あなたが管理者でない場合、第2章「WebCenter Spacesのツアー」に進む前に、この章で示した手順を管理者が完了していることを確認してください。
管理者である場合、このチュートリアルを正常に完了させるには、この章で説明するタスクを完了させることが必要です。 システム管理者がEnterprise ManagerやLDAPサーバーなどにアクセスして実行する必要のあるタスクや、WebCenter管理者がWebCenter Spacesにフル・アクセスして実行する必要のあるタスクがあります。
注意: システム管理者はWebCenter管理者より先に作業を完了させる必要があります。
他のユーザーが正常にチュートリアルを完了するためには、まずシステム管理者が『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』のWebCenter Spacesの初期設定(ロードマップ)に関する全手順を完了する必要があります。 チェックリストでの作業を開始する前に、次の点に注意してください。
このチュートリアルではwikiサービスを使用しないため、手順4の「バックエンド・サービスへの接続」でwikiサービスに接続する必要はありません。
手順5の「外部アプリケーションおよびポートレット・プロデューサへの接続」では、外部アプリケーションに接続する必要はありません。 ただし、WebCenterで提供されるすぐに使用できるポートレットをすべて含むOOTBProducersの登録は必要です。 このチュートリアルでは、これらのポートレットからOmniPortletを使用します。 WLSTではなくEnterprise Managerを使用し、「Oracle PDK-Java Producersの登録」で説明されている指示に従います。
手順10「WebCenter Spacesのカスタマイズおよびアプリケーション・ロールの付与」はスキップできます。 必要なカスタマイズはすべてこの章で説明します。
また、次の手順を実行する必要があります。
Monica、Asok、ZebaおよびCarlというユーザーを作成し、全員のパスワードをwelcome1
に設定します。
MonicaおよびZebaに電子メール・アカウントを設定します。
ユーザーがファイアウォール外でフィードを指すことができるように、RSSサービスのプロキシ設定を管理します。 『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Tool Command Reference』のRSSに関する項を参照してください。
これらの手順はWebCenter管理者が完了する必要があります。 ここに示されたすべての手順を完了していないと、ユーザーが記述どおりにチュートリアルを完了できません。
カスタム・アプリケーション・ロール(ユーザー定義ロールとも呼ばれる)は、WebCenter Spacesアプリケーションに固有のものです。 最初にインスタンスを設定する際、通常は、どのロールがユーザーの会社で必要とされるかを確認し、適切な名前を選択し、各ロールの責務を定義することになります。 たとえば、教育環境ではTeacher、Student、Guestなどのロールが必要ですが、企業環境ではFinance、Sales、Human Resources、Supportなどのロールがより適しています。
ユーザーが正常にチュートリアルを完了するためには、Salesというロールを定義し、そのロールにMonica、Zeba、Asokを割り当てる必要があります。 これを行うには、次の手順を実行します。
WebCenter Spaces管理者としてWebCenter Spacesにログオンします。
バナーで「管理」をクリックします。
「管理」の「ようこそ」ページが表示されます。このページの左側に、頻繁に実行するタスクとWebCenter Spacesに関連する領域へのリンクが表示されます。 また、ページの右側には、WebCenterドキュメントへのリンクがあります。
「ようこそ」ページで、「WebCenterユーザーとロールの管理」をクリックします。
「ロールの作成」をクリックします。
「ロール名」フィールドに、Sales
と入力します。
「テンプレート・ロール」フィールドで、「Spaces-User」を選択します。
名前からわかるように、テンプレート・ロールを使用すると、定義済のロール(管理者やSpaces-Userなど)から作業を開始し、次にそのロールを一意の新しい名前に変更してカスタマイズできます。
「OK」をクリックします。
「ロール」の下のページ右側に、Salesロール列が表示されます。
次に、このロールをユーザーであるMonica、Asok、Zebaに割り当てる必要があります。
「セキュリティ」ページで、「ユーザー」タブをクリックします。
中央のフィールドにMonica
と入力し、「ロール」プルダウンから「Sales」を選択します。
「アクセス権の付与」をクリックします。
Monicaという名前および彼女に新しく割り当てられたロールが、次に示すように「既存の付与の管理」の下に表示されます。
ユーザーのZebaおよびAsokについても手順9から10を繰り返します。
Monicaや他のユーザーが、WebCenter Spaces内の主要なサービスおよびコンポーネントとの間でやりとりを行うには、その権限を付与される必要があります。このチュートリアルでは、MonicaとZebaがグループ・スペースおよびページを作成します。 また、Monicaは「ディスカッション」フォーラムをページに追加し、ページとイベントの間にリンクを確立します。 これらのアクションには、ロール・レベルに応じて付与する権限が必要です。 Salesロールの作成と、ロールに対するMonicaおよびZebaの割当てが完了しているため、両ユーザーが必要なものにアクセスするためのロールを準備できます。
「セキュリティ」ページで、「ロール」をクリックします。
Sales列で、次の各領域に対応する行の「管理」チェック・ボックスをクリックします。
グループ・スペース
ページ
ディスカッション
リンク
選択が完了すると、画面は次のようになります。
管理権限の内容は各権限のカテゴリによって異なり、カテゴリの下にリストされたすべてのアクションが含まれます。 たとえば、グループ・スペースの管理権限を持つユーザーは、グループ・スペースを構成し(つまりその内容に関与し)、表示し、作成することもできるようになります。
「適用」をクリックします。
ビジネス・ロール・ページにより、一般ユーザーに対してページを効率よく公開できます。 ビジネス・ロール・ページを作成し、そのページをロールに割り当てることで、そのロールに割り当てられたユーザーは自動的に、各自の個人用スペースでそれらのページを参照できるようになります。 ビジネス・ロール・ページを作成できるのは、WebCenter Spacesの管理者のみです。
このチュートリアルの作業を実行するには、Salesというビジネス・ロール・ページがユーザーに必要です。 ビジネス・ロール・ページを作成するには、次の手順を実行します。
「管理」で、「個人用スペース」をクリックします。
「WebCenter管理」の一部として「個人用スペース」というページを参照するのは、他のユーザーの個人用スペース(つまりビジネス・ロール・ページ)に表示されるページを作成する際にこの領域を使用するためです。
「個人用スペース」には、「ページ」および「サイドバー」という2つのタブがあります。 「ページ」タブには、WebCenter Spacesのこのインスタンスに作成されているすべてのビジネス・ロール・ページと、すべてのユーザーの個人用ページがリストされます。
「新規ビジネス・ロール・ページの作成」をクリックします。
「ページの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「ページ名」フィールドに、Sales
と入力します。
「スキーム」および「スキームの背景色」フィールドはデフォルト設定のままにします。
ページのレイアウトを選択するには、「左を狭く」(左側にナビゲーション・バーが表示されたページ)の下にあるラジオ・ボタンを選択します。
「作成」をクリックします。
画面は次のようになります。
これ以降の作業は、様々なタイプのコンテンツをページに移入するための手順が説明されている第3章「ページへのコンテンツの追加」において、ユーザーであるMonicaの担当となります。 次のタスクでは、ページに対する権限を設定し、Salesロールを割り当てられた他のすべてのユーザーがページを参照できるようにし、Monicaがページを編集できるようにします。
「WebCenter管理」の「個人用スペース」タブ(図1-5 個人用ページの管理)、あるいは該当ページのいずれからでも、ビジネス・ロール・ページに権限を設定できます。 このページはすでに編集モードになっているため、ここで作業します。
「ページ・プロパティ」をクリックします。
「ページ・プロパティ」ダイアログ・ボックスで「セキュリティ」タブをクリックします。
「アクセス権限の追加」をクリックします。
「検索」フィールドにSales
と入力し、青色の矢印をクリックします。
Salesロールを選択し、「選択」をクリックします。
画面は次のようになります。
デフォルトでは、Salesロールにページに対する「表示」アクセス・レベル(眼鏡アイコンで表示)が割り当てられます。これは、このロールが割り当てられているすべてのユーザーは、ページを参照することはできますが、編集はできないことを意味します。 これは、Monicaを除く、グループのすべてのメンバーに適しています。Monicaには編集権限も必要です。
「アクセス権限の追加」ダイアログ・ボックスでMonicaの名前を検索できるように、「アクセス権限の追加」を再度クリックします。
「検索」フィールドを使用して、Monicaの名前を検索します。
見つかったら、Monicaを選択し、「選択」をクリックします。
「セキュリティ」タブに戻り、鉛筆アイコンの下のチェック・ボックスをクリックしてMonicaに編集権限を割り当てます。
「OK」をクリックして変更を保存し、このダイアログ・ボックスを閉じます。
「閉じる」をクリックして編集モードを終了します(Salesページへの変更を保存してください)。
Salesページでの作業が終了しました。Salesロールに属するユーザーがログオンすると、各ユーザーの個人用スペースにこのページが表示されます。
ユーザーには、WebCenterページに有意義なコンテンツを移入するためのドキュメントが必要です。 これらのファイルは1つのファイルに圧縮された状態でOTNに掲載されており、ユーザーからアクセス可能なサーバーにダウンロードできます。
必要なファイルを参照できるようにするには、次の手順を実行します。
SpacesTutorial11gR1.zip
をhttp://www.oracle.com/technology/products/webcenter/files/spacestutorial11gr1.zip
からダウンロードし、アクセス可能な中央のサーバーでファイルを解凍します。 解凍後のファイルは次のとおりです。
HR_Process_and_Guidelines.doc
StandardsDiscount.csv
BIchart1.jpg
BIchart2.jpg
このチュートリアルを行う予定のユーザーには、主要な情報を伝える必要があります。 ここに掲載した表を使用するか、あるいは同じ列名を付けた独自の表を作成すると、情報の共有に役立ちます。 このチュートリアルの特定の時点でユーザーに必要となる情報を、次の「値」列に入力します。
チュートリアルの手順 | 必要となる情報 | 値 |
---|---|---|
3.2項「手順2: ドキュメントのアップロード」 |
HR_Process_and_Guidelines.docのサーバー上の場所 | |
3.3.3項「OmniPortletの追加」 |
StandardsDiscount.csvのサーバー上の場所 | |
6.3項「手順3: グループ・スペースへのドキュメントの追加」 |
BIChart1.jpgおよびBIChart2.jpgのサーバー上の場所 | |
6.8項「手順8: 電子メールの送信」 |
ZebaのIDおよびパスワードに関する電子メールのログ
Monicaの電子メール・アドレス |
|
7.3項「手順3: 電子メールの確認」 |
MonicaのIDおよびパスワードに関する電子メールのログ |