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Oracle Database 2日でデータベース管理者
11g リリース1(11.1)

E05759-03
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3 データベース管理の概要

この章ではデータベース管理の簡単なロードマップを示し、WebベースのOracle Database管理インタフェースであるOracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)について説明します。

この章は次の項で構成されています。

データベースの管理: ロードマップ

この項では、Oracle Databaseインスタンスの管理タスクの概要について説明します。各タスクの詳細は、それぞれに該当する章で説明します。

Oracle Databaseを管理するには、次の手順を実行します。
  1. データベース・インスタンスを起動します。インストールの最後に、インスタンスが開始され、データベースがオープンになります。将来電力またはメディア障害によりデータベースのメンテナンスの実行、またはデータベース・インスタンスの終了および再起動をする可能性があります。

    詳細は、「Oracleインスタンスの停止および起動」を参照してください。

  2. クライアントのデータベースへの接続を有効にするには、オプションでネットワーク環境を構成します。

    詳細は、第4章「ネットワーク環境の構成」を参照してください。

  3. データベース記憶域構造(表領域およびデータファイル、REDOログ・ファイル、および制御ファイル)を確認します。必要に応じて、記憶域構造を作成または変更します。

    詳細は、第6章「データベース記憶域構造の管理」を参照してください。

  4. メモリーの割当てを確認し、必要に応じて調整します。

    詳細は、「メモリーの管理」を参照してください。

  5. 必要に応じて、事前定義したデータベースのユーザーを確認し、ロックを解除して、パスワードをリセットします。新規ユーザーを作成し、ロールおよび権限を割り当てます。

    詳細は、第7章「ユーザー・アカウントおよびセキュリティの管理」を参照してください。

  6. 表、ビューおよび索引を含む必要なスキーマ・オブジェクトを作成します。表にデータを入力します。

    詳細は、第8章「スキーマ・オブジェクトの管理」を参照してください。

  7. データベースのバックアップ計画を作成または確認し、データベースのバックアップを作成します。

    詳細は、第9章「バックアップおよびリカバリの実行」を参照してください。

  8. まだ使用可能になっていない場合は、REDOログのアーカイブを使用可能にします。

    詳細は、「リカバリ設定の構成」を参照してください。

  9. データベース・パフォーマンスを監視し、パフォーマンスの問題を診断し、必要に応じてデータベースをチューニングします。

    詳細は、第10章「データベースの監視およびチューニング」を参照してください。

  10. データベースの重大な障害を調査し、診断データを収集し、Oracleサポート・サービスに報告します。

    詳細は、第11章「問題の調査、報告および解決」を参照してください。

  11. 最新のパッチ・リリースを使用して、Oracle Databaseソフトウェアを最新の状態に保ちます。

    詳細は、第12章「Oracle Databaseソフトウェアの管理」を参照してください。

Oracle Enterprise Manager Database Controlの概要

WebベースのOracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)はOracle Databaseを管理する主要なツールです。これはデータベースとともにインストールされます。

Database Controlの次の機能について説明します。

データベース管理機能

Database Controlでは、スキーマ・オブジェクト(表、ビュー、索引など)の作成、ユーザーのセキュリティの管理、データベースのメモリーおよび記憶域の管理、データベースのバックアップおよびリカバリ、データのインポートおよびエクスポートなどの管理タスクを実行できます。また、データベースのパフォーマンスおよびステータス情報を表示できます。

データベースのホームページ

データベース管理用のメインのDatabase Controlのページはデータベースのホームページと呼ばれます。Database Controlにログインするときロードされるページです。

詳細は、「データベースのホームページのアクセス」を参照してください。

オンライン・ヘルプ

各ページ上部に表示されている「ヘルプ」リンクをクリックすると、状況依存のオンライン・ヘルプにアクセスできます。どのヘルプ・ページでも、「コンテンツ」をクリックすると全ヘルプ・トピックにリンクします。検索機能によりヘルプの内容を検索できます。

ナビゲーション機能

データベースのホームページのナビゲーション機能は次のとおりです。

Database Controlコンソール・プロセスの起動および停止

クライアント・ブラウザからOracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)にアクセスするには、Database Controlコンソール・プロセスのdbconsoleをデータベースのホスト・コンピュータで実行している必要があります。dbconsoleプロセスはインストール後に自動的に起動します。ただし、システムを再起動する必要がある場合に、コマンドラインから手動で起動するか、Windowsのサービスとして起動できます。また、コマンドを実行してdbconsoleプロセスを停止するか、そのステータスを表示できます。dbconsoleプロセスが停止した場合、Database Controlコンソールを使用する前に手動で再起動する必要があります。

コマンドラインからdbconsoleプロセスのステータスを起動したり、停止または表示するには、次の手順を実行します。
  1. コマンド・ウィンドウを開き、Oracle_home/binディレクトリに移動します。

  2. 次の操作を1つ実行します。

    • dbconsoleプロセスを起動するには、次のコマンドを実行します。

      ./emctl start dbconsole
      
      
    • dbconsoleプロセスを停止するには、次のコマンドを実行します。

      ./emctl stop dbconsole
      
      
    • dbconsoleプロセスのステータスを表示するには、次のコマンドを実行します。

      ./emctl status dbconsole
      
      
Microsoft Windowsのサービスとしてdbconsoleを起動または停止するには、次の手順を実行します。
  1. 次の操作を1つ実行します。

    • Windows XPおよびWindows Server 2003では「スタート」をクリックし、「コントロール パネル」を選択します。

    • Windows 2000 Serverでは「スタート」をクリックし、「設定」を選択して「コントロール パネル」を選択します。

    コントロール パネル・ウィンドウが開きます。

  2. 「管理ツール」アイコンをダブルクリックし、「サービス」アイコンをダブルクリックします。

    サービス・ウィンドウが開きます。Oracle DatabaseサービスはOracleで始まります。dbconsoleサービスはOracleDBConsoleOracle_sidとしてリストされます。Oracle_sidはデータベース・インスタンスのシステムID(SID)です。このプロセスのステータス(起動したかあるいは停止したか)は「ステータス」列に表示されます。

  3. OracleDBConsoleOracle_sidサービスをダブルクリックします。

    サービス・プロパティ・ウィンドウを開きます。

  4. 起動タイプ・リストで、「手動」「自動」のいずれかが選択されていることを確認します。

  5. 次の操作を1つ実行します。

    • dbconsoleを開始するには、「開始」をクリックし、「OK」をクリックします。

    • dbconsoleを停止するには、「停止」をクリックし、「OK」をクリックします。

データベースのホームページのアクセス

データベースのホームページはOracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)のメイン・データベース管理ページです。

データベースのホームページにアクセスするには、次の手順を実行します。
  1. dbconsoleプロセスがデータベースのホスト・コンピュータ上で実行されていることを確認してください。

    詳細は、「Database Controlコンソール・プロセスの起動および停止」を参照してください。

  2. Webブラウザで次のURLを入力します。

    https://hostname:portnumber/em
    
    

    たとえば、comp42.example.comという名前のホスト・コンピュータにデータベースをインストールしたと想定します。また、使用するEnterprise ManagerコンソールのHTTPポート番号が1158であるとします。この場合は、次のURLを入力します。

    https://comp42.example.com:1158/em
    
    

    LinuxまたはUNIXシステムを使用している場合は、Database Controlのポート番号はOracle_home/install/portlist.iniファイルで確認できます。Microsoft Windowsシステムを使用している場合は、Database ControlのURLはDatabase Controlの「プロパティ」ウィンドウで確認できます。このウィンドウを表示するには、「スタート」メニューを使用して、Oracleホームフォルダ内のDatabase Controlエントリにナビゲートし、このエントリを右クリックして「プロパティ」を選択します。

    Database Controlにアクセスしたときに、データベースが実行中の場合は、ログイン・ページが表示されます。データベースが停止していて再起動する必要がある場合は、Database Controlに起動/停止およびリカバリの実行ページが表示されます。

    データベースを起動するには、次の作業を行う必要があります。

    1. 「起動/停止」をクリックして、ホスト・ログインのユーザー名およびパスワードを入力し、その後データベース・ログインのユーザー名およびパスワードを入力します。

      データベースのユーザーおよびパスワードには、SYSおよびインストール時に指定したパスワードを使用します。

    2. 「OK」をクリックし、データベースを起動し、次に確認画面で「はい」をクリックし、オープン・モードでデータベースを起動します。

  3. Database Controlにアクセス権限のあるユーザー・アカウントでデータベースにログインします。このアカウントは、最初はSYSまたはSYSTEMユーザーのいずれかで、データベース・インストール時に指定したパスワードを使用します。

    通常の日常管理タスクについては、SYSTEMアカウントでログインすることをお薦めします。バックアップ、リカバリまたはデータベースのアップグレードを実行する場合は、SYSアカウントでログインする必要があります。

    Database Controlにデータベースのホームページが表示されます。


    画像の説明

ページの最上部のサブページ・リンクを使用して、パフォーマンス、可用性およびその他のデータベース管理ページにアクセスできます。これらのページで提供される機能については、このガイドの他の項で説明しています。

データベースのホームページの様々なセクションでデータベースの環境およびステータスに関する情報を提供しています。たとえば、「アラート」セクションおよび「診断サマリー」セクションでは、データベースの操作に影響のあるエラーおよびパフォーマンスの問題について警告します。問題のある領域の詳細は、提供されたリンクをクリックして参照できます。場合によっては、リンクをクリックして問題を解決する推奨事項を取得できます。第10章「データベースの監視およびチューニング」を参照してください。

参照:

 

非管理ユーザーのDatabase Controlへのアクセス権の付与

データベース管理者は、SYSまたはSYSTEMユーザー・アカウントを使用してOracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)にログインし、管理タスクおよびその他のタスクを実行できます。非管理ユーザーがDatabase Controlにログインする可能性もあります。たとえば、アプリケーション開発者がDatabase ControlのGraphical User Interfaceを使用して表、索引、ビューなどの作成または変更を行う場合は、これらのユーザーがログインする前にDatabase Controlへのアクセス権を付与しておく必要があります。

非管理ユーザーにDatabase Controlへのアクセス権を付与するには、SELECT_CATALOG_ROLEロールを付与する必要があります。詳細は、「例: ユーザーへの権限およびロールの付与」を参照してください。

参照:

『Oracle Database 2日でセキュリティ・ガイド』 

Database Control管理ユーザーの作成

SYSSYSTEMまたはSYSMANの各ユーザー・アカウントを使用してOracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)にログインする場合は、Database Controlスーパーユーザーとしてログインします。これらのアカウントには、Database Controlの管理に必要なロールおよび権限が自動的に付与されます。Database Control管理タスクの例は、次のとおりです。

Database Control自体を管理する権限を十分に持ち、SYSおよびSYSTEMユーザーの高度のデータベース管理権限を持たないDatabase Control管理ユーザーを作成します。これにより、他のDatabase Control管理者から要求される最小限の権限を割り当てることができ、データベース・セキュリティにとってベスト・プラクティスです。また、Database Control管理アカウントを作成でき、データベース管理タスクを実行するまで、SYSまたはSYSTEMとしてログインすることを回避できます。

次の手順を使用して、Database Control管理権限を既存のデータベース・ユーザーに割り当てたり、新しいDatabase Control管理ユーザーを作成することができます。新しいDatabase Control管理ユーザーを作成する場合は、そのユーザーに対してデータベースのユーザー・アカウントが作成されます。どのシステム権限、オブジェクト権限、またはロールをユーザーに付与するか、また必要であれば、どのシステム権限、オブジェクト権限、またはロールでデータベース管理タスクを実行するかを決定する必要があります。

Database Control管理ユーザーを作成する手順は、次のとおりです。
  1. いずれかのDatabase Controlページのページ上部で、「設定」をクリックします。

    Enterprise Manager構成ページが表示されます。このページには設定の概要ページが表示されます。

  2. 左にあるナビゲーション・バーで、「管理者」をクリックします。

    管理者ページが表示されます。


    画像の説明

  3. 「作成」をクリックします。

    管理者の作成: プロパティ・ページが表示されます。


    画像の説明

  4. 「名前」フィールドに新しいユーザー名を入力するか、フィールドの横にある懐中電灯アイコンをクリックし既存のデータベース・ユーザーを選択します。

  5. 「パスワード」および「パスワードの確認」フィールドに、ユーザー・パスワードと入力します。

    新しいユーザーを作成する場合、パスワードを割り当てます。既存のユーザーを選択する場合、「パスワード」フィールドに任意のテキストを入力します。テキストは無視され、ユーザーのパスワードは変更されません。

  6. データベースの電子メールの通知を設定する場合のみ、この管理者の電子メールアドレスを1つ以上入力します。

    詳細は、「ダイレクト・アラート通知の設定」を参照してください。

  7. 「確認」をクリックし、入力した情報の概要を説明するページを表示します。

  8. 「終了」をクリックして新しい管理ユーザーを作成します。

    リストに新しい管理者が示されている管理者ページが表示されます。

Database Controlのプリファレンスの設定

この項では、Oracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)のユーザー・プリファレンスの設定について説明します。この項には次のトピックが含まれています。

Database Controlのプリファレンスの設定について

Oracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)を使用すると、次のようなユーザー・プリファレンスを設定できます。

通知

これらの設定で、Database Controlによるアラートの電子メール通知が有効になります。アラートはデータベースが望ましくない状態にあり注意が必要であることを通知します。デフォルトで、データベースのホームページにはすべてのアラートが表示されます。ただし、電子メール通知を使用するには設定が必要です。アラートおよび通知の設定の詳細は、「ダイレクト・アラート通知の設定」を参照してください。

ブラックアウト管理

Database Controlブラックアウトにより、データベース監視データの収集、およびDatabase Controlによるアラートの送信が一時停止されます。これにより不要なアラートの受信や監視データの停滞を避けながら、スケジュールされたメンテナンスをデータベースに実行できます。たとえば、データの収集をデータベースのバックアップ時またはハードウェアのアップグレード時に停止できます。この時間に監視を続ける場合、収集されたデータには日常的な操作の結果とは異なる傾向およびその他の監視情報が表示されます。より正確で、長期間のデータベース・パフォーマンスの情報を得るために、ブラックアウトを使用すると、これらの特殊なケースをデータ分析から除外できます。詳細は、「ブラックアウト期間の定義」を参照してください。

優先資格証明

Database Controlはバックアップなど、多くのルーチンの管理タスクを自動的に実行できます。これはDatabase Controlに組み込まれたジョブ・スケジューリング・システムを使用して行われます。環境をセキュアに保つために、Enterprise Managerの自動実行のタスクの設定ではホスト・コンピュータおよびデータベースのログイン情報を入力することが必要です。この情報をジョブやタスクを作成または実行するたびに入力することを回避するために、Database Controlではこの情報を優先資格証明として保存できます。優先資格証明は暗号化モードでデータベースに格納され、不正なアクセスから保護されます。「優先資格証明の設定」を参照してください。

ブラックアウト期間の定義

データベース監視情報の収集とアラートの送信を一時停止するブラックアウト期間を、1回かぎりにするか、または繰り返しにするかを定義します。

ブラックアウト期間を定義するには、次の手順を実行します。
  1. いずれかのDatabase Controlページのページ上部で、「設定」をクリックします。

    Enterprise Manager構成ページが表示されます。このページには設定の概要ページが表示されます。

  2. 左側のペインにある「ブラックアウト」をクリックします。

    ブラックアウト・ページが表示されます。

  3. 「作成」をクリックするとブラックアウトの作成ウィザードが開始します。

    ブラックアウトの作成: プロパティ・ページが表示されます。


    画像の説明

  4. (オプション)デフォルトのブラックアウト名をユーザーが選択したものと置換します。

  5. (オプション)「コメント」フィールドに、ブラックアウトの目的を説明するテキストを入力します。

  6. 「理由」リストで最も適切なブラックアウトの理由を選択します。

  7. 「使用可能なターゲット」セクションの「タイプ」リストで、「データベース・インスタンス」を選択します。

    「使用可能なターゲット」リストにデータベース・インスタンスのシステムID(SID)が表示されます。

  8. 「使用可能なターゲット」リストでインスタンスのシステムIDを選択し、「移動」アイコンをクリックします。


    注意:

    インスタンスのSIDをダブルクリックすることもできます。 


    インスタンスのSIDが、「使用可能なターゲット」リストから「選択したターゲット」リストに移動します。

  9. 「次へ」をクリックします。

    ブラックアウト・スケジュールの作成ページが表示されます。


    画像の説明

  10. 「開始」セクションで、ブラックアウトをすぐに行うか、後で行うかスケジュールします。

  11. 「期間」セクションでは、ブラックアウトの期間が表示されます。

  12. 「繰返し」セクションで、ブラックアウトを定期的に繰り返すには、「繰返し」リストから繰返し頻度を選択します。

  13. 「次へ」をクリックします。

    確認ページが表示されます。

    入力した項目を確認します。「戻る」をクリックして設定を変更します。

  14. 「終了」をクリックします。

    新しいブラックアウト期間がリストに表示され、確認ページが表示されます。

    参照:

     

優先資格証明の設定

優先資格証明を設定すると、資格証明を通常求められた場合、または資格証明を必要とするジョブを実行しようとする場合に、Database Controlによって自動的にホスト・コンピュータおよびデータベース・ログインの資格証明が自動的に作成されます。

データベース優先資格証明を設定するには、次の手順を実行します。
  1. いずれかのDatabase Controlページで、ページ上部の「プリファレンス」をクリックします。

    プリファレンス・ページが表示されます。

  2. 左ペインの「優先資格証明」をクリックします。

    ターゲットの表が示されている優先資格証明ページが表示されます。


    画像の説明

  3. データベース・インスタンスの表の行にある「資格証明の設定」の下のアイコンをクリックします。

    優先資格証明ページが表示されます。

  4. 通常ユーザー名/パスワードSYSDBAのユーザー名/パスワードのデータベース資格証明およびホストのユーザー名/パスワードのホスト資格証明を入力します。たとえば、SYSDBAにアクセスする場合は、SYSTEMユーザーとしてSYSアカウントを使用し、ホスト・ユーザー名はoracleを使用します。


    注意:

    ホスト・ユーザーには、データベース・バックアップなどのバックグラウンド・ジョブを実行するための特定のホスト権限が必要な場合があります。たとえば、UNIXおよびLinuxの場合、ホスト・ユーザーはOSDBAグループ(通常、dba)に属している必要があり、Windowsの場合、ホスト・ユーザーはAdministratorsグループのメンバーであり、Log on as batch jobログオン権限が付与されている必要があります。詳細は、ご使用のプラットフォームのマニュアルを参照してください。 


  5. 「テスト」をクリックし、資格証明をテストします。

    確認メッセージには資格証明が検証可能かどうかが表示されます。

  6. 「適用」をクリックして変更を適用します。

SQLおよびSQLベースの管理ツールについて

多くの操作を実行するために、Oracle Enterprise Manager Database Control(Database Control)はStructured Query Language(SQL)文をデータベースに送信します。SQL(「シークェル」と読む)は、データベースへの問合せや更新を行う業界標準の英語形式のコンピュータ・プログラミング言語です。

次はユーザーhrに所有されている国表にある国々についての情報をリストしたSQL問合せの一例です。

SELECT COUNTRY_ID, COUNTRY_NAME FROM HR.COUNTRIES;

SQLは各種のデータベース管理タスクの実行にも使用できる強力な言語です。次のSQL文はデータベース・ユーザーnickを作成し、指定したパスワード(passwordで表されている)を割り当てます。

CREATE USER nick IDENTIFIED BY password;

Database Control内で管理タスクを実行する場合は、「SQL表示」をクリックすると、Database Controlによって生成および送信されるSQL文を表示できます。

Database Controlに表示されているグラフィカルな管理ページを使用する以外にも、SQL DeveloperやSQL*Plusなどの他のOracleツールを使用してSQL文を発行できます。これらのツールを使用すると、データベース管理操作を実行して、データベースでのデータの問合せ、挿入、更新または削除ができます。後続の項で詳細を示します。

SQL*Plusについて

SQL*PlusはOracle DatabaseへSQL文およびPL/SQL文の送信に使用するコマンドライン・プログラムです。これらの文はSQL*Plusスクリプトとして相互作用的に送信できます。SQL*Plusはデータベースを使用してインストールされ、Oracle_home/binディレクトリに保存されます。

コマンドライン、またはWindowsの「スタート」メニューから、SQL*Plusを開始できます。

SQL*Plusがロードされると、次のようなSQLプロンプトが発行されます。

SQL>

SQLプロンプトで、データベースの停止または新規ユーザーなどの管理タスクを実行する文を入力するか、データの問合せ、挿入、更新および削除が可能です。

単一のSQL文を複数行に入力できます。各文の最後には、セミコロン(;)を入れる必要があります。ほとんどの文では、1行にスラッシュのみを入力すると、文を再実行できます。

参照:

  • 『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』

 

SQL*Plusの起動およびデータベースへの接続

この項では、コマンドラインおよびWindowsの「スタート」メニューからSQL*Plusを起動してデータベースに接続する方法について説明します。

SQL*Plusを起動するにはコマンドラインからデータベースに接続します。
  1. コマンド・ウィンドウを開きます。

  2. (LinuxおよびUNIXシステムのみ)oraenv(Bourne、KornまたはBashシェルの場合)またはcoraenv(Cシェルの場合)スクリプトを実行して、必須の環境変数(ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID)を設定します。

    これらのスクリプトは通常、/usr/local/binにあります。スクリプトでは、ORACLE_SID環境変数の特定の値を要求されます。この場合、Oracle Databaseのインストール時に選択したシステムID(SID)を指定します。通常、インストーラが提示するデフォルトのSIDはorclです。

  3. (LinuxおよびUNIXシステムのみ)PATH環境変数にOracle_home/binディレクトリが含まれているかどうかを確認します。含まれていない場合は、Oracle_home/binディレクトリに変更します。

  4. 次のコマンドを入力します。

    sqlplus {username | /} [as sysdba]
    Enter password: password
    
    

    SQL*Plusでは、デフォルトのデータベース・インスタンス(Microsoft Windows)または環境変数(LinuxおよびUNIX)により指定されたデータベース・インスタンスに接続されます。

    usernameには、SYSまたはSYSTEM管理ユーザーを使用できます。プロンプトで、インストール時に設定したパスワードを入力します。SYSユーザーを使用した場合は、ユーザー名の後にas sysdbaを含める必要があります。

    ユーザー名としてSYSまたはスラッシュ(/)を入力し、as sysdba句を指定すると、オペレーティング・システム認証を使用して認証が行われます。オペレーティング・システム認証では、Windows、UNIXまたはLinuxのホスト・ユーザー・アカウントを使用してOracle Databaseに対する認証が行われます。特別なユーザー・グループのメンバーであるユーザー・アカウントを持つホスト・コンピュータにログインする必要があります。UNIXおよびLinuxの場合、通常、このユーザー・グループはdbaです。このタイプの認証を使用すると、起動されていないOracle Databaseに接続できるため、起動されていないOracle Databaseを起動できます。詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

Windowsの「スタート」メニューからSQL*Plusを起動してデータベースに接続するには、次の手順を実行します。
  1. 「スタート」をクリックして、「プログラム」(または「すべてのプログラム」)→「Oracle - HOME_NAME」「Application Development」「SQL*Plus」を選択します。

  2. プロンプトが表示されたら、データベースとの接続に使用するアカウントのユーザー名およびパスワードを入力します。

    ユーザー名には、SYSまたはSYSTEM管理アカウントを使用できます。インストール時に指定したパスワードを使用できます。

    ユーザー名としてSYSまたは/を使用する場合は、次の例に示すように、空白の後にas sysdba句を続けます。

    Enter user-name: sys as sysdba
    Enter password: password
    
    

    または

    Enter user-name: / as sysdba
    
    

    ユーザー名としてSYSまたはスラッシュ(/)を入力し、as sysdba句を指定すると、オペレーティング・システム認証を使用して認証が行われます。オペレーティング・システム認証では、Windows、UNIXまたはLinuxのホスト・ユーザー・アカウントを使用してOracle Databaseの認証を行います。特別なユーザー・グループのメンバーであるユーザー・アカウントを持つホスト・コンピュータにログインする必要があります。UNIXおよびLinuxの場合、通常、このユーザー・グループはsysdba権限を持つdbaです。このタイプの認証を使用すると、起動されていないOracle Databaseに接続できるため、起動されていないOracle Databaseを起動できます。詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

    参照:

     

SQL Developerについて

SQL DeveloperはOracle Databaseにアクセスするための別のGraphical User Interfaceです。SQL DeveloperではSQLとPL/SQLの両言語による開発がサポートされています。Oracle Databaseのデフォルトのインストールで使用可能です。

SQL Developerではデータベース・オブジェクトの参照、SQL文とSQLスクリプトの実行、PL/SQL文の編集およびデバッグを実行できます。また、付属のレポートを実行できるだけでなく、独自のレポートを作成して保存することもできます。

参照:

  • SQL Developerの起動手順については、『Oracle Database 2日で開発者ガイド』を参照してください。

 

Oracle Enterprise Managerの概要: Oracle by Example Series

Oracle by Example(OBE)には、このマニュアルに関するシリーズが含まれています。このOBEでは、この章のタスクを段階的に説明し、注釈付きのスクリーンショットを使用します。

Oracle Enterprise Managerの概要に関するOBEを参照するには、ご使用のブラウザで次のURLを指定します。

http://www.oracle.com/technology/obe/11gr1_2day_dba/gettingstarted/gettingstarted.htm

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