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Oracle Identity Manager Toolsリファレンス
リリース9.1.0.2

B56035-01
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5 タスク割当てアダプタの適用

この章では、タスク割当てアダプタの適用について説明します。内容は次のとおりです。

5.1 概要

手動で完了する必要があるプロセス・タスクに対して、Oracle Identity Managerを構成し、特定のユーザーまたは特定のユーザー・グループに属するユーザーのいずれかへのタスク割当てを自動化できます。

Oracle Identity Managerでプロセス・タスクをユーザーまたはグループに自動的に割り当てるJavaコードは、タスク割当てアダプタと呼ばれます。

効率を高めるために、タスク割当てアダプタは、異なるプロセス・タスクで繰り返し使用できます。また、複数のタスク割当てアダプタを特定のタスクに関連付けできます。そのため、Oracle Identity Managerがプロセス・タスクに対するタスク割当てアダプタを選択します。これは、タスク割当てルールを通じて行われます。

タスク割当てルールは基準です。これらの基準に従い、Oracle Identity Managerは、ターゲット・ユーザーまたはグループへのプロセス・タスクの割当てに使用されるタスク割当てアダプタを選択します。


注意:

つまり、タスク割当てルールにより、Oracle Identity Managerは、プロセス・タスクをユーザーまたはグループに割り当てるかどうかを決定します。タスク割当てアダプタにより、Oracle Identity Managerは、プロセス・タスクの受信者にするユーザーまたはグループを決定します。 


それぞれのタスク割当てアダプタには、タスク割当てルールが関連付けられます。また、ルールには優先順位があり、Oracle Identity Managerはその順序でルールをトリガーします。

この例では、Oracle Identity Managerは、Associate Adapter with Userルールを最初にトリガーします(最も優先順位が高いためです)。このルールの状態がTRUEの場合、ルールは成功です。その結果、Oracle Identity Managerは、関連するタスク割当てアダプタ(Assign Task to Userアダプタ)をGet Solaris UUIDプロセス・タスクに関連付けます。

一方、ルールの状態がFALSEの場合、ルールは失敗です。Oracle Identity Managerは、次に優先順位が高いルールをトリガーします。このルールが成功すると、Oracle Identity Managerは、指定したアダプタをターゲット・プロセス・タスクに割り当てます。

この例では、Associate Adapter with Userルールが失敗した場合、Oracle Identity ManagerがAssociate Adapter with Groupルールをトリガーします。このルールが成功すると、Oracle Identity Managerは、関連するタスク割当てアダプタ(Assign Task to Groupアダプタ)をGet Solaris UUIDプロセス・タスクにアタッチします。

このタイプのアダプタにアダプタ変数が含まれる場合、ルールをタスク割当てアダプタに割り当ててから、変数を適切な場所にマップする必要があります。そうしない場合、アダプタは機能しません。

Oracle Identity Managerで、プロセス・タスクをユーザーまたはグループに関連付けるためのタスク割当てアダプタが最終的に無効または不要になった場合は、アダプタをタスクから削除する必要があります。

この後の各項では、タスク割当てアダプタをプロセス・タスクにアタッチする方法およびプロセス・タスクから削除する方法を説明します。

5.2 タスク割当てアダプタのプロセス・タスクへのアタッチ

第3章「アダプタの作成」では、タスク割当てアダプタの作成方法を説明しました。ユーザーまたはグループのタスク割当てをOracle Identity Managerで自動化するために、タスク割当てアダプタをプロセス・タスクにアタッチする必要があります。

タスク割当てアダプタをプロセス・タスクに関連付けるには、(「Process Definition」フォームから)「Assignment」タブにアクセスします。このタブでは、アダプタ変数を適切な場所にマップすることもできます。

次の手順では、タスク割当てアダプタをプロセス・タスクにアタッチする方法を説明します。

5.2.1 タスク割当てアダプタのプロセス・タスクへのアタッチ

  1. 「Process Management」フォルダにある「Process Definition」フォームを開きます。

    Oracle Identity Managerワークスペースに「Process Definition」フォームが表示されます。

  2. アダプタをアタッチするタスクを含むプロセスを選択します。

    選択したプロセスとそのタスクが、「Process Definition」フォームに表示されます。

  3. タスク割当てアダプタをアタッチするタスクの行ヘッダーをダブルクリックします。

    タスク(Get Solaris UUIDプロセス・タスクなど)の情報を含む「Editing Task」ウィンドウが表示されます。

  4. 「Assignment」タブをクリックします。「Assignment」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  5. このタブで、「Add」をクリックします。

    「Assignment」タブ内に空白行が表示されます。

    次の表に、「Assignment」タブの関連フィールドを示します。

    フィールド名  説明 

    Priority 

    このフィールドで、関連付けられたタスク割当てルールの優先度を設定します。 

    Rule 

    この検索フィールドで、ユーザーまたはグループへのプロセス・タスクの割当てを自動化するために、関連付けられたアダプタを使用するかどうかを決定するルールを選択します。 

    Target Type 

    この検索フィールドで、タスクをOracle Identity Managerのユーザーまたはグループに割り当てるかどうかを指定します。 

    Adapter 

    この検索フィールドで、指定したタスク割当てルールに関連付けるアダプタを選択します。 

    Adapter Status 

    このフィールドには、アダプタ変数のマッピング・ステータスが表示されます。

    アダプタのマッピング・ステータスの詳細は、「プロセス・タスク・アダプタのプロセス・タスクへのアタッチ」を参照してください。 

  6. 「Priority」フィールドをダブルクリックします。このフィールドで、関連付けられたタスク割当てルールの優先度を設定します。

  7. 「Rule」検索フィールドをダブルクリックします。表示される「Lookup」ダイアログ・ボックスから、関連付けられたアダプタを使用してプロセス・タスクをユーザーまたはグループに自動的に割り当てるかどうかを決定するルールを選択します。

  8. 「Target Type」検索フィールドをダブルクリックします。表示される「Lookup」ダイアログ・ボックスで、タスクをOracle Identity Managerユーザーまたはグループに割り当てるかどうかを指定します。

  9. 「Adapter」検索フィールドをダブルクリックします。表示される「Lookup」ダイアログ・ボックスで、手順7で選択したルールに関連付けるタスク割当てアダプタを指定します。

  10. 「Assignment」タブに表示されるツールバーで「Save」をクリックします。

    タスク割当てアダプタ変数のマッピング・ステータスが、「Adapter Status」フィールドに表示されます。次の表を使用し、アダプタのマッピング・ステータスに基づいて実行するアクションを決定してください。

    マッピング・
    ステータス
     
    アクション 

    Ready 

    アダプタにはマップできる変数はありません。つまり、いずれのアダプタ変数も戻り変数ではないか、「Resolve at Run time」として指定されていません。この場合は、手順14に進みます。 

    Mapping Incomplete 

    少なくとも1つのアダプタ変数にマッピングが必要です。この場合は、手順11に進みます。 

    Adapter Unavailable 

    アダプタは、正常にコンパイルされた後に変更されました。その結果、アダプタの再コンパイルが必要です。 


    注意:

    アダプタのマッピング・ステータスの詳細は、「プロセス・タスク・アダプタのプロセス・タスクへのアタッチ」を参照してください。 


  11. 「Map」をクリックします。

    「Adapter Variable」ウィンドウが表示されます。次の情報が表示されます。

    • プロセス・タスクにアタッチされたタスク割当てアダプタの名前

    • アダプタのステータス

    • アダプタ変数のマッピングのステータス、名前および説明

  12. このウィンドウの「Adapter Variable」領域に表示される各変数にマッピングを設定します。それには、マップする変数の行ヘッダー(UUIDなど)をダブルクリックします。

    「Edit Data Mapping for Variable」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    次の表に、「Edit Data Mapping for Variable」ダイアログ・ボックスのフィールドを示します。

    フィールド名  説明 

    Variable Name 

    このフィールドには、マッピングを設定するアダプタ変数の名前(UUIDなど)が表示されます。 

    Data Type 

    このフィールドには、アダプタ変数のデータ型が表示されます(たとえば、UUID変数のデータ型はStringです)。 

    Map To 

    このフィールドには、アダプタ変数に設定可能なマッピング型(「IT Resources」など)が含まれます。

    アダプタ変数を場所または連絡先にマップする場合、Oracle Identity Managerでは隣接するコンボ・ボックスが有効になります。このコンボ・ボックスから、アダプタ変数をマップする場所または連絡先の特定のタイプを選択します。

    また、アダプタ変数をカスタム・プロセス・フォームにマップし、そのフォームに子表が含まれる場合、Oracle Identity Managerではフォームに隣接するコンボ・ボックスは有効になります。このコンボ・ボックスから、アダプタ変数をマップする子表を選択します。

    場所、連絡先またはカスタム・プロセス・フォームの子表にアダプタ変数をマップしない場合、このコンボ・ボックスは無効になります。 

    Qualifier 

    このフィールドには、「Map To」コンボ・ボックスで選択したマッピングの修飾子が含まれます(「IT Asset」など)。 

    IT Asset Type 

    このフィールドでは、アダプタ変数をITリソースにマップし、この変数のデータ型が文字列である場合に、特定のITリソース(Solarisなど)を選択できます。

    アダプタ変数をITリソースにマップしない場合、またはアダプタ変数のデータ型が文字列ではない場合、このフィールドは表示されません。 

    IT Asset Property 

    このフィールドでは、アダプタ変数をITリソースにマップし、この変数のデータ型が文字列である場合に、マッピングの結果を受け取る特定のフィールド(「Unique ID」など)を選択できます。

    アダプタ変数をITリソースにマップしない場合、またはアダプタ変数のデータ型が文字列ではない場合、このフィールドは表示されません。

    重要: 「IT Asset Type」および「IT Asset Property」フィールドは、下位互換性のためにこのウィンドウに含まれています。アダプタ変数を「IT Resource」データ型で作成することをお薦めします。この場合、これらのフィールドは表示されません。 

    Literal Value 

    アダプタ変数をリテラルにマップする場合、このフィールドでリテラル値を指定します。

    アダプタ変数をリテラルにマップしない場合、このフィールドは表示されません。 

    Old Value 

    このチェック・ボックスを選択して、選択した「Qualifier」フィールドの変更前の値に、アダプタ変数をマップします。

    プロセス・タスクに関連付けられたプロセス・タスク・アダプタは、プロセス・フォームのフィールドの一部が変更されると、条件付きでトリガーされる場合があります。「Old Value」オプションをクリックし、プロセス・タスクを条件付きとしてマークした場合、以前のフィールドの値がアダプタに渡されます。これは、パスワードを使用するフィールドの場合に役立ちます。

    たとえば、パスワードに同じ値の設定を許可しない場合、比較に古い値を使用できます。

    カスタム・プロセス・フォームの子表に属するフィールドにアダプタ変数をマップしていない場合は、このチェック・ボックスは無効になります。 

  13. 「Map To」、「Qualifier」、「IT Asset Type」、「IT Asset Property」、「Literal Value」および「Old Value」フィールドをすべて入力します。


    注意:

    選択するマッピングの詳細は、『Oracle Identity Managerリファレンス』のアダプタ・マッピング情報に関する項を参照してください。 


  14. ツールバーで「Save」をクリックします。次に、「Close」をクリックします。

    「Edit Data Mapping for Variable」ウィンドウが閉じます。「Adapter Variable」ダイアログ・ボックスが再びアクティブになります。

    「Status」フィールドの内容が、「Mapping Incomplete」から「Ready」に変わります。アダプタ変数のマッピング・ステータスも、「No(N)」から「Yes(Y)」に変わります。

  15. 「Save」をクリックします。次に、「Close」をクリックします。

    「Adapter Variable」ダイアログ・ボックスが閉じ、「Assignment」タブが再びアクティブになります。

    プロセス・タスクに割り当てたアダプタ(Assign Solaris Taskなど)のステータスが、「Ready」になります。

  16. 「Assignment」タブに表示されるツールバーで、「Save」および「Close」をクリックします。

    「Assignment」タブが閉じ、メイン画面が再びアクティブになります。これは、タスク割当てアダプタが、プロセス・タスクにアタッチされたことを意味します。


    注意:

    タスク割当てアダプタをプロセス・タスクにアタッチすると、「Adapter Factory」フォームの「Usage Lookup」タブにアクセスすることで、関連付けられたプロセスおよびタスクを簡単に確認できます。 


5.3 タスク割当てアダプタのプロセス・タスクからの削除

Oracle Identity Managerでプロセス・タスクをユーザーまたはグループに関連付けるためのタスク割当てアダプタが無効または不要になった場合は、アダプタをタスクから削除する必要があります。

5.3.1 タスク割当てアダプタのプロセス・タスクからの削除

タスク割当てアダプタをプロセス・タスクから削除するには、次の手順を実行します。

  1. 「Process Definition」フォームを開きます。

    Design Consoleワークスペースに、「Process Definition」フォームが表示されます。

  2. アダプタを削除するタスクを含むプロセス(Solaris 8プロセスなど)を選択します。

    選択したプロセスとそのタスクが、「Process Definition」フォームに表示されます。

  3. アダプタを削除するプロセス・タスク(Get Solaris UUIDタスクなど)の行ヘッダーをダブルクリックします。

    プロセス・タスクの情報を含む「Editing Task」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  4. 「Assignment」タブをクリックします。

    プロセス・タスクにアタッチされたアダプタの情報を示す「Assignment」タブが表示されます。

  5. プロセス・タスクから削除するアダプタを含む行を選択します。

  6. 「Delete」をクリックします。アダプタが「Assignment」タブに表示されなくなります。

  7. 「Save」をクリックします。次に、「Close」をクリックします。

    「Assignment」タブが閉じ、メイン画面が再びアクティブになります。これは、タスク割当てアダプタがプロセス・タスクから削除されたことを示します。


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