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Oracle SOA Suite開発者ガイド
10g(10.1.3.1.0)
B31839-01
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6.7 Oracle Enterprise Service BusへのSOAPサービスの追加

サービスとは、アプリケーション間およびOracle Enterprise Service Bus環境の内外でデータを送受信する手段です。 接続性は、アダプタ・サービスおよびSimple Object Access Protocol(SOAP)呼出しサービスを介して提供されます。 たとえば、ESB SOAPサービスをアウトバウンド・アダプタとして使用して、データをPeopleSoftまたはSiebelアプリケーションに移動できます。

XMLメッセージ内に格納されているデータは、ルーティング・サービスを使用して、ソース・アプリケーションからターゲット・アプリケーションに配布されます。 ルーティング・サービスは、その名前が示すように、Oracle Enterprise Service Bus環境内の異なるポイント間でメッセージを送受信する方法を決定します。 ESBには、標準ベースのデータ・マッパーが含まれています。 データ・マッパーは、xslファイルを指定してデータをXMLスキーマ間で変換します。これによって、異なるスキーマを使用するアプリケーション間でのデータ交換が可能になります。

Oracle Enterprise Service BusでのSOAPサービスの管理方法については、『Oracle Enterprise Service Bus開発者ガイド』の「インバウンドおよびアウトバウンド・サービスの作成」を参照してください。

6.7.1 SOAPサービスの追加方法

ESB SOAPサービスを作成するには、SOAPサービス・タイプをコンポーネント・パレットから「設計」タブにドラッグ・アンド・ドロップします。 ドラッグ・アンド・ドロップすると、サービスの作成を支援するウィザードまたはダイアログが表示されます。

Oracle JDeveloper ESB Designerを使用してSOAPサービスを作成する手順は、次のとおりです。

  1. アプリケーション・ナビゲータで、SOAPサービスを作成するESBプロジェクトに移動し、「リソース」フォルダを開きます。 「project-name.esb」をダブルクリックします。project-nameは、SOAPサービスを追加するプロジェクトの名前です。

    プロジェクトの「設計」タブが表示されます。

  2. コンポーネント・パレットで下矢印をクリックし、「ESBサービス」を選択します(選択されていない場合)。

  3. 「SOAPサービス」「設計」タブにドラッグ・アンド・ドロップします。

    「SOAP呼出しサービスを作成します。」ダイアログが開きます。

  4. 「SOAP呼出しサービスを作成します。」ダイアログで、サービスの名前システム/グループおよび説明(オプション)を入力します。

    名前: サービスを作成するESBシステム内で一意の名前を入力します。空白は使用できません。

    システム/グループ: 懐中電灯アイコンをクリックして「ESBサービス・グループ・ブラウザ」ダイアログを開き、このサービスに対するシステム/グループを選択します。

    説明: このサービスの説明を入力します(オプション)。

  5. 「WSDLファイル」フィールドを設定するには、フィールドの右にある次のアイコンをクリックします。

    • 「WSDLファイルの参照」アイコン

      このアイコンをクリックしてダイアログを開くと、ローカル・ファイル・システムのWSDLファイルを検索および表示できます。

    • 「サービス・エクスプローラ」アイコン

      このアイコンをクリックして、サービス・エクスプローラを起動し、既存のサービスのWSDLファイルを検索および選択します。

      サービス・エクスプローラの使用方法については、第6.5.1項「デプロイ済サービスの参照方法」を参照してください。

  6. 「ポート・タイプ」フィールドで、下矢印をクリックし、サービスのポート・タイプを選択します。

  7. 終了後に「OK」をクリックします。

    新規SOAPサービスが「設計」タブに表示されます。

6.7.2 SOAPサービスの変更方法

SOAPサービスは、Oracle JDeveloper ESB DesignerでSOAPサービスのプロパティ・ページを開いて変更できます。

SOAPサービスを変更する手順は、次のとおりです。

  1. 「設計」タブで、SOAPサービス・アイコンの上のセクションをダブルクリックします。 アイコンのリージョン上では、カーソルが手の形になります。 図6-7に、「設計」タブの例を示します。

  2. 変更可能なアダプタ・サービス情報に変更を加えます。 サービスの名前は変更できないことに注意してください。

  3. 「エンドポイント・プロパティ」パネルでは、サービスのエンドポイント・プロパティを追加、削除、更新または表示できます。 エンドポイント・プロパティについては、第6.6項「アダプタ・サービスまたはSOAPサービスのエンドポイント・プロパティの追加」を参照してください。

  4. 変更内容を保存します。

6.7.3 SOAPサービスの削除方法

SOAPサービスは、Oracle JDeveloper ESB Designerの「設計」タブで削除できます。

SOAPサービスを削除する手順は、次のとおりです。

  1. 「設計」タブで、SOAPサービス・アイコンを選択します。

  2. 選択したサービスを削除するには、「設計」タブの上部にある大きい赤色のX記号をクリックします。

  3. 選択したサービスの削除を確認します。

  4. 変更内容を保存します。


注意:

アプリケーション・ナビゲータでは、SOAPサービスを削除しないでください。

6.7.4 SOAPサービス追加時の処理内容

新規SOAPサービスを追加するための情報の指定が完了すると、「設計」タブにサービス・アイコンが表示されます。また、アプリケーション・ナビゲータでは、ESBプロジェクトの「リソース」フォルダにサービス定義ファイルが表示されます。 アプリケーション・ナビゲータのサービス・エントリの名前には、ESBシステム名、サービス名および拡張子esbsvcが含まれ、system-name_service-name.esbsvcの形式で表示されます。 Oracle JDeveloper ESB Designerでは、サービス定義ファイルの実際のソースは表示されません。

ESBプロジェクトがESBサーバーに登録されると、Oracle JDeveloper ESB Designerで作成したSOAPサービスのESBファイルがデザインタイム・メタデータ・サーバーにデプロイされます。 第6.2.1項「Oracle Enterprise Service Busフロー作成時の処理内容」を参照してください。

6.7.5 実行時の処理内容

実行時に、SOAPサービスが外部ソースからメッセージ・インスタンスを受信し、そのメッセージを処理するESBルーティング・サービスに渡します。あるいは、ESBルーティング・サービスがメッセージ・インスタンスをSOAPサービスに渡し、SOAPサービスがそのメッセージを外部ソースに送信します。