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Oracle Business Activity Monitoring Active Studioユーザーズ・ガイド
10g(10.1.3.1.0)
B31880-01
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1 概要

この章では、Oracle Business Activity Monitoring Active Studioアプリケーションの概要について説明します。

この章のトピックは、次のとおりです。

1.1 Active Studioの概要

Oracle Business Activity Monitoring Active Studioアプリケーションは、レポートの作成および配信に使用するWebベースの強力なツールです。 作成したレポートは、Active Viewerで表示できます。 パワー・ユーザーは、Active Studioを使用して、他のユーザーとレポートを共有し、レポート配信のアラート・ルールを作成します。 レポートは、画面にデータ更新がライブで表示されるリアルタイム・レポートか、またはPoint-in-Time(スナップショット)レポートのいずれかです。

レポートの作成には、データ・オブジェクトおよびフィールドの選択、書式設定、フィルタ、サマリーなどのアクションが含まれます。レポートは他のユーザーと共有可能であり、アラート・ルールを作成してレポートのスケジュールおよび配信を指定できます。 レポート・タイプには、グラフ、リスト、キー・パフォーマンス・インジケータ(KPI)、クロス集計、スプレッドシートなどがあります。

1.2 Active Studioのインタフェース

この項では、Active Studioの用語およびユーザー・インタフェース要素について説明します。 この項のトピックは、次のとおりです。

1.2.1 Active Studioへのアクセス

通常、Webアプリケーションの起動には、スタート・ページを使用します。 アプリケーションへの直接URLからは、Webアプリケーションを起動しないでください。 これによって、キャッシングが正常に動作するようになります。 また、URLのホスト名にはlocalhostを使用しないでください。

Active Studioにアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. Microsoft Internet Explorerで、http://<host>:<http_port>/oraclebamに移動します。hostは、Oracle Business Activity Monitoringがインストールされているサーバーの名前です。

    スタート・ページが開きます。

  2. 「Active Studio」をクリックします。

    別のブラウザ・ウィンドウにActive Studioが起動されます。

図1-1 Active Studioのユーザー・インタフェース

Active Studioのユーザー・インタフェース
「図1-1 Active Studioのユーザー・インタフェース」の説明

1.2.2 タブ

画面の上部にあるタブは、Active Studioの別の領域に移動する場合に使用します。

  • 「Home」は、最後に使用されたレポートおよび最近共有しているレポートを表示するための起点になります。

  • 「My Reports」は、自分が作成し、所有しているレポートを保存する場所です。

  • 「Shared Reports」には、他のActive Studioユーザーが作成し、共有しているレポートが含まれています。

  • 「Alerts」は、新しいアラート・ルールの作成およびアラート履歴の表示に使用します。また、アラートをアクティブな状態から非アクティブな状態に変更して一時的に無効にすることもできます。

1.2.3 ツールバー

Active Studioインタフェースの各タブにあるツールバーは、実行可能なアクションを示すように変化します。 ツールバーにボタンが表示されないアクションもあります。

図1-2 レポートの編集ツールバー

レポートの編集ツールバー
「図1-2 レポートの編集ツールバー」の説明

1.2.4 レポート

レポートには、単一または複数のビューが表示されます。レポート内の各ビューは、異なるタイプである可能性があります。また、各ビューに、異なるデータが含まれている可能性もあります。レポートの作成時に、複数のビュー、単一のビューまたは連続したコラム・レポートが含まれているタイル表示テンプレートを選択できます。連続したコラム・レポートには、単一のコラム・ビューが含まれていて、このタイプのレポートの追加書式設定機能が提供されています。 詳細は、第2章「レポートの使用」を参照してください。

1.2.5 アラート

アラートは、「Alerts」タブから作成および管理可能なアラート・ルールによって起動されます。 詳細は、第6章「アラートの使用」を参照してください。

1.2.6 フォルダ

レポートを分類、管理および共有するためのフォルダを作成します。他のユーザーがアクセスできるように「Shared Reports」タブ内のフォルダに権限を設定します。 詳細は、第9章「レポートの分類および共有」を参照してください。

1.2.7 アクション

アクションは、レポートおよびアラートに対して行うタスクです。アクションの例としては、レポートおよびアラートの作成、表示、編集などがあります。 「Actions」リストに表示されるアクションは、レポートを編集しているか、アラートに対して作業を行っているかによって異なります。

図1-3 「Actions」リスト

「Actions」リスト
「図1-3 「Actions」リスト」の説明

「Actions」リストの右上にある矢印をクリックすると、リストが閉じます。

1.2.8 View Tasks/Options

「View Tasks/Options」には、ビューに対するタスクとオプションが表示されます。 「View Tasks/Options」リストの右上にある矢印をクリックすると、リストが閉じます。

図1-4 「View Tasks/Options」リスト

「View Tasks/Options」リスト
「図1-4 「View Tasks/Options」リスト」の説明

1.2.9 ガイド・テキスト

ガイド・テキストには、Active Studioを使用する場合のヒントが示されます。 「Guide」ボックスの右上にある矢印をクリックすると、ボックスが閉じます。

図1-5 ガイド・テキスト

ガイド・テキスト
「図1-5 ガイド・テキスト」の説明

1.2.10 ビュー・エディタ

ビュー・エディタには、レポート内のデータおよびデータ修飾子の選択、およびビューの書式設定を行うための一連のタブが含まれています。ビュー・エディタでは、レポートの作成時に、手順を説明する書式設定ウィザードが提供されます。ビューを編集する場合は、変更する書式設定関数またはデータ関数用のタブをクリックします。

図1-6 ビュー・エディタ

ビュー・エディタ
「図1-6 ビュー・エディタ」の説明

1.2.11 Active Studioのパーソナライズ

「Home」タブの表示、印刷設定およびアラート配信設定をパーソナライズします。 詳細は、第10章「Active Studio設定のパーソナライズ」を参照してください。

1.3 レポートの作成および配信

Active Studioでは、表示、他のユーザーとの共有、および情報または状況の変更に基づいたアラートによる配信という用途でレポートを作成します。レポートには、アクティブ・データまたは静的データの1つ以上のビューが含まれています。各ビューは、データ・オブジェクトから情報がリスト、グラフ、KPIなどのビュー・タイプで表示されるように書式設定されています。

「Shared Reports」ページで、レポートを入れるフォルダを作成すると、他のActive Studioユーザーとレポートを共有できます。 ユーザーには、そのフォルダ内のレポートを表示、作成および削除を実行できる権限を割り当てます。 ユーザーへのレポート配信を自動化するアラート・ルールを作成してください。アラート・ルールには、レポート内のデータが変更された場合、他のイベントが発生した場合または特定の場合にアラートを起動する条件を含めることができます。 アラートを使用して、電子メールでユーザーにレポートを配信できます。

レポートに表示される情報は、レポートで使用されているデータ・オブジェクトに現在存在しているデータからの情報です。 データ・オブジェクトは、Architectによって作成され、Active Data Cacheに格納されます。 データ設計者は、Architectを使用してデータ・オブジェクトを管理します。 Architectによってエンタープライズ・メッセージ・ソースが作成され、データ・オブジェクトにデータをロードするためのプランが管理されます。

アプリケーションへのアクセス権、レポート、アラート・ルールおよびデータ・オブジェクトを作成する権限、およびその他のユーザー情報は、Administratorアプリケーションから管理されます。

1.4 機能およびコンポーネント

この項では、Oracle Business Activity Monitoringの機能およびコンポーネントについて説明します。

1.4.1機能

Oracle Business Activity Monitoringには、次の機能があります。

アクティブ・データ・アーキテクチャ: Oracle Business Activity Monitoringではアクティブ・データ・アーキテクチャが提供され、プロセスのすべてのステップでリアルタイム・データがエンド・ユーザーに動的に移動されます。このソリューションでは、データの収集、変更が監視されるように設計されたルールの適用およびユーザーへのレポート内の情報の配信がアクティブに実行されます。

リアルタイム・レポート:現在のデータが含まれているリアルタイム・レポートは、データが変更されるとすぐに配信されます。これは、Active Data Cacheにデータが格納され、リアルタイム・トランザクション・フィードに接続されていることで可能になっています。

レポート内のアクティブ・プレゼンテーション:レポートには、データが継続的に更新、書式設定、表示されるアクティブ・データ・プレゼンテーションが表示されます。データが変更されると、表示がリアルタイムで変更されます。

インスタント・アラート: アラートは、ルールおよびリアルタイムに発生するイベントに基づいて電子メールで配信されます。

ルールベースのアクティブ配信:イベント・ドリブンのソリューションでは、ユーザー自身が情報の問合せを行う必要はなく、情報によってターゲット・ユーザーが検出されます。これらのレポートは、データの変更またはイベントのトリガーに基づいてエンド・ユーザーに配信されるように初期設計されています。エンド・ユーザーには、常に関連性のあるゼロ・クリック・レポートとして結果が表示されます。

高パフォーマンスのスケーラブル・アーキテクチャ:Oracle Business Activity Monitoringは、大量の複雑なリアルタイム・エンタープライズ・データの処理に対してスケーラブルです。 Enterprise Linkでは、データ・フロー・テクノロジを使用して、正しいRAWデータが選択および変換され、データ設計者が必要とする計算が実行されます。 変換されたデータは、高速にアクセスできるように、すぐに使用できる状態でActive Data Cacheに配信されます。

1.4.2コンポーネント

Oracle Business Activity Monitoringには、次のアーキテクチャ・コンポーネントおよびアプリケーションが含まれています。

Active Data Cache: リアルタイム・ソリューションで大量のデータを処理できるように設計および最適化されています。 データをそのままでアクセスまたは配信できるようにするため、データのリアルタイム・ビューが保持されます。 Active Data Cacheへのデータ・フィードは、ビジネス・データ・ソース(データ・ウェアハウス情報、トランザクション・フィードなど)とその他のエンタープライズ・ソースが組み合されたものです。 データ変更が発生すると、Enterprise Linkによって、連続的なストリームでActive Data Cacheにこの情報が送信されます。

Enterprise Link: メッセージ・キューを使用して、Oracle Business Activity Monitoringをリアルタイム・データに接続します。また、データベース・サーバー、フラット・ファイル、XMLソースなどの情報ソースにも接続します。

Event Engine: 複雑なデータ条件の監視および指定したルールの実装を行います。ルールには、イベントに関連付けられている一連の条件およびアクションが含まれています。Event Engineは、特定の条件に関してActive Data Cache内の情報を 継続して監視し、関連付けられているルールに定義されている関連アクションを実行します。

Report Engine: ブラウザでの表示用にActive Data Cacheから取得されたデータ・セットにレポート定義を適用します。レポートの表示および印刷のための情報のページングを管理します。レポートは、作成後、毎回レポート作成が繰り返されないようにActive Data Cacheに格納されます。 ほとんどのレポート・ビューは、データ変更をリアルタイムでアクティブにライブで表示できるように設計されています。

Active Viewer: レポート表示用のThinユーザー・インタフェースです。 Active Messengerは、クライアント側の通知ソフトウェアです。 新しい情報が使用可能になると、ユーザーは、その情報へのリンクが含まれている電子メールを受信します。 そのリンクをクリックすると、Active Viewerにレポートが表示されます。 レポートの形式には、グラフ、リスト、KPI、クロス集計、スプレッドシートなどがあります。

Active Studio: パワー・ユーザー用のThinユーザー・インタフェースです。パワー・ユーザーは、Active Studioを使用してレポートを作成および編集できます。 レポートは他のユーザーと共有可能であり、ルールを作成してレポートのスケジュールおよび配信を指定できます。 レポートのタイプには、グラフ、リスト、KPI、クロス集計、スプレッドシートなどがあります。

Architect: データ設計者用のThinユーザー・インタフェースです。 データ設計者は、Architectを使用して、Active Data Cacheでのデータ・オブジェクトの作成と管理、およびリアルタイム・メッセージ処理の管理を行うことができます。

Administrator: ユーザーの管理およびサーバー全体の管理を行うシステム管理者用のThinユーザー・インタフェースです。 システム管理者は、Administratorを使用して、ユーザーおよびセキュリティ・レベルの管理、Active Data Cacheへのロードの監視、およびOracle Business Activity Monitoringサービスの構成を行います。

1.5 Internet Explorerの設定

Internet Explorerブラウザは、次のように設定することをお薦めします。

Active Studioを使用する場合は、ポップアップ・ブロックを無効にしてください。

Internet Explorerのデフォルトの動作として、ブラウザにWebページが表示されている場合に電子メールまたはアラート内のリンクをクリックすると、最後に使用したブラウザ・ウィンドウに新しいページが表示されます。この動作は、現行のブラウザ外にあるリンクをクリックするたびに新しいブラウザ・ウィンドウが表示されるように変更できます。

電子メールまたはアラート内のリンクをクリックした際に、ブラウザを表示したままにしておく必要が頻繁にある場合は、この設定を変更することをお薦めします。

アラートまたは電子メール内のリンクに対して新しいブラウザが表示されるように設定を変更するには、次の手順を実行します。

  1. Internet Explorerで、「ツール」「インターネット オプション」を選択します。

  2. 「詳細設定」タブをクリックします。

  3. 「ブラウズ」設定で、「ショートカットを起動するためにウィンドウを再使用する」チェック・ボックスを選択解除します。

  4. 「OK」をクリックします。

「背景の色とイメージを印刷する」オプションを選択すると、印刷結果の質が向上します。このオプションは、デフォルト設定ではありません。この設定によって、特にクロス集計ビューの印刷の質が向上します。

背景の印刷の設定を変更するには、次の手順を実行します。

  1. Internet Explorerで、「ツール」「インターネット オプション」を選択します。

  2. 「詳細設定」タブをクリックします。

  3. 「印刷」設定で、「背景の色とイメージを印刷する」チェック・ボックスを選択します。

  4. 「OK」をクリックします。

常に新しいファイルが表示されるようにするには、更新されたファイルを自動的に確認するInternet Explorerオプションを設定します。

キャッシュされたファイルの設定を変更するには、次の手順を実行します。

  1. Internet Explorerで、「ツール」「インターネット オプション」を選択します。

  2. 「全般」タブで、「設定」をクリックします。

  3. 「自動的に確認する」を選択します。

  4. 「OK」をクリックします。