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Oracle Enterprise Manager Application Configuration Consoleスタート・ガイド
リリース5.3.2
B56955-01
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3 準備のための作業

アセットの作業を開始する前に、下準備をする必要があります。これは、Application Configuration Consoleおよび関連ソフトウェアのインストールとセットアップのことではありません。第1章で説明したとおり、これらの作業はすでに終了しているはずです。

下準備とは、アセットを、それが表すリソースの形状に形成することを意味します。特に、外部リソースの次の点をApplication Configuration Consoleの概念にマッピングする必要があります。

外部リソース Application Configuration Consoleの概念
どこにあるか。 ホスト/エンドポイント
だれがアクセスできるか。 認証パック
何で構成されているか。 リソース仕様

ホスト、認証パックおよびリソース仕様が連携して動作することで、Application Configuration Consoleによる、管理対象サーバーおよびデバイスに対する構成データの読取りおよび書込みが可能になります。個々の管理対象サーバーまたはデバイスはApplication Configuration Consoleのアセットとして表されます。アセットを作成するにはホスト、認証パックおよびリソース仕様が存在している必要があります。


注意:

この章のタスクは、Application Configuration Consoleのクライアントにすでにログインしていることを前提としています。

3.1 ホストおよびエンドポイントの作成

最初に行う作業はホストとエンドポイント、つまり外部リソースが置かれるマシンと、そのマシンへのアクセスに使用する接続プロトコルを追加することです。

  1. ナビゲータ・ビューで、「システム」「コネクタ」を開きます。

  2. 「ホスト」を右クリックして、ポップアップ・メニューから「ホストの追加」を選択します。

  3. 「ホストの追加」ダイアログで、マシンのアドレス指定可能なホスト名またはIPアドレスを入力します。

  4. 「追加」をクリックして、ホストのエンドポイントを次のように定義します。

    1. ドロップダウン・メニューから「SSH」を選択してタイプを定義します。

    2. これによって名前およびポートのフィールドに、デフォルト値の「SSH」および「22」がぞれぞれ入力されます。この値は、なんらかの理由がないかぎり、変更しません。

    3. 「OK」をクリックして、エンドポイントの定義を完了します。

    「ホストの追加」ダイアログに戻ると、エンドポイントがリストに表示されます。

  5. 必要に応じてホストの説明を入力し、「OK」をクリックしてホストの作成を完了します。

3.1.1 ホスト/エンドポイントに関するその他の注意事項

ホストおよびエンドポイントについて次の点に注意してください。

  • ホストは1回のみ追加されます。すべてのユーザーがホストを参照可能で、適切な資格証明でホストに接続します。所有者のみがプロパティを変更できます。

  • 1つのホストに複数のエンドポイントを保有できます。

  • エンドポイントには、接続タイムアウトや自動検出設定などに関する詳細設定があります。

3.2 認証パックの作成

次に、追加したホストへの接続に必要な資格証明が含まれる、認証パックが必要になります。

  1. ナビゲータ・ビューで、「システム」「コネクタ」を開きます。

  2. 「認証パック」を右クリックして、ポップアップ・メニューから「認証パックの追加」を選択します。

  3. 認証パックの追加のダイアログで、認証パックの記述名を入力します。

  4. 選択されたタイプが「ユーザー名とパスワード」であることを確認します。

  5. ユーザー名とパスワードを該当するテキスト・ボックスに入力します。

  6. 「検証」の部分でチェック・ボックスを選択して、前に作成したホスト/エンドポイントをドロップダウン・リストから選択します。これは必須ではありませんが、ユーザーが指定した資格証明でホストに接続できることを確認する機会を提供するためのものです。いずれにせよ、検証テストが失敗した場合も、認証パックをここで作成し、後で資格証明をホストに設定することができます。

  7. 「OK」をクリックして、認証パックの作成を完了します。

3.2.1 認証パックに関するその他の注意事項

認証パックについて次の点に注意してください。

  • 認証パックは他のユーザーと共有できます(パスワードは常に非表示です)。

  • 認証パックはユーザー名/パスワードの組合せには限定されていません。認証パックはSSH証明書およびパスフレーズ、もしくは同様の資格証明として指定することもできます。

  • sudo、suおよびpbrunなどのアクセス制御システムとともに使用するための、セキュア・プロビジョニング形態の認証パックがあります。

  • ユーザーが外部リソースとやり取りする(プロビジョニング、更新、同期化など)には、認証パックでの特別な権限が必要です。

3.3 リソース仕様の作成

ここでは、Application Configuration Consoleにロードされるアセットのコンテンツを形成するためのリソース仕様を作成します。この時点での前提は、Application Configuration Consoleにアセットとしてロードする対象の外部リソース、たとえばアプリケーション・サーバーなどをすでに特定していることです。一連の構成ファイルが、アセットを形成するターゲットのホスト上に存在しています。

  1. ナビゲータ・ビューで、「システム」を開きます。

  2. 「リソース仕様」を右クリックして、ポップアップ・メニューから「ファイル・リソース仕様の追加」を選択します。

  3. ファイル・リソース仕様の追加のダイアログで、リソース仕様の記述名を入力します。

  4. ドロップダウン・リストから、作成した「ホスト/エンドポイント」を選択します。

  5. ドロップダウン・リストから、作成した「認証パック」を選択します。

  6. アセット構成が配置されるホスト・マシン上の開始点である、「ベース・ディレクトリ」を参照します。「参照」ボタンをクリックすると、ダイアログが開き、認証パックの資格証明に基づいて、アクセス権を持つホスト・マシン上のファイルシステムが公開されます。

  7. アセットを形成する構成ファイルを含めることで、リソース仕様のファイル・リソース定義の部分を完了します。これを実行するには、「ファイルの追加」ボタンをクリックしてダイアログを開き、ベース・ディレクトリのファイルを選択します。

    「マッピングを自動的に割当て」チェック・ボックスはすでに選択済です。つまり、ソフトウェアではファイル・タイプに基づいて自動的にApplication Configuration Consoleにファイルを保存および表示できるということが想定されています。これはほとんどの場合に当てはまります。

  8. 「OK」をクリックして、リソース仕様の作成を完了します。

3.3.1 リソース仕様に関するその他の注意事項

リソース仕様について次の点に注意してください。

  • リソース仕様は他のユーザーと共有できます。

  • リソース仕様を使用してアセットをロードする際、リソース・ロケータ情報(ホスト、認証パック、ベース・ディレクトリ)を変更できます。

  • 含める対象のファイルを手動で選択する場合の代替手段として、ワイルドカードおよび正規表現を使用できます。

  • Application Configuration Consoleでサポートされている幅広いパーサーのリストのいずれかへのファイル・マッピングをカスタマイズできます。

  • リソース仕様の要素としてディレクトリを含めることで、ディレクトリ内のファイル・リストの変更を監視できます。

  • メタデータをリソース仕様でロードされる各アセットの要素として定義できます。

  • リソース仕様を変更し、その仕様をすでにロードしたアセットに再適用できます。オプションで既存のメタデータを上書きできます。

  • ここで使用された例はファイル・リソース仕様を対象としています。コマンド実行の出力結果からアセットを作成する、コマンド・リソース仕様も存在します。