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Oracle® Fusion Middlewareパッチ・アシスタントによる11.1.1.1.0から11.1.1.2.0への移行
11gリリース1(11.1.1)
B61392-01
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3 Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)への移行

この章は次の項で構成されています:

3.1 移行ロードマップ

表3-1は、Oracle Fusion Middlewareを11.1.1.1.0から11.1.1.2.0に移行するためのタスクの概要を示しています。また、各タスクの詳細の参照先も示しています。

表3-1 移行手順におけるタスク

タスク 説明 ドキュメント 必須またはオプション

タスク1: 既存の構成のバックアップ、ポートとインスタンス名の保持など、一般的な前提条件を満たす環境の準備

パッチ・アシスタントを実行するための一般的な前提条件をすべて完了します。

詳細は、「一般的な前提条件」を参照してください。

必須

タスク2: 製品固有の前提条件(ある場合)を満たす環境の準備

パッチ・アシスタントを実行するための製品固有の前提条件をすべて完了します(該当する場合)。

詳細は、「製品固有の前提条件」を参照してください。

オプション

タスク3: すべてのOracle Fusion Middleware 11.1.1.1.0ドメインおよびインスタンスの停止

すべてのOracle Fusion Middleware 11.1.1.1.0ドメインおよびインスタンスを確実に停止します。

詳細は、「Oracle Fusion Middlewareの停止」および「古いドメインの停止」を参照してください。

必須

タスク4: 11.1.1.2.0用のソフトウェア(Oracle WebLogic Server、リポジトリ作成ユーティリティおよびOracle製品)のインストール

11.1.1.2.0用のOracleソフトウェア(Oracle WebLogic Server、リポジトリ作成ユーティリティ、Oracle製品など)をインストールします。移行プロセスのこの段階では、WebLogicドメインを作成または構成しないでください。

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1)MW_HOMEと同じホスト上の個別のMiddlewareホームに、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)とそのコンポーネントをインストールします。インストールを開始する前に、11.1.1.1.0用のOracle Fusion Middlewareコンポーネントを確実に停止しておきます。こうすることで、11.1.1.2.0のインストールでも、11.1.1.1.0と同じポート番号、ホスト名およびマシン名が保持されます。

Oracle WebLogic Serverのインストール手順については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』を参照してください。

システム要件については、次を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm

動作保証については、次を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

Oracle製品のインストールについては、製品固有のインストレーション・ガイドを参照してください。

必須

タスク5: パッチ・アシスタントのZipファイルのダウンロード

パッチ・アシスタントのzipファイルをダウンロードし、その内容を解凍します。

解凍後、プロパティを編集する前にパッチ・アシスタントを構成します。

詳細は、「パッチ・アシスタントのダウンロード」を参照してください。

必須

タスク6: patchMaster.propertiesファイルの設定およびスキーマのみに対するパッチ・アシスタントの実行

11.1.1.1.0スキーマを含むOracle Databaseが起動して実行中であることを確認します。これによって、パッチ・アシスタントによるSCHEMA_VERSION_REPOSITORY表へのアクセスが可能になります。

patchMaster.propertiesファイルのスキーマ関連のプロパティを指定し、ant master-patch-schemaコマンドを実行して、スキーマのみを移行します。

注意: Oracle Portalの場合は、タスク7、8および9の手順を完了してから、スキーマの移行手順を実行する必要があります。パッチ・アシスタントを実行してスキーマを移行する前に、Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererアップグレード・ガイドの次のトピックを参照することをお薦めします。

  • Oracle Portalスキーマのアップグレードの影響の理解

  • Oracle Portal 10gスキーマが存在するデータベースにおける無効なオブジェクトの確認

  • Oracle Portal 10gスキーマが存在するデータベースのバックアップ

  • Oracle Portal 11gに必要なデータベース・パラメータの検証

  • データベースおよびOracle Internet Directoryが実行中であることの確認

Oracle Portalの移行に固有のログ・ファイルは、ORACLE_HOME/upgrade/logsディレクトリ(UNIX)のupgrade.logおよびprecheck.logファイルに生成されます。

Oracle PortalリポジトリがOracle Metadata Repositoryに格納されておらず、かわりに個別のデータベースにインストールされる場合、この項の手順は使用しないでください。かわりに、付録B「カスタマ・データベースにあるOracle Portalスキーマの移行」を参照してください。

詳細は、「スキーマの移行」を参照してください。

必須

タスク7: Oracle Fusion Middleware構成ウィザード(config.sh)を使用した、11.1.1.2.0用のWebLogicドメインの作成および構成

11.1.1.2.0インストール用のWebLogic管理ドメインを作成および構成します。ドメインは、11.1.1.1.0インストールの場合と同じように構成してください。

詳細は、「11.1.1.2.0用のWebLogicドメインの作成」および製品固有のインストレーション・ガイドを参照してください。

必須

タスク8: patchMaster.propertiesファイルの設定およびドメインに対するパッチ・アシスタントの実行

patchMaster.propertiesファイルのドメイン関連のプロパティを指定し、ant master-patch-domainコマンドを実行して、WebLogicドメインを移行します。

移行するドメイン内のすべての製品にパッチを適用する必要があります。

詳細は、「ドメインの移行」を参照してください。

必須

タスク9: patchMaster.propertiesファイルの設定およびOracleインスタンスに対するパッチ・アシスタントの実行

patchMaster.propertiesファイルのインスタンス関連のプロパティを指定し、ant master-patch-oinstanceコマンドを実行して、インスタンスを移行します。

詳細は、「インスタンスの移行」を参照してください。

オプション

タスク10: インスタンスを登録するためのパッチ・アシスタントの実行

インスタンスの移行後に、ant master-register-oinstanceコマンドを実行して、インスタンスを登録します。

詳細は、「インスタンスの登録」を参照してください。

必須

タスク11: 11.1.1.2.0のドメインおよびインスタンスの起動

ant master-start-domain-newコマンドを実行して、新しい11.1.1.2.0ドメインを起動します。また、新しいインスタンスも起動します。

詳細は、「11.1.1.2.0ドメインの起動または停止」を参照してください。

必須

タスク12: 製品固有の移行後の要件を満たす環境の準備

製品固有の移行後のタスクを実行します。

詳細は、「Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの移行後の構成」を参照してください。

Oracle製品で移行後の構成が必要な場合は必須。

タスク13: 11.1.1.1.0のインストールの廃棄

11.1.1.1.0のインストールを削除します。

詳細は、「11.1.1.1.0のインストールの廃棄」を参照してください。

オプション


3.2 移行手順

既存の構成の11.1.1.1.0から11.1.1.2.0への移行には、次のタスクが含まれます。

  1. 古いドメインの停止

  2. 11.1.1.2.0用のOracleソフトウェアのインストール

  3. パッチ・アシスタントのダウンロード

  4. スキーマの移行

  5. 11.1.1.2.0用のWebLogicドメインの作成

  6. ドメインの移行

  7. インスタンスの移行

  8. インスタンスの登録

  9. 移行後のタスクの完了

  10. 11.1.1.2.0ドメインの起動または停止

  11. 11.1.1.1.0のインストールの廃棄

3.2.1 古いドメインの停止

古い11.1.1.1.0ドメインを停止するには、次の手順を実行します:


注意:

Oracle Fusion Middlewareコンポーネントを停止する場合は、Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Server管理コンソール、WLSTまたはOPMNコマンドを使用することもできます。

  1. テキスト・エディタで(patchMasterディレクトリに格納されている)patchMaster.propertiesファイルを開いて、patchMaster.propertiesファイルで次のプロパティを指定します(必要に応じて)。

    patchMaster.Oraclehomeold
    patchMaster.Oracleinstanceoldlist
    patchMaster.Domainadminhost
    patchMaster.Domainadminport
    

    patchMaster.Domainadminhostプロパティが指定されない場合は、デフォルト値のローカルホストが使用されます。patchMaster.Domainadminportプロパティが指定されない場合は、デフォルト値の7001が使用されます。プロパティを編集した後に、ファイルを保存して閉じます。patchMaster.propertiesファイル内のプロパティの詳細は、「patchMaster.propertiesファイル内のプロパティ」を参照してください。


    注意:

    複数のOracle製品をインストールしてある場合は、製品ごとにパッチ・アシスタントを1回実行し、製品ごとにpatchMaster.Oraclehomeoldを設定する必要があります。

  2. コマンドラインで次のコマンドを実行します:

    ant master-stop-domain-old
    
  3. プロンプトが表示されたら、ドメイン・ユーザー名とパスワードを入力します。

3.2.2 11.1.1.2.0用のOracleソフトウェアのインストール

Oracle WebLogic Server、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)および11.1.1.2.0用のOracle製品をインストールする必要があります。

  • 新しいMiddlewareホーム・ディレクトリを作成します。

  • リポジトリ作成ユーティリティをインストールします。

  • 製品バンドルのソフトウェアのみのインストールを実行します。

ご使用のシステム環境がOracle Fusion Middlewareの一般的なインストール要件を満たしていることを確認します。一部のOracle Fusion Middlewareコンポーネントでは、Oracle Databaseにインストールする必要があるスキーマが必要です。既存の11g R1(11.1.1.1.0)製品用に新しいスキーマをインストールしないことをお薦めします。ただし、適切なスキーマの作成が必要となる場合がある新しい製品を、同じ環境に追加できます。そのような製品の場合は、RCUを使用して、スキーマを作成してデータベースにロードできます。サポートされているOracle Databaseが起動され実行中であることを確認します。詳細は、http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.htmlを参照してください。

11.1.1.1.0および11.1.1.2.0では、同じインスタンス名を必ず使用します。


注意:

中間層を移行する場合は、新しい11.1.1.2.0環境に新しい中間層をインストールします。パッチ・アシスタントでは、この新しいインスタンスに中間層の構成が移行されます。

クラスタでのシナリオなど、インストール・プロセスについては、「インストール・プロセス」を参照してください。

3.2.3 パッチ・アシスタントのダウンロード

パッチ・アシスタントのダウンロードおよびそのコンテンツの解凍については、2.2.2項「パッチ・アシスタントの内容の解凍」を参照してください。

3.2.4 スキーマの移行

リポジトリを更新する前に、11.1.1.1.0ドメインが構成されていること、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を実行して移入が行われた表がそのドメインに含まれていることを確認します。


注意:

Oracle Content Serverは、Oracle WebCenterのインストール中にインストールするか、または後でスタンドアロン・インストールを実行することもできます。Oracle Fusion Middleware 11.1.1.1.0でOracle Content Serverのスタンドアロン・インストールを実行する場合は、スキーマを移行する前に、Oracle Content Serverのスキーマ名を変更して、標準の接尾辞OCSERVERを含めるようにします。詳細は、3.2.4.1項「Oracle Content Serverスキーマの名前変更」を参照してください。

スキーマを移行するには、次の手順を実行します:

  1. テキスト・エディタで(patchMasterディレクトリに格納されている)patchMaster.propertiesファイルを開いて、patchMaster.propertiesファイルで次のスキーマ関連のプロパティを指定します。

    patchMaster.Schemaurl
    patchMaster.Schemauser
    patchMaster.Schemaprefix
    patchMaster.Mwhomenew
    patchMaster.Mwhomeold
    patchMaster.Componentlist
    

    注意:

    1つのコンポーネントのスキーマを移行する場合、patchMaster.Componentlistプロパティはオプションです。Oracle Portalの場合は、前述のプロパティに加え、patchMaster.Oraclehomenewプロパティを指定する必要があります。

    patchMaster.Componentlistには、RCUを使用してサーバーのスキーマを作成した場合にのみ、コンポーネントとしてOracle Content Serverを含めます。RCUを使用してスキーマを作成しなかった場合は、3.2.4.1項「Oracle Content Serverスキーマの名前変更」で説明するスキーマの名前変更プロセスを完了した後でのみ、サーバーをpatchMaster.Componentlistにリストします。


    プロパティの編集後に、ファイルを保存して閉じます。patchMaster.propertiesファイル内のプロパティの詳細は、「patchMaster.propertiesファイル内のプロパティ」を参照してください。

  2. コマンドラインで次のコマンドを実行してデータベース・スキーマを移行し、プロンプトが表示されたら必須のユーザー名とパスワードを指定します。

    ant master-patch-schema
    

    パッチ・アシスタントは、同じ接頭辞を共有するコンポーネント・スキーマの1つのセットのみを移行できます。デプロイメントで様々なコンポーネントに異なる接頭辞があり、リポジトリを共有しているスキーマが複数ある場合は、パッチ・アシスタントを複数回(接頭辞ごとに1回)起動する必要があります。


    注意:

    あるコンポーネント用のメタデータ・サービス・スキーマを移行すると、同じメタデータ・サービス・スキーマを使用している他のすべてのコンポーネントにも影響を及ぼします。Oracle SOAを使用している場合は、コマンドラインでant -q master-patch-schemaを入力して、スキーマを移行する必要があります。

    Oracle Fusion Middlewareのスキーマのアップグレードについては、Oracle Fusion Middlewareのオンライン・ドキュメント・ライブラリにある製品固有のアップグレード・ガイドを参照してください。

スキーマの移行中に、例外が発生する場合があります。これらの例外の一部は無視できます。次の例に、そのような例外の1つを示します。

[java] SEVERE: Error while registering Oracle JDBC Diagnosability MBean.
     [java] java.security.AccessControlException: access denied (javax.management.MBeanTrustPermission register)
     [java]     at java.security.AccessControlContext.checkPermission(AccessControlContext.java:323)

注意:

パッチ・アシスタントでは、すべての必須プロパティが各操作に確実に設定されます。

パッチ・アシスタントは、すべてのOracle Fusion Middlewareコンポーネントを移行しようとします。コンポーネントがデプロイメントでインストールまたは構成されない場合は、これらの試行を示すログ・メッセージが生成されます。

Oracle Portalの移行に固有のログ・ファイルは、ORACLE_HOME/upgrade/logsディレクトリ(UNIX)のupgrade.logおよびprecheck.logファイルに生成されます。


3.2.4.1 Oracle Content Serverスキーマの名前変更

Oracle Fusion Middleware 11.1.1.1.0でOracle Content Serverのスタンドアロン・インストールを実行する場合は、スキーマを移行する前に、Oracle Content Serverのスキーマ名を変更して、標準の接尾辞OCSERVERを含めるようにします。また、Oracle Content Serverで、索引を再構築する必要もあります。

Oracle Content Serverスキーマの名前を変更するには:

  1. RCUを使用して、新しいスキーマ(たとえば、DEV_OCSERVER)を作成します。既存のOracle Content Serverスキーマと同じパスワードを必ず使用してください。

  2. 既存のスキーマ(たとえば、IDC_IR10)をエクスポートします。

  3. 作成した新しいスキーマ(DEV_OCSERVER)にデータをインポートします。


    注意:

    新しく作成したスキーマにデータをインポートする前に、シードされたすべてのデータベース・オブジェクトがそのスキーマから削除されていることを確認します。

  4. Oracle Content Serverのインストール・ディレクトリからconfig/config.cfgファイルを開きます。

  5. 構成ファイルにリストされるOracle Content Serverスキーマ名を新しく作成したスキーマに変更します。(たとえば、IDC_IR10DEV_OCSERVERに名前変更します)

  6. Oracle Content Server管理コンソールにアクセスして、データが存在することを確認します。

Oracle Content Serverスキーマを名前変更した後で、この項の初めに説明したようにスキーマを移行する必要があります。

スキーマの移行後に、Oracle Content Serverで索引を再構築する必要があります。

索引を再作成するには、次の手順を実行してください。

  1. システム管理者としてOracle Content Serverにログオンします。

  2. 「管理」>「管理アプレット」>「リポジトリ・マネージャ」にナビゲートして、管理コンソールからリポジトリ・マネージャにアクセスします。

  3. 「インデクサ」タブをクリックします。

  4. コレクション・ビルダー・サイクル・セクションで、「起動」をクリックします。コレクション再構築がすでに進行中である場合は、操作を再開しないでください。まずコレクション再構築の操作を停止し、それから操作を開始します。コレクション再構築の操作は、時間のかかるタスクです。

3.2.5 11.1.1.2.0用のWebLogicドメインの作成

次のように、11.1.1.2.0用のWebLogicドメインを作成します。

  1. コマンドラインで、MW_Home/oracle_common/common/bin/config.shコマンド(UNIXの場合)またはMW_Home\oracle_common\common\bin\config.cmdコマンド(Windowsの場合)を実行します。Oracle Fusion Middleware構成ウィザードが表示されます。

    Oracle Portal、Oracle Forms、Oracle ReportsおよびOracle Discovererの場合、config.shコマンドはORACLE_HOME/bin(UNIXの場合)にあり、config.cmdORACLE_HOME\bin(Windowsの場合)にあります。

  2. 「ようこそ」画面で、「新しいWebLogicドメインの作成」オプションを選択します。「次へ」をクリックします。「ドメイン・ソースの選択」画面が表示されます。

  3. 「ドメイン・ソースの選択」画面で、「以下の製品をサポートするために、自動的に構成されたドメインを生成する」 オプションが選択されていることを確認します。既存の11.1.1.1.0インストールに含まれる製品用のテンプレートを選択します。たとえば、11.1.1.1.0インストールのドメインでSOAが構成されている場合は、11.1.1.2.0でSOAとともに新しいドメインを構成する必要があります。「次へ」をクリックします。ドメイン名と場所の選択画面が表示されます。

  4. 作成するドメインの名前と場所を入力し、「次へ」をクリックします。ドメイン名が11.1.1.1.0ドメインと同じであることを確認します。「次へ」をクリックします。「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面が表示されます。

  5. 管理者のユーザー名とパスワードを構成します。デフォルトのユーザー名はweblogicです。「次へ」をクリックします。

  6. 「サーバーの起動モードおよびJDKの構成」画面でJDKを選択します。

  7. JDBCコンポーネント・スキーマを構成します。この構成時では、同じ11.1.1.1.0トポロジを確実に保持します。

  8. 「オプションの構成を選択」画面で、「管理サーバー」「管理対象サーバー、クラスタ、およびマシン」および「デプロイメントとサービス」チェック・ボックスを選択します。「次へ」をクリックします。

  9. 必要に応じて、管理サーバー、管理対象サーバー、クラスタ、マシンを構成します。この構成時では、同じ11.1.1.1.0トポロジを確実に保持します。

  10. 「構成のサマリー」画面で、ドメイン構成を確認し、「作成」をクリックしてドメインの作成を開始します。

構成属性を持つWebLogicドメインが作成されます。


注意:

パッチ・アシスタントでは、すべての必須プロパティが各操作に確実に設定されます。

パッチ・アシスタントは、すべてのOracle Fusion Middlewareコンポーネントを移行しようとします。コンポーネントがデプロイメントでインストールまたは構成されない場合は、これらの試行を示すログ・メッセージが生成されます。


クラスタでのシナリオなど、構成プロセスの詳細は、「構成プロセス」を参照してください。

3.2.6 ドメインの移行

WebLogicドメインを移行する前に、データベース・スキーマが移行されていること、新しい11.1.1.2.0製品がインストールされていること、新しい11.1.1.2.0ドメインが(以前の11.1.1.1.0インストールでの構成と同様に)構成されていること、およびすべてのWebLogicドメインが停止していることを確認します。11.1.1.1.0ドメインを移行すると、ドメインに構成されている製品も新しい11.1.1.2.0ドメインに移行されます。


注意:

複数のOracle製品をインストールしてある場合は、製品ごとにパッチ・アシスタントを1回実行し、製品ごとにpatchMaster.Oraclehomeoldプロパティを設定する必要があります。移行するドメイン内のすべての製品にパッチを適用する必要があります。

WebLogicドメインを移行するには、次の手順を実行します:

  1. テキスト・エディタで(patchMasterディレクトリに格納されている)patchMaster.propertiesファイルを開いて、次のドメイン関連のプロパティを指定します。

    patchMaster.Domainhomenew
    patchMaster.Domainapplicationshomenew
    patchMaster.Domainhomeold
    patchMaster.Domainusername
    patchMaster.Oracleinstanceoldlist
    patchMaster.Oraclehomeold
    

    プロパティの編集後に、ファイルを保存して閉じます。patchMaster.propertiesファイル内のプロパティの詳細は、「patchMaster.propertiesファイル内のプロパティ」を参照してください。

  2. コマンドラインで次のコマンドを実行し、WebLogicドメインを移行します:

    ant master-patch-domain
    

    注意:

    パッチ・アシスタントでは、すべての必須プロパティが各操作に確実に設定されます。

    パッチ・アシスタントは、すべてのOracle Fusion Middlewareコンポーネントを移行しようとします。コンポーネントがデプロイメントでインストールまたは構成されない場合は、これらの試行を示すログ・メッセージが生成されます。

    Oracle Directory Integration Platformの場合、移行プロセスの完了に必要なのは、前述のターゲットの入力のみです。Oracle SOAを使用している場合は、コマンドラインでant -q master-patch-domainを入力し、WebLogicドメインを移行します。


クラスタ環境を使用している場合、データベース・スキーマが移行されていること、新しい11.1.1.2.0製品がクラスタ環境にインストールされていること、新しい11.1.1.2.0ドメインがクラスタ環境で(以前の11.1.1.1.0インストールでの構成と同様に)構成されていること、およびすべてのWebLogicドメインが停止されていることを確認します。

3.2.7 インスタンスの移行

Oracleインスタンスを移行する前に、データベース・スキーマが移行されていること、新しい11.1.1.2.0製品がインストールされていること、新しい11.1.1.2.0ドメインが(以前の11.1.1.1.0インストールでの構成と同様に)構成されていること、ドメインが移行されていること、およびOracleインスタンスが停止していることを確認します。


注意:

複数の管理対象サーバーがある高可用性(クラスタ)環境のOracle Business Intelligence Discovererの場合は、コマンドラインで次のjavaプロパティを指定することで、デフォルト値WLS_DISCOをオーバーライドできます。
  • srcDiscoMgdServer

  • destDiscoMgdServer

例:

ant -DsrcDiscoMgdServer=WLS_DISCO1 -DdestDiscoMgdServer=WLS_DISCO1 master-patch-oinstance

インスタンスを移行するには、次の手順を実行します:

  1. テキスト・エディタで(patchMasterディレクトリに格納されている)patchMaster.propertiesファイルを開いて、Oracleインスタンス・ホームに関連する次のプロパティを指定します。

    patchMaster.Oracleinstanceoldlist
    patchMaster.Oracleinstancenewlist
    

    プロパティの編集後に、ファイルを保存して閉じます。patchMaster.propertiesファイル内のプロパティの詳細は、「patchMaster.propertiesファイル内のプロパティ」を参照してください。

  2. コマンドラインで次のコマンドを実行し、Oracleインスタンスを移行します:

    ant master-patch-oinstance
    

注意:

パッチ・アシスタントでは、すべての必須プロパティが各操作に確実に設定されます。

パッチ・アシスタントは、すべてのOracle Fusion Middlewareコンポーネントを移行しようとします。コンポーネントがデプロイメントでインストールまたは構成されない場合は、これらの試行を示すログ・メッセージが生成されます。


3.2.8 インスタンスの登録

インスタンスの移行後、次の手順を実行して、インスタンスを登録する必要があります。


注意:

インスタンスを登録する前に、管理サーバーが起動して実行中であることを確認します。

  1. テキスト・エディタで(patchMasterディレクトリに格納されている)patchMaster.propertiesファイルを開いて、patchMaster.propertiesファイルで次のプロパティを指定します(必要に応じて)。

    patchMaster.Oracleinstancenewlist
    

    プロパティの編集後に、ファイルを保存して閉じます。patchMaster.propertiesファイル内のプロパティの詳細は、「patchMaster.propertiesファイル内のプロパティ」を参照してください。

  2. コマンドラインで次のコマンドを実行します:

    ant master-register-oinstance
    
  3. プロンプトが表示されたら、ドメイン・ユーザー名とパスワードを入力します。


注意:

パッチ・アシスタントでは、すべての必須プロパティが各操作に確実に設定されます。

パッチ・アシスタントは、すべてのOracle Fusion Middlewareコンポーネントを移行しようとします。コンポーネントがデプロイメントでインストールまたは構成されない場合は、これらの試行を示すログ・メッセージが生成されます。


3.2.9 11.1.1.2.0ドメインの起動または停止

新しい11.1.1.2.0ドメインを起動または停止するには、patchMaster.propertiesファイルにpatchMaster.Domainhomenewプロパティが指定されている必要があります。

新しい11.1.1.2.0ドメインを起動するには、コマンドラインで次のコマンドを実行します。

ant master-start-domain-new

新しい11.1.1.2.0ドメインを停止するには、コマンドラインで次のコマンドを実行します。

ant master-stop-domain-new

3.2.10 移行後のタスクの完了

製品に固有の移行後のタスクについては、「Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの移行後の構成」を参照してください。


注意:

WindowsマシンでOracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererのインストールを実行すると、システムPATHが更新され、そのインストールのORACLE_HOME\binPATHに先行するようになります。デフォルトでは、最初のインストールからOracle Formsを実行することはできません。11.1.1.1.0コンポーネントにアクセスするには、「マイ コンピュータ」を右クリックしてから「プロパティ」をクリックし、「詳細設定」タブを選択して「環境変数」ボタンをクリックします。システム変数PATHを編集して、使用するORACLE_HOME\binPATHに先行するようにします。

3.2.11 11.1.1.1.0のインストールの廃棄

11.1.1.2.0への移行後に、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.1.0)を削除できます。詳細は、次を参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』の「Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)の削除」を参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererのインストレーション・ガイドの「Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscovererの削除」を参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteのインストレーション・ガイドの「Oracle SOA Suiteの削除」を参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterのインストレーション・ガイドの「Oracle WebCenterの削除」を参照してください。

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Tierインストレーション・ガイド』の「Oracle Web Tierの削除」を参照してください。


注意:

11.1.1.1.0を削除すると、インストーラによって、以前に作成した11.1.1.2.0のWindowsサービスが削除されます。次のように、Antコマンドライン・ユーティリティを使用して、インスタンスごとにそのサービスを再作成します。
ant master-opmn-create-service

Antタスクによってプロンプトが表示されたら、必要な情報を入力します。


3.3 Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの移行後の構成

パッチ・アシスタントの実行後に、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのいくつかを手動で構成する必要があります。

3.3.1 Oracle Fusion Middleware監査フレームワークの移行後の構成

Oracle Fusion Middleware監査フレームワークに対してパッチ・アシスタントを実行した後に、次のタスクを実行する必要があります。

3.3.1.1 監査スキーマの変換表の更新

IAU_DISP_NAMES_TL監査イベント変換データが11.1.1.1.0で定義される場合は、次の手順を実行して、11.1.1.2.0に移行できます。

  1. SQLPlusを実行し、システム・ユーザーとしてデータベースに接続します。次に例を示します。

    sqlplus sys as sysdba
    
  2. 次の順序でSQLコマンドを実行します。

    SQL> alter session set current_schema=<Name_of_Your_Audit_Schema>; 
    SQL> delete from iau_disp_names_tl; 
    SQL> @disp_names.sql;
    

    disp_names.sqlは、fmw11gR1ps1_patchassist\Auditフォルダにあります。


    注意:

    文字化けを避けるために、変換データを格納するには、Unicodeがサポートされたデータベースが必要です。また、SQL*Plusとデータベース・サーバー間で適切なキャラクタ・セット変換が確実に行われるようにするために、互換性のあるキャラクタ・セット(UTF8AL32UTF8など)は、disp_names.sqlを実行する前に、NLS_LANG環境変数用に設定しておく必要があります。

3.3.1.2 Javaコンポーネント用の監査ポリシー構成の移行

監査ポリシーが11.1.1.1.0でJavaコンポーネント用に構成されている場合は、次のように、パッチ・アシスタントの実行後に構成ファイルをインポートする必要があります。

  1. Oracle Enterprise Manager 11g Fusion Middleware Controlにログインします。

  2. 左のペインで「WebLogicドメイン」を開き、自分のドメインを選択します。

    選択したドメイン・ページが表示されます。

  3. 「WebLogicドメイン」から「セキュリティ」を選択してから、「監査ポリシー」を選択します。

    「監査ポリシー」ページが表示されます。

  4. 「監査ポリシー」を選択して、「インポート」をクリックします。

  5. 「参照」をクリックし、AuditConfigurationファイルがあるパスを指定します。

  6. 「OK」をクリックします。

3.3.1.3 監査データソースの作成

監査データソースがOracle Fusion Middleware 11.1.1.1.0で使用されている場合は、11.1.1.2.0.で使用される監査データ・ストアを再作成する必要があります。これを行うには、次の手順を実行します。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

    http://host:7001/console
    
  2. 「JDBC」の下で、「データ・ソース」リンクをクリックします。

    「JDBCデータ・ソースのサマリー」ページが表示されます。

  3. 「新規」をクリックして、新しいデータソースを作成します。

    「新しいJDBCデータ・ソースの作成」ページが表示されます。

  4. 新しいデータソースについて、次の詳細を入力します。

    • 名前: 名前(Audit Data Source-0など)を入力

    • JNDI名: jdbc/AuditDB

    • データベースのタイプ: Oracle

    • データベース・ドライバ: Oracleのドライバ(Thin XA)バージョン: 9.0.1, 9.0.2, 10, 11

    管理対象クラスタ・サーバーにデプロイする場合は、「管理サーバー」を選択します。この選択によって、ファイルからデータベース・ストアに切り替えるときに、データソースが監査ストアに確実にリストされるようになります。

  5. 「次へ」をクリックします。

    「トランザクション・オプション」ページが表示されます。

  6. 「次へ」をクリックします。

    「接続プロパティ」ページが表示されます。

  7. 「接続プロパティ」ページで、次の情報を入力します:

    • データベース名: 接続先のデータベースの名前を入力します。通常、これはSIDにマップされます。

    • ホスト名: データベースのホスト名を入力します。

    • ポート: データベース・ポートを入力します。

    • データベース・ユーザー名: これはRCUで作成した監査スキーマの名前です。接尾辞は常に監査スキーマのIAUです。たとえば、接頭辞にtestを指定した場合、スキーマ名はtest_iauです。

    • パスワード: これはRCUで作成した監査スキーマのパスワードです。

    「次へ」をクリックします。

  8. 次のページに、JDBCドライバ・クラスとデータベースの詳細がリストされます。デフォルト値を受け入れて、「構成のテスト」をクリックし、接続をテストします。「接続は正常に確立されました」というメッセージが表示されたら、「次へ」をクリックします。エラーが表示された場合は戻り、接続の詳細を確認します。

  9. 「ターゲットの選択」ページで、このデータソースを構成する必要があるサーバーを選択し、「終了」をクリックします。

3.3.2 Oracle Business Intelligence Discovererの移行後の構成

パッチ・アシスタントを実行した後、既存のすべてのOracle BI Discoverer Plus OLAPユーザーがOracle BI Discoverer 11gリリース1(11.1.1.2.0)Discoverer Catalogへの適切なアクセス権を所有していることを確認します。適切なアクセス権を設定するには、コマンドライン・ユーティリティを使用して次のタスクを実行します。

3.3.2.1 新しいユーザーによるDiscoverer Catalogへのアクセスの認可

次のコマンドを使用して、1人以上のユーザーがDiscoverer Catalogにアクセスできるように認可します。

java -classpath path_to_d4o_jar_file load . java -classpath path_to_d4o_jar_file authorize -h hostname -po portname 
     -sid database_SID -p d4osyspasswd -u user

Windowsの場合の例:

java -classpath C:\temp\d4o.jar load . java -classpath C:\temp\d4o.jar authorize -h sys42.example.com -po 1521
     -sid disco_db1 -p nPword432 -u jones

UNIXの場合の例:

java -classpath /home/abc/temp/d4o.jar load . java -classpath /home/abc/temp/d4o.jar authorize -h sys42.example.com -po 1521
     -sid disco_db1 -p nPword432 -u jones

この例では、ユーザーを認可する前に、loadコマンドを1回だけ実行する必要があります。たとえば、10ユーザーを認可する場合、loadコマンドを1回実行してから、各ユーザーに1回ずつauthorizeコマンドを実行します。

3.3.2.2 既存のDiscoverer Catalogユーザーの権限の更新

すべてのプライベート・フォルダおよび共有フォルダにアクセスするためのユーザー権限を更新するには、次のコマンドを使用します。

java -classpath path_to_d4o_jar_file updatePrivileges -h hostname -po portname
     -sid database_SID -p d4osyspasswd -u user

Windowsの場合の例:

java -classpath C:\temp\d4o.jar updatePrivileges -h sys42.example.com -po 1521
     -sid disco_db1 -p nPword432 -u jones

UNIXの場合の例:

java -classpath /home/abc/d4o.jar updatePrivileges -h sys42.example.com -po 1521
     -sid disco_db1 -p nPword432 -u jones

この例では、-uオプションを指定すると、そのユーザーの権限のみがアップグレードされます。-uオプションを指定しないと、すべてのユーザーの権限がアップグレードされます。

3.3.3 Oracle Directory Integration Platformの移行後の構成

パッチ・アシスタントを実行した後、Oracle Directory Integration Platform 11gリリース1(11.1.1.2.0)ドメインを起動します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「Oracle Fusion Middlewareの起動と停止」を参照してください。次の手順を実行します。

  1. Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインします。

  2. Oracle Enterprise Managerのホーム・ページで、「ファーム」を選択してから「エージェントの監視中のターゲット」を選択します。

    「エージェントの監視中のターゲット」ページが表示されます。

  3. 「ターゲット」表からOracle Directory Integration Platformが使用するターゲットを選択し、「構成」をクリックします。

    「ターゲットの構成」ページが表示されます。

  4. 「エージェントの変更」をクリックし、ドロップダウン・ボックスからOracle Internet DirectoryエージェントのURLを選択します。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. 「適用」をクリックします。

  7. Oracle Enterprise Managerからログアウトします。

  8. Oracle Enterprise Managerに再びログインします。

  9. 次のコマンドを実行して、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)Directory Integration Platformの構成中に作成したASInstanceを登録解除します。

    Windows:

    ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl unregisterinstance -adminHost -adminPort -adminUserName
    

    UNIX:

    $ORACLE_IMSTANCE/bin/opmnctl unregisterinstance -adminHost -adminPort -adminUserName
    
  10. 次のコマンドを実行して、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)Directory Integration Platformの構成中に作成したASInstanceを削除します。

    Windows:

    ORACLE_HOME\opmn\bin\opmnctl deleteinstance -oracleInstance <Oracle instance root directory>
    

    UNIX:

    $ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl deleteinstance -oracleInstance <Oracle instance root directory>
    

3.3.4 Oracle Identity Federationの移行後の構成

LDAPストアを使用している場合、パッチ・アシスタントを実行しても、資格証明ストア・フレームワーク(CSF)はOracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)に移行されません。資格証明は、WLSTコマンドmigrateSecurityStoreを使用して、ソース・リポジトリからターゲット・リポジトリに手動で移行する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのセキュリティ・ガイドのコマンドmigrateSecurityStoreを使用した資格証明の移行に関する項を参照してください。

3.3.5 Oracle Platform Security Servicesの移行後の構成

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)をインストールすると対応するスキーマが変更されるため、既存のOracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.1.0)のポリシー・ストアを手動で移行する必要があります。この移行中に、既存の11.1.1.1.0インストール・ポリシーが11.1.1.2.0ポリシーに更新されます。既存の11.1.1.1.0データは、11.1.1.2.0 LDAPストアにプロビジョニングされます。

ただし、Oracle Fusion Middleware(11.1.1.2.0)のインストール後にアプリケーションを再デプロイする必要がありますが、プロビジョニングされたポリシーは移行後のLDAPストアにすでに存在します。


注意:

アプリケーションを再デプロイする場合、ポリシーはすでにポリシー・ストアに存在するため移行する必要はありません。

Oracle WebLogic Serverドメインは、Oracle Platform Security Servicesが使用するアプリケーション・ポリシー・データのコンテナであることに注意してください。通常、ドメインはその名前で識別されます。次に例を示します。

Relative DN(RDN)cn=MyDomain,cn=JpsContext,cn=JpsTestNode

Relative DN (RDN) cn=MyDomainは、ドメインに対応するLDAPサーバー上のノードです。資格証明ストア、ポリシー・ストア・データなど、このようなドメインにあるすべてのデータは保持されます。


注意:

Oracle WebLogic Server LDAPを使用している場合は、ユーザーを再作成する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverセキュリティ・プロバイダの開発』のセキュリティ・データの移行に関する項を参照してください。

移行シナリオ

Oracle Platform Security Services 11.1.1.1.0のポリシー・ストアを1.1.1.2.0のポリシー・ストアに移行している場合は、次の移行シナリオを検討します。

3.3.5.1 ファイルベース・ポリシーと資格証明ストアの移行

既存のファイルベースのポリシーと資格証明ストアを11.1.1.1.0から11.1.1.2.0に移行するには、ファイルベースのポリシー(XML)、資格証明(ウォレット)ストアを使用するように構成されるOracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)をインストールし、WebLogic Scripting Tool(WLST)コマンドmigrateSecurityStoreを使用して、資格証明とアプリケーション・ポリシーを移行する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのセキュリティ・ガイドのコマンドmigrateSecurityStoreを使用した資格証明の移行に関する項を参照してください。

3.3.5.2 Oracle Internet Directoryのポリシーと資格証明ストアの移行および既存のOracle Internet Directory Serverの再利用

既存のOracle Internet Directoryのポリシーと資格証明ストアをOracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.1.0)からOracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)に移行するには、Oracle Fusion Middlewareドメインでサーバーを起動してから、次の手順を実行します。


注意:

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.1.0)インストールに、単一のドメインにデプロイされ、LDAPまたは資格証明ストアで構成されたアプリケーションがあることを確認します。また、リソース・カタログ情報がプロビジョニングされていないことを確認します。

  1. 11.1.1.1.0インストールで使用していたものと同じLDAPサーバーを使用するようにLDAP認証を再構成します。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのセキュリティ・ガイドを参照してください。


    注意:

    Oracle WebCenter 11.1.1.1.0インストールで使用していたものと同じLDAPサーバーを使用するようにLDAP認証を再構成する方法については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのアイデンティティ・ストアの外部LDAPへの再関連付けに関する項を参照してください。

  2. WLST reassociateSecurityStoreコマンドを使用して、LDAPストアのJava Platform Security(JPS)LDAPスキーマを更新します。再関連付けによって、既存のjpsルート・ノードの下に一時ノードが作成されます。一時データは、再関連付けの際に指定したドメインです。ドメインは新しい一時名である必要があり、jpsrootは11.1.1.1.0から移行するドメインを含む同じ名前を持つ必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのセキュリティ・ガイドのreassociateSecurityStoreに関する項を参照してください。このコマンドによって、後で削除される一時ドメインが作成されます。例:

    reassociateSecurityStore(domain="ps1_tmp_domain",admin="cn=orcladmin", password="welcome1", ldapurl="ldap://example.com:3060", servertype="OID", jpsroot="cn=jpsroot_r1_name")
    

    注意:

    ドメインに一時名を設定し、jpsrootが11.1.1.1.0の場合と同じ名前を持つことを確認します。

  3. サーバー構成を変更するために、Oracle WebLogic Administration Serverが停止していることを確認します。サーバーを停止するには、次のコマンドを実行します:

    Windows:

    MW_HOME\user_projects\domains\<domain_name>\bin\stopWebLogic.cmd
           username password admin_url
    

    UNIX:

    $ MW_HOME/user_projects/domains/<domain_name>/bin/stopWeblogic.sh 
           username password admin_url
    
  4. Oracle Internet Directoryマシンから次のcatalogコマンドを実行して、Oracle Internet Directoryカタログを再構築します。


    注意:

    Oracle Identity Managementコマンドライン・ツールを使用する前に、環境を構成する必要があります。これには、次のような適切な環境変数の設定が含まれます。
    • ORACLE_HOME: LDAPベースのアイデンティティ・ストアのインストール内の書込み不可能なファイルの場所。

    • ORACLE_INSTANCE: LDAPベースのアイデンティティ・ストアのインストール内の書込み可能なファイルの場所。

    • TNS_ADMIN: Oracleホーム内のtnsnames.oraファイルの場所。

      catalogコマンドで使用するconn_strtnsnames.oraファイル(ORACLE_HOME/network/admin)に含まれていることを確認します。

    • PATH: 次のディレクトリの場所をPATHに追加します。

      ORACLE_HOME/bin
      ORACLE_HOME/ldap/bin
      ORACLE_HOME/ldap/admin
      

    カタログを再作成する前に、次のようにまず削除します。

    catalog connect="conn_str" delete=true attribute= createtimestamp
    catalog connect="conn_str" delete=true attribute= modifytimestamp
    catalog connect="conn_str" delete=true attribute= orclJpsResourceName 
    catalog connect="conn_str" delete=true attribute= orclJPSObjGUID 
    catalog connect="conn_str" delete=true attribute= orclJpsResourceTypeActionNames
    

    その後で、次を追加します。

    catalog connect="conn_str" add=true attribute= createtimestamp 
    catalog connect="conn_str" add=true attribute= modifytimestamp
    catalog connect="conn_str" add=true attribute= orclJpsResourceName
    catalog connect="conn_str" add=true attribute= orclJPSObjGUID
    catalog connect="conn_str" add=true attribute= orclJpsResourceTypeActionNames
    

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directoryの管理者ガイドの「バルク操作の実行」を参照してください。

  5. 次を実行して、手順1で作成した一時ドメインを削除します。

    1. サーバー・エントリ・キャッシュを無効にします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directoryの管理者ガイドのサーバー・エントリ・キャッシュのチューニング推奨事項に関する項を参照してください。

    2. 次のコマンドを実行して、Oracle Internet Directoryを停止します。

      Windows

      ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl stopall
      

      UNIX

      ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopall
      
    3. 次のコマンドを実行します:

      bulkdelete connect=”connect string” basedn=”cn=ps1_tmp_domain,cn=JPSContext,cn=jpsroot_r1_name”
      

      注意:

      JXplorerまたは他のLDAPブラウザを使用して、JPSルート・ノードを削除しないでください。

      詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directoryの管理者ガイドのbulkdeleteを使用したエントリまたはエントリの属性の削除に関する項を参照してください。

    4. 次のコマンドを実行して、Oracle Internet Directoryを起動します。

      Windows

      ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl startall
      

      UNIX

      ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl startall
      
    5. サーバー・エントリ・キャッシュを有効にします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directoryの管理者ガイドのサーバー・エントリ・キャッシュのチューニング推奨事項に関する項およびインスタンス固有の構成エントリの属性に関する項を参照してください。

    6. 次のコマンドを実行して、Oracle Internet Directoryを停止および起動します。

      Windows

      ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl stopall ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl startall
      

      UNIX

      ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopall ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl startall
      
  6. テキスト・エディタでjps-config.xmlファイル(MW_HOME\user_projects\domains\<DomainName>\config\fmwconfigディレクトリ)を開き、11.1.1.2.0のドメイン名を11.1.1.1.0のドメイン名に置き換えます。たとえば、cn=ps1_tmp_domaincn=R1_domain_nameに置き換えます。

  7. WLSTコマンドmigrateSecurityStoreを使用して、デフォルトのシステム・ポリシーをXMLストアからLDAPストアに移行します。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのセキュリティ・ガイドのコマンドmigrateSecurityStoreを使用した資格証明の移行に関する項を参照してください。jps-config.xmlファイルで、ソースおよび宛先ソースJPSコンテキストを指定するエントリを追加します。ソースJPSコンテキストは、ポリシー・ストアとしてXMLストアを使用するものである必要があります。宛先JPSコンテキストは、LDAPストアを使用するものである必要があります。たとえば、jps-config.xmlファイルに次のエントリを追加します。

    <jpsContext name="filestore"> 
       <serviceInstanceRef ref="policystore.xml"/>
    </jpsContext>
    <jpsContext name="ldapstore"> 
       <serviceInstanceRef ref="policystore.ldap"/>
    </jpsContext>
    

    次の例に示すように、jps-config.xmlファイルのpolicystore.xmlサービス・インスタンスは、出荷後のsystem-jazn-data.xmlファイル(デフォルト)を参照していることを確認します。

    <serviceInstance location="./system-jazn-data.xml" provider="policystore.xml.provider" name="policystore.xml">
                <description>File Based Policy Store Service Instance</description>
            </serviceInstance>
    

    WLST migrateSecurityStoreコマンドを使用して、システム・ポリシーを移行します。次に例を示します。

    migrateSecurityStore(type="globalPolicies", configFile="<domain level jpsconfig.xml file loc>", src="filestore" ,dst="ldapstore")
    

    システム・ポリシーの移行の詳細は、Oracle Fusion Middlewareのセキュリティ・ガイドのポリシーのドメイン・ポリシー・ストアへの移行に関する項を参照してください。

  8. LDAPサーバーのアプリケーション・ポリシー・ノードの下にRole Categoriesエントリが含まれていることを確認します。

    1. Oracle Internet Directoryマシンからldapsearchコマンドを実行し、このRole Categoriesエントリを検索します。

      LDAP_OH/bin/ldapsearch -h <host> -p <port> -D "<Admin DN>" -w password -b "cn=Role Categories,cn=<app name>,cn=<domain name>,cn=JpsContext,cn=<jpsroot name>" -s base "(objectclass=*)"
      

      LDAP_OH/binは、OID/IdM IDM_ORACLE_HOME/binディレクトリです。

      例:

      LDAP_OH/bin/ldapsearch -h oid.example.com -p 3060 -D "cn=orcladmin" -w password -b "cn=Role Categories,cn=appname,cn=domainname,cn=JpsContext,cn=jpsroot" -s base "(objectclass=*)"
      

      構文の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementのユーザー・リファレンスのldapsearchに関する説明を参照してください。


      注意:

      Role Categoriesエントリが使用できない場合は、次のメッセージが表示されます。
      ldap_search: No such object
      

    2. Role Categoriesエントリが存在しない場合は、rolecat.ldifという名前のLDIFファイルを次の内容で作成します。

      dn: cn=Role Categories,cn=<app name>,cn=<domain name>,cn=JPSContext,cn=<jpsroot name>
      objectclass: top
      objectclass: orclContainer
      cn: Role Categories
      

      例:

      dn: cn=Role Categories,cn=webcenter,cn= R1_domain_name,cn=JPSContext,cn=jpsroot_r1_name 
      objectclass: top
      objectclass: orclContainer
      cn: Role Categories
      
    3. 次のようにldapaddコマンドを実行して、このノードをアプリケーション・ポリシー・ストアに追加します。

      LDAP_OH/bin/ldapadd -p <port> -h <host> -D "<Admin DN>" -w <password> -vf rolecat.ldif 
      

      LDAP_OH/binは、OID/IdM IDM_ORACLE_HOME/binディレクトリです。

      例:

      LDAP_OH/bin/ldapadd -p 3060 -h oid.example.com -D "cn=orcladmin" -w password -vf rolecat.ldif
      

      構文の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementのユーザー・リファレンスのldapaddに関する説明を参照してください。


      注意:

      ノードが存在する場合、ldapaddコマンドの出力によって、オブジェクトがすでに存在することが示されます。

  9. 次の例に示すように、Oracle WebLogic Administration Serverを起動します。

    MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/bin/startWebLogic.sh
             -Dweblogic.management.username=weblogic
             -Dweblogic.management.password=password
    

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「Oracle Fusion Middlewareの起動と停止」を参照してください。

  10. 11.1.1.1.0にデプロイされていたユーザー・アプリケーションを再デプロイします。

3.3.6 Oracle Reportsの移行後の構成

パッチ・アシスタントを実行しても、Oracle Internet Directoryのポリシーと資格証明ストア(CSF)は、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)に移行されません。Oracle Internet Directoryのポリシーと資格証明ストア(CSF)の移行については、3.3.5.2項「Oracle Internet Directoryのポリシーと資格証明ストアの移行および既存のOracle Internet Directory Serverの再利用」を参照してください。

3.3.7 Oracle SOAの移行後の構成

パッチ・アシスタントを実行した後に、次を実行する必要があります。


注意:

11.1.1.2.0では、サービス・エンジンの構成がファイルからデータベースに移動されました。

  1. Human Workflowアプリケーションで使用されるTaskDetailアプリケーションなど、J2EEアプリケーションを再デプロイします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteの管理者ガイドの「SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ」を参照してください。

  2. 構成ファイル(例: soa-infra-config)に対して行った変更を再構成します。11.1.1.1.0のコンポーネントレベルの構成ファイルは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、11.1.1.2.0用に再構成する必要があります。

  3. Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して、ログ・レベルの設定を再構成します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteの管理者ガイドのロギングの構成に関する項を参照してください。

  4. Workflowユーザーのシードを再作成します。

  5. SOAコンポジット・アプリケーションのSecure Sockets Layer(SSL)を再構成します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteの管理者ガイドの「SOAコンポジット・アプリケーションの保護」を参照してください。

  6. 11.1.1.1.0用のOracle HTTP Serverを構成していた場合は、それを11.1.1.2.0用に再構成します。

  7. JMSキュー、JMSトピック、JMSアダプタ(リモートJMS)としてセンサー・アクションを持つBPELセンサーを含むコンポジットの場合、JMSキュー、JMSトピックおよびリモートJMSの設定を再作成します。

  8. 3.3.5.2項「Oracle Internet Directoryのポリシーと資格証明ストアの移行および既存のOracle Internet Directory Serverの再利用」で説明するように、アイデンティティおよびポリシー・プロバイダを構成します。

  9. 11.1.1.2.0用にSSOプロバイダを構成します。

  10. 次のようにアダプタを構成します:

    • 『Oracle Fusion Middlewareテクノロジ・アダプタ・ユーザーズ・ガイド』のOracle WebLogic Server管理コンソールでのデータソースの構成に関する項に示されている手順に従って、AQアダプタ用のデータソースを作成します。

    • Oracle WebLogic Server管理コンソールでAQ JMSを構成します。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareテクノロジ・アダプタ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

    • AQJMS用の外部サーバーを再び作成し、そのサーバーを再起動します。

    • 移行後に、キュー・マネージャが使用不可能(MQ理由コード: 2059)であることがログに示された場合は、アップグレード前に使用されていたキュー・マネージャを指すようにデプロイされたコンポジットが使用するJNDIを変更する必要があります。この変更を行った後に、SOAを再起動する必要があります。

  11. 次のように11.1.1.2.0用のB2Bを移行します:

    1. 「既存のメタデータの置換」フラグを使用して、以前にエクスポートしたリポジトリを11.1.1.1.0からインポートします。

    2. キー・ストアのパスワードを更新し、B2Bサーバーを再起動します。

    3. デリバリ・チャネルで証明書別名を選択して保存します。

    4. B2Bアグリーメントをデプロイします。

3.3.8 Oracle User Messaging Serviceの移行後の構成

パッチ・アシスタントを実行した後に、次を実行する必要があります。

3.3.8.1 カスタムデプロイされた追加のドライバの構成の移行

インストール時にプロビジョニングされたもの以外に、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.1.0)ドメインに追加のユーザー・メッセージング・サービス・ドライバ・デプロイメント用の構成ファイルがある場合は、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)に移行する必要があります。コマンドラインで次のAntコマンドを実行します。

ant -f UMS/build.xml patch-ums-driver-config -Ddriver.name=<driver_name>

<driver_name>は、カスタム・ドライバのデプロイメント名です。build.xmlファイルは、patchMasterディレクトリにあります。


注意:

このコマンドでは、構成がOracle Fusion Middleware(11.1.1.1.2.0)ドメインに移行されるだけであって、ドライバがデプロイされることはありません。

3.3.8.2 ユーザー・メッセージング・サービス・ワークリスト・ドライバの構成の移行

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.1.0)ドメインにユーザー・メッセージング・サービス・ワークリスト・ドライバがインストールおよび構成されている場合は、パッチ・アシスタントによってワークリスト・ドライバの構成が自動的に移行されます。パッチ・アシスタントでは、この追加のドライバはインストールされません。Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)ドメインにドライバを再インストールする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteの管理者ガイドのワークリスト・ドライバのインストールに関する項を参照してください。

3.3.9 Oracle WebCenterの移行後の構成

この項では、中間層を移行した後でOracle WebCenter 11.1.1.2.0を起動して実行するためのタスクについて説明します。

3.3.9.1 中間層の移行後におけるOracle WebCenterの構成タスクの概要

表3-2に、パッチ・アシスタント・スクリプトが実行された後にOracle WebCenter 11.1.1.2.0を構成する場合のタスクを示します。また、表には、これらのタスクがオプションであるか必須であるかを示しています。

表3-2 Oracle WebCenterにおける中間層の移行後のタスク

タスク 説明 必須/オプション

Oracle WebCenterアイデンティティ・ストアの再構成およびアプリケーション・ポリシーのWebCenterポリシー・ストアへの移行


Oracle WebCenter 11.1.1.1.0と同じ構成を使用するようにアイデンティティ・ストアを構成します。また、updateSpacesPolicy.pyスクリプトを実行してアプリケーション・ストアを更新し、WebCenter Spacesに対する適切なセキュリティ権限を含めるようにします。

注意: Oracle WebCenterが組込みLDAPアイデンティティ・ストアを使用している場合であっても、updateSpacesPolicy.pyを実行する必要があります。

必須

Secure Sockets Layer(SSL)のためのOracle WebCenterの構成


Oracle WebCenter 11.1.1.1.0と同じSSL構成とキーストアを使用するようにOracle WebCenter 11.1.1.2.0を構成します。

SSLがOracle WebCenter 11.1.1.1.0で構成されている場合は必須

シングル・サインオン(SSO)のためのOracle WebCenterの構成


Oracle WebCenter 11.1.1.1.0と同じSSO構成を使用するように、シングル・サインオン(SSO)・ソリューションを構成します。

SSOがOracle WebCenter 11.1.1.1.0で構成されている場合は必須

WebCenter Spaces内のグループ・スペース・データのリフレッシュ


グループ・スペース・データとグループ・スペース・メンバーに関するデータをリフレッシュします。

必須

構成変更の再適用


Oracle WebCenter 11.1.1.1.0に対して行われた構成変更を再適用します。

必須

Wikiテンプレートと添付ファイルのインポート


Oracle WebCenter Wiki and Blog Serverのデータベース・リポジトリにテンプレートと添付ファイルを移行します。

Oracle WebCenter Wiki and Blog ServerがOracle WebCenter 11.1.1.1.0用に構成されている場合は必須

Oracle Content Serverの移行


WebCenter構成スクリプトwc_contentserverconfigを実行し、Oracle Content Server 10.1.3.5.1への移行を行います。また、既存のLDAPユーザー・プロバイダのかわりに、JPSユーザー・プロバイダを構成します。

Oracle Content ServerがOracle WebCenter 11.1.1.1.0用に構成されている場合は必須

WebCenter SpacesのためのOracle WebCenter Discussionsの構成


Oracle WebCenter DiscussionsとOracle WebCenter Spacesを使用する場合は、Web Services Security(WS-Security)を構成します。

必須

カスタムWebCenterアプリケーションの移行


Oracle WebCenter 11.1.1.2.0にカスタムWebCenterアプリケーションを移行します。

必須


3.3.9.2 Oracle WebCenterアイデンティティ・ストアの再構成およびアプリケーション・ポリシーのWebCenterポリシー・ストアへの移行

既存のアイデンティティ・ストアと資格証明ストアを移行する必要があります。移行する前に、WebCenterドメインですべてのサーバーを必ず起動しておきます。

組込みLDAPベースのポリシーと資格証明ストアを使用している場合は、実行する必要があるタスクについて、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのファイルベースのポリシー・ストアのエクスポートおよびインポートに関する項と、ファイルベースの資格証明ストアのエクスポートおよびインポートに関する項を参照してください。

Oracle WebCenter 11.1.1.1.0が外部LDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するように構成されている場合は、中間層の移行後に、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)にアイデンティティ・ストアと資格証明ストアを移行する必要があります。Oracle Internet Directoryのポリシーと資格証明ストアを移行する方法については、3.3.5.2項「Oracle Internet Directoryのポリシーと資格証明ストアの移行および既存のOracle Internet Directory Serverの再利用」を参照してください。

アイデンティティ・ストアと資格証明ストアを移行した後、updateSpacesPolicy.pyスクリプトを実行してWebCenter Spacesアプリケーション・ポリシーを更新し、適切なセキュリティ権限を含めるます。このスクリプトを実行しないと、WebCenter Spacesユーザーは、グループ・スペース内のプロファイル情報やサービス・タブにアクセスできなくなります。


注意:

Oracle WebCenterが組込みLDAPアイデンティティ・ストアを使用している場合であっても、updateSpacesPolicy.pyを実行する必要があります。

updateSpacesPolicy.pyを実行するには:

  1. 次のコマンドを使用して、WLSTを起動します:

    WC_ORACLE_HOME/common/bin/wlst.sh
    

    WC_ORACLE_HOMEは、Oracle Webcenterのインストール・ディレクトリです。

  2. WLSTコマンド・プロンプトで、次のコマンドを入力して管理サーバーに接続します:

    wls:/offline> connect('user_name,'password, 'host_name:port_number')
    

    たとえば、次のコマンドを使用します:

    connect('weblogic','weblogic', 'myhost.example.com:7001')
    
  3. 次のコマンドを使用して、updateSpacesPolicy.pyスクリプトを実行します。

    wls:/weblogic/serverConfig> execfile('WC_ORACLE_HOME/webcenter/scripts/updateSpacesPolicy.py')
    
  4. コンソールにエラーが記録されていないことを確認します。エラーがある場合は、エラー・メッセージを参考にして、updateSpacesPolicy.pyスクリプトを調べ、失敗したgrantコマンドを特定します。エラーがあれば修正し、grantコマンドを手動で実行する必要があります。

  5. 管理サーバーとWLS_Spaces管理対象サーバーを再起動します。

3.3.9.3 Secure Sockets Layer(SSL)のためのOracle WebCenterの構成

Secure Sockets Layer(SSL)では、追加の認証レイヤーを提供したり、やりとりされるデータを暗号化することで、WebCenterアプリケーションまたはコンポーネント間の接続に追加のセキュリティを提供します。中間層の移行時に、SSL構成は移行されません。パッチ・アシスタント・スクリプトを実行した後、Oracle WebCenter用に、また、必要に応じて、WebCenterアプリケーションに統合された様々なWebCenterサービス用に、SSLを再構成する必要があります。WebCenterアプリケーションおよびWebCenterサービス用にSSLを構成する方法については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのSSLを使用するためのWebCenterアプリケーションとコンポーネントの構成に関する項を参照してください。

たとえば、Oracle WebCenter 11.1.1.1.0では、セキュアなポートレットがWebCenter Spacesで使用されていた場合は、キーストアをカスタム・アイデンティティとJava標準信頼キーストアに設定する必要があり、必須のポートレット証明書をJava標準信頼キーストア(通常、cacerts)にインポートしていました。現在、中間層の移行後、Oracle WebCenter 11.1.1.2.0インスタンスで、カスタム・アイデンティティとJava標準信頼キーストアやOracle WebCenter 11.1.1.1.0用に構成された他のSSL固有の設定を使用するように、WLS_Spacesサーバーを構成する必要があります。また、Oracle WebCenter 11.1.1.2.0でセキュアなポートレットにアクセスするために、信頼キーストアにすべてのポートレット証明書を再インポートする必要があります。

3.3.9.4 シングル・サインオン(SSO)のためのOracle WebCenterの構成

シングル・サインオン(SSO)認証のために、Oracle WebCenter 11.1.1.1.0はOracle Access Manager(OAM)、Oracle Single Sign-on(OSSO)またはWebCenterアプリケーション専用のSAMLベースのシングル・サインオン・ソリューションを使用するように構成されている場合があります。中間層のアップグレードの後、使用されるSSOソリューションに応じて、次の構成を実行する必要がある場合があります。

  • OAMの構成: Oracle WebCenter 11.1.1.1.0で使用されているものと同じ構成を使用するように、認証およびOAMアサータを構成します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのOracle Access Manager(OAM)の構成に関する項を参照してください。

  • OSSOの構成: Oracle WebCenter 11.1.1.1.0で使用されているものと同じ構成を使用するように、認証およびOSSOアサータを構成します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのOracle Single Sign-On(OSSO)の構成に関する項を参照してください。

  • SAMLベースのSSOの構成: SAMLベースのSSOソリューション全体を設定する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのSAMLベースのシングル・サインオンの構成に関する項を参照してください。


注意:

WebCenterがSSOで実行されている場合、OmniPortletプロデューサが資格証明ストア・フレームワーク(CSF)・ウォレットに接続情報を格納しようとすると、認可例外が発生します。この問題を解決する方法については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのSSO環境におけるOmniPortletプロデューサの認可例外に関する項を参照してください。

3.3.9.5 WebCenter Spaces内のグループ・スペース・データのリフレッシュ

中間層の移行後、グループ・スペース・データをリフレッシュする必要があります。また、グループ・スペースごとにメンバー・データをリフレッシュします。

グループ・スペース・データをリフレッシュするには:

  1. 管理者としてWebCenter Spacesにログオンします。

  2. 「管理」リンクをクリックし、「グループ・スペース」タブに移動します。

  3. 「リフレッシュ」アイコンをクリックします。

グループ・スペースのメンバー・データをリフレッシュするには:

  1. 管理者としてWebCenter Spacesにログオンします。

  2. 該当するグループ・スペースに移動し、「設定」タブを開いてから「メンバー」タブを開きます。

  3. 「グループ・スペース・メンバーの管理」セクションで、「リフレッシュ」アイコンをクリックします。

    この手順はグループ・スペースごとに実行する必要があります。


注意:

移行後のWebCenterインスタンスで、グループ・スペースへのアクセスが拒否された場合は、資格証明ストアが正常に移行され、グループ・スペース・データがリフレッシュされていることを確認します。

3.3.9.6 構成変更の再適用

Oracle WebCenter 11.1.1.1.0で定義されているものと同じ構成が必要な場合は、Oracle WebCenter 11.1.1.2.0で構成変更を再適用する必要があります。構成変更は、次のいずれかに関連している場合があります。

  • WebCenterポートレット・プロデューサ: プロキシ・サーバーの変更など、ポートレット・プロデューサのprovider.xmlファイルに対する変更の場合、中間層の移行後に、これらの変更を再構成し、ポートレット・プロデューサのEARアプリケーションを再デプロイし、WLS_Portlet管理対象サーバーを再起動する必要があります。ポートレット・プロデューサの再デプロイについては、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドの「ポートレット・プロデューサの管理」を参照してください。

  • WebCenterサービス: Oracle Fusion Middleware 11.1.1.2.0のインストール時、WebCenterサービスが依存するバックエンド・サーバーのホストおよびポート番号を変更した場合は、新しいサーバー構成を使用するように必須のサービス接続を再構成する必要があります。特定のサービスについては、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのサービス、ポートレット・プロデューサおよび外部アプリケーションの管理に関する説明を参照してください。

  • WebCenter wikiおよびブログ: テーマの変更や添付ファイル・サイズの設定など、Oracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.1.0に対する構成変更の場合、Oracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.2.0にこれらの変更を再適用する必要があります。設定を再構成するには、Oracle WebCenter Wiki and Blog Serverの管理モードを使用します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのOracle WebCenter Wiki and Blog Serverの構成に関する項を参照してください。

  • WebCenter Spacesワークフロー: WebCenter Spacesワークフローの機能では、sca_CommunityWorkflows.jarおよびWebCenterWorklistDetailApp.earがSOAサーバーにデプロイされる必要があります。WebCenter SpacesワークフローがOracle WebCenter 11.1.1.1.0で有効であった場合は、中間層の移行後に、これらのアプリケーションをSOAサーバーに再デプロイする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterのインストレーション・ガイドのWebCenter Spacesワークフローにおけるバックエンドの要件に関する項を参照してください。

3.3.9.7 Wikiテンプレートと添付ファイルのインポート

Oracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.1.0では、サーバーに構成されるリポジトリ・タイプにかかわらず、テンプレートと添付ファイルはファイルベースのリポジトリに格納されます。Oracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.2.0では、データベース・リポジトリのみがサポートされ、テンプレートと添付ファイルもデータベース・リポジトリに格納されます。

Oracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.1.0でデータベース・リポジトリが使用されていた場合、移行中に、テンプレートと添付ファイルはOracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.2.0用に構成されたデータベース・リポジトリに移行されます。Oracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.1.0でファイルベースのリポジトリが使用されていた場合、移行中に、wikiテンプレートと添付ファイルはファイルベースのリポジトリに移行されます。Oracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.2.0でこれらのテンプレートと添付ファイルを使用できるようにするには、データベース・リポジトリにこれらを手動で移行する必要があります。

wikiページの添付ファイルをインポートするには、そのwikiページを所有するユーザーまたは管理者がwikiページに添付ファイルを再アップロードする必要があります。添付ファイルを再アップロードすると、添付ファイルはデータベース・リポジトリに格納されます。添付ファイルは、wikiページごとに再アップロードする必要があることに注意してください。

テンプレートを移行するには:

  1. 管理者としてOracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.2.0にログオンします。

  2. 「管理」リンクをクリックし、管理モードを開きます。

  3. 「テンプレート」をクリックします。

  4. 「インポート」をクリックします。

  5. 「テンプレートのインポート」ページの「フォルダ」フィールドで、テンプレートへのパスを入力します。例:

    $APPLICATIONS_DIRECTORY/owc_wiki/templates

    $APPLICATIONS_DIRECTORYは、Oracle WebCenter Wiki and Blog Server 11.1.1.2.0をインストールしたディレクトリです。つまり、$APPLICATIONS_DIRECTORY = MW_HOME/user_projects/applications/DOMAIN_NAMEです。

  6. 「テンプレートのインポート」をクリックします。既存のファイルベースのテンプレートは、wikiデータベース・リポジトリに個別に再作成されます。

3.3.9.8 Oracle Content Serverの移行

Oracle WebCenter 11.1.1.2.0は、Oracle Content Server 10.1.3.5.1と互換性があります。既存のOracle Content Serverを移行し、Oracle WebCenter 11.1.1.2.0と連携するように準備するには、次のタスクを実行する必要があります。

  • WebCenter構成スクリプトwc_contentserverconfigを実行します。このスクリプトは、Oracle WebCenterに同梱されているUniversal Content Management(UCM)メディアにあります。このスクリプトの実行方法については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterのインストレーション・ガイドのOracle Content Serverのインストールに関する項を参照してください。

  • Oracle Content Server用にアイデンティティ・ストアを再構成します。LDAPベースのアイデンティティ・ストアを接続する場合、Oracle Content Server 10.1.3.5.1には、LDAPユーザー・プロバイダのかわりにJPSユーザー・プロバイダが必要です。したがって、JPSユーザー・プロバイダを構成し、Oracle Content Server用の既存のLDAPユーザー・プロバイダが無効になっていることを確認する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのアイデンティティ・ストアの構成に関する項を参照してください。

3.3.9.9 WebCenter SpacesのためのOracle WebCenter Discussionsの構成

Oracle Fusion Middleware 11.1.1.1.0からOracle Fusion Middleware 11.1.1.2.0に移行する場合、パッチ・アシスタント・スクリプトによって、Oracle WebCenter Discussionsサーバーのデータベース・スキーマが移行されます。デフォルトでは、Oracle WebCenter Discussions 11.1.1.2.0は、Oracle WebLogic Serverの組込みLDAPアイデンティティ・ストアを使用するように構成されています。

Oracle WebCenter DiscussionsとWebCenter Spacesを使用する場合は、Web Services Security(WS-Security)を構成する必要があります。

Oracle WebCenter Discussionsを構成するには:

  1. 次のURL書式を使用し、管理者としてOracle WebCenter Discussions 11.1.1.2.0サーバーにログオンします。

    http://host:port/owc_discussions/admin
    

    host:portは、Oracle WebCenterがインストールされているシステムのホスト名とポート番号です。

  2. Oracle WebCenter Discussionsが正常に移行されたことを確認するには、Jive Forums管理コンソールの右上に「Jive Forums Silver 5.5.20.2-oracle」が表示されていることを確認します。

  3. Oracle WebCenter DiscussionsとWebCenter Spacesを使用する場合は、WS-Securityの信頼された認証を構成します。WS-Securityを構成する方法については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのWS-Securityの構成に関する項を参照してください。

  4. 必要に応じて、Oracle WebCenter Discussions用にSSOを再構成する必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのシングル・サインオンを使用するためのWebCenterアプリケーションの構成に関する項を参照してください。

3.3.9.10 カスタムWebCenterアプリケーションの移行

カスタムWebCenterアプリケーションをOracle WebCenter 11.1.1.2.0で使用できるようにするには、Oracle WebCenter 11.1.1.1.0インスタンスからアプリケーションを移行する必要があります。Oracle WebCenter 11.1.1.2.0スキーマはMDSPORTLETおよびWEBCENTERを対象としたOracle WebCenter 11.1.1.1.0スキーマのインプレース・パッチであるため、これらのアプリケーションのメタデータを移行する必要はありません。

カスタムWebCenterアプリケーションを移行するには:

  1. Oracle JDeveloper 11.1.1.2.0でアプリケーションを開きます。

    これによって、Oracle WebCenter 11.1.1.2.0にアプリケーションを自動的に移行する移行ウィザードが起動されます。

  2. アプリケーションを保存します。

  3. WebLogic管理対象サーバー・インスタンスを作成して、必須の共有ライブラリ・セットとともにプロビジョニングします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのWebLogic管理対象サーバー・インスタンスの作成とプロビジョニングに関する項を参照してください。

  4. アプリケーションのメタデータ・サービス(MDS)・リポジトリをWebLogicドメインの管理サーバー・インスタンスで作成して登録します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのメタデータ・サービス・リポジトリの作成と登録に関する項を参照してください。

  5. 管理対象サーバーにアプリケーションをデプロイします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのWebLogic管理対象サーバー・インスタンスへのアプリケーションのデプロイに関する項およびポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。

カスタムWebCenterアプリケーションは、バックエンド・サーバーに依存するWebCenterサービスと統合されている場合があります。たとえば、ディスカッション・サービスおよび検索サービスは、それぞれOracle WebCenter DiscussionsおよびOracle SESに依存します。Oracle Fusion Middleware 11.1.1.2.0のインストール時、バックエンド・サーバーのホストまたはポート番号を変更した場合は、新しいサーバー構成を使用するように必須のWebCenterサービスを再構成する必要があります。特定のサービスについては、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterの管理者ガイドのサービス、ポートレット・プロデューサおよび外部アプリケーションの管理に関する説明を参照してください。

3.3.10 Oracle Web Services Managerの移行後の構成

Oracle Web Services Manager(WSM)を移行するには、次のタスクを実行します:


注意:

Oracle WSMを移行する前に、アイデンティティ・ストアとキー・ストアの構成など、セキュリティ環境のコンポーネントを移行する必要があります。詳細は、3.3.5項「Oracle Platform Security Servicesの移行後の構成」を参照してください。

3.3.10.1 メタデータ・サービス・リポジトリからのポリシー使用分析情報のパージ

今回のリリースでは、同じOracle Metadata Services(MDS)リポジトリを使用して、複数のドメインにわたりポリシーを管理できます。以前のリリースでは、MDSリポジトリは、単一のドメインでのみ使用できました。

Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.1.0)インストールを使用してポリシー使用を分析していた場合は、Oracle Fusion Middleware 11gリリース1(11.1.1.2.0)バージョンで正確な使用結果が確実に反映されるように、MDSリポジトリからポリシー使用分析情報をパージする必要があります。

MDSリポジトリからポリシー使用分析情報をパージするには、次のようにdeleteMetadata MDSコマンドを使用します。

deleteMetadata(application='wsm-pm',server='server_name',
                docs='/policyAttachments/**')

server_nameは、Oracle WSMポリシー・マネージャが実行しているサーバーの名前を指定します。

ポリシー使用分析情報をパージした後に、サーバーを再起動する必要があります。

MDSリポジトリの管理の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Web Servicesセキュリティおよび管理者ガイド』のメタデータ・サービス(MDS)・リポジトリに関する項を参照してください。

3.3.10.2 MDSリポジトリへのOracle WSMポリシーの移行

Oracle WSM 11gのリリース1(11.1.1)では、事前定義済およびカスタムのOracle WSMポリシーは、Oracle MDSリポジトリに格納されます。このパッチ・セットには、2つの新しい事前定義済ポリシーがあります。

  • oracle/wss_saml_or_username_token_over_ssl_service_policy

  • oracle/wss11_saml_or_username_token_with_message_protection_service_policy

Oracle WebLogicスクリプト・ツール(WLST)・コマンドを使用して、新しい事前定義済ポリシーでリポジトリをアップグレードできます。また、リポジトリからカスタム・ポリシーなどのすべてのOracle WSMポリシーを削除してから、インストールで提供される事前定義済ポリシーを使用して再移入することで、リポジトリをリフレッシュできます。さらに、リポジトリをアップグレードするときに、リポジトリ内のすべてのポリシーが再び検証されます。

詳細は『Oracle Fusion Middleware Web Servicesセキュリティおよび管理者ガイド』のMDSリポジトリにおけるOracle WSMポリシーのアップグレードに関する説明を参照してください。

3.3.10.3 カスタム・ポリシー・アクセッサ・プロパティの移行

ポリシー・アクセッサ・プロパティをカスタマイズしていた場合は、インストールを移行してから、ポリシー・マネージャ接続情報を再適用する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Web Servicesセキュリティおよび管理者ガイド』のポリシー・アクセッサ、キャッシュおよびインターセプタのプロパティの管理に関する説明を参照してください。

3.4 インストール・プロセス

表3-3に、移行プロセス時に実行する必要がある11.1.1.2.0のインストール・プロセスを示します。

表3-3 インストール・プロセス

シナリオ 説明および手順

新しいMiddlewareホームへの製品のインストール

新しいMiddlewareホームに11.1.1.2.0製品をインストールする前に、リポジトリが更新され、11.1.1.1.0スキーマが11.1.1.2.0スキーマに移行されていることを確認します。

製品をインストールするには、次の手順を実行します:

  1. Oracle WebLogic Serverをインストールします。この手順は、Web層には必要ありません。

  2. 製品固有のインストーラを実行して、新しい製品をインストールします。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』と、Oracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリにある、インストールおよび構成する製品のインストレーション・ガイドを参照してください。

クラスタ環境の2台目のマシンでの新しいMiddlewareホームへの製品のインストール

新しいMiddlewareホームに11.1.1.2.0製品をインストールする前に、リポジトリが更新され、11.1.1.1.0スキーマが11.1.1.2.0スキーマに移行されていることを確認します。

クラスタ環境で製品をインストールするには、次の手順を実行します:

  1. Oracle WebLogic Serverをインストールします。この手順は、Web層には必要ありません。

  2. 製品固有のインストーラを実行して、新しい製品をインストールします。2台目のマシンのMiddlewareホームが1台目のマシンと同じファイル・パスにあることを確認します。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』と、Oracle Fusion Middlewareドキュメント・ライブラリにある、インストールおよび構成する製品のインストレーション・ガイドを参照してください。


3.5 構成プロセス

表3-4に、移行プロセス時に実行する必要がある11.1.1.2.0の構成プロセスを示します。

表3-4 構成プロセス

シナリオ 説明および手順

新しいMiddlewareホームでのOracleインスタンスの構成

新しいMiddlewareホームでOracleインスタンスを構成する前に、リポジトリが更新されていること、11.1.1.1.0スキーマが11.1.1.2.0スキーマに移行されていること、すべての11.1.1.2.0製品がインストールされていること、WebLogicドメインが移行されていることを確認します。

Oracleインスタンスを構成するには、ant master-patch-oinstanceコマンドを実行します。

クラスタ環境における2台目のマシンの新しいMiddlewareホームでのOracleインスタンスの構成

新しいMiddlewareホームでOracleインスタンスを構成する前に、リポジトリが更新されていること、11.1.1.1.0スキーマが11.1.1.2.0スキーマに移行されていること、すべての11.1.1.2.0製品がクラスタ環境(2台目のマシン)にインストールされていること、WebLogicドメインが移行されていることを確認します。

Oracleインスタンスを構成するには、ant master-patch-oinstanceコマンドを実行します。

新しいWebLogicドメインでの製品の構成

新しいMiddlewareドメインで11.1.1.2.0製品を構成する前に、リポジトリが更新されていること、11.1.1.1.0スキーマが11.1.1.2.0スキーマに移行されていること、11.1.1.2.0製品が新しいMiddlewareホームにインストールされていることを確認します。

新しいWebLogicドメインで製品を構成するには、次の手順を実行します:

  1. 新しいMiddlewareホームから、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを起動します。

  2. 以前の11.1.1.1.0ドメインのコンポーネントと一致する製品テンプレートを選択します。

  3. 新しいドメインとして、以前の11.1.1.1.0ドメインと同じドメイン名を選択します。

  4. 以前の11.1.1.1.0トポロジと一致するように、サーバー、マシンまたはクラスタを構成します。

  5. ドメインを作成します。

  6. オプション: ノード・マネージャを起動します。

クラスタ環境における2台目のマシンの新しいWebLogicドメインでの製品の構成

新しいMiddlewareドメインで11.1.1.2.0製品を構成する前に、リポジトリが更新されていること、11.1.1.1.0スキーマが11.1.1.2.0スキーマに移行されていること、11.1.1.2.0製品がクラスタ環境の2台目のマシンの新しいMiddlewareホームにインストールされていることを確認します。

新しいWebLogicドメインで製品を構成するには、次の手順を実行します:

  1. 新しいMiddlewareホームから、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを起動します。

  2. 以前の11.1.1.1.0ドメインのコンポーネントと一致する製品テンプレートを選択します。

  3. 新しいドメインとして、以前の11.1.1.1.0ドメインと同じドメイン名を選択します。

  4. 以前の11.1.1.1.0トポロジと一致するように、サーバー、マシンまたはクラスタを構成します。

  5. ドメインを作成します。

  6. オプション: ノード・マネージャを起動します。

  7. 1台目のマシンの新しいドメインで、packコマンドを実行します。

  8. 2台目のマシンで、unpackコマンドを実行します。


3.6 patchMaster.propertiesファイル内のプロパティ

表3-5に、patchMaster.propertiesファイルで設定できるプロパティを示します。すべてのプロパティは必須ではありません。特定のコンポーネントに必要なプロパティのリストは、表3-6を参照してください。


注意:

Windowsの場合、プロパティ・パスを指定するためのデリミタとして/を使用する必要があります。例:
c:/my/path/file

表3-5 パッチ・マスター・プロパティ

プロパティ 説明

patchMaster.Componentlist

11.1.1.1.0から11.1.1.2.0へのパッチを適用するFusion Middlewareコンポーネントをリストします。

例:

patchMaster.Componentlist=Audit,BAM,DIP,Discoverer,Forms,JPS

patchMaster.Schemaurl

パッチが適用される単一のリポジトリへの接続文字列を指定します。

例:

patchMaster.Schemaurl=jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:orcl

patchMaster.Schemauser

patchMaster.Schemaurlで指定されたリポジトリのシステム・ユーザーを指定します。

例:

patchMaster.Schemauser=SYS AS SYSDBA

patchMaster.Schemaprefix

リポジトリ・スキーマ・メタデータ・ネームスペースを指定します。

例:

patchMaster.Schemaprefix=DEV

Oracle Portalユーザーの場合、Oracle Portal 10gをOracle Portal 11g R1(11.1.1.1.0)に更新したのであれば、スキーマ接頭辞をAPPSERVERとして指定する必要があります。

Oracle Internet Directoryの場合、スキーマ接頭辞をODSとして指定する必要があります。

patchMaster.Mwhomenew

11.1.1.2.0ホームがインストールされているパスを指定します。

例:

patchMaster.Mwhomenew=/scratch/newhome

patchMaster.Mwhomeold

11.1.1.1.0ホームがインストールされているパスを指定します。

例:

patchMaster.Mwhomeold=/scratch/oldhome

patchMaster.Domainhomenew

Oracle WebLogic Serverドメイン11.1.1.2.0ホームを指定します。

例:

patchMaster.Domainhomenew=/scratch/newhome/user_projects/domains/newDomain

patchMaster.Domainapplicationshomenew

Oracle WebLogic Serverドメイン・アプリケーション(11.1.1.2.0ホーム)を指定します。

例:

patchMaster.Domainapplicationshomenew=/scratch/newhome/user_projects/applications/newDomain

patchMaster.Domainhomeold

Oracle WebLogic Serverドメイン11.1.1.1.0ホームを指定します。

例:

patchMaster.Domainhomeold=/scratch/oldhome/user_projects/domains/oldDomain

patchMaster.Domainusername

Oracle WebLogic Serverドメイン・ユーザー名を指定します。

例:

patchMaster.Domainusername=currentuser

patchMaster.Syspassword

Oracle Weblogicドメインのパスワードを指定します。デフォルトで、このプロパティは使用できません。このプロパティを追加して設定することができます。プロパティが存在しない場合は、パッチ・アシスタントによってパスワードの入力が求められます。

例:

patchMaster.Syspassword=welcome1

patchMaster.Oracleinstancenewlist

11.1.1.2.0 Oracleインスタンスへのパスをリストします。

例:

patchMaster.Oracleinstancenewlist=/scratch/newinst1,/scratch/newinst2

patchMaster.Oracleinstanceoldlist

11.1.1.1.0へのパス、11.1.1.2.0に対応するOracleインスタンス、Oracleインスタンス・パスをリストします。

例:

patchMaster.Oracleinstanceoldlist=/scratch/oldinst1,/scratch/oldinst2

patchMaster.Oraclehomenew

11.1.1.2.0 Oracleホームのパスを指定します。

例:

patchMaster.Oraclehomenew=/scratch/myOhomenew

patchMaster.Oraclehomeold

11.1.1.1.0 Oracleホームのパスを指定します。

例:

patchMaster.Oraclehomeold=/scratch/myOhome

注意: 一度にパッチを適用できるのは1つのOracleホームのみです。プロパティ・ファイルのこのエントリに対して複数のOracleホームを指定しないでください。

patchMaster.Logdir

ログ・ファイルが保存されるデフォルトのディレクトリです。

例:

patchMaster.Logdir=${patchMaster.Dir}

patchMaster.Loglevel

ログ・ファイルに記録されるロギング・レベルを指定します。デフォルトのログ・レベルはinfoです。他のオプションはerrorwarningverboseおよびdebugです。

例:

patchMaster.Loglevel=info

patchMaster.Domainadminhost

これは、操作に応じて、11.1.1.1.0または11.1.1.2.0のいずれかの管理サーバー・ホストです。ドメインおよびインスタンス登録を開始または停止するために使用されます。

例:

patchMaster.Domainadminhost=localhost

patchMaster.Domainadminport

これは、操作に応じて、11.1.1.1.0または11.1.1.2.0のいずれかの管理サーバー・ポートです。ドメインおよびインスタンス登録を開始または停止するために使用されます。

例:

patchMaster.Domainadminport=7001


注意:

patchMaster.propertiesファイルのサンプルについては、付録A「パッチ・マスター・プロパティ・ファイルの例」を参照してください。

patchMaster.propertiesファイルで必須の製品固有のプロパティ

表3-6に、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントで必要なpatchMaster.propertiesファイル内のプロパティを示します。


注意:

パッチ・アシスタントでは、操作のみに基づいてプロパティが検証されます。個々の製品レベルでプロパティが検証されることはありません。

表3-6 patchMaster.propertiesファイルで必須のプロパティ

製品 必須プロパティ

Oracle Fusion Middleware監査フレームワーク

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Schemaurl

  • patchMaster.Schemauser

  • patchMaster.Schemaprefix

Oracle Business Intelligence Discoverer

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Oracleinstancenewlist

  • patchMaster.Oracleinstanceoldlist

  • patchMaster.Oraclehomenew

  • patchMaster.Oraclehomeold

  • patchMaster.Logdir

  • patchMaster.Loglevel

  • patchMaster.Statusfile

  • patchMaster.Failonerror

Oracle Directory Integration Platform

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainusername

  • patchMaster.Oraclehomenew

  • patchMaster.Oraclehomeold

  • patchMaster.Domainadminhost

  • patchMaster.Domainadminport

Oracle Internet Directory

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Schemaurl

  • patchMaster.Schemauser

  • patchMaster.Schemaprefix

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainusername

  • patchMaster.Oracleinstancenewlist

  • patchMaster.Oracleinstanceoldlist

  • patchMaster.Oraclehomenew

  • patchMaster.Oraclehomeold

  • patchMaster.Logdir

  • patchMaster.Loglevel

  • patchMaster.Failonerror

Oracle Virtual Directory

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainusername

  • patchMaster.Oracleinstancenewlist

  • patchMaster.Oracleinstanceoldlist

  • patchMaster.Oraclehomenew

  • patchMaster.Oraclehomeold

  • patchMaster.Logdir

  • patchMaster.Loglevel

  • patchMaster.Failonerror

Oracle Java Required Files

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

Oracle Metadata Services

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Schemaurl

  • patchMaster.Schemauser

  • patchMaster.Schemaprefix

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Oraclehomenew

Oracle Platform Security Services

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainapplicationshomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainusername

  • patchMaster.Oracleinstancenewlist

  • patchMaster.Oracleinstanceoldlist

  • patchMaster.Oraclehomenew

  • patchMaster.Oraclehomeold

  • patchMaster.Domainadminhost

  • patchMaster.Domainadminport

Oracle Portal

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Schemaurl

  • patchMaster.Schemauser

  • patchMaster.Schemaprefix

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainusername

  • patchMaster.Oracleinstancenewlist

  • patchMaster.Oracleinstanceoldlist

  • patchMaster.Oraclehomenew

  • patchMaster.Oraclehomeold

  • patchMaster.Logdir

  • patchMaster.Loglevel

  • patchMaster.Statusfile

  • patchMaster.Failonerror

Oracle Reports

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainusername

  • patchMaster.Oracleinstancenewlist

  • patchMaster.Oracleinstanceoldlist

  • patchMaster.Oraclehomeold

  • patchMaster.Logdir

  • patchMaster.Loglevel

  • patchMaster.Failonerror

Oracle User Messaging Service

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Schemaurl

  • patchMaster.Schemauser

  • patchMaster.Schemaprefix

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainusername

  • patchMaster.Oraclehomenew

  • patchMaster.Oraclehomeold

  • patchMaster.Logdir

  • patchMaster.Loglevel

  • patchMaster.Statusfile

  • patchMaster.Failonerror

Oracle Web Cache

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Mwhomenew

  • patchMaster.Mwhomeold

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainusername

  • patchMaster.Oracleinstancenewlist

  • patchMaster.Oracleinstanceoldlist

  • patchMaster.Oraclehomenew

  • patchMaster.Oraclehomeold

Oracle WebCenter

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Schemaurl

  • patchMaster.Schemauser

  • patchMaster.Schemaprefix

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Domainapplicationshomenew

Oracle Web Services Manager

  • patchMaster.Componentlist

  • patchMaster.Domainhomenew

  • patchMaster.Domainhomeold

  • patchMaster.Logdir

  • patchMaster.Loglevel

  • patchMaster.Statusfile

  • patchMaster.Failonerror


3.6.1 patchMaster.propertiesファイル内のプロパティ・セットのオーバーライド

Antコマンドライン・ユーティリティを使用すると、patchMaster.propertiesファイル内のプロパティ・セットをオーバーライドできます。コマンドラインで、必要なプロパティを次のように指定する必要があります。

ant -D<property>=<value>

たとえば、パッチを適用するコンポーネントを選択するには、コマンドラインで次のコマンドを入力します。

ant -DpatchMaster.Componentlist=SOA,UMS,WebCenter
master-patch-schema

前述の例で、master-patch-schemaは、新しい値を使用するコマンドであることに注意してください。

コマンドラインまたはpatchMaster.propertiesファイルで指定できるプロパティの詳細は、表3-5「パッチ・マスター・プロパティ」を参照してください。


注意:

コマンドライン・ユーティリティを使用して、システム・ユーザーを指定するpatchMaster.Schemauserプロパティをオーバーライドする場合は、二重引用符を必ず使用します。次に例を示します。
ant -DpatchMaster.Schemauser="SYS AS SYSDBA"

patchMaster.propertiesファイルを直接編集する場合、二重引用符は入力しないでください。


3.7 パッチ・アシスタントでサポートされるOracle Fusion Middlewareコンポーネント

表3-7に、パッチ・アシスタントでサポートされるOracle Fusion Middlewareコンポーネントを示します。

表3-7 パッチ・アシスタントでサポートされるOracle Fusion Middlewareコンポーネント

コンポーネント名 リリース

Oracle Fusion Middleware監査フレームワーク

11.1.1.2.0

Oracle BPEL Process Manager

11.1.1.2.0

Oracle Business Rules

11.1.1.2.0

Oracle Business-to-Business Integration

11.1.1.2.0

Oracle Business Activity Monitoring

11.1.1.2.0

Oracle Business Intelligence Discoverer

11.1.1.2.0

Oracle Internet Directory

11.1.1.2.0

Oracle Directory Integration Platform

11.1.1.2.0

Oracle Identity Federation

11.1.1.2.0

Oracle Virtual Directory

11.1.1.2.0

Oracle Directory Services Manager

11.1.1.2.0

Oracle Forms

11.1.1.2.0

Oracle Platform Security Services

11.1.1.2.0

Oracle Java Required Files

11.1.1.2.0

Oracle Metadata Services

11.1.1.2.0

Oracle Access Manager

11.1.1.2.0

Oracle TopLink

11.1.1.2.0

Oracle Dynamic Monitoring System (DMS)

11.1.1.2.0

Oracle Java Object Cache

11.1.1.2.0

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control

11.1.1.2.0

Oracle HTTP Server

11.1.1.2.0

Oracle Reports

11.1.1.2.0

Oracle Portal

11.1.1.2.0

Oracle Portlet Producers

11.1.1.2.0

Oracle User Messaging Service

11.1.1.2.0

Oracle Web Cache

11.1.1.2.0

Oracle WebCenter Spaces

11.1.1.2.0

Oracle WebCenterディスカッション

11.1.1.2.0

Oracle WebCenterポートレット

11.1.1.2.0

Oracle WebCenter Wikiおよびブログ

11.1.1.2.0

Oracle Content Server

10.1.3.5.1

Oracle WebLogic Server

10.3.1.0

Oracle Wallet Manager

11.1.1.2.0

Oracle Web Services Manager

11.1.1.2.0