。
集中管理を使用する場合は、各ホストまたはOracle Databaseソフトウェアがインストールされている各コンピュータにOracle Enterprise Management Agentを1つずつ配置する必要があります。これらのエージェントは、配置先のホスト上のすべてのコンポーネントを監視します。ローカル・ホスト上にエージェントが存在しない場合は、このオプションはインストール中に無効になります。
単一のデータベースを初めて設定するときは、Oracle Enterprise Managerを使用してローカル管理の構成を行うことをお薦めします(デフォルト)。後で追加のデータベースをインストールして、集中管理の構成を行うことができます。
プロンプトへの応答を終えると、選択したオプション、それらのオプションに基づく領域要件およびインストールされるコンポーネントがサマリー・ウィンドウに表示されます。データベースのインストールを選択した場合は、この手順はソフトウェアのインストールの完了直後に実行されます。
この項では、基本インストールの手順について簡単に説明します。ほぼすべての手順がすべてのプラットフォームに共通です。これらの手順はOracle Universal Installerを実行して行う必要があります。プラットフォーム固有の手順は、マニュアルに記載されています。詳細は、オンライン・ヘルプまたはご使用のプラットフォームの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。
新しいソフトウェアをインストールするために必要な権限があるかどうかを判断するには、使用するオペレーティング・システム固有のドキュメントを参照するか、システム管理者に問い合せてください。
「インストール方法の選択」ウィンドウが表示されます。
「インストール方法の選択」ウィンドウで、「基本インストール」または「拡張インストール」を選択します。Oracle Databaseを簡単にインストールするには、「基本インストール」を選択します。このインストール方法では、最小限のユーザー入力しか求められません。ソフトウェアがインストールされた後、オプションとして、ユーザーが指定した情報に基づいて汎用データベースが作成されます。
「基本インストール」を選択した場合は、次の情報も指定する必要があります。
デフォルトでは、Oracleホーム・ディレクトリはOracleベース・ディレクトリのサブディレクトリになります。ORACLE_BASE
の詳細は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。
OUIの起動前にORACLE_BASE
環境変数を設定しなかった場合、UNIXまたはLinuxシステムでは、/u01
から/u09
のうち最初に見つかった書込み可能なディレクトリ上のapp/
username
/
ディレクトリにOracleホーム・ディレクトリが作成されます。Windowsシステムでは、使用可能な領域が最も多いディスク・ドライブ上にOracleホーム・ディレクトリが作成されます。UNIXまたはLinuxシステムで、/u01
から/u09
が存在しない場合は、デフォルトの場所はuser_home_directory
/app/
username
になります。
「参照」をクリックして、Oracle Databaseソフトウェアのインストール先ディレクトリを指定します。
dba
です。詳細は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Linux』またはご使用のUNIX用のインストール・ガイドを参照してください。
SYS
、SYSTEM
、SYSMAN
およびDBSNMP
管理者アカウントの「グローバル・データベース名」と「データベース・パスワード」の値を入力する必要があります。グローバル・データベース名の詳細は、「基本インストール」を参照してください。
インストールをカスタマイズする場合は、「拡張インストール」オプションを選択します。たとえば、この方法を使用して、データベースの自動ストレージ管理の構成、サンプル・スキーマのインストール、データベースのキャラクタ・セットの構成、自動バックアップの構成などを行うことができます。このオプションを選択すると、このマニュアルでは説明していないインストール手順を確認できます。拡張インストールの詳細は、「拡張インストール」を参照してください。ご使用のプラットフォームの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』も参照してください。
「基本インストール」を選択し、必要な情報を入力して、「次へ」をクリックします。「インストールの準備中」プログレス・バーが表示されます。
このコンピュータにOracleソフトウェアを初めてインストールする場合は、「インベントリ・ディレクトリの指定」ウィンドウが表示されます。コンピュータにインストールされたすべてのOracleソフトウェアを追跡するためにOUIが使用するインベントリの場所を指定する必要があります。この情報は、既存のインストールにパッチを適用したり、既存のインストールをアップグレードしたり、Oracleソフトウェアを削除するときに使用します。このディレクトリは、後で指定するOracleホーム・ディレクトリとは別のディレクトリになります。インベントリ・ディレクトリの推奨値は、Oracle_base
/oraInventory
です。Oracle_base
はOracleベース・ディレクトリの場所のことです。
このウィンドウでは、インベントリ・ディレクトリへの書込み権限を持つオペレーティング・システム・グループも指定できます。これにより、他のユーザーがOracle製品インストール・ファイルを上書きするのを防止します。
ディレクトリ・パスを入力し、オプションでオペレーティング・システム・グループを指定した後、「次へ」をクリックして続行します。
「製品固有の前提条件のチェック」ウィンドウが表示されます。
OUIにより環境に関して多数のチェックが実行され、チェックが成功、警告または失敗のいずれであったかが示されます。チェックの詳細は、開いているウィンドウ内に表示されます。すべての確認のステータスが「成功」または「警告」にならないと、インストールを続行できません。1つでも環境チェックが失敗すると、手動で解決する必要があります。詳細は、「前提条件の確認」を参照してください。
「次へ」をクリックすると、Oracle Configuration Managerの登録ウィンドウが表示されます。
Oracle構成リポジトリに構成情報を収集およびアップロードするには、Oracle Configuration Managerを使用します。Oracle Configuration Managerを使用すると、サポートの問題の解決にかかる時間が短縮され、問題を回避するために役立つ情報が得られます。このオプションは、データベースのインストールが完了した後で構成できます。
「次へ」をクリックすると、グローバル設定、領域要件、インストールする新しい製品などの情報を示す「サマリー」ウィンドウが表示されます。
「インストール」ウィンドウに、インストールの進捗状況が表示されます。インストール・フェーズが完了すると、「Configuration Assistant」ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、自動的に起動するConfiguration Assistantが表示されます。初期データベースを作成する場合は、Database Configuration Assistantが別のウィンドウで自動的に起動します。
データベースの作成が完了すると、データベースの作成内容についてのサマリー・ウィンドウが表示されます。
SYS
、SYSTEM
、SYSMAN
およびDBSNMP
は、デフォルトでロック解除されます。
「構成スクリプトの実行」ウィンドウでは、新しい端末ウィンドウを開くかどうか、root
ユーザーとしてスクリプトを実行するかどうかの確認を求めるプロンプトが表示されます。スクリプトを実行した後、このウィンドウに戻り、「OK」をクリックします。
これで、インストールとデータベースの作成が完了しました。「インストールの終了」ウィンドウに、重要なURLが1つ以上表示されます。そのうちの1つは、Oracle Enterprise Manager Database ControlコンソールのURLです(コンソールは、Oracle Enterprise Manager Database ControlのWebアプリケーション部分を構成するユーザー・インタフェース)。ブラウザでこのURLに移動し、SYS
ユーザーとして対応するパスワードを使用してログインし、SYSDBA
として接続できます。共通のデータベース管理タスクは、Oracle Enterprise Manager Database Controlで実行できます。詳細は、第3章「データベース管理の概要」を参照してください。
Database ControlのURLとポート情報は、インストール後、Oracle_home
/install/portlist.ini
ファイルで確認できます。
Oracle Databaseのインストール時に、初期データベースの作成を選択した場合(手順4を参照)、ソフトウェアのインストール完了後、Oracle Universal Installerによって自動的にDatabase Configuration Assistant(DBCA)が実行されます。その後、DBCAに示される手順に従ってデータベースを作成できます。初期データベースを作成せずに後で作成する場合または追加のデータベースを作成する場合にDBCAを使用します。
また、DBCAを使用してデータベース構成の変更、データベースの削除なども行うことができます。この項では、次のDBCAタスクについて説明します。
オンライン・ヘルプを使用するには、「ヘルプ」をクリックします。構成オプションを選択するための情報を確認できます。
この項の手順に従い、DBCAを起動します。
dbca
通常、dbca
ユーティリティは、Oracle_home
/bin
ディレクトリにあります。
DBCAを使用すると、次のガイド付きワークフローに従ってOracle Databaseを作成できます。
後続の項では各ウィンドウの詳細を示します。大部分のウィンドウではデフォルト設定が提供されます。
このウィンドウでは、作成するデータベースのタイプを選択できます。DBCAを使用して、オラクル社提供のテンプレートまたは管理者が作成したテンプレートからデータベースを作成できます。これらのテンプレートには、ワークロードに応じて最適化された設定が含まれています。
DBCAには次の2つのタイプのワークロードのテンプレートが付属しています。
「詳細表示」をクリックすると、各タイプのデータベースの構成が表示されます。データベースがサポートするワークロードのタイプに応じて適したテンプレートを選択してください。選択するテンプレートが不明な場合は、デフォルトの「汎用」または「トランザクション処理」テンプレートを選択します。
より複雑な環境では、「カスタム・データベース」オプションを選択できます。このオプションを選択すると、テンプレートが使用されないため、より広範囲の質問が行われ、データベースの作成に時間がかかります。
データベース・テンプレートの使用方法の詳細は、「DBCAを使用したテンプレートの管理」を参照してください。
「グローバル・データベース名」フィールドに、database_name.domain_nameという形式でデータベース名を入力します。
「SID」フィールドにシステム識別子を入力します。SIDはデータベースを実行するインスタンスを一意に識別するためのものであり、デフォルトではデータベース名です。
このウィンドウを使用して、データベースをOracle Enterprise Managerで管理できるように設定します。Oracle Enterprise Managerには、個々のデータベースを管理するWebベースの管理ツールと、Oracle環境全体を管理する集中管理ツールが用意されています。
Enterprise Managerを使用する場合は、「Enterprise Managerの構成」を選択します。次に、次のいずれかのオプションを選択します。
このウィンドウでは、SYS
、SYSTEM
などの管理者アカウントのパスワードを指定します。
このウィンドウでは、データベースで使用する記憶域メカニズムのタイプを指定します。詳細は、「拡張インストール」を参照してください。
このウィンドウでは、Oracleソフトウェアのホームと、データベース・ファイルを作成するディレクトリ・パスを指定します。次のいずれかのオプションを選択します。
このオプションを選択すると、データベース・ファイルの管理をデータベースに完全に委任できます。ファイル名、ファイルの場所またはファイル・サイズを指定する必要がなくなりました。
新しいデータベースを作成するときは、システム障害が発生した場合にデータ・リカバリを実行できるようにデータベースを構成することが重要です。REDOログには、データファイルへの変更内容が記録されます。このログの格納先のREDOログ・グループは、データベースごとに2つ以上必要です。グループ内のREDOログ・ファイルが一杯になると、ログ・ライター・プロセス(LGWR)ではREDOレコードを新しいREDOログ・グループに書き込みます。Oracle Databaseでは、非アクティブなREDOログ・ファイルのグループを自動的に1つ以上のオフラインの保存先に保存できます。これを総称して「アーカイブREDOログ」(アーカイブ・ログ)と呼びます。REDOログ・ファイルをアーカイブREDOログ・ファイルに変換するプロセスを「アーカイブ」と呼びます。
アーカイブは、データベースがARCHIVELOG
モードで実行されている場合にのみ実行できます。グループがアーカイブされるまで、ログ・ライター(LGWR)ではREDOログ・ファイルのグループを再利用できません。データベースがNOARCHIVELOG
モードで実行されている場合は、LGWRプロセスが新しいグループに切り替わった後にグループが非アクティブになると、LGWRプロセスでは非アクティブなグループをすぐに再利用できます。
NOARCHIVELOG
モードでは、メディア障害からデータベースを保護することはできませんが、インスタンス障害から保護することはできます。オンラインのREDOログ・グループに格納された、データベースの最新の変更内容のみを使用して、インスタンス・リカバリを実行します。NOARCHIVELOG
モードのデータベースをリストアする場合は、データベースの終了中に作成したデータベース全体のバックアップしか使用できません。このため、NOARCHIVELOG
モードでデータベースを運用する場合は、データベース全体のバックアップを頻繁に作成します。
REDOログ・ファイルをアーカイブすることには、次の利点があります。
REDOログをアーカイブする前に、アーカイブ先を決定する必要があります。データベースのバックアップおよびリカバリ操作の簡略性の面から、アーカイブ・ログはフラッシュ・リカバリ領域に格納することをお薦めします。Oracle Databaseは、バックアップおよびリカバリ関連のファイルをフラッシュ・リカバリ領域に格納し、管理することができます。フラッシュ・リカバリ領域は、現行のデータベース・ファイル(データファイル、制御ファイルおよびオンラインREDOログ)が格納されるデータベース領域とは別の領域です。
データベースの作成時には、次のオプションを選択できます。
ARCHIVELOG
モードでデータベースを実行した場合と同じ結果が得られます。「アーカイブ有効化」を選択することをお薦めします。このオプションを選択すると、ソフトウェアまたはハードウェア障害に対するデータベースの保護が強化されます。このオプションを今すぐ選択しない場合でも、後でアーカイブ・ログ・モードを有効にできます。詳細は、「基本バックアップおよびリカバリのためのデータベースの構成」を参照してください。
データベースを作成すると、次のいずれかの方法でデータをロードできます。
EXAMPLE
)表領域をデータベースに追加するには、「サンプル・スキーマ」を選択します。オラクル社提供のガイドや各種の入門資料には、サンプル・スキーマに基づいた例が含まれています。オラクル社では、データベースでのサンプル・スキーマの利用をお薦めしています。
このウィンドウのリンクを使用すると、デフォルトの初期化パラメータの設定を変更できる追加ウィンドウが開きます。これらのパラメータは、次のカテゴリに分類されます。
ウィンドウ下部の「すべての初期化パラメータ」をクリックして、すべてのデータベース初期化パラメータのリストと現在の設定を表示することもできます。
このウィンドウを使用して、メモリーを管理するデータベースを制御する初期化パラメータを設定します。メモリーの管理方法は、次のいずれかを選択できます。
カスタム・メモリー管理のオプションとして、次のいずれかを選択します。
このタブでは、最小のブロック・サイズと、データベースに同時に接続できる、オペレーティング・システムのユーザー・プロセスの最大数を指定します。
事前構成済テンプレートを使用している間は、このフィールドには入力できません。これは、データベースがデフォルトのブロック・サイズである8KBで作成されるためです。ただし、カスタム・オプションを使用している間は、ブロック・サイズを変更できます。
このタブを使用して、データベースで使用するキャラクタ・セットを定義できます。キャラクタ・セットは、コンピュータ画面に文字を表示するために使用するコード体系です。キャラクタ・セットによって、データベース内で表現できる言語が決定します。
データベースのキャラクタ・セットとしてUnicode AL32UTF8を使用することをお薦めします。Unicodeは、現在世界で使用されている言語のほとんどをサポートする汎用キャラクタ・セットです。Oracle Universal InstallerおよびDatabase Configuration Assistantで使用される推奨のデフォルト・キャラクタ・セットは、ローカル・オペレーティング・システムの言語設定によって決まります。別のキャラクタ・セットを選択する場合は、WE8MSWIN1252のように、このデータベースに接続するクライアントが最も頻繁に使用するキャラクタ・セットを選択してください。データベースに接続するクライアントの大半がMicrosoft Windowsオペレーティング・システムを使用している場合は、このキャラクタ・セットをお薦めします。
このウィンドウを使用して、データベース・モードを選択します。データベースは次のいずれかのモードで実行できます。
このウィンドウでは、拡張デフォルト・セキュリティ設定と以前のリリースの設定のどちらを使用するかを選択できます。オプションで、特定のセキュリティ機能を無効にすることもできます。拡張セキュリティ設定には、大/小文字を区別するパスワードなどがあります。
このページでは、Oracle Database 11g の自動メンテナンス・タスク機能を有効にするかどうかを決定します。自動化メンテナンス・タスクは、データベースのメンテナンス操作を実行するために一定間隔で自動的に起動されるタスクです。
詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
このウィンドウでは、ナビゲーション・ツリーに、データベースの記憶域構造(制御ファイル、データファイル、REDOログ・グループなど)が表示されます。記憶域構造またはパラメータは、必要に応じて変更できます。
データベースに事前構成済テンプレートのいずれかを選択した場合は、制御ファイル、データファイル、UNDOセグメントの追加または削除はできません。
このウィンドウでは、次のいずれかのオプションを選択してデータベースを作成します。
選択後、「終了」をクリックすると、確認ウィンドウが表示されます。表示された情報を確認したら、「OK」をクリックして続行します。
DBCAを使用すると、既存のデータベースの構成を変更できます。たとえば、次の操作を行うことができます。
DBCAを使用して、データベースを削除することもできます。DBCAでデータベースを削除すると、データベース・インスタンスが停止され、すべてのデータベース・ファイルが削除されます。Windowsプラットフォームでは、関連Windowsサービスも削除されます。
DBCAテンプレートとは、データベースの作成に必要な情報が含まれているXMLファイルのことです。DBCAでテンプレートを使用すると、新しいデータベースを作成したり、既存のデータベースを複製することができます。テンプレートの情報には、データベース・オプション、初期化パラメータ、記憶域属性(データファイル、表領域、制御ファイルおよびオンラインREDOログの属性)などがあります。
テンプレートは、スクリプトと同様に使用できますが、データベースの複製もできるため、スクリプトよりも強力です。複製では、シード・データベースと呼ばれる既存のデータベースのファイルを正しい場所にコピーするため、時間が節約できます。
テンプレートは、次のディレクトリに格納されています。
Oracle_home
/assistants/dbca/templates
テンプレートの使用には、次の利点があります。
テンプレートは、次のタイプに分類されます。
表2-1に、それぞれの特性を示します。
表2-2に示すテンプレートが用意されています。
独自のテンプレートを作成する場合は、この項の手順に従います。
既存のテンプレートを使用して、事前定義済のテンプレートの設定を基に新しいテンプレートを作成できます。初期化パラメータ、記憶域パラメータ、カスタム・スクリプトを使用するかどうかなど、テンプレートのあらゆる設定を追加または変更できます。
既存のデータベースの構造情報を持つ新しいテンプレートを作成できます。構造情報とは、データベース・オプション、表領域、データファイル、初期化パラメータなどです。ユーザー定義スキーマとそのデータは、作成するテンプレートには含まれません。元のデータベースは、ローカルとリモートのいずれに存在していてもかまいません。元のデータベースと同様の構造にする場合でも、データは使用しないで新しいデータベースを作成するときは、このオプションを選択します。
既存のデータベースの構造情報と物理データファイルの両方を含む新しいテンプレートを作成できます。このようなテンプレートを使用して作成したデータベースは、元になるデータベースと同一になります。ユーザー定義スキーマとそのデータは、作成するテンプレートにも含まれます。元のデータベースは、ローカルにある必要があります。このオプションは、元のデータベースの正確なレプリカを作成できるテンプレートが必要な場合に選択します。
既存のデータベースからテンプレートを作成するときに、ファイル・パスをOptimal Flexible Architecture(OFA)に変換するか、または既存のファイル・パスを維持できます。OFAは、Oracleソフトウェアおよびデータベースに関するファイルの命名および配置のガイドラインです。データベースを作成するコンピュータとテンプレートを定義したコンピュータのディレクトリ構造が異なる場合は、OFAを使用することをお薦めします。データベースの作成先コンピュータと作成元のコンピュータのディレクトリ構造が同じ場合には、標準のファイル・パスを使用できます。
テンプレートを削除すると、新しいデータベースまたは新しいテンプレートを作成する場合に使用できなくなります。
DBCAを使用すると、データベースの作成とは別の操作として自動ストレージ管理(ASM)を構成することもできます。この場合は、DBCAによってデータベースのOracleホームではなく独自のOracleホームにASMインスタンスが作成されます。ASMインスタンスを作成してディスク・グループを定義した後、別のDBCA操作を実行して、データベース・ファイルの格納にディスク・グループを使用するデータベースを作成できます。ASMインスタンスは独自のOracleホームに作成することをお薦めします。複数のOracle DatabaseでASMディスク・グループを使用できるというメリットがあるためです。この構成は、データベースを作成し、データベース作成プロセスの一部としてデータベースと同じOracleホームを使用するASMインスタンスを作成する拡張インストール(「拡張インストール」を参照)で選択できる構成とは異なります。詳細は、ご使用の環境のインストール・ガイドおよびプラットフォーム・ガイドを参照してください。ASMの概要については、付録A「自動ストレージ管理の管理」を参照してください。詳細は、『Oracle Databaseストレージ管理者ガイド』を参照してください。
root
ユーザー(UNIXおよびLinux)または管理ユーザー(Windows)として次のコマンドを実行してクラスタ同期サービス(CSS)を構成します。
Oracle_home/bin/localconfig add
Oracle by Example(OBE)には、このマニュアルに関するシリーズが含まれています。このOBEでは、この章のタスクを段階的に説明し、注釈付きのスクリーンショットを使用します。
インストールに関するOBEを参照するには、ご使用のブラウザで次のURLを指定します。
http://www.oracle.com/technology/obe/11gr1_2day_dba/install/install.htm
|
![]() Copyright © 2004, 2008, Oracle Corporation. All Rights Reserved. |
|