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Oracle TimesTen In-Memory Database SQLリファレンス・ガイド
リリース11.2.1
B56051-01
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CREATE ACTIVE STANDBY PAIR

この文では、アクティブ・スタンバイ・ペアを作成します。アクティブ・マスター・データ・ストア、スタンバイ・マスター・データ・ストアが含まれます。また、1つ以上の読取り専用サブスクライバが含まれる場合もあります。アクティブ・マスター・データ・ストアは、更新をスタンバイ・マスター・データ・ストアにレプリケートし、更新をサブスクライバに伝播します。

必要な権限

ADMIN

SQL構文

CREATE ACTIVE STANDBY PAIR
  FullStoreName, FullStoreName [ReturnServiceAttribute]
    [SUBSCRIBER FullStoreName [,...]]
    [STORE FullStoreName [StoreAttribute [...]]]
    [NetworkOperation [...] ]
    [{ INCLUDE | EXCLUDE }{TABLE [[Owner.]TableName [,...]]|
         CACHE GROUP [[Owner.]CacheGroupName [,...]]|
         SEQUENCE [[Owner.]SequenceName [,...]]} [,...]]

ReturnServiceAttributeの構文は、次のとおりです。

{ RETURN RECEIPT [BY REQUEST] |
  RETURN TWOSAFE [BY REQUEST] |
  NO RETURN }

StoreAttributeの構文は、次のとおりです。

  [ DISABLE RETURN {SUBSCRIBER | ALL} NumFailures ]
  [ RETURN SERVICES {ON | OFF} WHEN [REPLICATION] STOPPED ]
  [ DURABLE COMMIT {ON | OFF}]
  [ RESUME RETURN MilliSeconds ]
  [ LOCAL COMMIT ACTION {NO ACTION | COMMIT} ]
  [ RETURN WAIT TIME Seconds ]
  [ COMPRESS TRAFFIC {ON | OFF}
  [ PORT PortNumber ]
  [ TIMEOUT Seconds ]
  [ FAILTHRESHOLD Value ]

NetworkOperationの構文は、次のとおりです。

ROUTE MASTER FullStoreName SUBSCRIBER FullStoreName
  { { MASTERIP MasterHost | SUBSCRIBERIP SubscriberHost }
      PRIORITY Priority } [...]

パラメータ

CREATE ACTIVE STANDBY PAIRには、次のパラメータがあります。

パラメータ 説明
FullStoreName 次のいずれかとして指定されるデータ・ストアです。
  • SELF

  • データ・ストア・ファイル名の接頭辞

たとえば、データ・ストアのパスがdirectory/subdirectory/data.ds0の場合、dataが使用対象のデータ・ストア名です。

この名前は、DSNの記述のDataStore属性で指定されるデータ・ストア・ファイル名で、オプションでホストIDを次の書式で指定できます。

DataStoreName [ON Host]

HostにはIPアドレスまたは1つ以上のIPアドレスに割り当てられたリテラルのホスト名を指定できます。詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド』のホストIPアドレスの構成に関する説明を参照してください。ホスト名に特殊文字が含まれている場合は、二重引用符で囲む必要があります。例: "MyHost-500"

RETURN RECEIPT [BY REQUEST] RETURN RECEIPTサービスを有効にします。これによって、アクティブ・マスター・データ・ストアに対してトランザクションをコミットするアプリケーションは、スタンバイ・マスター・データ・ストアがトランザクションを受信するまでブロックされます。

RETURN RECEIPTにより、すべてのトランザクションにサービスが適用されます。 RETURN REQUEST BY REQUESTを指定した場合は、ttRepSyncSetプロシージャを使用して、選択したトランザクションに対してRETURN RECEIPTサービスを有効にできます。 RETURNサービスの使用の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド』のRETURNサービスの使用に関する説明を参照してください。

RETURN TWOSAFE [BY REQUEST] RETURN TWOSAFEサービスを有効にします。これによって、アクティブ・マスター・データ・ストアに対してトランザクションをコミットするアプリケーションは、スタンバイ・マスター・データ・ストアでトランザクションがコミットされるまでブロックされます。

RETURN TWOSAFEにより、すべてのトランザクションにサービスが適用されます。RETURN TWOSAFE BY REQUESTを指定した場合は、ttRepSyncSetプロシージャを使用して、選択したトランザクションに対してRETURN RECEIPTサービスを有効にできます。

RETURNサービスの使用の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド』のRETURNサービスの使用に関する説明を参照してください。

DISABLE RETURN {SUBSCRIBER | ALL} NumFailures NumFailuresで指定されているタイムアウト回数を経過した後、RETURNサービスのブロッキングを無効にするようにRETURNサービス障害ポリシーを設定します。

SUBSCRIBERを指定することは、ALLを指定することと同じです。 両方の設定でスタンバイ・マスター・データ・ストアが参照されます。

この障害ポリシーは、RETURN RECEIPTまたはRETURN TWOSAFEサービスのいずれかで指定できます。

詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド』のRETURNサービスのタイムアウト・エラーおよびレプリケーション状態の変更の管理に関する説明を参照してください。

RESUME RETURN Milliseconds DISABLE RETURNによってRETURNサービスのブロッキングが無効になった場合、この属性で、RETURNサービスを再度有効にするタイミングに関するポリシーを設定します。
NO RETURN RETURNサービスを使用しないように指定します。この設定がデフォルトです。

RETURNサービスの使用の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド』のRETURNサービスの使用に関する説明を参照してください。

RETURN WAIT TIME Seconds RETURNサービスの応答を待機する時間(秒)を指定します。 値0は待機しないことを意味します。デフォルト値は10秒です。

アプリケーションでは、ttRepSyncSet組込みプロシージャでreturnWaitパラメータを使用することで、このタイムアウト設定を無効にできます。

SUBSCRIBER FullStoreName [,...]] マスター・データ・ストアから更新を受け取るデータ・ストア。FullStoreNameは、DSNの記述のDataStore属性で指定されるデータ・ストア・ファイル名です。
STORE FullStoreName [StoreAttribute [...]] 指定されたデータ・ストアの属性を定義します。データ・ストア属性には、PORT、TIMEOUTおよびFAILTHRESHOLDが含まれています。FullStoreNameは、DSNの記述のDataStore属性で指定されるデータ・ストア・ファイル名です。
{INCLUDE | EXCLUDE}

{TABLE [[Owner.]TableName[,...]]|

CACHE GROUP

[[Owner.]CacheGroupName

[,...]]|

SEQUENCE

[[Owner.]SequenceName

[,...]]}

[,...]

デフォルトでは、アクティブ・スタンバイ・ペアはデータ・ストア全体をレプリケートします。

INCLUDEを指定すると、指定された表、順序またはキャッシュ・グループのみがレプリケーションに含まれます。INCLUDE句は、オブジェクト型(表、順序またはキャッシュ・グループ)ごとに1つ使用します。

EXCLUDEを指定すると、表、順序またはキャッシュ・グループがレプリケーション・スキームから除外されます。EXCLUDE句は、オブジェクト型(表、キャッシュ・グループまたは順序)ごとに1つ使用します。

DURABLE COMMIT {ON | OFF} DISABLE RETURNによりRETURNサービスのブロッキングが無効になった場合、データ・ストアのDurableCommits設定を上書きし、永続コミットを有効にします。
FAILTHRESHOLD Value サブスクライバ・データ・ストアのために累積できるログ・ファイルの数。この値を超えると、サブスクライバはFailedの状態に設定されます。値0は、制限がないことを示します。この設定がデフォルトです。

詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database TimesTen to TimesTen開発者および管理者ガイド』のログ障害しきい値の設定に関する説明を参照してください。

LOCAL COMMIT ACTION

{NO ACTION | COMMIT}

タイムアウト・イベントのRETURN TWOSAFEトランザクションで実行されるデフォルトのアクションを指定します。

注意: この属性は、RETURN TWOSAFEまたはRETURN TWOSAFE BY REQUEST属性がSUBSCRIBER句で設定されている場合にのみ有効です。

NO ACTION: タイムアウト時、コミット関数がアプリケーションに戻り、トランザクションはコミット・コールに入ったときと同じ状態のままになります。ただし、アプリケーションがレプリケートされた表を更新できない場合を除きます。アプリケーションはコミットの再発行またはコールのロールバックを実行できます。この設定がデフォルトです。

COMMIT: タイムアウト時、コミット関数はCOMMITを実行して、トランザクションをローカルに終了しようとします。同じトランザクション上でこれ以上の処理を行うことはできません。

この設定は、localActionパラメータを指定してttRepSyncSetプロシージャをコールすることで、特定のトランザクションに対して無効にすることができます。

MASTER FullStoreName アプリケーションで特定のELEMENTが更新されるデータ・ストア。MASTERデータ・ストアによって、更新がSUBSCRIBERデータ・ストアに送信されます。FullStoreNameは、DSNの記述のDataStore属性で指定されたデータ・ストアであることが必要です。
PORT PortNumber データ・ストアのレプリケーション・エージェントが接続をリスニングするTCP/IPポート番号。指定しない場合は、レプリケーション・エージェントによってポート番号が自動的に割り当てられます。

アクティブ・スタンバイ・ペアでは、スタンバイ・マスター・データ・ストアはアクティブ・マスター・データ・ストアからの更新をリスニングします。 読取り専用サブスクライバはスタンバイ・マスター・データ・ストアからの更新をリスニングします。

ROUTE MASTER FullStoreName SUBSCRIBER FullStoreName NetworkOperation句を示します。指定されている場合、各サブスクライバ・ストアへのすべてのアウトバウンド接続にマスター・ストアが使用するネットワーク・インタフェースを制御できます。 ROUTE句のコンテキストでは、各マスター・データ・ストアはもう1つのマスター・データ・ストアのサブスクライバで、各読取り専用サブスクライバは両方のマスター・データ・ストアのサブスクライバです。

複数回指定できます。

FullStoreNameには、ON "host"を指定する必要があります。

MASTERIP MasterHost | SUBSCRIBERIP SubscriberHost MasterHostおよびSubscriberHostは、マスターおよびサブスクライバ・ストアのネットワーク・インタフェースのIPアドレスです。 IPV6のドット表記または正規形式で指定するか、あるいはコロン表記で指定します。

句は複数回指定できます。

PRIORITY Priority 1から99の整数で表される変数。IPアドレスの優先順位を示します。整数値が小さいほど、優先度は高くなります。同じ優先度を持つアドレスが複数指定されている場合は、エラーが返されます。 ピア接続の確立に使用する複数のIPアドレスの順序を制御します。

NetworkOperation句の構文で必須です。 MASTERIP MasterHost | SUBSCRIBERIP SubscriberHost句の後ろに記述します。

TIMEOUT Seconds 応答のないデータ・ストアにメッセージを再送信するまでデータ・ストアが待機する最大秒数を設定します。

アクティブ・スタンバイ・ペアでは、アクティブ・マスター・データ・ストアはスタンバイ・マスター・データ・ストアにメッセージを送信します。 スタンバイ・マスター・データ・ストアは読取り専用サブスクライバにメッセージを送信します。


説明

この例では、マスター・データ・ストアがrep1およびrep2のアクティブ・スタンバイ・ペアを作成します。サブスクライバrep3が1つあります。レプリケーションのタイプはRETURN RECEIPTです。また、この文では、PORTおよびTIMEOUT属性をマスター・データ・ストアに対して設定します。

CREATE ACTIVE STANDBY PAIR rep1, rep2 RETURN RECEIPT
  SUBSCRIBER rep3
  STORE rep1 PORT 21000 TIMEOUT 30
  STORE rep2 PORT 22000 TIMEOUT 30;

NetworkOperation句を指定してネットワーク・インタフェースを制御します。

CREATE ACTIVE STANDBY PAIR rep1,rep2
ROUTE MASTER rep1 ON "machine1" SUBSCRIBER rep2 ON "machine2"
MASTERIP "1.1.1.1" PRIORITY 1 SUBSCRIBERIP "2.2.2.2" PRIORITY 1;

関連項目


「ALTER ACTIVE STANDBY PAIR」
「DROP ACTIVE STANDBY PAIR」