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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server インストール ガイド
11g リリース 1 (10.3.1)
B55508-01
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1 インストールの準備

この節では、以下のトピックについて説明します。

1.1 インストール モード

インストール プログラムは以下のモードで使用できます。

1.2 インストール可能な製品コンポーネント

インストールする製品コンポーネントは、使用しているインストーラによって異なります。

たとえば、Windows 用の Oracle WebLogic Server net インストーラには、以下のコンポーネントが含まれています。

製品コンポーネントの詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server インストールの概要』の「WebLogic Server コンポーネントの選択」を参照してください。

1.3 製品の配布

ソフトウェアは、http://edelivery.oracle.com/ Oracle Web サイトからダウンロードできます。

インストーラの以下のタイプはダウンロードに利用できる。

1.4 インストールの要件

以下の節では、インストール要件について説明します。

1.4.1 システム要件

次の表にインストール プログラムのシステム要件を示します。

表 1-1 システム要件

コンポーネント 要件

プラットフォーム コンフィグレーション

インストールする製品特有のハードウェア、オペレーティング システム、JDK、およびデータベースのサポート対象コンフィグレーション

JDK の推奨バージョンなど、他の要件や推奨事項については、http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html ドキュメント の [Oracle Fusion Middleware サポート対象のコンフィグレーション] ページを参照。

プロセッサ

1-GHz CPU

メモリ

最低 1GB の RAM (2GB の RAM を推奨)

カラー ビット深度ディスプレイおよびサイズ

グラフィカル ユーザ インタフェース (GUI) モードのインストールでは、8 ビット色深度 (256 色) が必要である。

コンソール モードおよびサイレント モードのインストールでは、カラー ビット深度の要件はない。

JDK

製品ンストール プログラムの実行には、Java 実行時環境 (JRE) が必要。JRE は、Windows インストール プログラムと一部の UNIX インストール プログラム (ファイル名の末尾が .bin) にバンドルされている。その他の UNIX プラットフォームでは、JDK はインストール プログラムによってインストールされない。そのようなインストール プログラムは、ファイルの末尾が .jar である。.jar インストール プログラムを実行するには、適切なバージョンの JDK がシステムにインストールされ、PATH 変数定義の先頭に JDK の bin ディレクトリが指定されている必要がある。インストール プロセスでは、JDK ディレクトリを指す JAVA_HOME および関連する変数が割り当てられるので、必ず JDK を使用する。

1.4.2 一時ディスク スペースの要件

インストール プログラムでは、一時ディレクトリを使用して、ソフトウェアを対象システムにインストールするために必要なファイルを抽出します。インストール処理中は、一時ディレクトリに、インストール プログラムにバンドルされている圧縮された Java 実行時環境 (JRE)、および一時ディレクトリに展開される圧縮されていない JRE のための十分なスペースが必要です。展開されたファイルは、インストール処理の後に一時ディレクトリから削除されます。一時ディレクトリにあるファイルには、インストールに必要とする量の 2.5 倍のスペースが必要です。

インストール プログラムでは、デフォルトで以下の一時ディレクトリを使用します。

  • Windows プラットフォーム : TMP システム変数で参照されるディレクトリ

  • UNIX プラットフォーム : システム依存の一時ディレクトリ


    注意 :

    インストール プログラムを実行するための十分な一時スペースがない場合は、別のディレクトリを指定するかインストール プログラムを終了するよう求められます。

十分な一時スペースを確保するために、インストール用の一時ディレクトリとして別のディレクトリを割り当てることができます。この場合、次の表に記載されている指示に従ってください。

表 1-2 一時ディレクトリの設定

プラットフォーム 手順

Windows

以下のいずれかを実行します。

  • TMP システム変数を、選択したディレクトリに設定する。

  • コマンドラインからインストール プログラムを実行する場合は、-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath オプションを追加する。tmpdirpath には、インストール プログラムの一時ストレージ領域として指定するディレクトリの絶対パスを入力する。

    たとえば、Oracle WebLogic Server net インストーラをインストールする時に一時ディレクトリを設定するには、次のコマンドを実行する。

    net_wls1031_win32.exe -mode=console -Djava.io.tmpdir=C:\Temp

UNIX

インストール プログラムを起動するときに、コマンドラインに次のオプションを入力する。

-Djava.io.tmpdir=tmpdirpath

tmpdirpath は、インストール プログラムの一時ストレージ領域として指定するディレクトリの絶対パスである。

1.4.3 管理者特権

管理者権限を持つユーザがソフトウェアをインストールすると、[All Users] フォルダまたはローカル ユーザの [スタート メニュー] フォルダに [スタート] メニューのショートカットを作成するためのオプションが表示されます。

次の表に、これらの使用可能なオプションとその説明を示します。

オプション 動作
すべてのユーザ マシン上に登録されているすべてのユーザがインストールされたソフトウェアにアクセスできるようになる。その後、管理者特権を持たないユーザがこのインストールでコンフィグレーション ウィザードを使用してドメインを作成しても、そのドメインへの [スタート] メニューのショートカットは作成されない。この場合は、必要に応じて、ローカルの [スタート メニュー] フォルダに手動でショートカットを作成することができる。
ローカル ユーザ そのマシンに登録されているその他のユーザはこのインストールの [スタート] メニューのエントリにアクセスできない。

管理者権限を持たないユーザがソフトウェアをインストールすると、[スタート] メニューのエントリがユーザのローカルの [スタート メニュー] フォルダに作成されます。

1.5 インストールのためのディレクトリの選択

インストール プロセスでは、次のディレクトリの場所を指定する必要があります。

1.5.1 ホーム ディレクトリの選択

WebLogic ソフトウェアをインストールする際、ホーム ディレクトリを指定するよう求められます。このホーム ディレクトリは、同じマシンにインストールされた複数の WebLogic Products で使用する共通ファイルのリポジトリです。したがって、ホーム ディレクトリは、システムにインストールされた WebLogic Products の中央サポート ディレクトリと見なすことができます。

ホーム ディレクトリ内のファイルは、WebLogic ソフトウェアがシステム上で正しく動作するために不可欠です。インストール中に製品間の依存関係のチェックを行います。

WebLogic ソフトウェアをインストールするときは、既存のホーム ディレクトリを選択するか、新しいホーム ディレクトリを作成するパスを指定するよう求められます。ディレクトリを作成する場合は、インストール プログラムによりディレクトリが自動的に作成されます。

インストールに関する注意事項

以下のことをお勧めします。

  • ホーム ディレクトリの名前は、12 文字以下にしてください。12 文字を超えるディレクトリ名を指定した場合や、ディレクトリ名にスペースが含まれている場合は、CLASSPATH が正しく解決されないことがあります。

  • 1 つのホーム ディレクトリには WebLogic Product の各バージョンのインスタンスを 1 つだけインストールできます。

    たとえば、ホーム ディレクトリにインストールできる最新バージョンの Oracle WebLogic Server は 1 つのみですが、同じホーム ディレクトリに以前のバージョンの Oracle WebLogic Server のインスタンスも 1 つインストールできます。

  • ホーム ディレクトリが空でない場合や、registry.xml が含まれていない場合、または製品インストール ディレクトリのいずれかが空でない場合、以下のメッセージが表示されます。

    • ホーム ディレクトリの選択作業の場合 : Middleware ホームディレクトリは空ではありません。インストールを続行しますか。

    • 製品のインストール ディレクトリの選択作業の場合 : 1 つまたは複数のインストール ディレクトリが空ではありません。インストールを続行しますか。

ホーム ディレクトリの機能

ホーム ディレクトリ内のディレクトリは、使用しているインストーラによって異なります。

たとえば、すべてのコンポーネントをインストール用に選択した場合、Oracle WebLogic Server with Workshop for WebLogic インストーラにより、以下の表に示したディレクトリが作成されます。

表 1-3 Middleware ホーム ディレクトリの説明

コンポーネント 説明

jdkversion

ソフトウェアと共に Sun JDK をインストールした場合は、Sun JDK のソフトウェアが格納される。JDK は Java 実行時環境 (JRE) と、Java アプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールを提供する。

jrockit_version

(Windows および Linux のみ)

ソフトウェアと共にインストールした JRockit JDK のソフトウェアが格納される。JDK は Java 実行時環境 (JRE) と、Java アプリケーションのコンパイルおよびデバッグ用ツールを提供する。

logs

ホーム ディレクトリのインストールおよびアンインストールについての情報を持つ履歴ファイルが格納される。

modules

ホーム ディレクトリにインストールされているモジュールが格納される。

utils

これらのホームディレクトリにインストールされたすべての WebLogic のインストールをサポートするのに使用するユーティリティが格納される。パッチおよびメンテナンス パックのインストールの詳細については、「Oracle Smart Update パッチおよびメンテナンス パックのインストール」を参照。

wlserver_version

このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。

  • common

  • samples

  • server

  • uninstall

workshop_version

このディレクトリには以下のディレクトリが格納される。

  • common

  • Samples

  • uninstall

  • weblogic-beehive

  • workshop4WP

.home

ホーム ディレクトリに関する情報が格納される。

ocm.rsp

Oracle Configuration Manager (OCM) インストールに関する情報が含まれる応答ファイル。

registry.xml

対象のシステムにインストールされているすべての WebLogic Products に関する永続的な記録が入ったレジストリ ファイル。このレジストリには、バージョン番号、Service Pack 番号、インストール ディレクトリの場所などの製品に関係する情報が格納されている。

注意 : このファイルは手動で編集しないようにする。手動で編集すると、現在インストールされている WebLogic Products の動作に問題が発生することがある。また、今後製品やメンテナンス アップグレードがインストールされた場合に、インストールに関する問題が発生することがある。

registry.dat

registry.xml ファイルの暗号化されたファイルである。


注意 :

user_projects フォルダは、作成したドメインはドメイン ファイルのデフォルトの場所である場合のみ middleware ホーム ディレクトリに作成されます。

複数のホーム ディレクトリの作成

ホーム ディレクトリを複数作成することは可能ですが、できる限り避けてください。ほとんどの場合、ホーム ディレクトリは 1 つで十分です。ただし、状況によっては、開発環境とプロダクション環境を分けておくために、それぞれに製品スタックを入れたほうがよい場合もあります。ディレクトリを 2 つ作成しておけば、プロダクション環境を変更する準備が整うまでプロダクション環境を変更することなしに、開発環境を (ホーム ディレクトリ内で) 更新できます。

1.5.2 製品インストール ディレクトリの選択

製品インストール ディレクトリには、プログラム ファイルおよびサンプルなど、システムにインストールすることを選択したすべてのソフトウェア コンポーネントが格納されます。

たとえば、Oracle WebLogic Server のデフォルトのインストール ディレクトリは C:\Oracle\MW_HOME\wlserver_version です。

インストール プログラムでは、MW_HOME 変数で表された製品インストール ディレクトリにソフトウェア コンポーネントがインストールされます。

1.6 インストール タイプの選択

インストール プログラムには、一般的なインストールとカスタム インストールの 2 つのインストール タイプがあります。

製品配布に付属のソフトウェア コンポーネントについては、「インストール可能な製品コンポーネント」を参照してください。

PointBase データベースを使うようコンフィグレーションされたサンプル ドメインは、インストールしたコンポーネント専用に作成されます。

Windows および LINUX システムの場合、JRockit 1.6.0 JDK および Sun JDK 1.6.0 の 2 つの JDK がインストールされます。

1.7 詳細なインストール ログの生成

コマンドラインまたはスクリプトからインストールを開始する場合、-log オプションを指定して詳細なインストール ログを生成できます。インストール ログには、インストール処理中に発生したイベントに関するメッセージ (情報、警告、エラー、および重大なメッセージ) が格納されます。インストール ログ ファイルは、サイレント インストールで特に役立ちます。


注意 :

インストール ログに警告メッセージが表示されることがあります。致命的な (回復不可能な) エラーが発生していない限り、インストール プログラムはインストールを完了します。インストール ユーザ インタフェースにより、各インストールの成否が示され、インストール ログ ファイルにはインストールが成功したことを示すエントリが格納されます。

インストール中に詳細なログ ファイルを作成するには、コマンドラインで -log=full_path_to_log_file オプションを指定します。

たとえば、Windows 用の Oracle WebLogic Server net インストーラ用の詳細なログ ファイルを作成するには、以下のように入力する。

net_wls1031_win32.exe -log=C:\logs\server_install.log

このパスで、ファイルを指定する必要があります。単にパス名にフォルダ名を入れることによってフォルダを作成することはできません。パスは既存のフォルダのみを示す必要があります。パスに実在しないフォルダが入っていると、コマンドを実行したときに、インストール プログラムでログ ファイルが作成されません。

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