この章では、Oracle BI PublisherでのPostScriptプリンタのサポートについて説明します。
PDFはビジネス・レポートで一般的に使用される出力フォーマットで、Adobe Readerなどのビューア・ソフトウェアから印刷できます。ただし、一部のレポートではレポート・サーバーから直接印刷する必要があります。たとえば、給与明細や請求書は通常、スケジュール済バッチ・ジョブとして印刷されます。PostScript Level 3準拠のラスター画像処理に対応した新型プリンタには、PDFドキュメントをネイティブにサポートできるものもありますが、PDFドキュメントを直接印刷できないPostScript Level 2のみをサポートするプリンタも数多くあります。
このリリースでは、PostScript Levelプリンタのネイティブ・サポートが導入されました。従来は、BI PublisherサーバーからPostScriptプリンタへの印刷出力を有効にするには、変換を実行するサードパーティ・ユーティリティを起動するようにフィルタを構成する必要がありました。このリリースのBI Publisherには、PDFからPostScript 2.0への変換を実行するユーティリティが用意されています。ご使用のプリンタでPostScript 2.0がサポートされている場合は、サードパーティ・ユーティリティを使用しなくても、BI Publisherサーバーから直接印刷できます。
変換ユーティリティは、プリント・サーバーの定義ページにある「フィルタ」リストのオプションとして用意されています。
Oracle BI Publisherに管理者としてログインします。
「管理」タブで「配信」ヘッダーの下にある「プリンタ」を選択します。
既存のプリント・サーバーを選択します。新しいサーバーを追加する場合は、「サーバーの追加」を選択します。
「一般」プロパティの「フィルタ」フィールドのリストから「PDFをPostScriptへ」を選択します。次のスクリーンショットは、プリント・サーバー定義の「フィルタ」フィールドのリストを示しています。
プリント・サーバー定義ページのその他のフィールドを設定する方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイド』を参照してください。
プリント・サーバー用の他の必須フィールドをすべて設定すると、BI Publisherサーバーからシステム上のPostScript Level 2対応プリンタに直接、印刷出力するようにレポートをスケジュールできます。
このリリースにおいて、PDFからPostScriptへの変換ユーティリティには次の制限事項があります。
バージョン1.4以前のPDFのみがサポートされています。これは現時点で、Oracle BI PublisherのPDF出力としてサポートされているバージョンでもあります。
大量の漢字文字セットのある言語(中国語、日本語、韓国語など)のサポートに主に使用されるCIDフォントは、PDFに埋め込まれている場合にのみサポートされます。
透明のレンダリングとハーフトーンのレンダリングはサポートされていません。
DeviceNカラー空間はサポートされていません。
影付きパターンは完全にサポートされていません。
縦書きはサポートされていません。