Oracle® Database Clientインストレーション・ガイド 11gリリース2 (11.2) for IBM: Linux on POWER Systems E61779-01 |
|
前 |
次 |
この章では、Oracle Instant Clientをインストールする前に完了する必要がある作業について説明します。次の情報が含まれています。
Oracleソフトウェアをインストールする前に、root
ユーザーとしていくつかのタスクを完了しておく必要があります。root
ユーザーとしてログインするには、次の手順を実行します。
注意: サイレント・モードのインストールを実行する場合を除き、X Window Systemワークステーション、Xターミナル、またはXサーバーがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。 |
X Window SystemワークステーションまたはXターミナルからソフトウェアをインストールする場合は、次の手順を実行します。
ローカル・ターミナル・セッション(xterm
)を開始します。
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、次のコマンドを入力して、リモート・ホストでのローカルのXサーバーのXアプリケーションの表示を可能にします。
$ xhost fully_qualified_remote_host_name
たとえば、次のようにします。
$ xhost somehost.us.acme.com
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、ssh
、rlogin
、またはtelnet
コマンドを使用して、ソフトウェアをインストールするシステムに接続します。
$ telnet fully_qualified_remote_host_name
root
ユーザーとしてログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。
$ su - root password: #
Xサーバー・ソフトウェアがインストールされたPCまたはその他のシステムからソフトウェアをインストールする場合の手順は、次のとおりです。
注意: この手順の詳細は、ご使用のXサーバーのマニュアルを参照してください。ご使用のXサーバー・ソフトウェアによっては、異なった順序で作業を実行する必要があります。 |
Xサーバー・ソフトウェアを開始します。
Xサーバー・ソフトウェアのセキュリティ設定を、リモート・ホストでローカル・システムのXアプリケーションを表示できるように構成にします。
ソフトウェアをインストールするリモート・システムに接続し、そのシステム上でXターミナル(xterm
)などのターミナル・セッションを開始します。
root
ユーザーとしてリモート・システムにログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。
$ su - root password: #
システムは、次のOracle Database Client 11gリリース2の最小ハードウェア要件を満たしている必要があります。
Oracle Database Client 11gリリース2(11.2)のメモリー要件は次のとおりです。
256 MBのRAM。
次のコマンドを入力して、物理RAMのサイズを確認します。
# grep MemTotal /proc/meminfo
物理RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。
次の表では、インストールされているRAMと構成済スワップ領域の推奨サイズの関連を示します。
注意: Linux on POWER Systemsでは、HugePages機能により、メモリー・マップ・ファイルを使用して、ラージ・ページ表にスワップできないメモリーが割り当てられます。HugePagesを有効にする場合は、スワップ領域を計算する前に、HugePagesに割り当てられるメモリー分を使用可能なRAMから差し引く必要があります。 |
使用可能なRAM | 必要なスワップ領域 |
---|---|
最大256MB | RAMのサイズの3倍 |
257MBから512MB | RAMのサイズの2倍 |
513MBから726MB | RAMのサイズの1.5倍 |
726MBより大きい | RAMサイズの0.75倍 |
構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# grep SwapTotal /proc/meminfo
必要に応じて、オペレーティング・システムのドキュメントを参照して追加のスワップ領域の構成方法を確認してください。
次のコマンドを入力して、使用可能なRAMおよびスワップ領域を確認します。
# free
重要:
|
システム・アーキテクチャでソフトウェアを実行できるかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
# uname -m
注意: このコマンドの出力結果には、プロセッサ・タイプが表示されます。プロセッサ・アーキテクチャがインストールするOracleソフトウェアのリリースと適合することを確認します。想定した出力が表示されない場合、このシステムにそのソフトウェアはインストールできません。 |
Oracle Database Client 11gリリース2(11.2)に必要なディスク領域は次のとおりです。
/tmp
ディレクトリでのクライアント・インストールの最低ディスク領域要件は、120MBです。/tmp
ディレクトリに必要な最小ディスク領域は、選択したインストール・タイプによって異なります。次の表に、インストールのタイプごとに/tmp
ディレクトリに必要な最小ディスク領域を示します。
次のコマンドを入力して、使用可能なディスク領域のサイズを確認します。
# df -k /tmp
/tmp
ディレクトリの使用可能な空き領域が120MB未満の場合は、次の手順のいずれかを実行します。
領域の要件が満たされるように、/tmp
ディレクトリから不要なファイルを削除します。
oracle
ユーザーの環境を設定するときに、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
/tmp
ディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。ファイル・システムの拡張については、必要に応じて、システム管理者に連絡してください。
システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# df -k
クライアント・インストールには、Linux on POWER Systems上のソフトウェア・ファイル用に130 MBのディスク領域が必要です。
インストールする製品ごとに、次に示すソフトウェアがシステムにインストールされていることを確認します。
項目 | 要件 |
---|---|
オペレーティング・システム | Oracle Database 11gリリース2 (11.2)は、次に示すバージョン以上のオペレーティング・システムに対応しています。
IBM: Linux on POWERの場合
|
カーネル・バージョン | システムで次のカーネル・バージョン(またはそれ以降)が実行されている必要があります。
IBM: Linux on POWERの場合
|
パッケージ | 次のパッケージ(またはそれ以上のバージョン)がインストールされている必要があります。
Red Hat Enterprise Linux Server 6.6
|
パッケージ | Red Hat Enterprise Linux Server 7
|
パッケージ | SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3:
|
パッケージ | libgcc43-32bit-4.6.9-0.11.38
|
C/C++ Runtime Environment | 次の場所から、ライセンス要件なしの無料のIBM XL C/C++ for Linux, V12.1 Runtime Environmentをダウンロードします。
このリンクから、XL Optimization Librariesコンポーネントもダウンロードしてインストールする必要があります。 |
コンパイラ | パッケージの下に示されたバージョンのGNU CおよびC++コンパイラがサポートされます。 |
Pro*FORTRAN | IBM XL Fortran Advanced Edition V10.1 for Linux |
Oracle JDBC-OCIドライバ | 次のJDBC-OCIドライバを使用できますが、インストールには必要ありません。
IBM: Linux on POWERの場合
|
Oracle ODBC Driver | ODBCを使用するには、使用するオペレーティング・システムに応じて、次のODBC RPMも追加インストールする必要があります。
Red Hat Enterprise Linux Server 6.6
Red Hat Enterprise Linux Server 7
SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3:
|
GNU Compiler Collection (GCC)をプライマリ・コンパイラとして使用する場合、プライマリ・コンパイラの構成の手順については、「GCCのプライマリ・コンパイラとしての構成」の項を参照してください。
次の手順で、システムがこれらの要件を満たしていることを確認する方法について説明します。
次のコマンドを入力して、Linuxのディストリビューションおよびバージョンを確認します。
# cat /etc/issue
注意: 前述の表に示されているディストリビューションとバージョンのみがサポートされています。他のバージョンのLinux on POWER Systemsには、このソフトウェアをインストールしないでください。 |
必要なカーネルがインストールされているかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
# uname -r
Red Hat Enterprise Linux 4.0システム上で次のコマンドを実行すると、次のような出力が表示されます。
2.6.9-11.EL
この例は、システムのカーネル・バージョン(2.6.9)とエラータ・レベル(11.EL)を示しています。
カーネル・バージョンが前述の要件を満たしていない場合は、カーネル・アップデートの取得とインストールの詳細をオペレーティング・システム・ベンダーに問い合せてください。
必要なパッケージがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。
# rpm -q package_name
パッケージがインストールされていない場合は、Linuxの配布メディアからインストールするか、またはLinuxベンダーのWebサイトから必要なバージョンのパッケージをダウンロードしてインストールします。
Instant Client Lightを使用する場合は、前の項で説明した要件の他に、アプリケーションで次の言語とキャラクタ・セットを使用する必要があります。
言語: Oracleでサポートされる言語です。
地域: Oracleでサポートされる地域。
シングルバイト
US7ASCII
WE8DEC
WE8MSWIN1252
WE8ISO8859P1
WE8EBCDIC37C
(EBCDICプラットフォームのみ)
WE8EBCDIC1047
(EBCDICプラットフォームのみ)
Unicode
UTF8
AL32UTF8
AL16UTF16
Instant Client Lightを使用する利点は、通常のInstant Clientよりもフットプリントがはるかに小さいことです。通常のInstant Clientが110MBを使用するのに対し、アプリケーションがロードする必要がある共有ライブラリは、34MBのみです。そのため、アプリケーションで使用するメモリーが少なくてすみます。
言語、地域およびキャラクタ・セットは、NLS_LANG
環境変数によって決定されます。
注意: Oracle Database Instant Clientを実行する前に、環境変数NLS_LANG が必要なキャラクタ・セットに設定されていることを確認します。 |