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Oracle® Smart Update パッチおよびメンテナンス パックのインストール
リリース 3.1
B55509-01
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2 Smart Update の起動

この節では、以下のトピックについて説明します。

2.1 作業開始前の注意

Smart Update を使用して製品インストール環境にメンテナンス更新のダウンロードと適用を開始する前に、必ず次のトピックに目を通してください。

2.1.1 パッチ ダウンロード ディレクトリの指定

パッチ ダウンロード ディレクトリは、ダウンロード サーバからダウンロードするときにパッチ ファイルを置く 1 階層のディレクトリまたはフォルダです。パッチのダウンロードを開始する前に、この機能で使用するディレクトリを、この節の説明に従って必ず指定してください。

Smart Update を使用して初めてパッチをダウンロードする際には、パッチ ダウンロード ディレクトリが自動的に作成されますが、必要に応じてデフォルト以外の場所を指定することもできます。たとえば、組織内において、ソフトウェア ベンダからダウンロードしたメンテナンス更新を専用の場所に格納することが推奨または義務付けられている場合があります。この場所は、集中管理されるリポジトリである場合も、特定のコンフィグレーションのためのキャッシュ ディレクトリ セットである場合もあります。更新ファイルの格納場所について Smart Update が柔軟に対応できることを利用すれば、Smart Update のメンテナンス ダウンロード モデルを実際の運用方法に適合させることができ、ソフトウェア メンテナンスが集中管理されている場合や、品質検査、ステージング、プロダクション環境へとプロモートするためにメンテナンス イメージを簡単にレプリケートする必要がある場合に対応できます。

パッチ ダウンロード ディレクトリを指定するには、次の手順を実行します。

  1. Smart Update を起動します。


    注意 :

    My Oracle Support へのログインは不要です。

  2. Smart Update のメイン ウィンドウから、[ファイル環境設定] メニュー オプションを選択します。

    [環境設定] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. [環境設定] ダイアログ ボックスの [パッチ ダウンロード ディレクトリ] セクションで、パッチ ダウンロード ディレクトリのパスを指定します。

    パッチ ダウンロード ディレクトリに関する次の情報に注意してください。

    • 初めてパッチをダウンロードする際に、現在のシステムのデフォルトのパッチ ダウンロード ディレクトリとして、ディレクトリ BEA_HOME\utils\bsu\cache_dir が作成される。

    • 別のディレクトリを指定しない限り、デフォルト パッチ ダウンロード ディレクトリは、使用しているシステムにダウンロードされるすべての製品のパッチを格納するために使用されます。つまり、この目的で使用されるディレクトリは、別の BEA_HOME ディレクトリが作成されても変更されません。

2.1.2 必要なアクセスの取得

Smart Update の使用を開始する前に、必要なすべてのリソースにアクセスできることを確認してください。具体的には、以下のとおりです。

  • 有効な My Oracle Support アカウントとログイン ID を持っていることを確認します。

    My Oracle Support アカウントの取得の詳細については、「2.3.2 My Oracle Support アカウントの取得」を参照してください。

  • パッチ ダウンロード ディレクトリに対する適切な書き込み特権を持っていることを確認します。特に、このディレクトリがリモート ディスク ドライブまたはリモート コンピュータ上に存在している場合には必ず確認してください。

  • ファイアウォールの内側に配置されたシステムで Smart Update を実行する場合は、[環境設定] ダイアログ ボックスで、次の 2 つのタイプの情報のいずれかを指定する必要があります。これは、HTTP プロキシ サーバのホスト名およびポート番号、または、境界セキュリティに必要な認証です。

  • 対象の製品インストール ディレクトリにアクセスするために必要な特権があることを確認します。特に、ネットワーク経由またはリモート マウントされたディスク ドライブ上にある製品インストール環境にパッチを適用する場合、これらのディレクトリにアクセスできることを確認するのは重要です。

2.2 Smart Update の起動方法

表 2-1 では、Windows システムおよび UNIX システムで Smart Update グラフィカル インタフェースを開始する手順を示しています。

表 2-1 Smart Update の起動

Smart Update を起動するプラットフォーム 手順

Windows

[スタート] メニューから

[スタートプログラムOracle 製品Smart Update]

MS-DOS コマンド プロンプト ウィンドウから起動する場合

  1. BEA_HOME\utils\bsu ディレクトリに移動する。BEA_HOME は、更新する製品インストールのホスト ディレクトリである。

  2. プロンプトで、次のコマンドを入力する。

    bsu.cmd
    

    [Smart Update] ログイン ウィンドウが表示される。

UNIX

注意 : UNIX システムで Smart Update を実行する場合、ソフトウェアのアップグレードを実行するシステムに付属のコンソールで Java ベースの GUI がサポートされる必要がある。

  1. UNIX システムにログインする。

  2. BEA_HOME\utils\bsu ディレクトリに移動する。BEA_HOME は、更新する製品インストールのホスト ディレクトリである。

  3. プロンプトで、次のコマンドを入力する。

    bsu.sh
    

    [Smart Update] ログイン ウィンドウが表示される。


2.3 Smart Update へのログイン

My Oracle Support への接続を確立するには、[ログイン] ダイアログ ボックスに次の情報を入力します。

後に続く操作で My Oracle Support への接続が必要になるので、次のタイミングでは必ず [ログイン] ダイアログ ボックスが表示されます。

ログインすると、My Oracle Support へのインターネット接続が確立され、そのシステムにインストールされている製品に対して次の作業を実行できるようになります。

2.3.2 My Oracle Support アカウントの取得

My Oracle Support アカウントを取得するには、Oracle サポート サイト (http://www.oracle.com/support/index.html) に移動して、[My Oracle Support Login] または [Oracle Metalink Login] をクリックします。

新しいユーザとして登録するには、My Oracle Support ページにある指示に従ってください。

2.3.3 オフラインでの作業

Smart Update は、My Oracle Support にログインせずに使用することもできます。製品のインストール環境に対してメンテナンス更新の管理またはインストールを実行する場合、オフラインでの作業が可能です。

以下の点に注意してください。

  • Smart Update のコマンドライン インタフェースには、My Oracle Support へのログイン機能がないので、コマンドライン インタフェースはオフライン モードのみで使用できる。

  • オフラインで作業する場合、Smart Update で最新の依存関係と衝突データを使用してパッチを検証することはできない。したがって、パッチを取得するために Smart Update にログインするシステム上では、オフライン作業時にパッチを適用するシステムと同等のメンテナンス レベルになっている対象インストールを参照できる必要があります。

オフラインの Smart Update セッションは、次のいずれかの方法で開始できます。

  • これから Smart Update を起動する場合は、[ログイン] ダイアログ ボックスの [オフライン] をクリックする。

  • ログイン済みの場合は、[ファイルログアウト] メニュー オプションを選択する。

2.4 プリファレンスの設定

[環境設定] ダイアログ ボックスでは、次のオプションを設定できます。

2.4.1 パッチ ダウンロード ディレクトリの選択

My Oracle Support からパッチのダウンロードを開始する前に、パッチ ダウンロード ディレクトリとして適切な場所を指定することをお勧めします。詳細については、「2.1.1 パッチ ダウンロード ディレクトリの指定」を参照してください。

2.4.2 [ダウンロードされたパッチ] パネルでパッチ セットの表示

Smart Update では、Smart Update のメイン ウィンドウにある [ダウンロードされたパッチ] パネルに表示される表示モードを選択できます。

  • パッチ セット自体のエントリと共にダウンロード済みのパッチ セット内の各パッチを表示する場合は、[パッチ セットとすべての構成パッチを表示する] を選択する。(これがデフォルトの設定)。

  • パッチ セットに属している個々のパッチのエントリは表示せずにダウンロード済みのパッチ セット内のエントリのみを表示する場合は、[パッチ セットが存在し、完全な場合は、構成パッチを非表示にする] を選択する。

2 番目の表示モード ([パッチ セットが存在し、完全な場合は、構成パッチを非表示にする]) は、[ダウンロードされたパッチ] パネル内のみで有効です。この設定は Smart Update インタフェースの他の場所にあるパッチ セットや構成要素のパッチ、特に、[パッチの取得] タブの公開されたパッチ セットのリストや [パッチの管理] タブに表示される各プロファイル用のパッチ セットのリストの表示には影響しません。

2.4.3 HTTP プロキシ情報の設定

Smart Update を実行しているシステムがファイアウォールの内側にある場合、パッチのダウンロードおよびメンテナンス パックのインストールを実行するには、次のいずれか 1 つを指定する必要があります。

  • [HTTP プロキシを使用する]

    ダウンロードに HTTP プロキシ サーバを使用する場合は、このオプションを選択します。HTTP プロキシ サーバを使用するには、初めてダウンロード サーバにログインする前に、Smart Update のオフライン モードで次の設定を指定する必要があります。その後、これらの設定を変更する際、オフライン モードを使用する必要はありません。

    [ログイン] ダイアログ ボックスで、[オフライン] をクリックして、以下を指定します。

    • [ホスト] - プロキシ サーバの名前または IP アドレス

    • [ポート] - プロキシ サーバのポート番号

      さらに、ダウンロード サーバへのアクセスを許可するには、HTTP プロキシ サーバを設定する必要もあります。HTTP プロキシ サーバの次の設定を指定します。

    • [ホスト] - http://pmlb.bea.com

    • [ポート] - 80

    • [ホスト] - http://bidslb.bea.com

    • [ポート] - 80

  • [認証を使用する]

    使用している HTTP プロキシ サーバにサーバサイド認証が必要な場合は、このオプションを選択します。このオプションを選択するには、以下を指定する必要があります。

    • [ユーザ名] - プロキシ サーバで必要な、有効なユーザ名

    • [パスワード] - ユーザの有効なパスワード