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Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Spacesユーザー用チュートリアル
11g リリース1(11.1.1)
B55931-01
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3 ページへのコンテンツの追加

Storefront社の営業部長であるMonicaは、営業部用に新しいビジネス・ロール・ページが必要と判断しました。 ビジネス・ロール・ページは、WebCenter Spacesメンバー内の特定のロールに対して割り当てられるページです。新しく作成されたビジネス・ロール・ページは、そのロール(ここではSalesロール)に属するすべてのユーザーの個人用スペースで自動的に表示されます。これは、1つのロールにページを割り当てることによって、そのページが何百人ものユーザーにプッシュされる可能性があることを意味します。

ビジネス・ロール・ページを作成できるのは、WebCenter Spaces管理者のみです。そこで、MonicaはSalesというページの作成を管理者に依頼しました(ビジネス・ロール・ページの作成方法を確認するには、1.2.3項「ビジネス・ロール・ページの作成」を参照してください)。 また、Monicaは、彼女が自分のスタッフに関係するコンテンツを追加できるよう、そのページの編集権限を彼女に付与するよう管理者に依頼しました。 コンテンツを追加する方法は次のとおりです。

3.1 手順1: ログオン

Monicaとしてログオンするには、次の手順を実行します。

  1. バナー領域で、「ログイン」リンクをクリックします。

  2. ユーザーIDとしてMonicaと入力します。

  3. パスワードとしてwelcome1と入力します。

  4. 「OK」をクリックします。

ログオンすると、最初に個人用スペースが表示されます。具体的には「ようこそ」ページです。

図3-1 個人用スペース

個人用スペースの「ようこそ」ページ

「ようこそ」ページは、WebCenter Spaces内で一般的に実行されるタスクについて説明します。このページでは、WebCenter Spacesオンライン・ヘルプ内の、これらのタスクを説明する参照先へのリンクも含まれます。 デフォルトでは、「ようこそ」ページには、企業のワークフロー・プロセスから発行される通知を反映する「ワークリスト」領域と、WebCenter Spacesインスタンス内で最近アクセスしたドキュメントの便利なリストを表示する「最近のドキュメント」領域も含まれます。 ドキュメントについては、次の手順で詳しく学習します。

個人用スペースには、管理者が作成したビジネス・ロール・ページであるSalesページがあります。 以降の手順で、そのページにコンテンツを追加しますが、その前に、追加するドキュメントが適切な場所にあることを確認してください。

3.2 手順2: ドキュメントのアップロード

あなたは人事部長の要求に応じ、Human Resources Guidelines and Processドキュメントの営業部門における昇進体制の説明を終えたところです。あなたのチームは当然このドキュメントに関心を持つはずなので、新しいビジネス・ロール・ページに追加する候補となります。このドキュメントを追加するには、まず「ドキュメント」サービスを使用してWebCenter Spacesでドキュメントを有効化する必要があります。

デフォルトでは、個人用スペースに「ドキュメント」ページは表示されないため、表示されるように自分で設定する必要があります。 簡単な手順ですぐに表示できます。

  1. 「ページ・アクション」「ページの管理」をクリックします。

    図3-2 「ページの管理」ダイアログ・ボックス

    「ページの管理」ダイアログ・ボックス

    長期的に見ると、非常に多くのページを繰り返し表示する可能性があります。ページには、定期的に使用されるものもあれば、使用頻度の低いものや1、2度しか使用されないものもあります。 これらすべてのページを個人用スペースでタブとして開いておくことは、ページ間を移動する上で最も効率的な方法とは言えません。 表示を管理するために、WebCenter Spacesを使用して、表示する内容を「ページの表示」列を使用して決定します。 「ページの表示」列の緑色のチェックは、個人用スペースにタブとして現在表示されているページを示しています。ページを非表示にするには、緑色の矢印をクリックしてチェック・ボックスを選択解除します。

  2. 「ドキュメント」ページの行で、「ページの表示」をクリックします。

    図3-3 「ドキュメント」ページの有効化

    「ドキュメント」ページの有効化
  3. 「閉じる」をクリックします。

  4. 「ドキュメント」をクリックしてそのページを表示します。

    現在、「ドキュメント」ページにあるのは「パブリック」フォルダのみです。 WebCenter Spacesの使用が日常的になると、「新規フォルダの作成」アイコンを頻繁に使用して、任意のフォルダの階層を追加するようになります。 ただし、現在必要なのは「パブリック」フォルダのみです。 他のユーザーと共有するドキュメントは、「パブリック」フォルダに配置する必要があります。

  5. 「ドキュメント」ページで、「パブリック」フォルダをクリックして選択し、次に示す「ドキュメントのアップロード」アイコンをクリックします。

    図3-4 「ドキュメントのアップロード」アイコン

    「ドキュメントのアップロード」アイコン

    WebCenter管理者が第1章「チュートリアルの準備」の手順に従う場合、追加するドキュメントを使用可能なサーバーに置く必要があります。 このドキュメントの格納場所を確認してから次の手順に進みます。

  6. 「参照」をクリックし、サーバー上のHR_Process_and_Guidelines.docの場所を指定します。

  7. 「ドキュメントのアップロード」ページに戻り、「アップロード」をクリックします。

    図3-5 「アップロード」ボタン

    「アップロード」ボタン

    「パブリック」フォルダを選択したので、そこにWordドキュメントがアップロードされます。

ドキュメントを必要な場所に格納したため、ビジネス・ロール・ページを追加する準備ができました。

3.3 手順3: ページへのコンテンツの追加

  1. 個人用スペースで、「Sales」をクリックします。

  2. 「ページ・アクション」→「ページの編集」をクリックします。

    画面は次のようになります。

    図3-6 編集モードのSalesページ

    編集モードのSalesページ

    Oracle Composerを使用してSalesページを編集します。 Oracle Composerを使用すると、ページへのコンテンツの追加や、レイアウトの変更、ページのプロパティ設定などの操作が実行できます。 このチュートリアルでは、これらのオプションを確認します。

    ページには、そのページが2つの異なる領域に分かれることを示す点線が含まれることに注意してください。左が狭く、右が広くなります。 このレイアウトはページ作成時に選択されたものです。 Oracle Composerにより、各領域にコンテンツをドロップできます。 この章では、ページにタイトルを追加した後、営業スタッフが必要とするコンテンツ(あなたがアップロードしたWordドキュメント、Storefront社の割引体制を詳しく示すスプレッドシート)を追加します。

3.3.1 ページへのタイトルの追加

ページの左側の最上部にタイトルを表示します。 そのためには、Oracle Composerの「レイアウト」コンポーネントを使用してアクセスできるテキスト・エディタが必要です。

  1. 左側の領域で、「コンテンツの追加」をクリックします。

    図3-7 ページへのコンテンツの追加

    ページへのコンテンツの追加

    次に示すように、コンポーネントの「カタログ」が表示されます。

    図3-8 コンポーネントの「カタログ」

    リソースの「カタログ」

    コンポーネントの「カタログ」(または単純に「カタログ」)には、比較的短時間で内容豊富なページを作成できるように、幅広いサービスと便利なコンポーネントが用意されています。

  2. 「レイアウト」をクリックします。

  3. 「テキスト」の横にある「追加」をクリックして、リッチ・テキスト・エディタをページに追加します。

    図3-9 テキスト・エディタの追加

    テキスト・エディタの追加
  4. 「カタログ」の右上にある「X」をクリックして閉じます。

    ページを確認すると、エディタが左側の最上部の領域に追加されたことが確認できます。

  5. 「テキストの編集」をクリックして、エディタのコントロールをすべて表示します。

    図3-10 編集パレットの表示

    編集パレットの表示
  6. エディタで、デフォルトのテキストである「テキストをここに入力してください」を選択し、Sales Teamと入力します。

  7. このテキストを選択し、エディタのコントロールを使用して、タイトルの拡大や色の変更などを試します。 ページ上でタイトルが希望どおりに表示されるようになったら、「編集完了」をクリックします。

    図3-11 編集モードの終了

    編集の完了

次に、Wordドキュメントの形式で、このページに実際のコンポーネントを追加します。

3.3.2 Wordドキュメントの追加

Human Resources Guidelines and Processドキュメントには、Salesチームの賞与体制および昇進条件などの様々な情報が含まれるため、このドキュメントをこのページに追加するのは良いアイデアです。この情報はページの右端に配置します。

  1. 右側の領域で、「コンテンツの追加」をクリックします。

    「カタログ」は最後に使用したコンポーネントを開きます。ここでは「レイアウト」コンポーネントが開かれます。 ここではこのコンポーネントを必要としません。「カタログ」の最上位レベルが表示されるように、フォルダ・ツリーを上に移動する必要があります。

  2. 「カタログ」の左上隅にある矢印をクリックして、「カタログ」の最上部に移動します。

    図3-12 「カタログ」の最上部への移動

    「カタログ」の最上部への移動
  3. 「カタログ」で、「ドキュメント」をクリックします。

    「ドキュメント」コンポーネントを使用して、WebCenter Spacesに追加できるすべてのドキュメントにアクセスできます。 使用可能なドキュメントのカテゴリには、次の4つがあります。

    • すべてのドキュメント: メンバーになっている様々なグループ・スペースのドキュメントを含め、アクセス可能なすべてのドキュメントがリストされます。

    • ドキュメント: すべてのドキュメントのグラフィカルな表示をアクセス可能な場所に追加する手段の他に、ドキュメントのアップロードやフォルダの新規作成といった管理コントロールのフルセットが提供されます。

    • 個人用ドキュメント: 個人用スペースの「ドキュメント」ページにアップロードまたは作成したすべてのドキュメントが含まれます。 (このページをグループ・スペースに作成している場合、このカテゴリは「個人用ドキュメント」ではなく「グループ・スペース・ドキュメント」になります。)

    • 最近のドキュメント: 更新またはページへの追加が最近行われたドキュメントのリストを追加する方法が提供されます。

    「ドキュメント」カテゴリは、WebCenter管理者がWebCenter Spaces向けに構成したすべてのコンテンツ・リポジトリの総合的なビューを提供します。 それらがどのリポジトリなのか、または物理的にどこに存在するのかを知る必要はありません。「ドキュメント」サービスは、それらを1つのまとまりとして扱います。

  4. 「個人用ドキュメント」の横にある「開く」をクリックします。

  5. 「パブリック」をクリックします。他のユーザーが参照できるコンテンツが格納されます。

    他のフォルダからドキュメントをページに追加すると、他のWebCenter Spacesユーザーはそのドキュメントを表示できません。 3.2項「手順2: ドキュメントのアップロード」で、すでにHR_Process_and_Guidelines.docをこのフォルダに追加してあるため、そのドキュメントは表示されます。

  6. HR_Process_and_Guidelines.docの横にある「追加」をクリックします。

  7. 「カタログ」を閉じます。

画面は次のようになります。

図3-13 ページにドロップされたWordドキュメント

ページにドロップされたWordドキュメント

次に示すように、追加したドキュメントへのリンクがページに表示されます。このリンクをクリックすると、別のブラウザ・ウィンドウにProcess and Guidelinesドキュメントが表示されます。

コンテンツがリンクとして表示されるか直接インラインに表示されるかは、追加するコンテンツのタイプによって決まります。イメージおよびtext/htmlドキュメントは、インラインに表示されます。その他のすべてのタイプのドキュメントは、リンクとして表示されます。

Salesチームにとって有効な他のコンテンツを考えてみます。Salesfront社による標準的な割引についてのスプレッドシートがあることを思い出しました。このスプレッドシートをポートレットに変換すると有効な場合があります。これは、OmniPortletを使用すると簡単に実行できます。

3.3.3 OmniPortletの追加

OmniPortletは、コードを記述することなく多様なレイアウトを使用して、様々なデータソースからデータを簡単に公開可能にするOracle WebCenter Frameworkのサブコンポーネントです。OmniPortletは、あらゆる種類のデータソースに基づいて使用できます。データソースには、Webサービス、SQLデータベース、スプレッドシート、XML、さらには既存のWebページのアプリケーション・データなどがあります。 OmniPortletを使用すると、Wordドキュメントで使用されるリンクとは異なり、ページにデータが直接表示されます。 OmniPortletを使用して、あなたのチームで利用価値が非常に高いスプレッドシートであるStandardDiscounts.csvを表示する方法を確認します。

  1. Wordドキュメントと同じ領域で、「コンテンツの追加」をクリックします。

  2. 「カタログ」の左上隅の矢印をクリックしてから、「上」をクリックします。

  3. 「ポートレット」をクリックします。

  4. 「wc_OmniPortlet」をクリックします。

  5. OmniPortletの横にある「追加」をクリックして、「カタログ」を閉じます。

    OmniPortletはHuman Resourcesドキュメントの上に配置されますが、これは目的の場所ではありません。 2つのコンテンツの配置は簡単に入れ替えることができます。

  6. HR_Process_and_Guidelines.docのリンクの横にカーソルを置きます。

    次に示すように、一連の編集コントロールが表示されます。

    図3-14 コンテンツの順番の再配置

    配置の変更
  7. 小さな矢印をクリックしてから、「上へ移動」をクリックします。

    まず、Wordドキュメントがその領域内に表示されます。

    次に、スプレッドシートを表示するために、OmniPortletを構成します。

  8. ポートレットのヘッダーにある小さな矢印(図3-15を参照)をクリックして使用可能なアクションを表示した後、「カスタマイズ」をクリックします。

    図3-15 OmniPortletのカスタマイズ

    OmniPortletのカスタマイズ

    「OmniPortlet」ウィザードが起動し、ポートレットにコンテンツを追加してレイアウトを選択するための手順が示されます。

  9. 「タイプ」画面で、「スプレッドシート」「次へ」をクリックします。

  10. 「ソース」画面のフィールドに、WebCenter管理者から付与されたStandardsDiscount.csvスプレッドシートの場所を入力します。

  11. 「次へ」をクリックします。

  12. 「フィルタ」画面での入力は不要なため、「次へ」をクリックします。

  13. 「表示」画面の「タイトル」フィールドに、Standard Discountsと入力します。

  14. 「レイアウト・スタイル」で、「表形式」をクリックします。

  15. 「次へ」をクリックします。

  16. 「レイアウト」画面の「列ラベル」フィールドを使用して、列のヘッダーをわかりやすい名前(Plan、Revenue、Discount PercentageおよびWarranty Extension)に変更します。

  17. 「終了」をクリックします。

.csvファイルに含まれる情報がページに表示され、Salesチームのすべての従業員がこれを使用できるようになりました。

Salesページへのコンテンツの追加が終わりました。編集セッションの最上部にある「閉じる」をクリックし、「クローズの確認」ポップアップで「保存」を選択します。