| Oracle Containers for J2EEデプロイメント・ガイド 10g（10.1.3.5.0） B56032-01 |
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この章では、J2EE準拠のアプリケーションおよびスタンドアロン・モジュールをOC4Jにデプロイする方法の概要を示します。次の項目について説明します。
J2EE 1.4準拠のコンテナとして、OC4Jでは、J2EE準拠のアプリケーションおよびモジュールのデプロイ、アンデプロイおよび再デプロイのためにJ2EE準拠のインフラストラクチャが提供されます。
デプロイは、特定のOC4Jインスタンス、またはグループ内のすべてのOC4Jインスタンスで同時に実行できます。グループは、同じクラスタ・トポロジ（2つ以上の粗結合のOracle Application Serverノード）に属するOC4Jインスタンスの同期セットです。クラスタ内で提供される接続性はOracle Notification Server（ONS）の機能であり、これはOC4JおよびOHSを含むOracle Application Serverコンポーネント間の通信を管理します。ONSサーバーはOracle Process Manager and Notification Server（OPMN）のコンポーネントで、これはすべてのOracle Application Serverホストにデフォルトでインストールされます。
Oracle Application Server 10gリリース3（10.1.3.5.0）は、（クラスタ・トポロジによる）アプリケーション・サーバー・クラスタリングと（レプリケーション、ロード・バランシング、透過的フェイルオーバーに対する）アプリケーション・クラスタリングの両方をサポートします。アプリケーション・クラスタは、2つ以上のOC4Jインスタンスでホスティングされる同じアプリケーションのセットです。
Oracle Application ServerではOC4Jにおける多数のデプロイ・オプションが提供されます。これらのツールの概要は、「OC4Jへのアプリケーションのデプロイ・オプション」を参照してください。
OC4Jインスタンスまたはグループ内の各インスタンスにデプロイできるコンポーネントを次に示します。
Webアプリケーション・アーカイブ（WAR）ファイルとしてパッケージされたWebアプリケーション
Webサービス、Enterprise JavaBeansモジュール（EJB JAR）、アプリケーション・クライアント（CAR）またはリソース・アダプタ（RAR）を含む、Javaアーカイブ・ファイル（JAR）としてパッケージされたスタンドアロン・モジュール
0（ゼロ）個以上のWAR、EJB JAR、CARおよびRARを格納できる、エンタープライズ・アーカイブ（EAR）ファイルとしてパッケージされた完全なJ2EEアプリケーション
OC4JにデプロイされるすべてのJ2EE準拠のアーカイブ・ファイルは、J2EE 1.4仕様に指定されたガイドラインに従ってパッケージされていることが必要です。これには、アプリケーション用のJ2EEアプリケーション・ディスクリプタ（application.xml）やWebモジュール用のJ2EE Webディスクリプタ（web.xml）など、各種のコンポーネントで必要なJ2EE標準デプロイメント・ディスクリプタのパッケージ化も該当します。
詳細は、『Java 2 Platform Enterprise Edition Specification, version 1.4』の「Application Assembly and Deployment」を参照してください。
OC4Jデプロイ・インフラストラクチャでは、『J2EE Application Deployment API (JSR-88)』で定められた機能が実装されます。この仕様では、J2EEのアプリケーションおよびモジュールをJ2EE準拠の環境で構成およびデプロイするための標準のAPIが定義されます。
特に、OC4JにおけるJSR-88準拠の機能では次のタスクを実行できます。
デプロイ後にアプリケーションをすぐに起動し、クライアントで使用できるようにする。
アプリケーションを停止し、クライアントで使用できないようにする。
アプリケーションまたはモジュールをアンデプロイする。
アプリケーションまたはモジュールを再デプロイする（特に、現在インストールされているアプリケーションを新しいバージョンで更新する）。
コンポーネントをOC4Jにデプロイするために必要な、OC4J固有の集約された構成データを含むデプロイ・プランを作成する。OC4JでのJSR-88の実装の詳細は、第8章「デプロイ・プランについて」を参照してください。
ホット・デプロイという言葉は、アーカイブ・ファイル（EAR、WAR、JARなど）とそれに関連するXMLディスクリプタ・ファイルを、本番アプリケーション・サーバーにデプロイするプロセスを指します。このとき、サーバーの停止または再起動（バウンス）は行いません。
また、コンテナ・レベルのライブラリはこの方法ではデプロイできません。アプリケーションがより新しいライブラリに依存する場合は、OC4Jを再起動する必要があります。
OC4Jインスタンスへのアプリケーションの再デプロイの詳細は、「アプリケーションの再デプロイの概要」を参照してください。
アプリケーションをOC4Jにデプロイするには、OC4Jに同梱されているユーティリティを始めとして次のような多数のオプションがあります。
これらのほとんどのオプションでは、特定のOC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループにアプリケーションをデプロイすることができます。
Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlでは、次のようなデプロイ関連のタスクを実行するためにWebベースのユーザー・インタフェースが提供されます。
アプリケーション（EAR）、スタンドアロンWebモジュール（WAR）、スタンドアロンEJBモジュール（EJB JAR）またはスタンドアロン・リソース・アダプタ（RAR）をデプロイする。
アプリケーション、Webモジュール、EJBモジュールまたはリソース・アダプタをアンデプロイする。
アプリケーションに対する共有ライブラリを作成、変更または削除する。
アプリケーションを起動、再起動または停止する。
OC4Jインスタンスやインスタンス・グループを再起動または停止する。
データソースと接続プールを管理する。
JMSリソースを管理する。
再利用可能なデプロイ・プランを作成および編集する。
アプリケーション固有セキュリティやアプリケーション・クラスタリング構成を設定する。
詳細は、第9章「デプロイに対するApplication Server Controlの使用方法」を参照してください。
OC4Jには一連のAntタスクが含まれており、OPMN管理のOC4Jインスタンス、スタンドアロンOC4Jサーバー、またはクラスタ・トポロジ内のグループのすべてのOC4Jインスタンスへのデプロイ・タスクを実行することができます。これらのタスクでは、デプロイ・プロセスのスクリプトのための別の方法も提供されます。
特に、Antタスクを使用して次のタスクを実行できます。
アプリケーション（EAR）、スタンドアロンWebモジュール（WAR）、スタンドアロンEJBモジュール（EJB JAR）またはスタンドアロン・リソース・アダプタ（RAR）をデプロイする。
アプリケーション、Webモジュール、EJBモジュールまたはリソース・アダプタをアンデプロイする。
デプロイ済EJBモジュールを変更されたクラスで増分更新する。
アプリケーションに対する共有ライブラリを作成、変更または削除する。
アプリケーションを起動、再起動または停止する。
OC4Jインスタンスやインスタンス・グループを再起動または停止する。
データソースとデータソース接続プールを追加、テストおよび削除する。
JMS接続プールとJMS宛先を追加および削除する。
デプロイ固有のAntタスクの概要や、タスクをアプリケーション・ビルド・プロセスに統合する方法は、第10章「デプロイに対するOC4J Antタスクの使用方法」を参照してください。
OC4Jで提供されるadmin_client.jarコマンドライン・ユーティリティを使用して、OPMN管理のOC4Jインスタンス、スタンドアロンOC4Jサーバー、またはクラスタ・トポロジ内のグループのすべてのOC4Jインスタンスへのデプロイ・タスクを実行できます。また、管理クライアント・ディストリビューションによって、リモート・クライアントからadmin_client.jarを使用できます。
特に、admin_client.jarツールを使用して次のタスクを実行できます。
アプリケーション（EAR）、スタンドアロンWebモジュール（WAR）、スタンドアロンEJBモジュール（EJB JAR）またはスタンドアロン・リソース・アダプタ（RAR）をデプロイする。
アプリケーション、Webモジュール、EJBモジュールまたはリソース・アダプタをアンデプロイする。
デプロイ済EJBモジュールを変更されたクラスで増分更新する。
アプリケーションに対する共有ライブラリを作成、変更または削除する。
アプリケーションを起動、再起動または停止する。
OC4Jインスタンスやインスタンス・グループを再起動または停止する。
データソースとデータソース接続プールを追加、テストおよび削除する。
JMS接続プールとJMS宛先を追加および削除する。
このツールの使用方法については、第11章「デプロイに対するadmin_client.jarユーティリティの使用方法」を参照してください。
OC4Jに含まれるadmin.jarコマンドライン・ユーティリティは、アプリケーションをスタンドアロンOC4Jサーバーにデプロイする場合にのみ使用できます。OPMN管理のOC4Jインスタンスへのアプリケーションのデプロイには使用できません。
EARファイルにパッケージされたJ2EEアプリケーションをデプロイ、アンデプロイおよび再デプロイする。
EARファイルにパッケージされたスタンドアロン・リソース・アダプタをデプロイ、アンデプロイおよび再デプロイする。
デプロイ済アプリケーション内のEJBモジュールを更新する。
デプロイ前に旧リリースから新リリースの形式にデータソースを変換する。
WARファイルにパッケージされたスタンドアロンWebモジュールのデプロイは、admin.jarでサポートされていません。
このツールによるアプリケーションのデプロイ方法は、第12章「admin.jarによるスタンドアロンOC4Jへのデプロイ」を参照してください。
Oracle JDeveloper 10gは、E-BusinessアプリケーションやWebサービスの開発、デバッグおよびデプロイを総合的にサポートするJ2EEの統合開発環境です。
JDeveloperでは、J2EEアプリケーションやWebサービスを新規にビルドすることができます。または、J2EEフレームワークを使用してプロセスを短縮することも可能です。必要に応じてどちらの方法を使用した場合でも、JDeveloperでは、作業の最初から最後までをサポートする生産性の高いツール・セットを利用できます。
JDeveloperでは、J2EEアプリケーションをプロジェクト構造からOC4Jインスタンスに直接デプロイすることができます。また、デプロイ・プランを作成してXMLファイルとして保存（オプション）することもできます。
アプリケーションのデプロイ方法は、JDeveloperのオンライン・ヘルプを参照してください。
