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Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド
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B56030-01
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B OC4Jで使用される構成ファイル

この付録では、OC4JサーバーとそこにデプロイされるJ2EEアプリケーションおよびモジュールの構成データを格納するために使用されるXMLファイルについて詳しく説明します。

OC4Jで使用されるXML構成ファイルの概要

OC4Jインスタンスと、そこにデプロイされるアプリケーションおよびモジュールの構成データは、様々なXMLファイルに保存されます。図B-1に、これらのXMLファイルとそれぞれの役割について概要を示します。

OC4Jで使用されるOracle独自のXMLファイルを定義するスキーマは、次のURLで参照できます。

http://www.oracle.com/technology/oracleas/schema/index.html

図B-1 OC4Jで使用されるXMLファイル

図B-1の説明が続きます
「図B-1 OC4Jで使用されるXMLファイル」の説明

表B-1では、OC4Jサーバー・レベルのXMLファイルごとの役割と機能の他、先の図に示したグローバル構成ファイルについても説明します。

特に記載されていない場合、ここに示すファイルはすべてORACLE_HOME/j2ee/instance/configディレクトリにデフォルトでインストールされます。

表B-1 サーバー・レベルおよびグローバルの構成ファイル

XML構成ファイル 機能/コンポーネント

server.xml

OC4Jサーバー構成ファイル。

サーバーを構成し、このファイルに追加するXMLファイル(JMSサポート用のjms.xmlなど)を指定します。その他のXMLファイルをリストすることによって、サービスを個別のファイルに構成できますが、server.xmlファイルは、それらのファイルをOC4J構成に使用することを示します。

data-sources.xml

OC4J内のアプリケーションによって使用されるすべてのデータベースのOC4Jデータソース構成が含まれます。

rmi.xml

OC4J RMIポート構成とHTTP上でのRMIトンネリングが含まれます。

jms.xml

OC4J内でJMSおよびMDBによって使用されるDestinationのトピックおよびキューのOC4J JMS構成が含まれます。

system-application.xml

OC4Jインスタンスにインストールされたその他すべてのアプリケーションの親である、systemアプリケーションの構成が含まれます。このファイルは、必須の共有ライブラリのロードに必要なデータなど、OC4Jの起動時に使用される構成データを提供します。

application.xml

defaultアプリケーションの構成が含まれます。指定された親がないユーザー・デプロイのアプリケーションおよびスタンドアロン・モジュールはすべて、デフォルトでこのアプリケーションにデプロイされます。

このファイルには、デプロイされたアプリケーションに適用されるデフォルトの構成値となる共通の設定が含まれます。

このファイルは、J2EE標準デプロイメント・ディスクリプタのapplication.xmlとはまったく関係ありません。

global-web-application.xml

OC4J内のサーブレットおよびJSPコンテナを構成するためのOracle固有のファイル。

oc4j-connectors.xml

OC4Jインスタンスにインストールされたすべてのスタンドアロン・リソース・アダプタに対するグローバルなOC4J固有の構成データが含まれます。

*-web-site.xml

OC4Jインスタンス内に作成されたWebサイトに対する構成データが含まれるOC4J固有のファイル。通常、ORACLE_HOME/j2ee/instance/configディレクトリにインストールされますが、別の場所にインストールすることもできます。

各OC4Jインスタンス内に作成されたデフォルトWebサイトに対する構成は、default-web-site.xmlに定義されます。


表B-2では、前述の図に示した様々なアプリケーション・レベルのXMLファイルの役割と機能について説明します。

特に記載されていない場合、ここに示すファイルはすべてORACLE_HOME/j2ee/instance/configディレクトリにデフォルトでインストールされます。

表B-2 アプリケーション・レベルの構成ファイル

XML構成ファイル 機能/コンポーネント

application.xml

標準のJ2EEアプリケーション・ディスクリプタ・ファイル。ローカルのapplication.xmlファイルは、J2EEアプリケーション・モジュールを含むJ2EE EARファイルを定義します。このファイルは、J2EEアプリケーションEARファイル内に存在します。

orion-application.xml

OC4J固有のデプロイメント・ディスクリプタ。特定のデプロイされたアプリケーションの構成データが含まれます。

このファイルでは、<jazn-web-app>要素を使用して、サーブレット実行にOracleAS JAAS ProviderおよびOracle Single Sign-Onのプロパティを構成できます。特定のセキュリティ・サブジェクトの権限でサーブレットを起動するには、これらの機能を適切に設定する必要があります。

Oracle Single Sign-Onによる認証とともに、Webアプリケーションのセキュリティ・プロバイダとしてOracle Identity Managementが使用されている場合は、<jazn-web-app>を使用してOracle Java Authentication and Authorization Service(JAAS)Providerユーザー・コンテキストとサーブレット・セッションを同期できます。ユーザー・コンテキストとセッションを同期するには、デフォルトでsso.session.synchronizeプロパティをtrueに設定します。これは、<jazn-web-app><property>サブ要素で実行できます。

<jazn-web-app ...>
  <property name="sso.session.synchronize" value="true"/>
</jazn-web-app>

また、このプロパティをfalseに設定することもできます。

orion-application.xmlへの変更内容を反映するには、アプリケーション(Application Server Controlまたはセキュリティ・プロバイダMBeanを使用して変更した場合)またはOC4J(手動で変更した場合)を再起動する必要があります。

JAASおよびこの要素の機能の詳細は、『Oracle Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』を参照してください。また、次のURLで関連するSun社のドキュメントを参照できます。

http://java.sun.com/j2se/1.4.2/docs/guide/security/jaas/JAASRefGuide.html

web.xml

J2EE Webアプリケーションのデプロイメント・ディスクリプタ。WARファイルに含まれるWebアプリケーション・デプロイ・パラメータの定義に使用されます。

また、このファイルには、サーブレットおよびJSPのURLパターンを指定できます。たとえば、サーブレットは<servlet>要素に、そのURLパターンは<servlet-mapping>要素に定義されます。

orion-web.xml

開発者モードおよびJSPの自動リロードなどのOC4J機能を有効にするかどうかなど、アプリケーション・レベルのOC4J固有の構成データを使用して、標準J2EEディスクリプタを拡張します。

ejb-jar.xml

Enterprise JavaBeans(EJB)JARファイルに含まれるJ2EE EJBモジュールのデプロイメント・ディスクリプタ。JAR内のEJBモジュールの特殊な構造的特徴および依存性を定義し、コンテナとのやりとりをBeanで想定する方法について、EJBコンテナに指示します。

orion-ejb-jar.xml

OC4J固有のEJBデプロイメント・ディスクリプタ。EJBプール設定、タイムアウトおよび再試行の設定、JNDIマッピングおよびfinderメソッドの仕様など、アーカイブ内のすべてのEJBモジュールに対するOC4J固有の構成データを定義します。また、TopLink永続性マネージャのプロパティも含まれます。

application-client.xml

J2EEアプリケーション・クライアント構成ファイル。アーカイブにパッケージされるJ2EEアプリケーション・クライアントで使用されるEJBモジュールとその他のリソースを記述します。

orion-application-client.xml

EJBモジュールのホーム・インタフェースまたは外部リソース(データソースなど)へのJNDIマッピング、JMSキューあるいはメール・セッションなど、OC4Jデプロイ・データが含まれます。

ra.xml

J2EE標準デプロイメント・ディスクリプタ。RARファイル内にパッケージされたリソース・アダプタに対する実装コード、構成プロパティ、セキュリティ設定に関する情報が含まれます。

oc4j-ra.xml

単一のリソース・アダプタに対するOC4J固有のデプロイ構成データが含まれます。このデータには、EIS接続情報、使用されるJNDI名、接続プーリング・パラメータおよびリソース・プリンシパル・マッピングなどがあります。

webservices.xml

J2EE標準Webサービス・デプロイメント・ディスクリプタ。WSDL情報やJAX-RPCマッピング・データなど、WARファイル内にパッケージされたWebサービス・アプリケーションに対するWebサービスを記述します。

oracle-webservices.xml

WSDLファイルを公開するかどうかなど、OC4J Webサービス・コンテナで使用されるプロパティを定義します。また、Webサービスとして実装されたEJBモジュール固有のエンドポイント・アドレスおよびデータを定義します。このファイルは、Webサービスを含むWARまたはEJB JARのいずれかにパッケージできます。


OC4Jサーバー構成ファイル(server.xml)の要素

OC4J構成ファイルserver.xmlは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/configディレクトリにあります。このファイルは、OC4JサーバーとすべてのJ2EEアプリケーション、サーバー内で有効なWebアプリケーションおよびWebsサイトの構成の起点となります。

OC4Jにより必要に応じて記述方法が追加および更新されるため、OC4Jのドキュメントで特に指示されていないかぎり、server.xmlを手動で編集しないでください。

server.xmlファイルには、OC4Jインスタンス内の各アプリケーションのアプリケーション・ディスクリプタに対する直接参照または間接参照が含まれます。一般的なJ2EEアプリケーションの場合、この参照は、抽出されたEARのトップレベル・ディレクトリを指します。したがって、EARファイルに含まれるapplication.xmlファイルを指します。OC4Jグローバル・アプリケーションの場合、server.xmlファイルは、OC4Jグローバル・アプリケーション・ディスクリプタを直接指定します。

また、server.xmlファイルは、他のXML構成ファイルも指定します。各XMLファイルの場所には、フルパスまたはserver.xmlファイルが存在する場所に対する相対パスを指定できます。また、XMLファイルの名前には、ファイルの内容が適切なDTDに準拠しているかぎりは、任意の名前を指定できます。

server.xmlファイル形式は、次のURLで参照できるapplication-server-10_1.xsdよって記述されます。

http://www.oracle.com/technology/oracleas/schema/index.html

server.xmlファイルの例

OC4Jのserver.xml構成ファイルの例を次に示します。ここでは、<!-- comments -->を使用して、様々なセクションを説明しています。

<application-server  xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  xsi:noNamespaceSchemaLocation="http://xmlns.oracle.com/oracleas/schema/
  application-server-10_1.xsd"  application-directory="../applications"
  deployment-directory="../application-deployments"
  connector-directory="../connectors"
  schema-major-version="10" schema-minor-version="0" >
  <!-- Shared library definitions -->
          <shared-library name="global.libraries" version="1.0" library-compatible="true">
    <code-source path="../applib"/>
                    <code-source path="../../../sqlj/lib"/>
                    <code-source path="../../../lib/dsv2.jar"/>
          </shared-library>
          <shared-library name="global.tag.libraries" version="1.0"
   library-compatible="true">
                    <code-source path="../jsp/lib/taglib/standard.jar"/>
          </shared-library>
          <!-- J2EE services -->
  <rmi-config path="./rmi.xml" />
          <sep-config path="./internal-settings.xml" />
          <jms-config path="./jms.xml" />
          <javacache-config path="../../../javacache/admin/javacache.xml" />
  <!-- Logging -->
        <j2ee-logging-config path="./j2ee-logging.xml" />
          <log>              <file path="../log/server.log" />
          </log>
          <java-compiler name="javac" in-process="false" encoding="ISO8859_1"
   extdirs="c:\sdk\jdk\jre\lib\ext" />
  <!--  Default application configuration -->
        <global-application name="default" path="application.xml" />
  <!-- Deployed application configuration -->
          <application name="petstore" path="../applications\petstore.ear" start="true" />
        <application name="ascontrol" path="../applications\ascontrol.ear"
   start="true" />
  <!-- Default Web application configuration file -->
        <global-web-app-config path="global-web-application.xml" />
  <!-- Transaction Manager configuration file -->
          <transaction-manager-config path="transaction-manager.xml" />
  <!-- Configuration files for enabled Web sites -->
        <web-site path="./default-web-site.xml" />
</application-server>

<application-server>

必須/任意 必須。1つのみ。

子要素: 

これは、OC4J構成ファイルのルート要素です。

表B-3 <application-server>の属性

名前 説明

application-directory

値: 文字列、デフォルト: ../applications

デプロイされるアーカイブのターゲット・ディレクトリ。

application-auto- deploy-directory

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

アプリケーションのオート・デプロイ/再デプロイをトリガーして、EARファイルがコピーされるディレクトリ。

connector-directory

値: 文字列、デフォルト: ../connectors

スタンドアロン・リソース・アダプタのターゲット・ディレクトリ。

deployment-directory

値: 文字列、デフォルト: ../application-deployments

OC4J固有のデプロイメント・ディスクリプタおよび生成済ファイル(コンパイル済JSPクラスやEJBラッパー・クラスなど)が格納されるディレクトリ。

check-for-updates

値: all|adminClientOnly|none、デフォルト: adminClientOnly

OC4Jポーリングを有効にします。OC4Jポーリングは、現在デプロイされているアプリケーションおよびモジュールに対して変更が加えられていないかを自動的にチェックし、変更されたコンポーネントを再デプロイします。

サポートされる値とそれぞれの値の影響の詳細は、『Oracle Containers for J2EEデプロイメント・ガイド』を参照してください。

localhostIsAdmin

値: ブール、デフォルト: true

trueの場合、管理操作を起動するプロセスがOC4Jホスト・マシンに対してローカルなプロセスであると、より簡単にアクセスできます。

taskmanager-granularity

値: int型、デフォルト: 1000

タスク・マネージャが機能する間隔(ミリ秒単位)。デフォルトは1秒(1000ミリ秒)間隔です。


<application>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。複数指定可能。

子要素: 

OC4JインスタンスにデプロイされるJ2EEアプリケーションを定義します。アプリケーションを定義する<application>要素は、アプリケーションのデプロイ時にOC4Jによりserver.xmlに追加されます。このため、通常、この要素を手動で変更する必要はありません。

表B-4 <application>の属性

名前 説明

name

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

アプリケーション名。通常、.ear拡張子を除いたEARファイル名と同じです。

path

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

EARファイルの場所または抽出されたEARのトップレベル・ディレクトリ。したがって、パスは、アプリケーションとともにパッケージされるJ2EE標準application.xmlディスクリプタを間接的に指します。

start

値: ブール、デフォルト: true

trueの場合、アプリケーションはOC4Jとともに起動され、リクエストの処理およびJMX MBeanによる構成に使用できます。falseの場合、アプリケーションはOC4Jとともには起動されず、リクエストの処理に使用できません。しかし、JMXによる構成には使用できます。


<code-source>

親要素: <shared-library>

必須/任意 必須。複数指定可能。

共有ライブラリ定義に含まれるJARまたはZIPファイルへのパスを指定します。

表B-5 <code-source>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

共有ライブラリに含まれるJARまたはZIPファイルへのパス。

パスは、/shared-libディレクトリの外の場合は絶対パス、あるいは/shared-lib/library_nameディレクトリ内でJARファイルを格納するサブディレクトリに対する相対パスです。相対パスの場合、path属性の値として指定する必要があるのは、アーカイブ・ファイル名のみです。

必要に応じて、path="*"を設定し、共有ライブラリのサブディレクトリ内にあるすべてのアーカイブを消費するようにOC4Jに強制することができます。


<custom-thread-pool>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。複数指定可能。

子要素: 

OC4Jプロセス内の指定された名前の単一スレッド・プールの構成が含まれます。1つ以上のアプリケーションを、このスレッド・プールを使用するように構成できます。詳細は、「OC4Jスレッド・プールの構成」を参照してください。

表B-6 <custom-thread-pool>の属性

名前 説明

name

値: 文字列、デフォルト: 必須

スレッド・プールの名前。

min

値: 文字列、デフォルト: 0

OC4Jが同時に実行できる最小スレッド数。

max

値: 文字列、デフォルト: 1024

OC4Jが同時に実行できる最大スレッド数。

queue

値: 文字列、デフォルト: 0

キュー内に保持できるリクエストの最大数。

keepAlive

値: 文字列、デフォルト: 600000

新規リクエストの待機中に、スレッドをアライブ(アイドル)にしておく時間(ミリ秒単位)。このタイムアウトは、スレッドのアイドル状態を維持する時間を指定します。タイムアウトに達するとスレッドは破棄されます。

スレッドを破棄しないようにするには、-1に設定します。

デフォルト値の600000ミリ秒(10分)は、-1ではない場合に設定できる最小値でもあります。

stackSize

値: 文字列、デフォルト: 0

スレッド・プール・スタックのサイズ。

debug

値: ブール、デフォルト: false

trueの場合、起動時にスレッド・プール情報がコンソールに出力されます。falseの場合、スレッド・プール情報は出力されません。


<execution-order>

親要素: <startup-class><shutdown-class>

必須/任意 任意。1つのみ。

子要素: 

起動クラスごとの実行順序を指定します。クラスを実行する順序を示す数値を指定します。

<global-application>

親要素: <application-server>

必須/任意 必須。1つのみ。

子要素: 

defaultアプリケーションとして知られる、OC4Jグローバル・アプリケーションを指定します。name属性は、名前を定義します。path属性は、OC4Jグローバル・アプリケーション・ディスクリプタとして使用するものを指定します。

表B-7 <global-application>の属性

名前 説明

name

値: 文字列、デフォルト: default

グローバル・アプリケーション名。

path

値: 文字列、デフォルト: application.xml

グローバル・アプリケーション・ディスクリプタ・ファイルのファイル名およびパス。デフォルトのディスクリプタは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/config/application.xmlです。


<global-thread-pool>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ。

子要素: 

OC4Jプロセス内のスレッド・プールの古い構成形式が含まれます。server.xmlファイルに<global-thread-pool>要素が含まれる場合、OC4Jの起動時に作成されるhttpスレッド・プールにはminmaxkeep-aliveおよびqueue属性値が適用されます。cx-*属性はrmi connectionスレッド・プールに適用され、rmiRequest-*属性はrmi requestスレッド・プールに適用されます。詳細は、「OC4Jスレッド・プールの構成」を参照してください。

<global-thread-pool>要素は非推奨です。server.xmlファイルにこの要素が含まれる場合は、OC4Jにより等価の<thread-pool>要素に変更されます。この要素は、新しい構成形式のスレッド・プールを定義します。

表B-8 <global-thread-pool>の属性

名前 説明

min

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

OC4Jが同時に実行できる最小スレッド数。

max

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

OC4Jが同時に実行できる最大スレッド数。

queue

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

キュー内に保持できるリクエストの最大数。

debug

値: ブール、デフォルト: false

trueの場合、起動時にスレッド・プール情報がコンソールに出力されます。debugfalseの場合、スレッド・プール情報は出力されません。

keep-alive

値: 文字列、デフォルト: 600000

新規リクエストの待機中に、スレッドをアライブ(アイドル)にしておく時間(ミリ秒単位)。このタイムアウトは、スレッドのアイドル状態を維持する時間を指定します。タイムアウトに達するとスレッドは破棄されます。

値を-1にすると、スレッドは破棄されません。

デフォルト値の600000ミリ秒(10分)は、-1ではない場合に設定できる最小値でもあります。

cx-min

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

OC4Jが同時に実行できる最小の接続スレッド数。

cx-max

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

OC4Jが同時に実行できる最大の接続スレッド数。

cx-queue

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

キュー内に保持できるリクエストの最大数。

cx-debug

値: ブール、デフォルト: false

trueの場合、起動時にスレッド・プール情報がコンソールに出力されます。cx-debugfalseの場合、スレッド・プール情報は出力されません。

cx-keep-alive

値: 文字列、デフォルト: 600000

新規リクエストの待機中に、スレッドをアライブ(アイドル)にしておく時間(ミリ秒単位)。このタイムアウトは、スレッドのアイドル状態を維持する時間を指定します。タイムアウトに達するとスレッドは破棄されます。

値を-1にすると、スレッドは破棄されません。

デフォルト値の600000ミリ秒(10分)は、-1ではない場合に設定できる最小値でもあります。

rmiRequest-max

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

OC4Jが同時に実行できる最小の接続スレッド数。

rmiRequest-min

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

OC4Jが同時に実行できる最大の接続スレッド数。

rmiRequest-queue

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

キュー内に保持できるリクエストの最大数。

rmiRequest-debug

値: ブール、デフォルト: false

trueの場合、起動時にスレッド・プール情報がコンソールに出力されます。rmiRequest-debugfalseの場合、スレッド・プール情報は出力されません。

rmiRequest-keep-alive

値: 文字列、デフォルト: 600000

新規リクエストの待機中に、スレッドをアライブ(アイドル)にしておく時間(ミリ秒単位)。このタイムアウトは、スレッドのアイドル状態を維持する時間を指定します。タイムアウトに達するとスレッドは破棄されます。

値を-1にすると、スレッドは破棄されません。

デフォルト値の600000ミリ秒(10分)は、-1ではない場合に設定できる最小値でもあります。


<global-web-app-config>

親要素: <application-server>

必須/任意 必須。1つのみ。

子要素: 

デフォルトではその他すべてのWebアプリケーションの親であるOC4JグローバルWebアプリケーションの構成ファイルを指定します。

デフォルトのWebアプリケーションの名前およびルート・ディレクトリ・パス、またはコンテキスト・ルートは、グローバル・アプリケーション・ディスクリプタに指定され、デフォルトのWebアプリケーションはdefault-web-site.xmlファイルによりWebサイトにバインドされます。スタンドアロンOC4Jでは、デフォルトのWebアプリケーションに対するデフォルトのコンテキスト・ルートは「/」です。

表B-9 <global-web-app-config>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: global-web-application.xml

グローバルWebアプリケーション・ディスクリプタ・ファイルのファイル名およびパス。デフォルトのディスクリプタは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/config/global-web-application.xmlです。


<import-shared-library>

親要素: <shared-library>

必須/任意 任意。複数指定可能。

<shared-library>要素に囲まれて定義される共有ライブラリによってインポートされる共有ライブラリを指定します。共有ライブラリを構成および使用する方法は、『Oracle Containers for J2EE開発者ガイド』を参照してください。

表B-10 <import-shared-library>の属性

名前 説明

name

値: 文字列、デフォルト: 必須

インポートする共有ライブラリの名前。

version

値: 文字列、デフォルト: 必須

インポートするバージョン番号。


<init-param>

親要素: <startup-class>、<shutdown-class>

必須/任意 任意。複数指定可能。

子要素: <param-name>、<param-value>

初期化パラメータを<startup-class>または<shutdown-class>要素内に指定します。OC4Jが受け取る文字列型のキー/値ペアが含まれます。入力Hashtable引数内に指定されます。JNDIを使用してそれぞれの値と名前をバインドするため、キー/値ペアの名前は一意である必要があります。

表B-11 <init-param>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: global-web-application.xml

グローバルWebアプリケーション・ディスクリプタ・ファイルのファイル名およびパス。デフォルトのディスクリプタは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/config/global-web-application.xmlです。


<j2ee-logging-config>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ指定可能。

子要素: 

J2EEロギング構成ファイルとして使用するファイルを定義します。

表B-12 <j2ee-logging-config>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: ../j2ee-logging.xml

ログ出力構成ファイルのファイル名およびパス。


<java-compiler>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ。

子要素: 

EJBモジュールのコンパイルに使用するJavaコンパイラの構成パラメータを指定します。デフォルトでは、JAVA_HOME環境変数に定義されたJDKとともにインストールされるjavacコンパイラが使用されます。

表B-13 <java-compiler>の属性

名前 説明

name

値: 文字列、デフォルト: javac

modern|classic|javac|ojc|jikes

使用するJavaコンパイラの名前。

in-process

値: ブール、デフォルト: false

コンパイラをプロセス内で実行するか、プロセス外で実行するかを指定します。

falseに設定すると、別のJVMプロセスが生成され、その内部でコンパイラは実行されます。これは、OC4Jによって使用されるデフォルトのコンパイラ実行モードで、メモリー・リソースをより適切に管理できます。

trueに設定すると、OC4Jと同じJVMプロセス内でコンパイラは実行されます。JAVA_HOME/lib/tools.jarは、OC4J環境内にある必要があります。

スタンドアロンOC4Jの場合:

tools.jarJAVA_HOME/jre/lib/extにコピーし、次のコマンドライン・オプションを使用してOC4Jを起動します。

-Xbootclasspath/a:JAVA_HOME/lib/tools.jar

Oracle Application Serverの場合:

ORACLE_HOME/jdk/lib/tools.jarORACLE_HOME/jdk/jre/lib/extにコピーし、次のようにopmn.xmlを変更してからサーバーを起動します。

<module-data> <category id="start-parameters"> <data id="java-options" value="-server -Djava.security.policy=ORACLE_HOME/j2ee/ oacore/config/java2.policy -Djava.awt. headless=true -Dhttp.webdir.enable=false -Xbootclasspath/a:ORACLE_HOME/jdk/lib/ tools.jar"/> </category></module-data>

encoding

値: 文字列、デフォルト: ISO-8859-1

使用するソース・ファイルのエンコーディング。

bindir

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

コンパイラの実行可能ファイルが格納されているディレクトリへの絶対パス。デフォルトのjavacコンパイラを使用するために、この属性を指定する必要はありません。

extdir

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

該当する場合、コンパイラの拡張ライブラリの場所を指定します。

debug

値: ブール、デフォルト: false

コンパイル時間のデバッグ出力を生成する場合は、trueに設定します。


<javacache-config>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ指定可能。

子要素: なし

Java Object Cache構成ファイルjavacache.xmlへのパスを指定します。

表B-14 <javacache-config>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: ../../../javacache/admin/javacache.xml

javacache.xmlファイルへのパス。


<jms-config>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ指定可能。

子要素: 

OC4J JMS構成ファイルとして使用するファイルを指定します。

表B-15 <jms-config>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: jms.xml

OC4J JMS構成ファイルのファイル名およびパス。


<log>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ指定可能。

子要素: <file>

囲まれた<file>要素は、OC4Jサーバー・ログ・ファイルの場所を指定します。

<max-http-connections>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ指定可能。

子要素: 

ある時点で任意のWebサイトが受け入れることのできる同時接続の最大数を定義します。タグの内部にテキストが存在する場合、制限に達するとそのテキストがリダイレクトURLとして使用されます。

表B-16 <max-http-connections>の属性

名前 説明

max-connections-queue-timeout

最大接続数に達した後、この秒数が経過すると、接続が廃棄され、サーバーがビジー状態であるか、接続がリダイレクトされることを示すメッセージがクライアントに返されます。

値: 正の整数、デフォルト: 10

socket-backlog

キューの中の接続がこの数に達すると、以降はソケット・レベルで接続が拒否されます。

値: 正の整数、デフォルト: 30

value

接続の最大数。

値: 正の整数、デフォルト: 最大整数


<rmi-config>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ指定可能。

子要素: 

OC4J RMI構成ファイルとして使用するファイルを定義します。

表B-17 <rmi-config>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: rmi.xml

OC4J RMI構成ファイルのファイル名およびパス。


<shared-library>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。複数指定可能。

子要素: <code-source>、<import-shared-library>

OC4Jインスタンス内にインストールされる共有ライブラリを宣言します。共有ライブラリを構成および使用する方法は、『Oracle Containers for J2EE開発者ガイド』を参照してください。

表B-18 <shared-library>の属性

名前 説明

name

値: 文字列、デフォルト: 必須

/shared-libディレクトリ内に作成される共有ライブラリ・ディレクトリの名前。

version

値: 文字列、デフォルト: 必須

/shared-lib/library_nameディレクトリ内で共有ライブラリのアーカイブ・ファイルを格納するサブディレクトリの名前となるバージョン番号。

library-compatible

値: ブール、デフォルト: false

この属性は、内部使用専用です。


<shutdown-class>

親要素: <shutdown-classes>

必須/任意 任意。複数指定可能。

子要素: <execution-order><init-param>

OC4Jが終了する前に実行する停止クラスを<shutdown-classes>要素内に定義します。

表B-19 <shutdown-class>の属性

名前 説明

classname

値: 文字列、デフォルト: 必須

oracle.j2ee.server.OC4JShutdownインタフェースを実装するクラスの名前。


<startup-class>

親要素: <startup-classes>

必須/任意 任意。複数指定可能。

子要素: <execution-order><init-param>

OC4Jの初期化の際に実行する起動クラスを<startup-classes>要素内に定義します。

表B-20 <startup-class>の属性

名前 説明

classname

値: 文字列、デフォルト: 必須

oracle.j2ee.server.OC4JStartupインタフェースを実装するクラスの名前。

failure-is-fatal

値: ブール、デフォルト: false

trueの場合、例外がスローされると、OC4Jは例外を記録して終了します。falseの場合、OC4Jは例外を記録し、続行します。


<thread-pool>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。複数指定可能。

子要素: 

OC4Jプロセス内の単一のsystemhttpjcarmi requestまたはrmi connectionスレッド・プールの構成が含まれます。詳細は、「OC4Jスレッド・プールの構成」を参照してください。

表B-21 <thread-pool>の属性

名前 説明

name

値: 文字列、デフォルト: 必須

system|rmi request|rmi connection|http|jca

スレッド・プール名。次のいずれかの値である必要があります。

  • system

    古い形式では公開されていなかった非表示のスレッド・プール。

  • rmi request

    RMIリクエストを処理するスレッド・プール。

  • rmi connection

    RMI接続でスレッドによりブロック読取りが実行されるスレッド・プール。

  • http

    HTTPリクエスト、AJPリクエスト、RMIリクエスト(rmi requestスレッド・プールが構成されていない場合)およびRMI接続(rmi connectionスレッド・プールが構成されていない場合)を処理するスレッド・プール。

  • jca

    J2CAワーク・マネージャ用のワーク管理スレッド・プール。

これらのプールのスレッドの名前にはそれぞれ、SystemThreadGroup_RMIRequestThreadGroup_RMIConnectionThreadGroup_HTTPThreadGroup_およびWorkManager_という接頭辞が付いており、接尾辞は増加するカウンタです。

min

値: 文字列、デフォルト: 0

OC4Jが同時に実行できる最小スレッド数。

max

値: 文字列、デフォルト: 1024

OC4Jが同時に実行できる最大スレッド数。

queue

値: 文字列、デフォルト: 0

キュー内に保持できるリクエストの最大数。

keepAlive

値: 文字列、デフォルト: 600000

新規リクエストの待機中に、スレッドをアライブ(アイドル)にしておく時間(ミリ秒単位)。このタイムアウトは、スレッドのアイドル状態を維持する時間を指定します。タイムアウトに達するとスレッドは破棄されます。

スレッドを破棄しないようにするには、-1に設定します。

デフォルト値の600000ミリ秒(10分)は、-1ではない場合に設定できる最小値でもあります。

stackSize

値: 文字列、デフォルト: 0

スレッド・プール・スタックのサイズ。

debug

値: ブール、デフォルト: false

trueの場合、起動時にアプリケーション・サーバーのスレッド・プール情報がコンソールに出力されます。falseの場合、スレッド・プール情報は出力されません。


<transaction-manager-config>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ指定可能。

子要素: 

トランザクション・マネージャ構成ファイルを指定します。

表B-22 <transaction-manager-config>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: transaction-manager.xml

トランザクション・マネージャ構成ファイルのファイル名およびパス。デフォルトのファイルは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/config/transaction-manager.xmlです。


<web-site>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。複数指定可能。

子要素: 

OC4J内に定義された単一のWebサイトの構成ファイルを参照します。<web-site>要素は、Webサイトごとに作成する必要があります。作成しないと、そのサイトはOC4J内で有効になりません。詳細は、第13章「OC4JでのWebサイトの管理」を参照してください。

表B-23 <web-site>の属性

名前 説明

path

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

Webサイトを定義する*-web-site.xml構成ファイルのファイル名およびパス。


<work-manager-thread-pool>

親要素: <application-server>

必須/任意 任意。1つのみ。

子要素: 

OC4Jプロセス内にあるリソース・アダプタのワーク管理スレッド・プールの構成が含まれます。詳細は、「OC4Jスレッド・プールの構成」を参照してください。

この要素は非推奨です。server.xmlファイルにこの要素が含まれる場合は、OC4Jにより等価の<thread-pool>要素に変更されます。この要素は、jcaスレッド・プールを定義します。

表B-24 <work-manager-thread-pool>の属性

属性 説明

min

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

ワーク管理スレッド・プールに作成するスレッドの最小数。スレッド・プールを無効にするには、この値を0に設定します。

max

値: 文字列、デフォルト: 40

ワーク管理スレッド・プールに作成できるスレッドの最大数。

ワーク管理スレッド・プールでは、内部で3つのワーカー・スレッドを使用します。たとえば、max="16"と指定すると、リクエストの処理に使用可能なワーカー・スレッドは13のみです。同様に、max値が20の場合には、使用可能なスレッドは17のみです。そのため、必要な最大のスレッド数に3を足してこの値を設定する必要があります。

queue

値: 文字列、デフォルト: 0

ワーク管理スレッド・プールでキュー内に保持できるスレッドの最大数。デフォルトの0を使用すると、ワーク・リクエストの突発的な急増に対処するためのキューは維持されません。

keepAlive

値: 文字列、デフォルト: 600000

新規リクエストの待機中に、スレッドをアライブ(アイドル)にしておく時間(ミリ秒単位)。タイムアウトに達するとスレッドは破棄されます。

スレッドを破棄しないようにするには、-1に設定します。

デフォルト値の600000ミリ秒(10分)は、-1ではない場合に設定できる最小値でもあります。

debug

値: ブール、デフォルト: false

trueの場合、起動時にアプリケーション・サーバーのワーク管理スレッド・プール情報がコンソールに出力されます。falseの場合、スレッド・プール情報は出力されません。


Webサイト構成ファイル(*-web-site.xml)の概要

この項での要素の説明は、default-web-site.xmlなどのOC4J Webサイト構成ファイルに適用されます。

<web-site>

必須/任意 必須。1つのみ。

子要素: 

<description>
<frontend>
<web-app>
<default-web-app>
<user-web-apps>
<access-log>
<odl-access-log>
<ssl-config>

これは、Webサイト構成ファイルのルート要素です。

表B-25 Webサイト構成ファイルの属性

名前 説明

custom-thread-pool

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

必要に応じて、この構成ファイルの<web-app>要素よってこのWebサイトにバインドされている、各アプリケーションで使用されるカスタム・スレッド・プールを指定します。

display-name

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

必要に応じて、わかりやすいまたは非公式のWebサイト名を定義します。

host

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

このWebサイトのホストをDNSホスト名またはIPアドレスのいずれかで指定します。サーバーが(複数のIPアドレスを保持する)マルチホーム・マシンの場合、ALL設定を使用してすべてのIPアドレスをリスニングできます。

log-request-info

値: ブール、デフォルト: false

エラーが発生した場合に、受信リクエストに関する情報をWebサイトのログに書き込むかどうかを指定します。Webサイトのログは、<access-log>または<odl-access-log>要素のいずれかを使用して有効にします。これらの要素については、この項で後述します。(Webサイトのログの有効化の詳細は、「Webモジュールまたはアプリケーションに対するアクセス・ロギングの有効化または無効化」を参照してください。)

max-request-size

値: 文字列、デフォルト: 15000

受信HTTPリクエストの最大サイズ(バイト単位)を設定します。この最大値を超えるリクエストをクライアントが送信すると、クライアントは「リクエスト・エンティティが大きすぎます」というエラーを受け取ります。デフォルトの最大値は15000です。

secure

値: ブール、デフォルト: false

Secure Socket Layer(SSL)機能をサポートするかどうかを指定します。

protocol設定がajp13の場合(Oracle Application Server環境で使用)、trueに設定すると、Oracle HTTP ServerとOC4Jの間のセキュアなAJPプロトコルとなります。protocol設定がhttpの場合(スタンドアロンOC4Jで使用)、trueに設定すると、クライアントとOC4Jの間のHTTPSプロトコルとなります。

また、secure="true"と設定した場合は、<ssl-config>要素(<web-site>要素のサブ要素)を使用してキーストアのパスおよびパスワードを指定する必要があります。この要素については、この項で後述します。

SSLおよびHTTPS機能は、Oracle HTTP Serverを介してOracle HTTP Serverとクライアントの間の通信にも使用できます。詳細は、『Oracle Application Serverセキュリティ・ガイド』を参照してください。

protocol

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

Webサイトが使用しているプロトコルを指定します。有効な値は、httpおよびajp13(AJPの場合デフォルト)です。Oracle Application Serverの本番環境では、ajp13設定のみを使用してください。AJPプロトコルは、Oracle HTTP Serverおよびmod_oc4jとともに使用します。各プロトコルには対応するポートが、各ポートには対応するプロトコルが必要です。

ajp13またはhttp設定のいずれかをセキュア・モード(SSL)で使用するには、secureフラグをtrueに設定し、<ssl-config>サブ要素を使用してキーストアのパスおよびパスワードを指定する必要があります。この要素については、この項で後述します。

protocol属性の値を変更しても、ポート範囲は、指定したプロトコルのデフォルトの範囲にはリセットされません。ポート範囲を変更するには、range属性を使用します。

port

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

このWebサイトのポート番号を指定します。各ポートには対応するプロトコルが、各プロトコルには対応するポートが必要です。スタンドアロンOC4Jでは、デフォルトでport設定8888を使用して、OC4Jリスナーに直接アクセスしますが、これは必要に応じて変更できます。

Oracle Application Server環境では、このポート設定はOracle Process Management and Notification(OPMN)システムによって上書きされます。Oracle Application Serverは、Oracle Web Cacheが有効に設定されたOracle HTTP Serverを介したアクセスに、ポート7777をデフォルトで使用します。

UNIX環境では、1024未満のポート番号へのアクセスにはroot権限が必要です。また、クライアント・ブラウザからポートの指定がない場合は、ポート80がHTTPプロトコル用、ポート443がHTTPS用であると想定されます。

protocol属性の値を変更しても、ポート範囲は、指定したプロトコルのデフォルトの範囲にはリセットされません。ポート範囲を変更するには、range属性を使用します。

use-keep-alive

値: ブール、デフォルト: true

サーブレット・コンテナの一般的な動作は、リクエストが完了した後に接続をクローズすることです。しかし、use-keep-alive設定をtrueにすると、リクエスト間で接続が維持されます。AJPプロトコルの場合、常に接続が維持され、この属性は無視されます。その他のプロトコルの場合、デフォルトはtrueです。これを無効にすると、パフォーマンスが著しく低下する場合があります。

virtual-hosts

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

この任意の属性は、同じIPアドレスを共有する仮想サイトに使用すると便利です。値は、このWebサイトに関連付けられるホスト名をカンマで区切ったリストです。


<description>

Webサイトのオプションの簡単な説明が含まれます。

<frontend>

HTTPクライアントから見たときの、このWebサイトの認識可能なフロントエンド・ホストおよびポートを指定します。サイトがロード・バランサまたはファイアウォールの背後にある場合、URLリライティング(セッションIDをURLにエンコードする技術)などの機能に対するWebアプリケーション・コードに適切な情報を与えるには、<frontend>を指定する必要があります。

<frontend>要素に指定されたホストおよびポートを使用して、アプリケーションを実行しているバックエンド・サーバーは、URLリライティングではサーバー自体ではなく、参照先のフロントエンドを認識します。したがって、後続のリクエストは、バックエンドに直接アクセスすることなく、フロントエンドから適切に受信されます。

表B-26に、<frontend>の属性を示します。

表B-26 <frontend>の属性

名前 説明

host

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

www.acme.comなど、フロントエンド・サーバーのホスト名を指定します。

port

80など、フロントエンド・サーバーのポート番号を指定します。


<web-app>

この要素は、特定のWebモジュールをこのWebサイトにバインドします。server.xmlファイルのJ2EEアプリケーション・アーカイブの名前(.ear拡張子を除いたEARファイル名)と、J2EEアプリケーション内のWebモジュールの名前を指定します。Webモジュールは、アプリケーションのEARファイル内にあるJ2EEのapplication.xmlファイル(またはEARファイル内にあるorion-application.xmlファイル)に定義されます。Webモジュールは、<web-app>要素のroot属性に指定された場所にバインドされます。


注意:

EARファイル内のWARファイルではなく、WARファイル単独でデプロイできます。スタンドアロンOC4Jでは、このようなWebアプリケーションはOC4Jのdefaultアプリケーションに追加されます。(OC4Jでは、常になんらかの親アプリケーションが存在する必要があります。)詳細は、「OC4Jのアプリケーション階層の概要」を参照してください。

この場合、WebサイトのXMLファイルの<web-app>要素は、J2EEアプリケーション・アーカイブの名前ではなく、defaultアプリケーションの名前を指定します。詳細は、次の属性の説明および例を参照してください。


特にapplicationおよびname属性に関するWebサイトのXMLファイルとの間のマッピングについては、このマニュアルの他の章で例を示します。「J2EEアプリケーション(EAR)のデプロイ」(EARファイル内のWARファイルをデプロイする一般的な例)および「スタンドアロンWebモジュール(WAR)のデプロイ」(WARファイル単独でOC4Jのデフォルト・アプリケーションにデプロイする例)を参照してください。

表B-27に、<web-app>の属性を示します。

表B-27 <web-app>の属性

名前 説明

access-log

値: 文字列、デフォルト: false

Webサイトにリクエストを記録するOC4Jアクセス・ロギングがWebモジュールに対して有効かどうかを指定します。アクセス・ロギングを有効化する場合は、trueに設定します。ログ・ファイル管理が問題になる場合は、falseに設定し、モジュールに対するアクセス・ロギングを無効にします。

アクセス・ログ構成の詳細は、この項の<access-log> and <odl-access-log>要素の説明を参照してください。

application

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

J2EEアプリケーション・アーカイブ名(.ear拡張子を除いたEARファイル名)を指定します。この名前はserver.xmlファイルの<application>要素のname属性に対応します。

OC4Jのデフォルトのアプリケーションを親として使用し、スタンドアロンOC4JにWARファイルを単独でデプロイする場合、server.xmlファイルの<global-application>要素に基づいて、application属性はデフォルトのアプリケーションの名前をかわりに反映します。

load-on-startup

値: ブール、デフォルト: false

任意。アプリケーションの起動時に、Webモジュールを事前にロードするかどうかを指定します。指定しない場合は、最初のリクエスト時にロードされます。サポートされる値は、trueおよびfalseです。デフォルトはfalseですが、モジュールまたはアプリケーションがOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlを使用してデプロイされるときは、この値を明示的にtrueに設定します。

max-inactivity-time

値: 文字列、デフォルト: 0

任意。Webモジュールを非アクティブにしておく時間(分単位)を指定します。この時間を経過すると、OC4JはWebモジュールを停止します。デフォルトでは、非アクティブが原因でWebモジュールが停止されることはありません。

name

値: ブール、デフォルト: 該当なし

特定のJ2EEアプリケーション内のWebモジュールの名前を指定します。これは、J2EEのapplication.xmlファイルの<module>要素の<web>サブ要素の<web-uri>値(.war拡張子を除く)に対応します。J2EEのapplication.xmlファイルはEARファイル内にあります。

root

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

Webモジュールのバインド先のパスを指定します。この属性により、モジュールの起動に使用されるURLのコンテキスト・ルート部分が定義されます。たとえば、Webサイトwww.example.comのWebモジュールCatalogAppが、コンテキスト・ルート/catalogにバインドされる場合、モジュールは次のように起動できます。

http://www.example.com/catalog

root属性は、J2EEのapplication.xmlファイルの対応する<web>要素の<context-root>値に優先します。コンテキスト・ルートとしてスラッシュ(/)を指定すると、OC4JのデフォルトのWebアプリケーションが上書きされます。

アプリケーションのデプロイ時には、コンテキスト・ルートとして/を使用できます。次の例では、admin_client.jarを使用してWARファイルをデプロイし、/にバインドしています。

% java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1 \
  -deploy -file d:my-web-store.war -deploymentName mws_2 \
  -bindAllWebApps -contextRoot "/"

次の例で示すように、EARファイルにコンテキスト・ルートが/に設定されたapplication.xmlファイルが含まれている場合、アプリケーションのデプロイ時には/がデフォルトのコンテキスト・ルートになります。

<application>
  <display-name>Web-Store</display-name>
  <module>
    <web>
      <web-uri>my-web-store.war</web-uri>
      <context-root>/</context-root>
    </web>
  </module>
</application>

Oracle HTTP ServerのデフォルトのpingのURLもスラッシュ(/)であるため、アプリケーションのデプロイ時に/をコンテキスト・ルートとして使用すると、次に示す問題のいずれかまたは両方が発生する可能性があります。

  • Oracle HTTP Serverに対するpingが直接OC4Jに対して実行されます。

  • 外部のHEADリクエストが*-web-access.logファイルに表示されます。

これらの問題は、ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/dms.confファイルにOc4jMountCopy offディレクティブを配置することで回避できます。

shared

値: 文字列、デフォルト: false

Webサイトがプロトコルとポートの特定のペアで定義される場合に、公開されたWebモジュールをWebサイト間で共有することを許可します。サポートされる値は、trueおよびfalse(デフォルト)です。shared="true"は、スタンドアロンOC4Jでのみ使用してください。

HTTPSのWebアプリケーションに共有のマークが付いている場合、セッション・トラッキングの方針は、SSLセッション・トラッキングから、CookieやURLリライティングによるセッション・トラッキングに戻ります。Cookieの使用により、Webアプリケーションの安全性が低下する可能性はありますが、一部のブラウザでは適切にサポートされていない、SSLセッション・タイムアウトなどの問題に対処するためには必要です。


<default-web-app>

この要素は、このWebサイトにバインドされるデフォルトのWebアプリケーションに対する参照を作成します。単一のアプリケーションがWebサイトにバインドされる場合(Application Server Controlなど)、そのアプリケーションをこの要素内に指定します。

ユーザーにとって、この要素はスタンドアロンOC4J環境のみに関係します。Oracle Application Server環境では、OC4JのデフォルトのWebアプリケーションにはシステムレベルの機能がありますが、他では価値がありません。

<default-web-app>要素は、前述の<web-app>要素と同じ属性を使用しますが、load-on-startupのデフォルト設定がtrueであることに注意してください。

<user-web-apps>

この要素は、ユーザー・ディレクトリおよびアプリケーションをサポートするために使用します。各ユーザーには、Webモジュールおよび関連するweb-application.xmlファイルがあります。ユーザー・アプリケーションは、サーバー・ルートの/username/に配置されます。

表B-28に、<user-web-apps>の属性を示します。

表B-28 <user-web-apps>の属性

名前 説明

max-inactivity-time

値: int型、デフォルト: 該当なし

任意の整数属性。Webモジュールを非アクティブにしておく時間(分単位)を指定します。この時間を経過すると、OC4JはWebモジュールを停止します。デフォルトでは、非アクティブが原因でWebモジュールが停止されることはありません。

path

ユーザー・アプリケーションのローカル・ディレクトリを指定するパスを指定します(ユーザー名にワイルドカードも使用可能)。たとえば、UNIX環境でのデフォルト・パスの設定は/home/usernameです。usernameは、特定のユーザー名に置き換えられます。


<access-log>

この要素は、このWebサイトに対してテキストベースのアクセス・ロギングを有効にし、アクセス・ログに関する情報(パス、ファイル名、含まれる情報など)を指定するために使用します。ログ・ファイルには、受信リクエスト(Webサイトの各アクセス)が記録されます。

構成の詳細は、「テキストベースのアクセス・ロギングの構成」を参照してください。

<odl-access-log>

この要素は、Webサイトに対してODLベースのアクセス・ロギングを有効にし、アクセス・ログに関する情報(パス、各ファイルのサイズの最大値、ログ・ディレクトリ内のすべてのファイルの合計サイズなど)を指定するために使用します。ログ・ファイルには、受信リクエスト(Webサイトの各アクセス)が記録されます。

構成の詳細は、「ODLアクセス・ロギングの構成」を参照してください。

<ssl-config>

該当する場合、この要素はSSL構成設定を指定します。<web-site>要素のsecure属性をtrueに設定する場合は、この要素を常に使用する必要があります。

<ssl-config>のサブ要素は次のとおりです。

<property>

表B-29に、<ssl-config>の属性を示します。

表B-29 <ssl-config>の属性

名前 説明

keystore

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

このインストールでユーザー・ベースの証明書および鍵を格納するためにこのWebサイトで使用されるキーストア・データベース(バイナリ・ファイル)に対する相対パスまたは絶対パス。パスの値にはファイル名が含まれます。相対パスは、WebサイトのXMLファイルの位置に対して相対的です。

キーストアは、java.security.KeyStoreインスタンスであり、Sun社のJDKに付属するkeytoolユーティリティを使用して作成およびメンテナンスできます。

keystore-password

値: 文字列、デフォルト: 該当なし

キーストアのオープンに必要なパスワード。

needs-client-auth

値: 文字列、デフォルト: false

OC4Jに対するクライアント(Oracle HTTP Serverなど)であるエンティティが、OC4Jと通信するための認可に証明書を発行する必要があるかどうかを示します。サポートされる値は、trueクライアント認証、証明書は必須の場合)およびfalse(デフォルト、証明書は不要の場合)です。

provider

値: 文字列、デフォルト: com.sun.net.ssl.internal.ssl.Provider

Java Secure Socket Extension(JSSE)を使用する場合、この属性を使用してプロバイダを指定できます。

デフォルトでは、OC4Jは通常Sun社のSSL実装を採用します。しかし、SOAPやhttp_clientなどの場合、OC4JはOracleのSSL実装を採用する場合があります。

factory

値: 文字列

JSSEを使用しない場合、factory属性を使用してSSLServerSocketFactoryの実装を指定します。

サード・パーティのSSLServerSocketFactory実装を使用する場合、<ssl-config>要素の<property>サブ要素を使用してパラメータをファクトリに送信できます。

ファクトリ属性とそのパラメータは非推奨です。