9 Oracle Application Server Port Tunnelの構成

この章では、OPMN opmn.xmlファイルのOracle Application Server Port Tunnel（OracleAS Port Tunnel）の構成について説明します。

この章の項目は次のとおりです。

9.1 OracleAS Port Tunnelプロセス・モジュールの構成

次のコードは、OracleAS Port Tunnelプロセス・モジュールのロードと識別を行います。プロセス・モジュールによるOracleAS Port Tunnelプロセスの管理は、module idによって識別されます。

<module path="ORACLE_HOME/opmn/lib/libopmniaspt.so">
   <module-id id="IASPT" />
</module>

9.2 OracleAS Port Tunnelの最小構成

次のコードは、OracleAS Port Tunnelの最小限の構成を示します。OracleAS Port Tunnelの他のすべての構成要素と属性にはデフォルト値が割り当てられます。

<ias-component id="IASPT">
   <process-type id="IASPT" module-id="IASPT">
      <process-set id="IASPT" numprocs="1"/>
   </process-type>
</ias-component>

9.3 OracleAS Port Tunnelの完全構成

次のコードは、OracleAS Port Tunnelの完全な構成を示します。これには、OracleAS Port Tunnelに使用できる構成要素と属性がすべて含まれています。

<module path="ORACLE_HOME/opmn/lib/libopmniaspt.so">
   <module-id id="IASPT" />
</module>
<ias-component id="IASPT" status="enabled" id-matching="false">
   <process-type id="IASPT" module-id="IASPT">
      <port id="ajp" range="6701-6703"/>
   <process-set id="IASPT" restart-on-death="true" id="ajp"/>
   </process-type>
</ias-component>

9.4 OracleAS Port Tunnelの属性の説明

この項では、OracleAS Port Tunnelに固有の属性について説明します。

OracleAS Port Tunnelの属性について、次の形式で記述します。

タイトル: 属性名とその設定値を示します。たとえば、id="IASPT"のように記述します。
必須: コンポーネントの定義において、この属性が必須かどうかを示します。
デフォルト値: この属性に割り当てられるデフォルトの値を示します。デフォルト値は、インストールされたバージョンのopmn.xmlファイルに表示されるか、属性が存在しない場合は内部的に割り当てられます。
有効値: 該当する場合、この属性に対する有効値を示します。たとえば、IASPTのように記述します。
パス: この属性をどの要素内で指定できるかを示します。たとえば、ias-componentのように記述します。

id="IASPT"

必須: ○
デフォルト値: なし
有効値: IASPT
パス: ias-component
パス: ias-component/process-type
パス: ias-component/process-set

id名は必須で、変更できません。id名は、targets.xmlファイルのエントリと一致している必要があります。

module-id="IASPT"

必須: ○
デフォルト値: なし
パス: ias-component/process-type

module-id名は、プロセス・タイプを定義し、この構成をプロセス・モジュールと関連付けます。

id="ajp"

必須: ×
デフォルト値: なし
有効値: ajp
パス: ias-component/process-type/port

id値は、OracleAS Port Tunnelサーバーによって使用されるajpポートを指定するため、portプロパティのrangeと一緒に使用してください。idが指定されている場合、iaspt.confファイルに構成されているport番号が上書きされます。

range="6701-6703"

必須: ×
デフォルト値: なし
有効値: 任意の1つのポートまたはポートの範囲
パス: ias-component/process-type/port

range値は、OracleAS Port Tunnelサーバーによって使用されるajpポートを指定するため、portプロパティのajpと一緒に使用してください。

numprocs="3"

必須: ○
デフォルト値: なし
有効値: 任意の数字
パス: ias-component/process-type/process-set

この属性は、起動するOracleAS Port Tunnelのサーバー・プロセスの数を指定します。この値が1の場合、portプロパティでajp範囲を設定してください。値が2以上の場合、ajp範囲は、各OracleAS Port Tunnelサーバー・プロセスに対して十分な数のポートを指定する必要があります。通常、プロセスごとに1つのポートを指定します。