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Oracle Enterprise Service Bus インストレーション・ガイド
10g(10.1.3.1.0) for UNIX Systems and Microsoft Windows

B31902-01
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2 Oracle Enterprise Service Busのインストール

この章では、Oracle Enterprise Service Busのインストールと削除の方法および関連作業について説明します。 内容は、次のとおりです。

Oracle Enterprise Service Busのインストールの概要

この項では、Oracle Enterprise Service Busのインストール作業の概要を説明し、作業の実行手順に関する参照先を提供します。 内容は、次のとおりです。

Oracle Enterprise Service Bus CD-ROMの内容

Oracle Enterprise Service Busの製品CD-ROMのトップ・レベルには、次のファイルおよびディレクトリが含まれています。

インストール作業のサマリーと手順の参照先

この項では、Oracle Enterprise Service Bus for OracleAS Middle Tierのインストール作業の概要を説明します。


注意:

表2-1に示されているIntegration Repository Creation Assistantは、Oracle DatabaseにOracle Enterprise Service Busのユーザーおよびスキーマを作成するユーティリティです。 詳細は、付録A「Integration Repository Creation Assistant」を参照してください。 


表2-1は、Oracle Enterprise Service Bus for OracleAS Middle Tierに対して実行するインストール作業の概要です。

表 2-1    Oracle Enterprise Service Bus for OracleAS Middle Tier 
目的  実行手順  関連項目 

 

  1. まだインストールされていない場合は、Oracle Databaseをインストールします。



    関連項目: 「サポートされるデータベース」
     

  2. Integration Repository Creation Assistant(IRCA)を使用して、Oracle DatabaseにOracle Enterprise Service Busのスキーマとユーザーを作成します。 IRCAを実行するための.bat/.shスクリプトは、インストールCDのinstall/soa_schemasディレクトリにあります。



  3. Oracle Application Server 10g(10.1.3.1.0)をインストールして、「J2EEサーバー」または「J2EEとWebサーバー」のいずれかのインストール・タイプを選択します。



  4. Oracle Enterprise Service Bus for OracleAS Middle Tierをインストールします。

 

『Oracle Databaseインストレーション・ガイド10g

または

使用しているオペレーティング・システム用の『Oracle Databaseインストレーション・ガイド9i

「手順2: データベースでのIntegration Repository Creation Assistantの実行」

使用しているオペレーティング・システム用の『Oracle Application Serverインストレーション・ガイド』

「Oracle Enterprise Service Busのインストール作業」 

Oracle Enterprise Service Busのインストール前の作業

この項では、Oracle Enterprise Service Bus for OracleAS Middle Tierのインストール前の手順を説明します。手順は、次のとおりです。

手順1: Oracle Databaseのインストール(まだインストールされていない場合)

Oracle Enterprise Service Busがサービス・メタデータ(XSD、XSLT、ルーティング・ルール、サービス記述およびWSDLなど)を格納するにはデータベースが必要です。 サポートされるデータベースは、「サポートされるデータベース」にリストされています。

「サポートされるデータベース」にリストされている要件を満たすOracle Databaseがすでにある場合は、データベースを再度インストールする必要はありません。 ない場合は、インストールまたはアップグレードしてから先に進みます。

関連項目:

  • 『Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Microsoft Windows(32-Bit)』



  • 『Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Linux x86』



  • 『Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Solaris Operating System(SPARC 64-Bit)』

手順2: データベースでのIntegration Repository Creation Assistantの実行

Integration Repository Creation Assistantを実行してデータベース・ユーザーおよびスキーマを作成します。 Integration Repository Creation Assistantでは、Oracle Databaseにデフォルト・ユーザーoraesb、デフォルト・パスワードoraesbおよび表領域oraesbが作成されます。

Integration Repository Creation Assistantユーティリティの実行方法の詳細は、付録A「Integration Repository Creation Assistant」を参照してください。

注意:

手順3: Oracle Application Serverのインストールまたはアップグレード

Oracle Enterprise Service Busは、Oracle Application Server 10g(10.1.3.1.0)にインストールする必要があります。 これには、次のオプションがあります。

Oracle Enterprise Service Busのインストール作業

Oracle Enterprise Service BusをOracleAS Middle Tierにインストールする前に、「Oracle Enterprise Service Busのインストール前の作業」項にあるとおり、データベースがインストール済である必要があります。 このデータベースは、Integration Repository Creation Assistantを実行して必要なデータベース・ユーザーとスキーマが作成されたOracle Databaseである必要があります(「手順2: データベースでのIntegration Repository Creation Assistantの実行」を参照してください)。

Oracle Enterprise Service Bus for OracleAS Middle Tierをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. 「Oracle Enterprise Service Busのインストール前の作業」にあるインストール前の作業と要件がすべて完了していることを確認します。

  2. Oracle Enterprise Service Busのコンポーネントをインストールするホストにログオンします。

  3. Oracle Enterprise Service Bus CD-ROMを挿入します。

  4. CD-ROMのesbディレクトリから、次のようにしてOracle Universal Installerを起動します。

    プラットフォーム  操作 

    UNIX/Linux 

    オペレーティング・システムのプロンプトで次のコマンドを入力します。

    ./runInstaller

     

    Windows 

    setup.exeをダブルクリックします。 

    「ようこそ」画面が表示されます。

  5. 「次へ」をクリックします。

    「ファイルの場所の指定」画面が表示されます。

  6. Oracle Application Server 10.1.3.1.0のJ2EEとWebサーバー・インスタンスまたはJ2EEサーバー・インスタンスがあるOracleホームの名前とディレクトリ・パスを選択します。


    注意:

    • Oracle Enterprise Service Busをインストールする中間層内のOC4Jインスタンスの名前は、12文字を超えてはいけません。



    • デフォルトの名前およびパスは使用しないでください。 インストーラは、Oracle Application Server 10.1.3.1.0のJ2EEとWebサーバー・インスタンスまたはJ2EEサーバー・インスタンスを検索します。 間違ったパスを指定すると、「依存コンポーネント」警告が表示されます。 次の例に示されたとおり名前およびパスを入力してください。



      UNIX/Linuxの例

      Name: Home1
      Path: /home/oracle/OraHome_1
      

      Windowsの例

      Name: Home1
      Path: C:¥OraHome_1
      
    • 「ソース」フィールドのディレクトリ・パスは変更しないでください。 これはインストール・ファイルの場所です。

     

  7. 「次へ」をクリックします。

    「インストール・タイプの選択」画面が表示されます。

  8. 「Enterprise Service Bus for OracleAS Middle Tier」を選択して「次へ」をクリックします


    注意:

    Enterprise Service Bus for Developersは、サポートされているオプションではありません。 本番前のテストの目的でOracle Enterprise Service BusをOracle SOAの基本インストールの一部としてインストールするには、使用しているオペレーティング・システム用の『Oracle Application Serverインストレーション・ガイド』を参照してください。 


    「送信HTTPプロキシ情報の指定」画面が表示されます。

  9. インターネットへの直接接続があってプロキシ・サーバーを使用していない場合、またはデフォルトの情報を使用する場合は、「次へ」をクリックします。 それ以外の場合は、表2-2に示されているように情報を入力します。


    注意:

    この情報はWindowsプラットフォームに適用され、使用しているブラウザが「接続」タブの「LANの設定」の「プロキシ サーバー」の情報に従って構成されている場合は自動的に書き込まれます。

    ブラウザがプロキシの「自動構成」を使用している場合は、この情報を指定する必要があります。

    Windows以外のプラットフォームでは、プロキシ情報はopmn.xmlファイルに手動で設定されます。 


    表 2-2    送信HTTPプロキシ情報 
    フィールド  説明   

    HTTPプロキシ・ホスト 

    プロキシ・サーバー・ホストの名前を入力します。 

    www-proxy.us.acme.com 

    HTTPプロキシ・ポート 

    プロキシ・サーバー・ホストのポート番号を入力します。 

    80 

    プロキシを経由しないアドレス 

    プロキシをバイパスするアドレスを入力します。 2つ以上のアドレスをそれぞれセミコロン(;)で区切って入力できます。 

    *.us.acme.com;*.us.acme.com;<local>

    注意: <local>タグにより、ホスト名が自動的にバイパス・プロキシ・リストに含められます。 

    「データベースの指定」画面が表示されます。

  10. 次の表に説明されているとおり、詳細を指定します。

    情報  説明   

    データベース・タイプ 

    「Oracle Database」である必要があります。 

    なし 

    ホスト名とポート 

    データベース・ホストの完全名またはIPアドレスとリスナー・ポート。

    デフォルトのリスナー・ポートは1521です。 

    my-pc.acme.com:1521

    または

    137.1.18.228:1521 

    サービス名 

    データベースのインストール時に指定したサービス名。 デフォルトのサービス名はorclで、データベースの完全修飾ドメイン名(FQDN)の先頭に付け加えられます。

    これはSIDではありません。

    不明な場合は、SQL*Plusコマンドのshow parameter service_namesを実行してください。 

    orcl

    または

    orcl.us.acme.com 

    ORAESBスキーマ・パスワード 

    ユーザーoraesbに割り当てられたパスワード。 インストール前の作業中にこのパスワードを変更している場合があります。

    oraesbユーザー・アカウントの詳細は、「手順2: データベースでのIntegration Repository Creation Assistantの実行」を参照してください。 

    なし 


    注意:

    1つのデータベースに複数のESBリポジトリをインストールする場合、2つ目のリポジトリのインストールで既存のESBメタデータ構成(具体的にはESB_PARAMETER表内の古い値)が上書きされます。 この場合、2つ目のリポジトリをインストールする前にESB_PARAMETER表をエクスポートし、2つ目のリポジトリのインストールが完了した後にESB_PARAMETER表をインポートする必要があります。

    ESB_PARAMETER表のインポートおよびエクスポートの詳細は、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』のESBメタデータの更新に関する項を参照してください。 


  11. 「次へ」をクリックします。


    注意:

    データベース接続の確立には数分かかります。 


    「管理(Administration)設定」画面が表示されます。

  12. 管理者のパスワードを指定します。 これはOracle Application Server管理者のパスワードと一致する必要があります。


    注意:

    Oracle Enterprise Service Busを、Oracle Application Server Infrastructure 10.1.2.0.2のOracle Internet Directoryに関連付けられている、パッチを適用した10.1.3.1.0 J2EEインスタンスにインストール中に、バックグラウンド・コンソールに次のメッセージが表示される場合があります。

    The operation is unsupported.

    このメッセージは無視してかまいません。 


  13. 「次へ」をクリックします。

    「ESBタイプの選択」画面が表示されます。

  14. 次のオプションの1つを選択します。

    • リポジトリ: リポジトリのみをインストールする場合

    • ランタイム: ランタイムのみをインストールする場合

    • リポジトリおよびランタイム: リポジトリおよびランタイムをインストールする場合

  15. 「次へ」をクリックします。

    「サマリー」画面が表示されます。

  16. 「インストール」をクリックします。

    インストール画面が数秒間表示された後、「コンフィギュレーション・アシスタント」画面に次の項目が表示されます。

    • Oracle ESB Configuration Assistant

    • Oracle Process Management and Notification Configuration Assistant

    インストーラが各コンフィギュレーション・アシスタントを連続して自動的に実行し、「ステータス」欄に進行状況を表示します。 この画面で必要な操作はありません。

    インストールが終了すると、確認用の情報を含んだ「インストールの終了」画面が表示されます。

  17. 「終了」をクリックし、プロンプトが表示されたら確認します。

    「スタート・ガイド」ページが表示されます。

これでインストール手順が完了します。

Oracle Enterprise Service Busのインストール後の作業

Oracle Enterprise Service Busをインストールした後、次の各項で説明されているインストール後の作業手順を実行します。

手順1: 推奨 - デフォルト・パスワードの変更

製品の使用を開始する前に、すべてのデフォルト・パスワードを変更することが重要です。

Oracle Containers for J2EE(OC4J)は、Oracle Enterprise Manager 10g のURLにアクセスするためのデフォルト・パスワード(welcome1)とともにデプロイされます。 インストール後ただちにこのパスワードを変更します。

インストールとともに、defaultという名前の初期ドメインも作成されます。 Oracle Enterprise Service Bus Controlから、ESBドメインを作成してOracle Enterprise Service Busサーバーのプロパティを構成できます。 Oracle Enterprise Service Bus Controlのパスワードは、自動的にoracleに設定されています。 インストール後ただちにこのパスワードを変更します。

defaultおよびesbadminという名前の2つのユーザー・アカウントが、Oracle Enterprise Service Busのインストールとともに自動的に作成されます。 このアカウントの初期パスワードは、どちらもwelcome1です。 インストールが完了した後、ただちに両方のアカウントのパスワードを変更します。

defaultユーザーはdefaultドメインにアクセスできます。 esbadminユーザーはすべてのドメインにアクセスできます。

手順2: 推奨 - UNIX/Linux でのpathの更新

UNIXまたはLinuxプラットフォームにインストールした後、Oracle_Home/integration/esb/binをpathに追加します。 これで、obant.shおよびobversion.shなどの便利なコマンドが使用できるようになり、サンプルのデプロイと実行も容易になります。

Oracle Enterprise Service Busのディレクトリ構造の理解

表2-3に、インストール終了後に作成されるディレクトリ構造を示します。

表 2-3    Oracle Enterprise Service Busでインストールされるコンポーネントのディレクトリ構造 
ディレクトリ  内容 

cfgtoollogs 

Oracle Universal Installerの構成ツールのログ 

diagnostics 

Oracle Universal Installerの診断情報 

integration 

ESBサブディレクトリ 

ESB

  • bin



  • config



  • install



  • lib



  • samples

次の各サブディレクトリ

  • ESBサーバーのバイナリ・ファイルおよびスクリプト・ファイル



  • 構成ファイルおよびプロパティ・ファイル



  • ESBインストーラ関連ファイル



  • Oracle Enterprise Service BusのJARファイル



  • すべてのサンプルおよび関連ファイル

inventory 

インストール済のOracle製品 

jdk 

必要なJava Developer's Kitバージョン 

jre 

Javaランタイム環境ファイルおよびライブラリ 

lib 

サーブレットのJARファイル 

OPatch 

この製品内のコンポーネントに対するパッチ適用を支援するopatchユーティリティおよびファイル 

oui 

Oracle Universal Installer 

サイレントおよび非対話のインストールおよび削除

この項では、Oracle Enterprise Service Busをサイレントおよび非対話モードでインストールおよび削除する方法を説明します。 この項の内容は、次のとおりです。

サイレント・インストール

サイレント・インストールでは、グラフィカルな出力やユーザーによる入力がないため、Oracle Enterprise Service Busのインストールを監視する必要がありません。

Oracle Enterprise Service Busのサイレント・インストールは、Oracle Universal Installerにレスポンス・ファイルを供給し、コマンドラインに-silentフラグを指定することで実行します。 レスポンス・ファイルは、インストーラのプロンプトに答えるための変数やパラメータを含んだテキスト・ファイルです。 レスポンス・ファイルにすべての入力を指定してコマンドライン・プロンプトまたはバッチ・モードで起動することで、ユーザーからの直接対話の必要がなくなり、グラフィカル・ユーザー・インタフェースは表示されません。

Oracle Enterprise Service Busの初めてのインストールの場合は、インストールを開始する前にoraInst.locファイルを作成する必要があります。 ファイルの作成については、「インストール前」に説明があります。

Oracle Enterprise Service Busのインストールに続いて、rootユーザーとしてroot.shスクリプトを実行する必要があります。 root.shスクリプトにより環境変数の設定が検出されるので、ローカルのbinディレクトリのフルパスが入力できます。

Oracle Enterprise Service Busのサイレント・インストールは、2台以上のコンピュータに類似したインストールがある場合に使用します。 その他、リモート位置からコマンドラインを使用してOracle Enterprise Service Busのインストールを実行する場合にもサイレント・インストールを使用します。

非対話インストール

非対話インストールでも、レスポンス・ファイルを使用してOracle Application Serverのインストールが自動化されます。 非対話インストールでは、グラフィカルな出力がありユーザーの入力は可能です。

Oracle Enterprise Service Busの非対話インストールも、Oracle Universal Installerにレスポンス・ファイルを供給し、コマンドラインに-silentフラグを指定することで実行します。 レスポンス・ファイルは、インストーラのプロンプトに答えるための変数やパラメータを含んだテキスト・ファイルです。 インストーラのプロンプトのすべてにはレスポンスが提供されていない場合、インストール時に情報を入力する必要があります。

Oracle Enterprise Service Busの初めてのインストールの場合は、インストールを開始する前にoraInst.locファイルを作成する必要があります。 ファイルの作成については、「インストール前」に説明があります。

Oracle Enterprise Service Busのインストールに続いて、rootユーザーとしてroot.shスクリプトを実行する必要があります。 root.shスクリプトにより環境変数の設定が検出されるので、ローカルのbinディレクトリのフルパスが入力できます。

Oracle Enterprise Service Busの非対話インストールは、インストール時に特定の画面を表示する必要がある場合に使用します。

インストール前

Oracle Enterprise Service Busの初めてのインストールの場合は、次の手順を実行する必要があります。

  1. rootユーザーとしてログインします。

    prompt> su
    
    
  2. /var/opt/oracleディレクトリがない場合は作成します。

    # mkdir /var/opt/oracle 
    
    
  3. /var/opt/oracle/oraInst.locファイルを作成します。 このファイルは、インストーラが使用するinventoryディレクトリを指定します。

    viやemacsなどのテキスト・エディタを使用して、ファイルに次の行を入力します。

    inventory_loc=oui_inventory_directory
    
    

    oui_inventory_directoryを、インストーラがinventoryディレクトリを作成するディレクトリのフルパスに置き換えます。 例を次に示します。

    inventory_loc=/opt/oracle/oraInventory
    
    

    oinstallオペレーティング・システム・グループがこのディレクトリに対する書込み権限を持っていることを確認してください。

  4. 空の/etc/oratabファイルを作成します。

    # touch /var/opt/oracle/oratab
    
    
  5. rootユーザーを終了します。

    # exit
    

レスポンス・ファイルの作成

サイレントまたは非対話のインストールを実行する前に、インストールに固有の情報をレスポンス・ファイルに提供する必要があります。 正しく構成されていないレスポンス・ファイルを使用してインストールを実行しようとすると、インストーラは失敗します。 レスポンス・ファイルはテキスト・ファイルで、テキスト・エディタで作成または編集できます。

テンプレートからのレスポンス・ファイルの作成

Oracle Enterprise Service Busを中間層にインストールするためのレスポンス・ファイルのテンプレートは、Oracle Enterprise Service BusのDisk 1 CD-ROMのstage/Responseディレクトリにあります。 ファイル名はoracle.tip.esb.installtype_Server.rspです。

インストーラのレコード・モードを使用したレスポンス・ファイルの作成

インストーラをレコード・モードで実行して入力をファイルに保存し、後でレスポンス・ファイルとして使用することができます。 この機能は、異なるコンピュータに同一のインストールを実行する場合に便利です。

インストーラをレコード・モードで実行する手順は、次のとおりです。

  1. インストーラを、-recordおよび-destinationFileパラメータを指定して起動します。

    prompt> /path/to/runInstaller -record -destinationFile newResponseFile
    
    

    newResponseFileを、インストーラで作成するレスポンス・ファイルのフルパスに置き換えます。 例: /opt/oracle/myJ2EEResponse.rsp

    Windowsの場合

    /path/to/setup.exe -record -destinationFile newResponseFile
    
    
  2. インストーラの各画面で、値を入力します。 インストーラは、これらの値を-destinationFileパラメータで指定されたファイルに書き込みます。

    「インストール」ボタンをクリックすると、インストーラは指定されたファイルにすべての値を自動的に書き込みます。 この時点で、このコンピュータへのインストールを実行するか、インストールを実行せずに終了できます。

パスワードなどの機密情報はファイルに書き込まれないので、レスポンス・ファイルを使用するにはその前に変更する必要があります。 パスワードを設定するには、sl_adminDialogReturnパラメータを変更します。 生成されたレスポンス・ファイルにパラメータの記述があるか確認してください。

変更が必要なレスポンス・ファイル内の変数

Oracle Enterprise Service Busの中間層へのインストールの場合、次の変数を変更します。

UNIX_GROUP_NAME
FROM_LOCATION
ORACLE_HOME
oracle.tip.esb.midtier:sl_MdConnect
oracle.tip.esb.midtier:s_DBHost="stbck19.us.oracle.com"
oracle.tip.esb.midtier:s_DBPort="1521"
oracle.tip.esb.midtier:s_DBPasswd="oraesb"
oracle.tip.esb.midtier:s_DBSid="db4985.us.oracle.com"
oracle.tip.esb.midtier:iASinstancePW="welcome1"

レスポンス・ファイルの例

次の例は、中間層へのOracle Enterprise Service Busのサイレント・インストール用のレスポンス・ファイルのサンプルです。

RESPONSEFILE_VERSION=2.2.1.0.0
UNIX_GROUP_NAME="svrtech"
FROM_LOCATION=/ade_autofs/shiphomes_
linux/releaseBuilder/linux/dailyShiphomes/esb/10.1.3.0.0/daily//060925.2200/Disk1
/stage/products.xml
ORACLE_HOME=/scratch/aime1/work/soa3392
ORACLE_HOME_NAME=soa3392
SHOW_SPLASH_SCREEN=false
SHOW_WELCOME_PAGE=false
SHOW_INSTALL_PROGRESS_PAGE=false
SHOW_COMPONENT_LOCATIONS_PAGE=false
SHOW_CUSTOM_TREE_PAGE=false
SHOW_SUMMARY_PAGE=false
SHOW_REQUIRED_CONFIG_TOOL_PAGE=false
SHOW_OPTIONAL_CONFIG_TOOL_PAGE=false
SHOW_RELEASE_NOTES=false
SHOW_ROOTSH_CONFIRMATION=false
SHOW_END_SESSION_PAGE=false
SHOW_EXIT_CONFIRMATION=false
NEXT_SESSION=false
NEXT_SESSION_ON_FAIL=false
SHOW_DEINSTALL_CONFIRMATION=false
SHOW_DEINSTALL_PROGRESS=false
SHOW_IAS_COMPONENT_CONFIG_PAGE=false
ACCEPT_LICENSE_AGREEMENT=true
RESTART_SYSTEM=<Value Unspecified>
CLUSTER_NODES=<Value Unspecified>
OUI_HOSTNAME=isunnat04.us.oracle.com
PreReqConfigSelections=""
n_ValidationPreReqConfigSelections=0
TOPLEVEL_COMPONENT={"oracle.tip.esb","10.1.3.0.0"}
DEINSTALL_LIST={"oracle.tip.esb","10.1.3.0.0"}
COMPONENT_LANGUAGES={"en"}
INSTALL_TYPE=installtype_Server
sl_HTTPProxyInfoConfig={"www-proxy.us.oracle.com","80","*.oracle.com;*.us.oracle.com
"}
s_configProxyOptions="-http-proxy-required true -http-proxy-host
www-proxy.us.oracle.com -http-proxy-port 80 -http-no-proxy-for
 *.oracle.com;*.us.oracle.com"
nValidationHTTPProxyInfoConfig=0
oracle.tip.esb.midtier:sl_MdConnect={"Oracle Database",
 "stbck19.us.oracle.com:1521", "", "", "db4985.us.oracle.com", "", "oraesb", ""}
oracle.tip.esb.midtier:s_DBHost="stbck19.us.oracle.com"
oracle.tip.esb.midtier:s_DBPort="1521"
oracle.tip.esb.midtier:s_DBPasswd="oraesb"
oracle.tip.esb.midtier:s_DBSid="db4985.us.oracle.com"
oracle.tip.esb.midtier:iASinstancePW="welcome1"
oracle.tip.esb.midtier:bMaskValidationMD=false
oracle.tip.esb.midtier:nValidationMD=0
oracle.tip.esb.midtier:n_choosedb=0
oracle.tip.esb.midtier:s_dbVendor="oracle"
oracle.tip.esb.midtier:s_esbtype=both
oracle.tip.esb.midtier:sl_adminDialogReturn={"welcome1", "", "default_group^oc4j
_soa", "", ":", ""}
oracle.tip.esb.midtier:bMaskValidationAdminInfo=false
oracle.tip.esb.midtier:n_validateAdminDialogInfo=0

インストールの開始

インストーラでレスポンス・ファイルを使用するには、使用するレスポンス・ファイルの位置をインストーラの起動時にパラメータとして指定します。

非対話インストールを実行する場合

prompt> setenv DISPLAY hostname:0.0
prompt> runInstaller -responseFile absolute_path_and_filename

サイレント・インストールを実行する場合は、-silentパラメータを使用します。

prompt> runInstaller -silent -responseFile absolute_path_and_filename

インストール後

非対話およびサイレント・インストールの成功または失敗は、installActions<time_stamp>.logファイルに記録されます。 さらに、サイレント・インストールではsilentInstall<time_stamp>.logファイルが作成されます。 このログ・ファイルはoraInventory/logsディレクトリに作成されます。

silentInstall<time_stamp>.logファイルには、インストールが成功の場合には次の行が含まれています。

The installation of Oracle Enterprise Service Bus was successful.

サイレントおよび非対話インストールのセキュリティ上のヒント

レスポンス・ファイルにある情報の1つは、インストール・パスワードです。 このパスワード情報は平文で記載されています。

レスポンス・ファイル内のパスワードに関するセキュリティ上の問題を最小限に抑えるには、次のガイドラインに従ってください。

サイレント削除

インストールに使用したレスポンス・ファイルにサイレント削除パラメータを指定することで、Oracle Enterprise Service Busのサイレント削除を実行できます。

レスポンス・ファイル内の次のパラメータを変更します。

REMOVE_HOMES={"<ORACLE_HOME to be removed>"}

例を次に示します。

REMOVE_HOME="/local_location/oracle_home"


注意:

この場合も、「Oracle Enterprise Service Busの削除」のクリーンアップ手順に従う必要があります。 


サイレント削除を実行するには、コマンドの入力時に-deinstallパラメータを使用します。

prompt> runInstaller -silent -deinstall -responseFile absolute_path_and_filename

Oracle Enterprise Service Busの削除

Oracle Enterprise Service Busを削除するには、次の手順に従います。

  1. Oracle Enterprise Service Busがインストールされているホストに、SYSTEMユーザーとしてログインします。

  2. ESBサーバーおよびOracle Enterprise Service Busのすべてのプロセスを停止します。

  3. Oracle Enterprise Service Busがインストールされているオペレーティング・システムに応じて、次のようにしてOracle Universal Installerを起動します。

    • Microsoft Windowsの場合

      「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle-Home」「Oracle Installation Products」「Universal Installer」の順に選択します。Oracle_Homeは、Oracle Enterprise Service BusをインストールしたOracleホームの名前です。

    • UNIXの場合

      オペレーティング・システムのプロンプトで次のコマンドを入力します。

      ./runInstaller
      
      

    Oracle Universal Installerが起動準備中であることを知らせる「Oracle Universal Installer」ウィンドウが開きます。 このウィンドウが閉じ、Oracle Universal Installerの「ようこそ」ページが表示されます。

  4. 「ようこそ」ページで「製品の削除」をクリックします。

    「インベントリ」ダイアログ・ボックスが開きます。

  5. 削除する製品を含むOracleホームを開きます。

  6. 「Oracle Enterprise Service Bus」を選択した後、「削除」をクリックします。

    「確認」ダイアログ・ボックスが開きます。

  7. リストされる製品およびコンポーネントが削除の対象であることを確認した後、「はい」をクリックします。

    「削除」ダイアログ・ボックスが開きます。

  8. 削除の進行状況を監視します。 終了後、「インベントリ」ダイアログ・ボックスで「閉じる」をクリックします。


    注意:

    「削除」では、インストール後に作成されたファイル(たとえばプロジェクト・ファイル、サーバー・ファイル、ログ・ファイルなど)は削除されません。 これらのファイルおよびディレクトリは手動で削除する必要があります。 Oracleホームの下にあるintegrationディレクトリは、必要なファイルをバックアップした後に削除するようお薦めします。 


  9. 「ようこそ」ページで「取消」をクリックした後、確認を求められたら「はい」をクリックします。

  10. コンピュータを再起動して、削除に関連した残りのプロセスを停止します。

  11. server.xmlファイルから、ORACLE_HOME/integration/esbディレクトリを指すすべてのエントリを削除します。 server.xmlファイルは、ORACLE_HOME¥j2ee¥home¥configディレクトリにあります。

    例を次に示します。

    <shared-library name="oracle.db.lite" version="10.1.3">
      <code-source path="C:¥product¥10.1.3¥OracleAS
    _Mid¥integration¥esb/lib/olite40.jar" /> 
      </shared-library>
    <shared-library name="apache.commons" version="10.1.3">
      <code-source path="C:¥product¥10.1.3¥OracleAS
       _Mid¥integration¥esb/lib/commons-fileupload-1.1.jar" /> 
      <code-source path="C:¥product¥10.1.3¥OracleAS
       _Mid¥integration¥esb/lib/commons-codec-1.3.jar" /> 
      <code-source path="C:¥product¥10.1.3¥OracleAS
       _Mid¥integration¥esb/lib/commons-transaction-1.0.jar" /> 
      <code-source path="C:¥product¥10.1.3¥OracleAS
       _Mid¥integration¥esb/lib/commons-collections-2.1.jar" /> 
      <code-source path="C:¥product¥10.1.3¥OracleAS
       _Mid¥integration¥esb/lib/commons-io-1.1.jar" /> 
      <code-source path="C:¥product¥10.1.3¥OracleAS
       _Mid¥integration¥esb/lib/commons-dbcp-20031203.jar" /> 
      <code-source path="C:¥product¥10.1.3¥OracleAS
       _Mid¥integration¥esb/lib/commons-pool-1.1.jar" /> 
      </shared-library>
    
    
  12. 削除されたインスタンスのOracleホーム・ディレクトリに残っているファイルを削除します。


    注意:

    • Oracle Enterprise Service Busを削除して再度同じOracleホームにインストールする場合は、最初にOracle_Homeの下のファイルとサブディレクトリを削除してからOracle Enterprise Service Busを再インストールしてください。



    • 同じOUIのインストール・セッション内で、同一のOracleホームに削除後再インストールすることはできません。 削除後にOUIを終了し、ディレクトリ構造をクリーンアウトした後に新たなインストールを再起動します。



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