Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド リリース10.1.3.4 B51053-02 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
Oracle Business Intelligence Publisherは、レポートを作成し公開するためのアプリケーションです。このアプリケーションでは、複数のデータソースからデータを抽出し、テンプレートを作成してレポート内でデータをレイアウトし、多数の出力形式でレポートを公開することができます。BI Publisherを使用すると、レポートをスケジュールして、ビジネスに必要な配信チャネルにレポートを配信することもできます。
このマニュアルは、レポート使用者とレポート設計者を対象としています。
レポート使用者は、次の作業を実行できます。
BI Publisherレポート・リポジトリからレポートを実行したり表示する作業
管理者が設定したチャネル経由で配信されるレポートを選択間隔で実行するようにスケジュールする作業
BI Publisherのアナライザ機能を使用してレポート・データの非定型分析を作成する作業
BI PublisherのAnalyzer for Microsoft Excelを使用して、レポートをMicrosoft Excelで開いて操作する作業
レポート使用者が作業を実行する方法の詳細は、次の各トピックで説明します。
作業環境をOracle Enterprise Performance Management(EPM)Workspaceと統合できます。その場合、BI Publisherタスクの実行方法が異なります。詳細は、「Oracle Enterprise Performance Management WorkspaceにおけるOracle BI Publisherの使用」を参照してください。
作業環境をOracle Smart Space, Fusion Editionと統合できます。その場合、このツールを使用してBI Publisherタスクを実行する方法は異なります。詳細は、「Oracle Smart Space, Fusion EditionにおけるOracle BI Publisherの使用」を参照してください。
レポートは、データ・モデル、レイアウトおよび一連のプロパティで構成されます。レポート設計者は、次の作業ができます。
BI Publisherのレポート・エディタを使用して、パラメータや値リストを含むレポート・データ・モデルを作成する作業
レポートのレイアウト・テンプレートを設計する作業: レイアウトは、出力要件により、Microsoft Word、Adobe Acrobat、Microsoft Excel、Adobe Flexbuilderなど、様々なツールを使用して作成できます。
レポートのランタイム構成プロパティを設定する作業
バーストされるレポート用にバースト制御ファイルを定義する作業
レポートの翻訳を有効化する作業
BI Publisherでは、XMLデータに依存してレポートの書式設定と公開を行います。BI Publisherでは、レポート用にこのデータを取得するための方法が複数サポートされています。
SQL問合せ
管理者が設定したトランザクション・データベースに対してSQL問合せを送信します。BI Publisherには、SQL問合せをGUIで作成できるクエリー・ビルダーも用意されています。
HTTP(XML入力)
XMLを返すWebからRSSフィードを使用します。
Webサービス
WebサービスのWSDLをBI Publisherに渡してからパラメータをBI Publisherで定義することで、Webサービスを使用してレポート用のデータを返します。
データ・テンプレート
BI Publisherのデータ・エンジンでは、データベースに対してあらゆる種類のXMLデータ構造をスケーラブルで効率的な方法で迅速に生成します。データ・テンプレートという手段により、BI Publisherのデータ・エンジンにデータのリクエストを送信します。
Oracle BI Answers
BI PublisherインストールをOracle Business Intelligence Presentation Servicesと統合した場合、Oracle BI Answersリクエストのデータを使用して、レポートを作成できます。この統合の詳細は、『Oracle Business Intelligence Publisher管理者および開発者ガイド』で「Oracle BI Presentation Servicesとの統合の設定」を参照してください。
Oracle BI Discoverer
BI PublisherインストールをOracle Discovererと統合した場合、Oracle Discovererワークシートのデータを使用して、レポートを作成できます。この統合の詳細は、『Oracle Business Intelligence Publisher管理者および開発者ガイド』で「Oracle BI Discovererとの統合の設定」を参照してください。
ファイル
管理者が設定したディレクトリに格納されている既存のXMLデータ・ファイルを使用します。
マルチディメンション問合せ
管理者が設定したOLAPデータベースに対してマルチディメンション(MDX)問合せを作成します。
BI Publisherには、レポート用のテンプレートを設計するための各種オプションが用意されています。次のいずれかの形式のテンプレートを選択できます。出力タイプが制限されている形式があることに注意してください。
リッチ・テキスト・フォーマット(RTF)
BI Publisherには、Microsoft Word用のプラグイン・ユーティリティが用意されています。これによってテンプレートの設計が自動化されます。また、BI Publisherに接続してデータにアクセスし、Wordセッションから直接テンプレートをアップロードすることができます。RTFテンプレートでは、PDF、HTML、RTF、Excel、PowerPoint、MHTMLなど、ほとんどの出力タイプがサポートされています。
Portable Document Format(PDF)
PDFテンプレートは主に、事前定義済のフォームをレポート用のテンプレートとして利用するために使用します。たとえば、行政機関のWebサイトから用紙をダウンロードしてから、その用紙をレポート・テンプレートとしてBI Publisherにロードできます。また、Adobe Acrobat Professionalを使用して、独自のPDFテンプレートを設計することもできます。BI Publisherのマッピング・ツールを使用すると、データソースのフィールドをPDFテンプレートのフォーム・フィールドにマッピングできます。PDFテンプレートでは、PDF出力のみがサポートされています。
Microsoft Excel(XLS)
BI PublisherのAnalyzer for Microsoft Excelを使用すると、レポート・データをExcelスプレッドシートにダウンロードできます。Excelでデータのレイアウトを作成してから、そのスプレッドシートをBI Publisherにアップロードしなおして、テンプレートとして使用できます。
XSLスタイルシート
テンプレートをXSLフォーマット言語で定義できます。テンプレートがFO、HTML、XML、テキスト変換のいずれであるかを指定します。
eText
これは、Electronic Data Interchange(EDI)トランザクションやElectronic Funds Transfer(EFT)トランザクションのテキスト出力を作成するために特化して使用するRTFテンプレートです。
Flash
BI PublisherではFlashテンプレートがサポートされており、Adobe Flexテンプレートを開発してBI Publisherのレポートに適用し、対話型のFlash出力ドキュメントを生成することができます。
BI Publisherには様々なユーザー制御型設定が用意されており、これらは簡単にアクセスできる「ランタイム構成」ページで指定します。これには、個々のPDFレポートのセキュリティ設定、HTML出力表示設定およびその他の出力固有の設定が含まれます。詳細は、「ランタイム・プロパティの設定」を参照してください。
BI Publisherのバースティング機能を使用すると、1つのバッチ・レポートを個々のレポートに分割して複数の配信先に配信できます。レポートの分割セグメントごとに別々のテンプレート、出力形式、配信方法およびロケールを適用できます。次のような実装例があります。
顧客固有のレイアウトおよび配信設定に基づいた請求書の生成および配信
全コスト・センターのマスター・レポートを生成し、個別のコスト・センター・レポートを該当する管理者にバーストする会計報告処理
1回のデータ抽出を基に電子メールで配信される全従業員の給与明細の生成
詳細は、「バーストの有効化」を参照してください。
BI Publisherには、RTFテンプレートからXLIFFファイルを作成する機能があります。XLIFFは、XML Localization Interchange File Formatの略で、ローカライゼーション・プロバイダが使用する標準書式です。BI PublisherのXLIFF生成ツールを使用すると、RTFテンプレートの標準翻訳ファイルを生成し、このファイルを翻訳(または翻訳プロバイダに送信)できます。ファイルが翻訳されると、該当するロケール設定下のレポート定義にファイルをアップロードできます。これによって、レポート実行時に、ユーザーが選択した対応ロケールの翻訳済レポートが自動的に実行されます。詳細は、「レポートの翻訳」を参照してください。
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