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Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Spacesユーザー用チュートリアル
11g リリース1(11.1.1)
B55931-01
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6 グループ・スペースでの作業

この章では、Monicaのスタッフである営業担当者で、Tony Notebook Salesに関する問題を最初に報告したZebaとして演習を行います。 Zebaであるあなたは、Tony Notebook Salesについての自分の主張を裏付けるデータをMonicaとグループ・スペースの他のメンバーに提供します。 また、問題の原因を分析するのに役立つと思われる情報の収集を済ませてあり、このデータをリストとして提示しようとしています。 最後に、個人用ページを作成して、別のWebCenter Spacesユーザーとリストを共有する方法を確認します。 途中、ビジネス・ユーザーには不可欠ないくつかのサービスを使用して、共同作業と個人作業の両方を実行します。

6.1 手順1: ログオン

Zebaとしてログオンするには、次の手順を実行します。

  1. バナー領域で、「ログイン」リンクをクリックします。

  2. ユーザーIDとしてZebaと入力します。

  3. パスワードとしてwelcome1と入力します。

  4. 「OK」をクリックします。

ログオンすると、Tony Notebook Salesグループ・スペースのメンバーとして追加されたことが、個人用スペースの「ようこそ」ページ(「ワークリスト」ペイン)で確認できます。 また、個人用スペースにSalesページが追加されています。ZebaはSalesチームのメンバーであるため、WebCenter Spaces管理者がこのページをSalesロールに割り当てたときに、ページが自動的に表示されるようになります。

最初に、グループ・スペースを確認して、すでにMonicaが収集しているものを把握します。

6.2 手順2: グループ・スペースの検索

  1. 「ワークリスト」ペインで、あなたがTony Notebook Salesグループ・スペースに追加されたことを示す通知をクリックします。

  2. 「確認」をクリックして、メンバーとしての参加を確認します。

    Tony Notebook Salesグループ・スペースが開きます。

    メンバーとしての参加を承認すると、通知は「ワークリスト」ペインから削除されます。 今後はどのようにすればグループ・スペースにアクセスできるのでしょうか。 WebCenter Spacesでは、最も頻繁に使用するグループ・スペースに簡単にアクセスできます。

  3. バナーで「グループ・スペース」をクリックします。

    青い線の下に、アクセス可能なグループ・スペース(または最近アクセスしたグループ・スペース)が10個までリストされます。

    図6-1 グループ・スペースへのアクセス

    グループ・スペースへのアクセス

    これは、頻繁に使用するグループ・スペースにアクセスする便利な方法ですが、参加しているグループ・スペースが10を超えている場合はどうなるのでしょうか。 あるいは、メンバーとしての参加を要求することが必要になり、他にどのようなグループ・スペースに参加できるかを確認する場合はどうしたらよいでしょうか。

  4. 「グループ・スペース」ドロップダウンが表示されている間に、「マイ・グループ・スペース」をクリックします。

    図6-2 マイ・グループ・スペース

    マイ・グループ・スペース

    このタブで最も重要なのは、おそらく「フィルタ」フィールドです。 現在、参加しているすべてのグループ・スペース(現時点ではTony Notebook Salesのみ)が表示されています。 ただし、このフィールドの値を変更することで、参加する可能性のあるグループ・スペースをすべて表示できます。 ここで、このタブを使用してすべてのパブリック・グループ・スペース(WebCenter Spacesにログインしなくても、すべてのユーザーが表示できるグループ・スペース)、検索可能なグループ・スペース(メンバーとしての参加を要求できるグループ・スペース)などを表示する方法を確認してください。 当然ながら、現在は表示できるグループ・スペースが多くありませんが、必要なグループ・スペースすべてにアクセスするうえで、マイ・グループ・スペースが非常に有効なツールであることを簡単に確認できます。

6.3 手順3: グループ・スペースへのドキュメントの追加

ここで、Tony Notebookに関する問題に戻ります。 最初に、Tony Notebookの売上について問題があるという自分の主張を裏付ける証拠を提示する必要があります。 Zebaはこれに役立つグラフを2つ(BIchart1.jpgとBIchart2.jpg)持っています。 これらは、自分がすでに気付いている傾向をグループ・スペースの他のメンバーに提示し、問題がどこにあるのかを考えてもらうために役立ちます。

  1. 「Tony Notebook Sales」の「ドキュメント」をクリックします。

    現在表示されている「ドキュメント」ページに、Tony Notebookの問題に関連するすべてのドキュメントが表示されます。 これに対して、個人用スペースの「ドキュメント」ページには、自分の個人用ライブラリに明示的にアップロードしたドキュメントがリストされます。 サイドバーにも「ドキュメント」ペインが含まれています。このペインには、最近アクセスしたドキュメントが、格納場所に関係なくすべてリストされます。

  2. 「アップロード」をクリックします。

    「参照」ボタンを使用して、BIchart1.jpgにナビゲートします。 このグラフはWebCenter管理者が識別できるサーバー上に存在している必要があります。

  3. 「ドキュメントのアップロード」画面の右端にある「アップロード」をクリックします。

    図6-3 BIchart1.jpgのアップロード

    グラフのアップロード
  4. この手順を繰り返してBIchart2.jpgをアップロードします。

    操作が終了したら、「ドキュメント」ページは次のようになります。

    図6-4 グループ・スペースにアップロードされたグラフ

    グラフをアップロードした後の状態
  5. BIchart1.jpgをクリックして表示します。

    別のブラウザ・ウィンドウにグラフが開きます。

  6. WebCenter Spacesに戻り、BIchart2.jpgをクリックして表示します。

この2つのグラフは、グループ・スペースの他のメンバーに問題を明確に認識してもらえるよう、説明するために役立ちます。

6.4 手順4: リストの作成

あなたは顧客サポート部門の協力を得て、Tony Notebookの問題についてある調査を行いました。具体的には、Tony Notebookラップトップに関して、顧客ディスカッション・フォーラム、電話記録および展示会を通じて顧客から最も多く寄せられた質問について、情報の収集を依頼しました。 グループ・スペースの他のメンバーに調査結果を報告する準備が整ったため、リストを作成することにします。リストは、WebCenter Spacesで情報を編成したり提示するための手段の1つです。

  1. 「Tony Notebook Sales」グループ・スペースで「リスト」をクリックします。

    「リスト」ページの左端にあるパネルに、現行のすべてのリストが表示されます(「プロジェクト問題」はプロジェクト・グループ・スペースごとにデフォルトで作成されます)。 リストを選択すると、そのリストの内容が右側のパネルに表示されます。

  2. 「リスト」パネルで、「新規リストの作成」アイコンをクリックします(図6-5を参照)。

    図6-5 リストの作成アイコン

    リストの作成アイコン
  3. 「名前」フィールドに、Customer Questionsと入力します。

  4. 「説明」フィールドは空白のままにします。

  5. 「テンプレート」プルダウンの矢印をクリックして使用できるオプションを表示します。

    リストは、4つのタイプから選択できます。3つのリストには、事前に移入済の列が含まれていますが、必要に応じて常時これらの列名を変更できます。

    表6-1 リストのタイプ

    リスト・タイプ 説明

    カスタム・リスト

    任意の列を作成できます。

    問題

    4つの列(「件名」、「割当て先」、「クローズ」および「コメント」)が含まれます。 「問題」リスト(「プロジェクト問題」と呼ばれる)は、デフォルトで、(Tony Notebook Salesを含む)各グループ・プロジェクトの「ホーム」ページに表示されます。

    マイルストン

    3つの列(「日付」、「説明」および「ステータス」)が含まれます。

    目的

    様々な状況に適した単純なリストです。2つの列(「タイトル」および「説明」)のみが含まれます。


  6. 任意の列を作成するために「カスタム・リスト」を選択します。

  7. 「OK」をクリックします。

    画面は次のようになります。

    図6-6 カスタム・リストの作成

    リストの作成

    作成するリストには、行番号(Number)、顧客の質問(String)、この質問を行った顧客の人数(Number)およびこの質問が前の四半期に尋ねられた質問の上位5つに該当するかどうか(Boolean)という情報に対応する4つの列が必要です。

    1つ目の列を作成します。

  8. 「列」パネルで「Customer Questions」が選択されていることを確認してから、「リストの編集」をクリックします。

    図6-7 リストへの列の追加

    リストへの列の追加
  9. 「列」の下の「作成」をクリックします。

    図6-8 列の作成

    列の作成
  10. 1番目の列(行番号)を作成するには、図6-9に示すように値を入力します。

    図6-9 「Number」列の作成

    「Number」列の作成
  11. 「OK」をクリックします。

    左側で、1つ目の列「Number」が追加されたのを確認できます。

  12. 残りの3つの列については、表6-2に示す列名およびデータ型を使用して、手順8から10を実行してください。

    表6-2 リストに追加する列

    列名 データ型

    Customer Question

    String

    Frequency

    Number

    Top 5?

    Boolean


  13. すべての列を追加し終わったら、右上隅にある「閉じる」をクリックします。

  14. 最終的な列の順序は次のようになります。

    図6-10 最終的な列の順序

    最終的な列の順序

    ここでは、このリストに顧客の質問すべてを移入することは行いません。 リストにデータを入力する方法を確認するために、上位5つの質問のうち1つのみ追加します。

  15. 1番目の行を追加するには、「作成」をクリックします。

    図6-11 リストへの行の追加

    行の追加

    データを入力できる4つのフィールドが表示されます。それぞれのフィールドは、リスト内の各列に対応しています。

  16. 次のように、フィールドにダミー・データを入力します。

    • Number: 1

    • Customer Question: How does this warranty compare to the warranty for Snazzy brand's XOP model?

    • Frequency: 2

    • Top 5?: check

  17. 「保存」をクリックします。

    画面は次のようになります。

    図6-12 リストに追加された最初の行

    リストに追加された行

    リストの最後の列(「Top 5?」の後)に「リンク」列があるのを確認できます。 「リンク」を使用すると、質問を特定のドキュメントと関連付けることができます。 リンクの使用方法は、第8章「コンテンツの検索性の向上」で説明します。

6.5 手順5: ページへのリストのドロップ

すべてのグループ・スペース・メンバーは「リスト」ページに移動してこのリストを参照することもできますが、ここでは、グループ・スペース内のページに「リスト」ページを配置して、このページの可視性をさらに高めます。 「Data」というページを作成し、このリストと、収集可能な他の関連データを含めることにします。

  1. 「ページ・アクション」→「ページの作成」をクリックします。

    「Tony Notebook Sales」で作業しているため、新しいページはこのグループ・スペースのページとして作成されます。

  2. 「名前」フィールドに、Dataと入力します。

  3. 「スキーム」および「スキームの背景色」フィールドはデフォルト設定のままにします。

  4. 「空白」ページ・スタイルを選択します。

  5. 「作成」をクリックします。

  6. 編集モードになったら、「コンテンツの追加」をクリックします。

  7. 「カタログ」で「リスト」をクリックして、このグループ・スペースに作成されたすべてのリストを表示します。

    「リスト・マネージャ」をクリックすると、他のメンバーにリストの作成を許可するタスク・フローを追加することになります。 ここでは、その操作はせず、作成したリスト(「Customer Questions」)を追加します。

  8. 「リスト」をクリックします。

  9. 「Customer Questions」の横にある「追加」をクリックします(図6-13を参照)。

    図6-13 ページへの「Customer Questions」の追加

    リストの追加
  10. 「カタログ」を閉じます。

  11. 「閉じる」をクリックして編集モードを終了します(変更を保存してください)。

    画面は次のようになります。

    図6-14 「Data」ページ

    「Data」ページ

    当然ながら、現時点では「Customer Questions」リストしか含まれていないため、ページ内容が少し乏しいように見えますが、幸先のいいスタートです。

    このタスクは完了しました。次は、Tony Notebooksの売上が減少した原因を明らかにするために必要な調査を行うことに集中します。

6.6 手順6: 個人用ページの作成

かなりの調査を実施した後で、Tony Notebookの売上に関する問題の原因が何であるか、自分なりの見解が形成されましたが、Monicaの承認を受けずにグループ・スペース全体に自分の見解を公開してよいかわかりません。 まずはデータを個人用スペース内のページにアップロードし、データを公開する前にMonicaに確認してもらうことにします。 ただし、個人用スペースのページはプライベートであるため、提供する予定のデータをMonicaが表示できるようにするには、いくつかの手順を実行する必要があります。

まず、デスクトップから「個人用ドキュメント」フォルダにドキュメントをアップロードする必要があります。 そのためには、最初に「ドキュメント」ページを個人用スペースに公開する必要があります。

  1. 「個人用スペース」をクリックします。

  2. 「ページ・アクション」→「ページの管理」をクリックします。

    図6-15 「ページの管理」ダイアログ・ボックス

    「ページの管理」ダイアログ・ボックス
  3. 「ドキュメント」行の「ページの表示」をクリックした後、「閉じる」をクリックします。

  4. 個人用スペースで、「ドキュメント」をクリックしてこのページを表示します。

    ドキュメントを他のメンバーと共有する予定の場合は、「パブリック」フォルダにドキュメントを配置する必要があります。 他のフォルダからページ上にドキュメントを配置した場合は、他のメンバーがそのドキュメントを表示することはできても、開くことはできません。

  5. 「パブリック」フォルダをクリックして選択します。

    図6-16 「パブリック」フォルダの選択

    「パブリック」フォルダの選択
  6. 「ドキュメントのアップロード」アイコンをクリックします。

    次の手順では、使用可能な任意のファイルをアップロードできます。 この手順は、個人用ページを他のユーザーが使用できるようにする方法を説明することが目的であるため、ページ上のコンテンツは重要ではありません。

  7. 「参照」ボタンを使用してデスクトップ上のファイルを検索し、「アップロード」をクリックします。

    これで、ページを作成してドキュメントを配置する準備ができました。

  8. 個人用スペースで、「ページ・アクション」→「ページの作成」をクリックします。

  9. 「名前」フィールドに、Sales Problemと入力します。

  10. 他の設定はデフォルトのままにして「作成」をクリックします。

  11. 編集モードになったら、「コンテンツの追加」をクリックします。

  12. 「カタログ」で、「ドキュメント」をクリックします。

    自分がこのページの作成者であるため、「パブリック」フォルダには、個人用スペースの「ドキュメント」ページで確認したドキュメントと同じものが自動的に含まれます。ただし、この場合のドキュメントは、与えられたタスクを行うために確認するコンテンツとしてではなく、ページの構築に使用できるコンテンツ(構成要素)として表示されます。

  13. 「個人用ドキュメント」「パブリック」をクリックします。

    手順6でアップロードしたドキュメントが表示されます。

    図6-17 アップロードされたドキュメント

    アップロードされたドキュメント
  14. 「追加」をクリックして、「カタログ」を閉じます。

  15. 「閉じる」をクリックして編集モードを終了します(変更を保存してください)。

6.7 手順7: ページの有効化

ページは完成しましたが、個人用スペースに構築されているため、明示的に他のユーザー(この場合はMonica)と共有する必要があります。

  1. ページ名(「Sales Problem」)の横にある矢印をクリックして操作メニューを表示します。

    図6-18 ページの操作メニュー

    操作メニューの表示

    このページで実行できる操作のリストを確認してください。 ページを表示させたくない場合にページを隠したり、ページを削除したり、印刷するなどの操作をここで実行できます。

  2. 「ページのアクセス権限の設定」をクリックします。

  3. 「ページのアクセス権限の設定」ダイアログ・ボックスで「アクセス権限の追加」をクリックします。

  4. 「検索」フィールドにMonicaと入力し、「検索」ボタンをクリックします。

  5. Monicaを選択し、「選択」をクリックします。

    図6-19 ビューアとしてのMonicaの追加

    ビューアとしてのMonicaの追加

    デフォルトで、Monicaはビューアとして追加されています(この目的に沿っているため問題はありません)。

  6. 「OK」をクリックして「ページのアクセス権限の設定」ダイアログ・ボックスを閉じます。

Monicaに電子メールを送信し、このページを作成したこと、およびページ内のコンテンツについて対応してもらいたい内容を伝えます。

6.8 手順8: 電子メールの送信

WebCenter Spacesでは、サイドバーから簡単に電子メールを送信できます。 次に、その方法について説明します。

  1. サイドバーが展開されている場合は、「メール」ペインがすでに表示されています。 表示されていない場合は、次に示す「個人用メール受信ボックス」アイコンをクリックします。

    図6-20 「メール」ペインの展開

    「メール」ペインの展開
  2. 「メール」ポップアップで「メールにログイン」をクリックします。

  3. WebCenter管理者から指定されたログインIDとパスワードを使用して、メール・サーバーにログインします。

    画面は次のようになります。

    図6-21 「メール」サイドバー・ペイン

    「メール」サイドバー・ペイン
  4. 「作成」アイコンをクリックします(図6-22の円の囲いを参照)。

    図6-22 「作成」アイコン

    「作成」アイコン
  5. 「宛先」フィールドに、Monicaの電子メール・アドレスを入力します。(この情報は、WebCenter管理者から入手できます。)

  6. 「件名」フィールドに、Please Approveと入力します。

  7. Monicaに対応してもらいたい内容を伝える次のような簡単なテキストを入力します。

    Hi Monica:

    I've created a page called Sales Problem that has a document I'd like you to look at it. If you approve, I'll upload it to the Tony Notebook Sales group space.

    Thanks, Zeba

    画面は次のようになります。

    図6-23 電子メールの作成

    電子メールの作成
  8. 「送信」をクリックします。

Monicaは、ログオンしたときに「受信ボックス」でこの電子メールを確認します。これについては、次の章の作業で確認します。

Zebaとしての作業は完了しました。バナーで「ログアウト」をクリックします。次はMonicaに戻り、表示されたページでMonicaがどのようにやりとりを行うかを確認します。