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Oracle Composite Application Monitor and Modelerインストレーションおよび構成ガイド
リリース10.2.0.5
B56253-01
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2 インストール前の要件

インストールおよび構成時の作業時間を節約するため、次の環境依存状態の準拠状況を確認してください。次のテキストでは、WebLogic 8.1、9.2および10.0の環境依存状態の例を使用しています。

図2-1 環境依存状態の確認

前後のテキストに図2-1の説明があります。

2.1 環境に関する考慮事項

次の環境に関する考慮事項に留意してください。

2.1.1 アクセスおよび接続性

監視対象のアプリケーション・プラットフォーム、ネットワークおよびDHCPに対するアクセスおよび接続が可能であるかどうかを確認します。

2.1.1.1 監視対象アプリケーション・プラットフォームに対するアクセス

監視対象のターゲット・アプリケーション・プラットフォームに関して、CAMMでは次のレベルのアクセスが必要とされます。

  • Oracle SOA Suite、Oracle WebLogicまたはIBM WebSphereアプリケーション・ドメイン環境に対するシステム・アクセス(ドメインをデプロイする権限など)

  • WebLogicまたはWebSphereの起動ファイルを変更できるシステム管理機能

CAMMは、管理権限で作成されたアプリケーション・ユーザーとしてターゲット・アプリケーション・プラットフォームにアクセスします。CAMMのインストールおよび構成を保護する場合を除けば、オペレーティング・システム・ユーザー(UNIXユーザーなど)の作成は不要です。

Oracle SOA Suite、Oracle WebLogicまたはIBM WebSphereの管理ドメイン・サーバーと管理対象サーバーには、CAMMがインストールされているマシンからアクセスできる必要があります。

2.1.1.2 ネットワーク接続性

ファイアウォールは、マシン、サーバーおよびアプリケーション間の特定の接続を遮断することで、ネットワークとアプリケーションのセキュリティを確保します。CAMMでは、Oracle SOA Suite、Oracle WebLogicおよびIBM WebSphereの実行時環境のパフォーマンスと可用性をリモートから監視します。ファイアウォールやプロキシがネットワーク・トポロジに存在する場合、それらはCAMMとOracle SOA Suite、Oracle WebLogicおよびIBM WebSphereの実行時環境との間の通信トラフィックを許可するように構成する必要があります。

ファイアウォール境界内の同じサブネットにCAMM専用マシンをデプロイすることをお薦めします。

ファイアウォールを回避できない場合、CAMMポートが開放されていることと、T3およびRMIトラフィックが許可されていることを確認してください。


注意:

CAMMでは、IPv6アドレッシングはサポートされません。

2.1.1.3 DHCP

CAMM専用マシン、J2EEアプリケーション管理サーバーおよび管理対象サーバーには、静的IPアドレスを割り当てることをお薦めします。動的なアドレスでは、構成が困難になります。

2.1.2 CAMMデータベース

CAMMデータベースが適切にインストールおよび構成されていることを確認します。

CAMMでは、アプリケーション・メタデータと、パフォーマンスおよび可用性のメトリックをリポジトリ・データベースに格納します。この専用データベースは、CAMMからアクセスできる必要があります。現在、CAMMでは、リポジトリ用としてOracle10gおよびMySQLデータベース・プラットフォームがサポートされます。

OracleまたはMySQLデータベースのインストール時に、適切なアクセス権と接続制限を使用して、専用ユーザー・データベースおよびスキーマを作成する必要があります。MySQLデータベースの設定および構成の詳細は、3.6.2項「CAMM用のMySQL DBMSの構成」を参照してください。

2.1.3 システム・ロケール

CAMMでは、英語(en、US)、スペイン語(es、ES)、簡体字中国語(zh、CN)および繁体字中国語(zh、TW)の4つのロケールがサポートされます。デフォルトでは、システム・ロケールが選択されます。

standalone.bat/sh、acsera.bat/shまたはclient.bat/shを実行する場合、バッチ・ジョブを実行する前にコマンドラインで次のコマンドを入力できます。

  1. スペイン語:

    Set / export ACSERA_LANG=es

    Set / export ACSERA_COUNTRY=ES

  2. 簡体字中国語:

    Set / export ACSERA_LANG=zh

    Set / export ACSERA_COUNTRY=CN

  3. 繁体字中国語:

    Set / export ACSERA_LANG=zh

    Set / export ACSERA_COUNTRY=TW

ブラウザでアプレットを実行する場合、コマンドライン変数は選択されないため、環境変数を作成する必要があります。

  1. スペイン語:

    ACSERA_LANG=es

    ACSERA_COUNTRY=ES

  2. 簡体字中国語:

    ACSERA_LANG=zh

    ACSERA_COUNTRY=CN

  3. 繁体字中国語:

    ACSERA_LANG=zh

    ACSERA_COUNTRY=TW

Windowsで環境変数を変更する手順は、次のとおりです。

  1. コントロール パネルを開きます。

  2. 「システム」アイコンをクリックしてウィンドウを表示します。

  3. 「詳細設定」タブに移動します。

  4. 「環境変数」ボタンをクリックします。


注意:

環境変数を定義したら、standalone、clientまたはacseraバッチ・ファイル用にコマンドラインで変数を設定する必要はありません。

2.2 クラスタリングおよびアプリケーション・ドメイン

アプリケーション・ドメインは、WebLogicクラスタ(またはWebSphereセル)やスタンドアロン・サーバー・インスタンスなどの一連のリソースの論理(管理)コンテキストです。単一のCAMMマネージャ・インスタンスでは、異なるベンダー・プラットフォームが混在するアプリケーション・ドメインも監視できます。つまり、オペレータは、単一のマネージャ・インスタンスを通じて、たとえばWebLogicドメインとWebSphereセルが共存する大規模な異機種環境に対して単一で一貫性のあるビューを使用できます。

この柔軟性のため、単一インスタンスのCAMMは、本番環境やQA環境などの単一の環境に最も適しています。各環境内のアプリケーション・サーバー・プラットフォームは、異なるベンダー(WebLogicとWebSphereなど)または異なるリリース(WLS 9.2と10.0など)に基づいた異機種環境とすることが可能で、様々なデプロイメント構成(スタンドアロン・サーバー、Oracle SOA Suite、WLSクラスタまたはWebSphereセルのいずれか、あるいはその任意の組合せなど)を含むことができます。

単一のCAMMインスタンス内で複数の環境(本番環境のドメインとQA環境のドメインなど)を混在させることは技術的に可能ですが、お薦めしません。その理由は、異なる環境からのトラフィック・パターンは、それぞれ異なる傾向があり(ライブとロード・テストなど)、拡張データ分析が複雑化する可能性があるためです。この場合、専用のCAMMインスタンスで特定の1つの環境(本番、ステージング、QAなど)を監視するように、CAMMの複数のインスタンスをデプロイすることが適切な解決方法です。複数のCAMMインスタンスのサポートの詳細は、3.5項「CAMMコンポーネントのデプロイ」を参照してください。

2.2.1 WebLogicクラスタリング

WebLogicクラスタリングには、クラスタとノード・マネージャが含まれます。

2.2.1.1 クラスタ

CAMMでは、複数のWebLogicドメインにわたり、任意の数のサーバー、クラスタおよびマシン構成のパフォーマンスと可用性を監視できます。CAMMでは、アプリケーションのクラスタ化されたデプロイメントと依存状態を自動的に検出し、そのデプロイメント・アーキテクチャに関連するメトリックを構築します。単一のCAMMインスタンスで監視できるドメイン、クラスタ、マシンおよびサーバーの数に制限はありません。

2.2.1.2 ノード・マネージャ

ノード・マネージャは、WebLogic管理対象サーバー・インスタンスをリモートから起動および停止するために、WebLogic管理サーバーにより使用されます。CAMMエージェント・デプロイメントでは、管理対象サーバーの起動パラメータにいくつかの変更が加えられます。ノード・マネージャが使用されると、CAMMエージェント・デプロイメントでは、ノード・マネージャが実行されていることを検出し、ノード・マネージャ・サーバーのJVM起動パラメータを変更します。

2.3 様々な管理者からの統計情報および権限の入手

CAMMマネージャとCAMMエージェントのインストールおよび構成時の作業時間を節約するため、作業を開始する前に必要な権限とフィールド情報を取得しておきます。

2.3.1 データベース管理者

データベース管理者(DBA)に連絡して、インストール時のリソース・セクションでフィールドに入力するための情報を入手します。Oracle Databaseインスタンスの次の値が必要です。

  • データベースSID(サービス識別子)

  • データベースのホストおよびポート

  • CONNECTおよびRESOURCEロールを持つデータベース・ユーザー

2.3.2 WebLogic管理者

WebLogic管理者(WebLogic Admin)に連絡して、次の値を入手します。

  • 管理コンソールのホストおよびポート

  • WebLogic管理者のユーザー名およびパスワード

  • Oracle SOA Suiteを使用する場合: BPELおよびESBコンソールのユーザー名、パスワード、ホストおよびポート

2.3.3 WebSphere管理者

WebSphere管理者(WebSphere Admin)に連絡して、次の値を入手します。

  • ネットワーク・デプロイメント・マネージャ(dmgr)のSOAPポート

  • WebSphere管理者のユーザー名およびパスワード

  • クライアント証明書(グローバル・セキュリティを有効化する場合)

2.3.4 OC4J管理者

OC4J管理者(OC4J Admin)に連絡して、次の値を入手します。

  • Application Server Controlのホストおよびポート

  • OC4J管理者のユーザー名およびパスワード

  • OPMNリクエスト・ポート

  • Oracle SOA Suiteを使用する場合: BPELおよびESBコンソールのユーザー名、パスワード、ホストおよびポート