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Oracle Application Server 管理者ガイド
10gリリース3(10.1.3.2.0)

E05047-01
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H Oracle Application Serverのトラブルシューティング

この付録では、Oracle Application Serverを使用しているときに発生する可能性のある障害のトラブルシューティング方法について説明します。この付録の項目は次のとおりです。

H.1 Oracle Application Serverの障害の診断

Oracle Application Serverコンポーネントは、起動および停止情報、エラー、警告メッセージ、HTTPリクエスト時のアクセス情報など、すべての種類のイベントを記録するメッセージが格納されたログ・ファイルを生成します。このログ・ファイルを、障害の特定と診断に使用できます。ログ・ファイルの使用と読取りの詳細は、第5章「ログ・ファイルの管理」を参照してください。

H.2 一般的な障害と解決策

この項では、一般的な障害と解決策について説明します。この項の項目は次のとおりです。

H.2.1 ガベージ・コレクションの一時停止によって、アプリケーションのパフォーマンスが低下する

アプリケーションのパフォーマンスが遅くなるか、アプリケーションが応答しなくなります。

この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』のガベージ・コレクションの一時停止によって影響を受けるアプリケーションのパフォーマンスに関する項を参照してください。

H.2.2 アプリケーション・サーバーから接続拒否エラーが返される

高負荷の状況では(アプリケーション・サーバーへの同時接続ユーザー数が短期間に急増した場合など)、サーバーから次のようなエラー・メッセージが返されることがあります。

IOException in sending request - Connection refused
障害

同時接続ユーザー数が増加した場合に、リクエスト処理に可能なOracle HTTP Serverの最大子プロセス数がすべて使用されることがあります。

解決策

Oracle HTTP ServerのMaxClientsディレクティブ値を大きくする必要があります。MaxClientsディレクティブにより、同時接続が可能なクライアント数が制限されます。

これが原因かどうかを調べるには、次のいずれかの方法を使用します。

さらには、保留中の接続に適用する最大キュー長(ListenBackLogディレクティブ)の値を大きくすることや永続的な接続(KeepAliveディレクティブ)の影響についても調べます。

Oracle HTTP Serverディレクティブとその値の変更方法の詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』を参照してください。Oracle HTTP Serverプロセスのチューニングの詳細は、『Oracle Application Serverパフォーマンス・ガイド』を参照してください。

H.2.3 ポートの競合によりOracle HTTP Serverが起動できない

ポートの競合が原因でOracle HTTP Serverを起動できない場合は、次のエラーが表示されることがあります。

[crit] (98) Address already in use: make_sock: could not bind to port 7778

この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』の付録「Oracle HTTP Serverのトラブルシューティング」の「ポートの競合によりOracle HTTP Serverが起動できない」を参照してください。

H.2.4 多数のHTTPDプロセスによるマシンのオーバーロード

1台のマシン上で実行中のhttpdプロセスが多すぎると、レスポンス時間が急激に低下します。

この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』の付録「Oracle HTTP Serverのトラブルシューティング」の「多数のHTTPDプロセスによるマシンのオーバーロード」を参照してください。

H.2.5 Oracle Application Serverプロセスが起動しない

OPMNを使用して、Oracle Application Serverプロセスを起動できません。

この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』の第A.1.1項「Oracle Application Serverプロセスが起動しない」を参照してください。

H.2.6 OPMNの起動時にCPU使用率が増加する

一部のコンピュータでは、OPMNの起動時にCPU使用率が大幅に上昇します。

この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』の「OPMNの起動時にCPU使用率が増加する」を参照してください。

H.2.7 ページを表示できないエラーがブラウザに表示される

ページを表示できないエラーがブラウザに表示されます。

OracleAS Web Cacheリリース2(10.1.2)をリバース・プロキシとして使用する場合、この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』の「ページを表示できないエラーがブラウザに表示される」を参照してください。

H.2.8 スタンバイ・サイトが同期化されない

OracleAS Disaster Recoveryスタンバイ・サイトのOracleAS Metadata Repositoryが、プライマリ・サイトのOracleAS Metadata Repositoryと同期化されない場合があります。

この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Application Server高可用性ガイド』の第A.1.1項「スタンバイ・サイトが同期化されない」を参照してください。

H.2.9 フェイルオーバーまたはスイッチオーバー後にスタンバイ・インスタンスの起動に失敗する

スタンバイ・インスタンスが、フェイルオーバーまたはスイッチオーバー操作の後に起動しません。

この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Application Server高可用性ガイド』の第A.1.2項「フェイルオーバーまたはスイッチオーバー後にスタンバイ・インスタンスの起動に失敗する」を参照してください。

H.3 Application Server Controlのトラブルシューティング

次の各項では、Application Server Controlを使用したときに発生する問題について説明します。

H.3.1 管理者(oc4jadmin)のパスワードの再設定

Oracle Application Serverのインスタンスを管理するには、管理者(oc4jadmin)の現在のパスワードを使用してApplication Server Controlコンソールにログインする必要があります。

障害

oc4jadminのパスワードを忘れてしまった場合やパスワードを知らされていない場合は、Application Server Controlコンソールでアプリケーション・サーバーまたはそのコンポーネントの監視や管理を行うことはできません。

解決策

oc4jadminのパスワードを再設定するには、Oracle Application Serverインスタンスをインストールしたユーザーとしてログインして、次の手順を実行します。

  1. OC4JとApplication Server Controlを停止します。

    アプリケーション・サーバー・インスタンスのOracleホームで次のコマンドを入力します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=OC4J 
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopproc ias-component=OC4J 
    
    
  2. 次のファイルを探し、テキスト・エディタで開きます。

    (UNIX)ORACLE_HOME/j2ee/home/config/system-jazn-data.xml
    (Windows)ORACLE_HOME¥j2ee¥home¥config¥system-jazn-data.xml
    
    
  3. oc4jadminユーザーの資格証明プロパティを定義している行を見つけます。

    system-jazn-data.xmlのセクションの例を次に示します。太字の部分が、暗号化されたcredentialsエントリです。

    <jazn-realm>
       <realm>
          <name>jazn.com</name>
          <users>
           .
           .
           .
             <user>
                <name>oc4jadmin</name>
                <display-name>OC4J Administrator</display-name>
                <description>OC4J Administrator</description>
                <credentials>{903}4L50lHJWIFGwLgHXTub7eYK9e0AnWLUH</credentials>
             </user>
    
    
  4. 暗号化された既存のパスワードを、新しいパスワードで置き換えます。

    パスワードの前に感嘆符(!)を必ず付けてください。次に例を示します。

    <credentials>!mynewpassword123</credentials>
    
    

    oc4jadminユーザーのパスワードは、次のガイドラインに従って作成してください。

  5. 次のディレクトリの内容を削除して、キャッシュされたパスワードを削除します。

    (UNIX) 
    ORACLE_HOME/j2ee/oc4jinstance/persistence/ascontrol/ascontrol/securestore/
    (Windows)
    ORACLE_HOME¥j2ee¥oc4jinstance¥persistence¥ascontrol¥ascontrol¥securestore¥
    
    
  6. OC4JとApplication Server Controlを起動します。

    Application Server Controlの再起動後は、管理者(oc4jadmin)の新しいパスワードが使用されます。このパスワードは、system-jazn-data.xmlファイルの中に暗号化されて格納されます。

    関連項目

    第A.1項「Application Server Controlの起動と停止」 

H.3.2 Internet Explorer 6.0およびNetscape Navigator 7.0でのデプロイのパフォーマンス

障害

Microsoft Internet Explorer 6.0またはNetscape 7.0を使用しているときにOC4Jアプリケーションをデプロイしようとすると、ファイルのアップロードに極端に時間がかかることがあります(たとえば、Netscape 7.1なら15秒でアップロードできる45 MBの.earファイルが、アップロードに10分かかる)。

解決策

Netscape Navigatorを使用している場合は、Netscape 7.1にアップグレードしてください。

Internet Explorerを使用している場合は、この障害の対処方法を記述した次のMicrosoftサポート技術情報を参照してください。

http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;en-us;329781

H.3.3 OC4Jのメモリー不足エラーのトラブルシューティング

障害

OC4Jインスタンスにデプロイするアプリケーションのサイズや数によっては、メモリー不足エラーが発生する場合があります。

解決策

OC4Jプロセス用のJava Virtual Machine(JVM)のヒープ・サイズを調整します。

関連項目

  • 『Oracle Application Serverパフォーマンス・ガイド』の「OC4JでのJ2EEアプリケーションの最適化」の「OC4JプロセスのJVMヒープ・サイズの設定」

  • Application Server Controlコンソールのオンライン・ヘルプの、OC4Jサーバー・プロパティの管理に関する項

 

H.3.4 WebモジュールまたはWebサービスのテスト時に発生する「403 Forbidden - Directory browsing not allowed」エラー

障害

Application Server Controlコンソールで、Webモジュールをテストして、正しく機能していることを確認できます。ただし、多くの場合、「モジュールのテスト」または「サービスのテスト」のボタンをクリックすると、次のエラーがWebブラウザで発生します。

解決策

Application Server Controlでは、テストしているWebモジュールまたはWebサービスの完全なURLを判断できない場合があります。かわりに、Application Server ControlではWebモジュールまたはWebサービスのルート・コンテキストに関する情報に基づいて、URLを組み立てます。

この問題を回避するには、「Webモジュールのテスト」ページまたは「Webサービスのテスト」ページのテキスト・フィールドを使用してアプリケーションの完全なURLを入力し、「モジュールのテスト」または「サービスのテスト」をクリックします。

H.3.5 クラスタ・トポロジのOC4Jホーム・ページへのアクセス時の管理者資格証明エラー

障害

「クラスタ・トポロジ」ページでOC4Jインスタンスの名前をクリックすると、管理者資格証明を入力するように求められます。ただし、適切な管理者資格証明を入力しても、Application Server Controlに次のエラーが表示されます。

Administrator credentials were saved but they cannot be used to make a
connection.  Enter new credentials or cancel.
解決策

管理OC4Jインスタンスが安全なRemote Method Invocation(RMIS)プロトコルを使用するように構成されていることを確認します。管理しているリモートOC4JインスタンスがRMIS用に構成されていない場合、構成によっては、OC4Jホーム・ページにアクセスできないことがあります。

Application Server ControlコンソールのRMIS接続を有効にする方法の詳細は、第A.3項「Application Server Controlコンソールのセキュリティの構成」を参照してください。

H.4 まだ解決しない場合

この他の解決策は、OracleMetaLink(http://metalink.oracle.com)で公開されています。発生した障害の解決策が見つからない場合は、サービス・リクエストを発行してください。

関連項目

Oracle Application Serverのリリース・ノート。Oracle Technology Network(次のWebサイト)で入手できます。

http://www.oracle.com/technology/documentation/index.html 


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