Oracle Business Intelligence Publisher管理者および開発者ガイド

概要

Oracle Business Intelligence Publisher（BI Publisher）は、複雑な分散環境で使用できる最も効率的でスケーラブルなレポート・ソリューションを提供します。これにより、従業員、顧客および仕入先に対してセキュアで適切な形式の情報を生成および配信する一元管理アーキテクチャが実現します。Oracle BI Publisherを使用すれば、ビジネス文書の開発、カスタマイズおよび保守にかかる高額なコストを削減しながら、レポート管理の効率性を向上させることができます。

BI Publisherの管理には、次のシステム・コンポーネントの設定および保守が必要です。

BI Publisherセキュリティ
データソース接続
他のOracle製品との統合
レポート配信オプション
ランタイム構成の設定
BI Publisherスケジューラの構成
システム・メンテナンス・オプション

セキュリティ・モデルのオプションについて

BI Publisherでは、次のセキュリティ・オプションが用意されています。

BI Publisherセキュリティ

BI Publisherのユーザーとロールの手法を使用して、レポートおよびデータソースへのアクセスを制御します。
LDAPサーバーとの統合

LDAPサーバーでBI Publisherロールを設定してから、BI Publisherで統合するように構成します。
Oracle E-Business Suite

DBCファイルをアップロードして、Oracle E-Business Suiteユーザーが認識されるようにします。
Oracle BI Server

BI Server Administration ToolでBI Publisherロールを設定してから、BI Publisherで統合するように構成します。
Oracle Database

Oracle DatabaseでBI Publisherロールを設定してから、BI Publisherで統合するように構成します。
Oracle Hyperion Common Shared Services

Oracle Enterprise Performance Management Workspaceの内部でBI Publisherを実行する場合は、このセキュリティ・モデルを使用する必要があります。

サポートされるセキュリティ・モデルの詳細は、「セキュリティ・モデルの定義」を参照してください。

他のOracle製品との統合について

Oracle BI Publisherは、次のOracle製品と統合できます。

Oracle BI Presentation Services

この統合により、Oracle BI Answersリクエストをレポートのデータソースとして使用できるようになります。
Oracle BI Discoverer

この統合により、Oracle BI Discovererワークシートをレポートのデータソースとして使用できるようになります。
Hyperion WorkspaceおよびShared Services

この統合により、Oracle Enterprise Performance Management Workspace内からBI Publisherにアクセスできるようになります。
Oracle Smart Spaceクライアント

この統合により、Oracle Smart Spaceのダウンロード・ページへのリンクを設定できます。このリンクを使用することで、すべてのBI Publisherユーザーは、それぞれのBI PublisherセッションからOracle Smart Spaceの「クライアントのダウンロード」ページへ簡単にアクセスできるようになります。

サポートされる統合の詳細は、「統合の設定」を参照してください。

データソース接続について

BI PublisherレポートはXMLデータに依存します。BI Publisherでは、XMLデータを構成する様々なデータソースがサポートされています。XMLデータは、次のソースから取得されます。

データベース接続

BI Publisherでは、JDBC直接接続とJNDIプールを介した接続がサポートされます。
HTTP XML入力
Webサービス
OLAPキューブ
アクセス可能な場所に格納されている既存のXMLファイル

システムがOracle Business IntelligenceおよびOracle Discovererと統合されている場合は、次のデータソースも使用できます。

Oracle BI Answersリクエスト
Oracle BI Discovererワークシート

データソース接続の設定の詳細は、「データソースの設定」を参照してください。

レポート配信オプションについて

BI Publisherの配信マネージャを使用すると、次の配信チャンネルをサポートする接続を設定できます。

印刷
FAX
電子メール
HTTP通知
FTP
WebDAV

配信オプションの設定の詳細は、「配信オプションの設定」を参照してください。

ランタイム構成プロパティの設定について

「ランタイム構成」ページを使用して、システムの構成設定を有効にします。このプロパティで設定できる内容は次のとおりです。

様々な出力タイプの処理の制御
バースト・オプションの定義
デジタル署名の有効化
スケーラビリティおよびパフォーマンスのチューニング
フォント・マッピングの定義

構成プロパティおよびフォント・マッピングの設定の詳細は、「ランタイム・プロパティの設定」を参照してください。

システム・メンテナンス・オプションについて

BI Publisherの管理には、一連のシステム・メンテナンスの設定とタスクも含まれます。それらの内容は次のとおりです。

レポート・リポジトリの定義
BI Publisherサーバーの一般的なプロパティの設定（キャッシュやデバッグ・レベルなど）
スケジューラ・スキーマのデータベース構成
サーバー・メタデータのリフレッシュ

これらのタスクおよび設定の詳細は、「システム・メンテナンス・オプションの設定」を参照してください。

BI Publisherを初めて設定する場合のタスク・フロー

BI Publisherを初めて設定する場合は、次のようなタスク・フローで設定することをお薦めします。

ローカル・スーパーユーザーの定義

現在のセキュリティ設定に問題が発生したときにすべての管理機能にアクセスできるように、スーパーユーザーを設定します。詳細は、「ローカル・スーパーユーザーの定義」を参照してください。
セキュリティ・モデルの決定
選択したセキュリティ・モデルの設定およびテスト
データソースの設定およびテスト
統合サービスの設定およびテスト
スケジューラの設定およびテスト
配信オプションの設定およびテスト

Oracle BI Publisherの管理の概要