この章では、Oracle Communications Data Modelをインストールする方法について説明します。
Oracle Communications Data Modelをインストールする前に、次のタスクを実行します。
Oracleデータベースをバックアップします。
「必要なソフトウェアがインストールされていることの確認」の説明に従って、Oracle Communications Data Modelに必要なソフトウェアがインストールされていることを確認します。
「最大プロセス初期化パラメータのデフォルト値の変更」の説明に従って、最大プロセス初期化パラメータを設定します。
「最大データ・ファイル・オプションの変更」の説明に従って、データ・ファイルの最大数を増やします。
Database Vaultオプションを使用している場合は、「データベースでのData Vaultオプションの無効化」の説明に従ってオプションを無効にします。
Oracle Communications Data Modelを「サポートされているプラットフォーム」に記載されているAIXプラットフォームの1つにインストールする場合は、「AIXプラットフォーム: データベース・パラメータの変更」の説明に従ってOracleデータベース・パラメータを変更します。
「値がサービス名に設定されていることの確認」の説明に従って、tnsnames.oraファイルがSERVICE_NAMEの値に含まれていることを確認します。
「ソフトウェア要件」で説明しているように、Oracle Communications Data ModelコンポーネントまたはOracle Communications Data Modelサンプル・データとレポートを正常にインストールするには特定のソフトウェアがインストールされている必要があります。
次の手順に従って、インストールのタイプごとに必要なソフトウェアがインストールされていることを確認します。
Oracle Communications Data Modelをインストールする前に、次の操作を行います。
「Oracle Data MiningおよびOLAPオプションがインストールされていることの確認」で概説している手順に従って、必要なデータベース・オプションがインストールされていることを確認します。
「OWBSYSスキーマが存在することの確認」で概説している手順に従って、Oracle Warehouse Builderがインストールされていることを確認します。
Oracle Communications Data Modelのサンプル・データとレポートをインストールする前に、「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionがインストールされていることの確認」の説明に従ってOracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionがインストールされていることを確認します。
Oracle Data MiningおよびOLAPオプションがインストールされていることを確認するには、SYSとしてログインし、次のSQL問合せを入力します。
SELECT VALUE FROM V$OPTION WHERE PARAMETER ='Data Mining'; SELECT VALUE FROM V$OPTION WHERE PARAMETER ='OLAP';
OWBSYSスキーマが存在することを確認するには、データベースにDBAとしてログインし、次の文を発行します。
SELECT COUNT(*) FROM DBA_USERS WHERE USERNAME='OWBSYS';
この問合せでゼロ(0)より大きい値が返される場合は、OWBSYSスキーマが存在します。
OWBSYSスキーマが存在しない場合は、次の手順に従います。
$ORACLE_HOME/owb/UnifiedRepos
ディレクトリに移動します。
データベースにSYSDBAとしてログインします。
次のSQL文を実行します。
@cat_owb.sql
表領域名の入力を求めるプロンプトが表示されたら、USERS
と入力します。
Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionがインストールされているかどうかをテストするには、ブラウザで次のリンクを開きます。(リンクの9704という値はデフォルトのOracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionポートの値です。Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionのインストール時に別のポートを指定した場合は、そのポートの値を使用します。)
http://hostname:9704/analytics
サンプルのOracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionログイン・ウィンドウが表示されます。
Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionがインストールされていない場合は、「Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Edition」を参照してください。
Oracle Communications Data Modelでは、PROCESSES初期化パラメータの初期値をデフォルトのデータベース・インストール値よりも大きい値に設定する必要があります。
PROCESSESパラメータの現在の値を決定する方法
最大プロセス・パラメータの現在の値を判断するには、データベースにDBAアカウントでログインし、次のSQL文を実行します。
show parameter processes;
最大プロセスの値の変更方法
最大プロセスの値を変更するには、次の文を発行します。データベース・オプションによっては、プロセスに指定される値を250以上の最小値に設定する必要があります。
alter system set processes=250 scope=spfile; shutdown immediate startup
Oracle Communications Data Modelでは、データ量の見積もりに応じてトランザクション関連のファクト表のパーティションがサポートされます。開始年、終了年を指定すると、トランザクション関連のファクト表が月ごとに1つのパーティションとして日付別にパーティション化されます。
トランザクション関連のファクト表のパーティションをサポートするには、データベースに対して現在指定しているデータ・ファイルの最大数に別の値が必要になることがあります。
データ・ファイルの最大数の値を判断する方法
次の式を使用して、データ・ファイルの最大数に必要な値を判断します。
Maximum Datafiles = Default Value + 300 + ((End year) - (Start year) + 1) * 12
データ・ファイルの最大数の現在の値を判断する方法
データ・ファイルの最大数の現在の値を判断するには、データベースにDBAアカウントでログインし、次のSQL文を実行します。
show parameter db_files
この文の結果のvalue
列に、データ・ファイルの現在の最大数が表示されます。
データ・ファイルの最大数の値を変更する方法
データ・ファイルの最大数の値を変更するには、次の文を発行します。new_number
は、指定する新しい値です。
alter system set db_files = new_number scope = spfile;
shutdown immediate
startup
Oracle Communications Data Modelインストーラでは、Vault対応のデータベースに対して追加の手順が必要です。VaultオプションがオンになったOracleデータベースでは、Oracle Communications Data Modelをインストールする前に次の手順を実行してVaultオプションを無効にします。
OracleデータベースのVaultオプションが有効かどうかを確認するには、次を行います。
SELECT * FROM V$OPTION WHERE PARAMETER = 'Oracle Database Vault';
このコマンドがtrueを戻すと、Vaultオプションは有効です。
Vaultオプションを無効にするには、次を行います。
UNIXシステムでは、環境変数ORACLE_HOME、ORACLE_SIDおよびPATHが正しく設定されていることを確認します。
SYSOPER権限を持つユーザーSYSとしてSQL*Plusにログインします。
データベースを停止します。
コマンドラインからDatabase Controlコンソール・プロセスとリスナーを停止します。次に例を示します。
sqlplus sys as sysoper Enter password:password
SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE SQL> EXIT $ emctl stop dbconsole $ lsnrctl stoplistener_name
Oracle RACインストールの場合は、次のようにして、各データベース・インスタンスを停止します。
$ srvctl stop database -d db_name
次のコマンドを使用して、Oracle Database Vaultオプションを無効にします(これは、UNIXシステムの例です)。
cd $ORACLE_HOME/rdbms/lib make -f ins_rdbms.mk dv_off cd $ORACLE_HOME/bin relink all
Oracle RACインストールでは、すべてのノードでこれらのコマンドを実行します。
データベース、Database Controlコンソール・プロセスおよびリスナーを起動します。たとえば、UNIXの場合、SYSOPER権限を持つユーザーSYSとしてSQL*Plusにログインし、データベースを再起動します。次に、コマンドラインからDatabase Controlコンソール・プロセスとリスナーを再起動します。次に例を示します。
sqlplus sys as sysoper Enter password:password
SQL> STARTUP SQL> EXIT $ emctl start dbconsole $ lsnrctl startlistener_name
Oracle RACインストールの場合は、次のようにして、各データベース・インスタンスを再起動します。
$ srvctl start database -d db_name
Oracle Communications Data Modelをインストールした後で、「データベースでのVaultオプションの再有効化」の説明に従ってVaultを再有効化します。
Oracle Communications Data ModelをAIXにインストールする場合は、次のOracleデータベース・パラメータ変更を適用します。
DBAアカウントでデータベースにログインします。
次の文を実行します。
alter system set "_olap_parallel_update_small_threshold"=2147483647 scope=spfile;
データベースを再起動します。
tnsname.oraでサービス名が指定されていることを確認します。これには次の手順を実行します。
ディレクトリ$ORACLE_HOME/network/admin
に移動します。
tnsnames.oraを編集して、"SERVICE_NAME"値が指定されていることを確認します。次に例を示します。
orcl11g = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = server1.us.oracle.com)(PORT = 1521)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = orcl) ) )
Oracle Communications Data Modelをインストールする前に、「インストール前のタスク」の説明に従って必要なインストール前のタスクを実行します。
注意: データベース・サーバーが置かれている"localhost"にOracle Communications Data Modelをインストールする必要があります。db-name をOracleデータベースの名前にして次のコマンドを発行することにより、"localhost"の値を判断できます。
tnsname db-name
|
次の手順に従って、Oracle Communications Data Modelをインストールします。
インストールの実行に使用することを予定しているユーザーIDを使用してログインします。Oracle Communications Data Modelのインストールには、OracleデータベースおよびOracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionのインストールに使用するのと同じユーザーIDを使用する必要があります。
ORACLE_HOME環境変数を、Oracle Communications Data Modelをインストールするデータベースの場所に設定します。
たとえば、Oracleホームがディレクトリ/loc/app/oracle/product/dbhome
にあるとします。
Bourne、BashまたはKornシェルでは、次のコマンドを使用してORACLE_HOMEを設定します。
$ ORACLE_HOME=/loc/app/oracle/product/dbhome $ export ORACLE_HOME
Cシェルでは、次のコマンドを使用してORACLE_HOMEを設定します。
% setenv ORACLE_HOME /loc/app/oracle/product/dbhome
Oracle Communications Data Modelのインストール・ファイルが格納されているディレクトリからインストーラを起動します。
cd directory-containing-OCDM_installation-files
./runInstaller
「ようこそ」ページが表示されます。「次へ」をクリックします。
インストール・タイプの選択ページで、実行するOracle Communications Data Modelインストールのタイプを選択します。
Oracle Communications Data Modelコンポーネントをインストールする場合は、Communications Data Modelを選択します。この選択を行うと、「Communications Data Modelのインストール」で説明されているインストールが実行されます。
Oracle Communications Data Modelレポートおよびサンプル・データをインストールする場合は、「サンプル・レポート」を選択します。この選択を行うと、「サンプル・レポートのインストール」で説明されているインストールが実行されます。
Oracle Communications Data Modelアダプタをインストールする場合、アプリケーション・アダプタを選択します。この選択を行うと、「アプリケーション・アダプタのインストール」で説明するインストールが実行されます。
Oracle Communications Data Modelでは、英語とその他9つの言語がサポートされます。英語の他に1つの言語のサポートを追加するには、「製品の言語」をクリックし、言語を選択します。
「次へ」をクリックします。
ホームの詳細の指定ページで、「名前」と「パス」がOracle Communications Data Modelをインストールするデータベースに対応していることを確認します。「参照」をクリックして有効なローカル・データ・ファイル・パスに移動します。
「次へ」をクリックします。
製品固有の前提条件のチェック・ページで、1つ以上の項目にフラグが設定されている場合は、環境が最小要件を満たしていることを手動で検証します。この手動検証の実行の詳細については、フラグが設定された項目をクリックし、ページの下部のボックスで詳細を確認します。
すべての項目のステータスが「成功」としてチェックされている場合は、「次へ」をクリックします。
データベース接続情報の指定ページで、次の情報を指定します。
「ネット・サービス名」を選択します。これは、Oracle Communications Data ModelがインストールされるOracleデータベースに接続するための接続記述子に使用される別名です。
ヒント: ネット・サービス名は、接続記述子に解決されるサービスの単純な名前です。ネット・サービス名は、OracleHome /network/admin/tnsnames.ora ファイルから移入されます。 |
Oracle Communications Data ModelがインストールされるOracleデータベースのSYSTEMユーザーのパスワードを入力します。
「次へ」をクリックします。
リアルタイム・フィード情報の指定ページは、アプリケーション・アダプタ・インストール・タイプに表示されます。このページを使用して、Oracle GoldenGateでリアルタイム・フィードを使用するかどうかを選択します。
「はい」を選択する場合、Oracle GoldenGatesステージング詳細も指定する必要があります。
その他のステージングを選択する場合、次を入力します。
ソース(リモート)ホスト名: Oracle GoldenGateをインストールするソース・マシンのホスト名を指定します。これはリモート・ホスト名です。
ソース(リモート)ポート番号: Oracle GoldenGateマネージャを構成および実行するOracle GoldenGateマネージャ・ポート(ソース・マシン用)のポート番号を指定します。これはリモート・ホストのポート番号です。
その他(リモート)のホスト名: Oracle GoldenGateをインストールするターゲット・マシンのホスト名を指定します。これは、Oracle Communications Data Modelをインストールするシステム以外のリモート・ホスト名です。
その他(リモート)のポート番号: Oracle GoldenGateをインストールするターゲット・マシンのポート番号を指定します。これは、Oracle Communications Data Modelをインストールするシステム以外のシステムのリモート・ポート番号です。
ターゲットのステージングを選択する場合、次を入力します。
ソース(リモート)ホスト名: Oracle GoldenGateをインストールするソース・マシンのホスト名を指定します。これはリモート・ホスト名です。
ソース(リモート)ポート番号: Oracle GoldenGateマネージャを構成および実行するOracle GoldenGateマネージャ・ポート(ソース・マシン用)のポート番号を指定します。これはリモート・ホストのポート番号です。
ターゲット(ローカル)ホスト名: これは、Oracle Communications Data Modelをインストールしているローカル・ホストです。値は事前に移入され、編集不可のフィールドです。
ターゲット(ローカル)ポート番号: Oracle GoldenGateマネージャを構成および実行するOracle GoldenGateマネージャ・ポートのポート番号を指定します。これは、Oracle GoldenGateマネージャを実行し、Oracle Communications Data Modelをインストールしているローカル・ホストのポート番号です。
「次へ」をクリックします。
Communications Data Modelコンポーネントのインストールを選択すると、OCDMスキーマ情報の指定・ページが表示されます。このダイアログで、Oracle Communications Data Model表領域に対応するすべてのデータ・ファイルが置かれる場所を指定します。
Oracleデータベースの自動ストレージ管理(ASM)機能を使用せず、フォルダ名を明示的に指定する場合は、「ファイルシステム」を選択し、フォルダ名を入力します。「参照」をクリックして有効なローカル・データ・ファイル・パスに移動できます。
「次へ」をクリックします。
自動ストレージ管理(ASM)機能を使用してOracleデータベースを格納しており、Oracle Communications Data Modelデータ・ファイルもASMを使用して格納する場合は、「自動ストレージ管理(ASM)」を選択します。
「次へ」をクリックします。
ASMディスク・グループの選択ページで、Oracle Communications Data Modelデータ・ファイルをインストールするディスク・グループを選択します。
「次へ」をクリックします。
サンプル・レポートのインストールを選択すると、OCDMサンプル・スキーマ情報の指定ページが表示されます。このダイアログで、Oracle Communications Data Modelサンプル・スキーマに対応するすべてのデータ・ファイルが置かれる場所を指定します。
Oracleデータベースの自動ストレージ管理(ASM)機能を使用せず、フォルダ名を明示的に指定する場合は、「ファイルシステム」を選択し、フォルダ名を入力します。「参照」をクリックして有効なローカル・データ・ファイル・パスに移動できます。
「次へ」をクリックします。
自動ストレージ管理(ASM)機能を使用してOracleデータベースを格納しており、Oracle Communications Data Modelデータ・ファイルもASMを使用して格納する場合は、「自動ストレージ管理(ASM)」を選択します。
「次へ」をクリックします。
ASMディスク・グループの選択ページで、Oracle Communications Data Modelデータ・ファイルをインストールするディスク・グループを選択します。
「次へ」をクリックします。サンプル・レポートをインストールすると、手順15に示すように、次のページで指定した情報をまとめた概要がインストーラに示されます。
カレンダ日付範囲の指定ページで、「開始日」と年数の値を指定することでカレンダ日付範囲を指定します。インストーラは、この情報を使用して、カレンダ・データを移入します。推奨される年数の値は15年です。年数に大きな値を指定すると、それに比例してOracle Communications Data Modelインストール・アクティビティのパーティショニング部分の実装に時間がかかります。「開始日」で指定された開始年は、過去のデータ・ロードの下限の日にする必要があります(通常、下限のCDR日)。時間ディメンションを徐々に拡張する簡単な方法はないため、かなり長い時間のニーズも満たせるような初期値を年数に指定する必要があります。
「開始日」は、YYYY-MM-DD
の形式で指定する必要があります(たとえば、2011年1月1日は2011-01-01と指定します)。年数は、省略せずにすべてを指定します。
注意: これらのカレンダ日付は、データを効果的に保持する年数とは関係ありません。そのため、カレンダは、使用する可能性のある情報ライフサイクル管理プロセスと完全に切り離されています。 |
「次へ」をクリックします。
参照表と実表のパーティションの指定ページで、各エンティティ(「組織」、「企業」、「アクセス方法」、「アカウント」および「契約」)の第2レベル・ハッシュ・パーティションの数を指定します。各フィールドに値を指定します。無効な値を入力した場合は、有効な値を表示するダイアログが表示されます。指定する各値には、2の累乗の値(たとえば、4、8、16、32、64など)を選択する必要があります。
「次へ」をクリックします。
アプリケーション・アダプタ・インストール・タイプで表示されるアダプタ情報の指定ページで、請求および収益管理システム(BRM)またはNetwork Charging Control(NCC)のアプリケーション・アダプタの名前を選択します。
「次へ」をクリックします。
インストーラにより、指定した情報が要約されます。この情報が正しいことを確認します。必要に応じて、「戻る」をクリックして前の画面に戻り、修正を行います。情報に問題がない場合は、「インストール」をクリックします。
Oracle Communications Data Modelコンポーネントまたはサンプル・レポートがインストールされます。問題がある場合はメッセージが表示されます。インストールの完了後に、インストールの終了画面が表示されます。「終了」をクリックしてインストーラを終了します。
インストーラの終了後に、「インストール後のタスク」で説明されている必要なインストール後のタスクを実行します。次に、第4章「追加コンポーネントのインストール」の説明に従って、Oracle Communications Data Modelウェアハウスの作成に必要な他のコンポーネントをインストールします。
サイレント・インストールには、グラフィカルな出力やユーザーによる入力はありません。Oracle Universal Installerにレスポンス・ファイルを提供し、コマンドラインに-silent
フラグを指定することで実行されます。サイレント・インストールは、複数のコンピュータに同じインストール・パラメータを使用する場合に使用します。
サイレント・インストールを実行する前に、インストールに固有の情報をレスポンス・ファイルに指定する必要があります。正しく構成されていないレスポンス・ファイルを使用してインストールしようとすると、インストーラが失敗します。レスポンス・ファイルは、テキスト・エディタで作成または編集できるテキスト・ファイルです。レスポンス・ファイル(cdm.rsp
)は、Oracle Communications Data Modelのインストール・ファイルが格納されているディレクトリ内の/response
ディレクトリにあります。サイレント・インストールの要件に従ってレスポンス・ファイルを編集します。レスポンス・ファイルを使用するには、最初にシステムにコピーします。
注意: データベース・サーバーが置かれている"localhost"にOracle Communications Data Modelをインストールする必要があります。db-name をOracleデータベースの名前にして次のコマンドを発行することにより、"localhost"の値を判断できます。
tnsname db-name
|
テキスト・エディタを使用してレスポンス・ファイルを編集し、システムに固有の情報を含めます。レスポンス・ファイルで変数の値を指定する必要があります。レスポンス・ファイルにリストされている各変数には、変数タイプを識別するコメントが関連付けられています。次に例を示します。
string = "Sample Value" Boolean = True or False Number = 1000 StringList = {"StringValue 1", "String Value 2"}
<
Value
Required>
として指定されている値は、サイレント・インストールで必ず指定する必要があります。Oracle Communications Data Modelのインストールを開始する前に、レスポンス・ファイルの変数値からコメントを削除します。
レスポンス・ファイルを指定する前に、レスポンス・ファイル内のすべての値が正しいことを確認します。Oracle Universal Installerでインストール時にレスポンス・ファイルを使用するには、Oracle Universal Installerの起動時にレスポンス・ファイルの場所をパラメータとして指定します。サイレント・インストールを実行するには、次のように-silent
パラメータを使用します。
./runInstaller -silent -responseFile absolute_path_and_filename
注意: インストール時に、レスポンス・ファイルがOracleホームのサブディレクトリにコピーされることがあります。レスポンス・ファイルにパスワードまたはその他の機密情報を指定した場合は、セキュリティ上の目的で、インストールの完了および検証後にそれらを削除する必要があります。 |
サイレント・インストールの成功または失敗はinstallActions.log
ファイルに記録されます。また、サイレント・インストールではsilentInstall.log
ファイルが作成されます。ログ・ファイルは/oraInventory/logs
ディレクトリに作成されます。インストールに成功した場合、silentInstall
Date_Time
.log
ファイルには次の行が含まれます。
The installation of Oracle Communications Data Model was successful.
対応するinstallActions
Date_Time
.log
ファイルには、インストールに関する特定の情報が含まれます。
レスポンス・ファイルには、インストールのパスワードがクリア・テキストで含まれます。セキュリティの問題を最小限に抑えるために、次のガイドラインに従ってください。
レスポンス・ファイルに権限を設定して、サイレント・インストールを実行するオペレーティング・システム・ユーザーからのみ読み取れるようにします。
可能な場合は、サイレント・インストールの完了後にシステムからレスポンス・ファイルを削除します。
インストーラを実行した後で、次の手順に従ってインストール後のクリーンアップと構成を実行します。
Oracle Communications Data Modelをインストールした後、IPパッチを取得します。IPパッチには、追加ドキュメントが含まれます。IPパッチの取得およびOracle Communications Data Modelパッチ・セットの最新情報は、My Oracle Support(https://support.oracle.com
)にアクセスしてください。
「OCDM_SYSおよびOCDM_MININGアカウントのロック解除」の説明に従って、OCDM_SYSおよびOCDM_MININGアカウントのロックを解除します。
Oracle Communications Data Modelサンプル・レポートをインストールした場合は、「OCDM_SAMPLEアカウントのロック解除」の説明に従ってOCDM_SAMPLEアカウントのロックを解除します。
Oracle Communications Data Modelサンプル・レポートをインストールした場合、「OLAPビューの再コンパイル」の説明に従ってOLAPビューを再コンパイルします。
Oracle Communications Data Modelサンプル・レポートをインストールした場合に、ユーザーがスキーマを変更できないようにするには、「サンプル・レポートをインストールした場合のユーザー権限の制限」の説明に従って、それらのユーザーにSELECT権限のみ付与します。
「OCDM_MININGへの権限付与の割当て」の説明に従って、OCDM_MININGに権限付与を割り当てます。
「動作しているOLAP環境の構成」の説明に従ってOLAP作業環境を構成します。
Database Vaultオプションを使用する必要があり、インストールの前に無効にした場合は、「データベースでのVaultオプションの再有効化」の説明に従ってオプションを再有効化します。
「Oracle Communications Data Modelオブジェクトが有効であることの確認」の説明に従って、Oracle Communications Data Modelオブジェクトが有効であることを確認します。
必要に応じて、「PGA_AGGREGATE_TARGETが適切な値に設定されていることの確認」の説明に従って、PGA_AGGREGATE_TARGETおよびWORKAREA_SIZE_POLICYに対して指定した値を変更します。
Oracle Communications Data Modelサンプル・レポートをインストールした場合、「Business Intelligence Suite Enterprise EditionのRPDおよびWebCatのインストール」の説明に従って、BIEE 11gのrpdおよびWebCatをインストールします。
アプリケーション・アダプタをインストールした場合、付録A「NCCアダプタのインストールおよび構成」の説明に従って、追加のインストールおよび構成の手順を実行して、NCCアダプタのインストールおよび構成を行います。
これらのタスクの実行後に、第4章「追加コンポーネントのインストール」の説明に従って、Oracle Communications Data Modelウェアハウスの作成に必要な他のコンポーネントをインストールします。
インストールの最後に、OCDM_SYSおよびOCDM_MININGアカウントがロックされます。これらのアカウントをロック解除する手順は、次のとおりです。
DBA IDおよびパスワードでデータベースにログインします。
注意: パスワードの大文字と小文字は区別されます。 |
次のSQL文を発行してアカウントをロック解除します。
alter user ocdm_sys account unlock; alter user ocdm_mining account unlock;
Oracle Communications Data Modelサンプル・レポートのインストールの最後に、OCDM_SAMPLEアカウントがロックされます。このアカウントをロック解除する手順は、次のとおりです。
DBA IDおよびパスワードでデータベースにログインします。
注意: パスワードの大文字と小文字は区別されます。 |
次のSQL文を発行してアカウントをロック解除します。
alter user ocdm_sample account unlock identified by <password
>;
ocdm_sampleアカウントのロックを解除した後、このアカウントでログインし、次の文を実行してサンプル・スキーマのOLAPビューを再コンパイルします。
ALTER VIEW CUST_RVN_VIEW_OLAPC COMPILE; ALTER VIEW CUST_RVN_VIEW_FIN COMPILE;
デフォルトでは、サンプル・レポート・タイプのOracle Communications Data Modelインストールを実行すると、サンプル・レポートがOCDM_SYSスキーマに直接接続します。セキュリティ上の理由から、これらのレポートを使用するユーザーにSELECT権限のみ付与することが必要な場合があります。SELECT権限のみ付与するには、次の手順に従います。
専用のレポート・ユーザー(OCDM_Reportなど)を作成します。
手順1で作成したユーザーに、レポートに必要なすべてのOracle Communications Data Model表に対するSELECT権限を付与します。簡単な方法は、DWA、DWB、DWD、DWR、DWLのいずれかの接頭辞で開始するすべてのOracle Communications Data Model表に対するSELECT権限を付与することです。
OCDM_Reportスキーマに、OCDM_SYS表を指すビュー(またはシノニム)を作成します。
Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionリポジトリで、新しいスキーマを指すように接続情報を変更します。
ADMIN OPTIONでシステム権限を付与したID、またはGRANT ANY PRIVILEGEシステム権限を付与したIDを使用して、データベースにログインします。
Oracle Communications Data Modelウェアハウスに対して動作しているOLAP環境を設定するには、次のパラメータおよび構成設定でデータベースを構成します。
sga_target
を使用可能メモリーの35%に設定します。
pga_aggregate_target
を使用可能メモリーの35%
に設定します。
olap_page_pool_size=0
を設定します。(これにより、動的ページ・プールが指定されます。)
_olap_page_pool_hi=30
を設定します(これは、デフォルトの50
より低い値です)。
_olap_parallel_update_threshold
および_olap_parallel_update_small_threshold
を高い値に設定します(たとえば、~2Gb.. 2147483647
など)。これらの設定により、分析ワークスペースのパラレル更新がオフになります。
memory_max_target
を、SGAおよびPGA設定より大きい値に設定します。これは、SGAとPGAの両方に使用される最大メモリー量です。指定されたSGAおよびPGA設定は最小設定です。memory_max_target
を設定しないと、インスタンスの起動に失敗します(spfileに、memory_max_target
に対する古い個別の設定がある場合は、次回これらの設定が検証されるときにこの状況が発生します)。
alter system set sga_target=1365M scope=spfile; alter system set pga_aggregate_target=1365M scope=spfile; alter system set memory_max_target=3030M scope=spfile; alter system set olap_page_pool_size=0 scope=spfile; alter system set "_olap_parallel_update_small_threshold"=2147483647 scope=spfile; alter system set "_olap_page_pool_hi"=30 scope=spfile; alter system set job_queue_processes=5 scope=spfile; shutdown immediate; startup;
Database Vaultオプションを使用しており、「データベースでのData Vaultオプションの無効化」の説明に従ってインストール前に無効にした場合は、次の手順に従ってVaultオプションを再有効化します。
データベース、Database Controlコンソール・プロセスおよびリスナーを停止します。たとえば、UNIXの場合、環境変数ORACLE_HOME、ORACLE_SIDおよびPATHが正しく設定されていることを確認します。SQL*PlusにSYSOPER権限を持つユーザーSYSでログインしてデータベースを停止します。次に、コマンドラインからDatabase Controlコンソール・プロセスとリスナーを停止します。次に例を示します。
sqlplus sys as sysoper Enter password:password
SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE SQL> EXIT $ emctl stop dbconsole $ lsnrctl stoplistener_name
Oracle RACインストールの場合は、次のようにして、各データベース・インスタンスを停止します。
$ srvctl stop database -d db_name
Oracle Database Vaultオプションを有効にします。
cd $ORACLE_HOME/rdbms/lib make -f ins_rdbms.mk dv_on make -f ins_rdbms.mk ioracle
データベース、Database Controlコンソール・プロセスおよびリスナーを起動します。たとえば、UNIXの場合、SYSOPER権限を持つユーザーSYSとしてSQL*Plusにログインし、データベースを再起動します。次に、コマンドラインからDatabase Controlコンソール・プロセスとリスナーを再起動します。次に例を示します。
sqlplus sys as sysoper Enter password:password
SQL> STARTUP SQL> EXIT $ emctl start dbconsole $ lsnrctl startlistener_name
Oracle RACインストールの場合は、次のようにして、各データベース・インスタンスを再起動します。
$ srvctl start database -d db_name
Oracle RACインストールの場合は、データベースがインストールされているノードごとに、これらの手順を繰り返します。
すべてのOracle Communications Data Modelオブジェクトが有効であることを確認するには、DBA IDおよびパスワードでデータベースにログインし、次のSQL文を発行してOCDM_SYSおよびOCDM_MINING内のすべてのオブジェクトを再コンパイルします。
exec utl_recomp.recomp_serial('OCDM_SYS'); exec utl_recomp.recomp_serial('OCDM_MINING');
パフォーマンスを向上させるには、PGA_AGGREGATE_TARGETが適切な値に設定されていることを確認する必要があります。この値は、データベース・サーバーの物理RAMによって決まります。WORKAREA_SIZE_POLICYパラメータがAUTOに設定されていることも確認する必要があります。
関連項目: PGA_AGGREGATE_TARGET初期化パラメータのチューニングの詳細は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。 |
注意: PGA_AGGREGATE_TARGETをゼロ以外の値に設定すると、WORKAREA_SIZE_POLICYパラメータが自動的にAUTOに設定される効果があります。 |
Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionがインストールされたら、次の手順に従って、Oracle Communications Data Model用のOracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionカタログをインストールします。
ヒント: これらのディレクトリで、BIEE_HOMEはOracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionがインストールされているディレクトリの名前で置換し、BIEE_DATA_HOMEはOracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionデータが格納されているディレクトリの名前で置換します。 |
データベースへの接続時に使用するOracle Communications Data Modelリポジトリのocdm_db
の定義を追加します。この定義は、ファイル$ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.ora
に追加します。
ocdm_db = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = hostname.domain)(PORT = port-number)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = SID) # Change your SID, Hostname, and Listener PortNumber ) )
ヒント: これらのコマンドをファイルに追加するときは、適切に改行するように注意してください。1行の長い連結行のコードとして追加しないでください。 |
注意: 別のデータベース名を使用する場合は、Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionリポジトリのtnsname を変更する必要があります。リポジトリでのデータベース接続の定義方法は、Oracle Business Intelligence Suite Enterprise Editionのドキュメントを参照してください。 |
Oracle Communications Data ModelのOracleサンプル・レポートをインストールした場合、Business Intelligence Suite Enterprise Edition 11gインスタンスのOracle Communications Data ModelのRPDおよびwebcatをデプロイする必要があります。BIEEのRPDおよびwebcatのデプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』を参照してください。
インストーラを使用してサンプル・レポートをインストールした後、ディレクトリ$ORACLE_HOME/ocdm/reportで次のrpdファイルおよびwebcatファイルを確認できます。
ocdm.rpd
ocdmwebcat.zip
webcatをデプロイする前に、ocdmwebcat.zipを解凍する必要があります。
次の手順を実行して、Oracle Communications Data Modelのrpdおよびwebcatをデプロイします。
ブラウザを使用して、weblogic Enterprise Managerポータルを開きます。
http://SERVERNAME
:7001/em
weblogic管理IDおよびパスワードでログインします。
「Business Intelligence」、coreapplication、「デプロイ」、「リポジトリ」の順に移動します。
次に、rpdおよびwebcatをデプロイします。
rpdパスワードを指定する必要があるrpdをデプロイすると、IPパッチのOracle Communications Data Modelのrpdパスワードを確認できます。IPパッチの取得の詳細は、『Oracle Communications Data Modelリリース・ノート』を参照してください。
ブラウザを使用して、weblogicコンソール・ポータルを開きます。
http://SERVERNAME
:7001/console/login/LoginForm.jsp
weblogic管理IDおよびパスワードでログインします。セキュリティ・レルムへ移動し、「ocdm」という名前のユーザーを作成して、このユーザーのパスワードを設定します。
「ユーザーGUIDのリフレッシュ」の手順に従って、GUIDを更新します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』を参照してください。