Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド 10g(10.1.3.1.0) B31849-01 |
|
この章では、OC4Jの起動時に設定できるランタイム・オプションおよびシステム・プロパティについて詳しく説明します。この章の内容は次のとおりです。
OC4Jには、Java 2 Platform Standard Edition(J2SE)Development Kit(JDK)リリース1.4.2またはリリース5.0が必要です。スタンドアロンOC4J構成だけでなく、Oracle Application Serverインストールの各OC4Jインスタンスに使用するJDKバージョンを指定できます。
スタンドアロンOC4J構成では、JAVA_HOME
環境変数にOC4Jで使用されるJDKの場所を設定します。使用されるJDKは、ホスト・マシンのPATH
環境変数に追加する必要があります。
あるいは、OC4Jの起動時に使用するJDKを指定できます。次に例を示します。
C:¥ORACLE_HOME¥j2ee¥home¥C:¥jdk¥bin¥java -jar oc4j.jar
Oracle Application ServerのコンポーネントとしてインストールされたOPMN管理のOC4Jインスタンスは、デフォルトではJDKリリース5.0を使用します。この新しいバージョンのJDKはEJB 3.0を使用するために必要で、パフォーマンスが非常に改善されます。しかし、OC4JにデプロイされるアプリケーションにJDKリリース1.4.2が必要な場合は、旧バージョンへのダウングレードが必要になることもあります。
JDK 5.0からJDK 1.4.2に切り替えるには、すべてのコンパイル済アプリケーション・ファイルをOC4Jインスタンスから削除する必要があります。
ORACLE_HOME
/j2ee/
instance
/application-deployments
ディレクトリを削除します。 このディレクトリを削除すると、OC4JがJDK 1.4.2で再起動される際に、アプリケーション・ファイルは再コンパイルされます。
opmn.xml
構成ファイルを手動で編集して、各OC4Jインスタンスに使用するJDKを指定できます。JDKとともにインストールされた、JAVA_HOME
環境変数に定義されているjavac
コンパイラを使用する場合は、server.xml
ファイルから<java-compiler>
要素も削除し、OC4Jがデフォルト設定を再検出できるようにします。
id
属性がjava-bin
である<data>
要素にJavaシステム・プロパティを設定します。この<data>
要素は、XML構造の<ias-component id="default_group">
要素の<category id="start-parameters">
サブ要素に囲まれています。次に例を示します。
<ias-component id="default_group"> <process-type id="home" module-id="OC4J" status="enabled"> <module-data> <category id="start-parameters"> <data id="java-bin" value="c:/myhost/jdk/bin/java"/> </category> ... </module-data> </process-type> </ias-component>
OC4Jの起動時に、多くのOC4Jランタイム・オプションをOC4Jインスタンスに設定できますが、ほとんどは標準出力メッセージを管理するためのオプションです。これらのオプションの設定方法は、スタンドアロンOC4J構成と管理Oracle Application Server構成では異なります。
OC4Jランタイム・オプションは、OC4Jの起動時にoc4j.jar
コマンドラインで引数を渡して設定できます。oc4j.jar
の構文は次のとおりです。
java [props] -jar oc4j.jar [args]
構文のoc4j.jar
の後に、ランタイム・オプション([args]
)を指定します。次に例を示します。
java -jar oc4j.jar -userthreads
OC4JがOracle Application Serverのコンポーネントとしてインストールされる場合、OC4Jランタイム・オプションはopmn.xml
構成ファイルに手動で追加する必要があります。オプションは、起動時に管理OC4Jインスタンスに渡されます。
id
属性がoc4j-options
である<data>
要素にOC4Jランタイム・オプションを設定します。この<data>
要素は、XML構造の<ias-component id="default_group">
要素の<category id="start-parameters">
サブ要素に囲まれています。次に例を示します。
<ias-component id="default_group"> <process-type id="home" module-id="OC4J" status="enabled"> <module-data> <category id="start-parameters"> <data id="oc4j-options" value="-userthreads"/> ... </category> ... </module-data> </process-type> </ias-component>
表4-1に、OC4Jランタイム・オプションを示します。
コマンドライン引数 | 説明 |
---|---|
|
コンソールへの標準出力を抑止します。 |
|
|
|
読取り時にXSDによって定義されたXML構成ファイルを検証します。
orion-ejb-jar.xmlファイルの |
|
標準出力のルーティング先となるファイルを指定します。このファイルには、
OPMN管理の構成では、このファイルは、指定されたパスの最後に追加されるinstance_default_group_1ディレクトリ内に生成されます。
たとえば、 <data id="oc4j-options" value="...-out /mypath/mylog.log"/>
/mypath/instance_default_group_1/mylog.log |
|
標準エラー出力のルーティング先となるファイルを指定します。このファイルには、
OPMN管理の構成では、このファイルは、指定されたパスの最後に追加されるinstance_default_group_1ディレクトリ内に生成されます。詳細は、前述の |
|
メッセージ出力の詳細レベルを設定する java -jar oc4j.jar -verbosity 10 |
|
スレッド・リソースのバックアップ・デバッグを有効にします。コードの重要な部分でスレッドがスタックする問題が発生した場合にのみ、有効にします。 |
|
ユーザー作成のスレッドからのコンテキスト参照のサポートを有効にします。 |
|
HTTPセッションを無効化する最大スレッド数を指定します。デフォルト値は、 |
|
OC4Jの起動時にJVMに設定できるすべてのOC4J固有のシステム・プロパティのリストを出力した後、終了します。次の例では、作業ディレクトリ内のテキスト・ファイルに出力をリダイレクトしています。 java -jar oc4j.jar -listProperties > props.txt |
|
Oracle Application Serverクラスタ内の各OC4Jインスタンスを順番に起動します。 |
|
インストールされたOC4Jのバージョンを返した後、終了します。 |
|
これらのオプションのヘルプ・テキストをコンソールに出力します。 |
OC4Jの起動時に、多くのOC4J固有のシステム・プロパティをJVMに設定できます。
システム・プロパティは、起動時にOC4Jコマンドラインを使用してJVMに設定できます。OC4Jが稼働中の場合は、新しいプロパティ設定を有効にするために、インスタンスを再起動する必要があります。
構文は次のとおりです。
java [props] -jar oc4j.jar [args]
構文のoc4j.jar
の前に、すべてのシステム・プロパティ([props]
)を指定します。コマンドラインでは、各システム・プロパティを-D
で始める必要があります。次に例を示します。
java -Doc4j.formauth.redirect=true -jar oc4j.jar
OC4JがOracle Application Serverのコンポーネントとしてインストールされる場合、OC4Jシステム・プロパティはopmn.xml
構成ファイルに手動で追加する必要があります。オプションは、起動時に管理OC4Jインスタンスに渡されます。
id
属性がjava-options
である<data>
要素にJavaシステム・プロパティを設定します。この<data>
要素は、XML構造の<ias-component id="default_group">
要素の<category id="start-parameters">
サブ要素に囲まれています。すべてのシステム・プロパティは、-D
で始めます。次に例を示します。
<ias-component id="default_group"> <process-type id="home" module-id="OC4J" status="enabled"> <module-data> <category id="start-parameters"> <data id="java-options" value="-Doc4j.formauth.redirect=true -Dhttp.session.debug=true"/> </category> ... </module-data> </process-type> </ias-component>
表4-2に、OC4Jに対して設定できる一般的なシステム・プロパティを示します。
注意 この項で示すデバッグ・プロパティは、OC4J 10g(10.1.3.1.0)では推奨されません。 OC4Jに付属するコンポーネント・ログ出力の使用方法は、「OC4Jコンポーネント・ログ出力の使用方法と構成」を参照してください。 |
次のプロパティを使用して、OC4J内で稼働しているアプリケーションをデバッグできます。デバッグ・メッセージはコンソールに出力されます。すべてのプロパティがブール値をとります。
すべてのプロパティは、-D
で始めます。
次のプロパティは、stderr
およびstdout
標準ログ・ファイルの管理に使用されます。
プロパティが属するログ・ファイルのタイプは、-out
または-err
、あるいはその両方のコマンドライン・オプションで指定されます。また、これらのログ・ファイルを出力する場所をこれらのオプションに設定することもできます。
たとえば、ファイル・サイズが2.5MBに達したときにstdout
/stderr
ファイルを循環させるには、次のように設定します。ログ・ファイルは、D:¥logs
ディレクトリに出力されます。
java -Dstdstream.filesize=2.5 -jar oc4j.jar -out d:¥logs¥oc4j.out -err d:¥logs¥oc4j.err
次の例では、stdout
ログを毎日午後2:30に循環させ、アーカイブを最大10ファイルに制限しています。
java -Dstdstream.rotatetime=14:30 -Dstdstream.filenumber=10 -jar oc4j.jar -out d:¥logs¥oc4j.out
開始パラメータとして指定されているJVMデバッグ・コマンドを使用してOC4Jインスタンスを起動すると、リモート・デバッガの接続が可能になるため、OC4Jのアプリケーションを統合開発環境(IDE)からリモートでデバッグできます。次の各項では、これらのパラメータの指定方法について説明します。
Application Server Controlコンソールを使用して単一のOC4Jインスタンスのリモート・デバッグを有効化するには、次のようにします。
「サーバー・プロパティ」ページが表示されます。
サーバー・プロパティで変更を行ったら、変更内容を反映する前にOC4Jインスタンスを再起動する必要があります。
OPMN管理のOC4Jインスタンスでは、id
属性がstart-parameters
の<category>
要素内の<data>
サブ要素(id
属性はjava-options
)の値として、opmn.xml
ファイルにデバッグ・パラメータを配置し、インスタンスを再起動できます。opmn.xml
のエントリは、次のようになります。
<module-data> <category id="start-parameters"> <data id="java-options" value="-server -Xdebug -Xnoagent -Djava.compiler=NONE -Xrunjdwp:transport=dt_socket,server=y,suspend=n,address=4000 -Djava.security.policy=$ORACLE_HOME/j2ee/home/config/java2.policy -Djava.awt.headless=true"/>
デバッガが追加されるまでOC4Jが起動されなくなるため、suspend=y
は使用しないでください。このデバッガ・パラメータを使用すると、OPMNは問合せpingからレスポンスを取得できなくなるため、OPMNによるOC4Jインスタンスの再起動が継続的に試行されます。
ポート4000などのaddress
を設定するポートをサーバーに追加します。
スタンドアロンOC4Jインスタンスでは、次のように、起動コマンドラインにデバッグ開始パラメータを指定できます。
java -Xdebug -Xnoagent -Djava.compiler=NONE -Xrunjdwp:transport=dt_socket,server=y,suspend=n,address=4000 -jar oc4j.jar
IDEからWebアプリケーションをデバッグするには、次に示す項で説明するように、サーブレットおよびJSPデバッグ用の設定を行う必要があります。
サーブレットのリモート・デバッグを設定するには、次のようにします。
Webブラウザからサーブレットを起動すると、サーブレットがブレークポイントに到達します。
JSPの場合は、前項「サーブレットのリモート・デバッグ用の設定」に説明されているように設定できますが、手順がもう1つ必要です。デフォルトでORACLE_HOME
/j2ee/
instance
/config
にインストールされているglobal-web-application.xml
ファイルを編集し、JSP部分に少なくとも次に示すパラメータを設定する必要があります。
<init-param> <param-name>debug</param-name> <param-value>true</param-value> </init-param> <init-param> <param-name>developer_mode</param-name> <param-value>true</param-value> </init-param> <init-param> <param-name>encode_to_java</param-name> <param-value>true</param-value> </init-param> <init-param> <param-name>reduce_tag_code</param-name> <param-value>false</param-value> </init-param> <init-param> <param-name>extra_imports</param-name> <param-value></param-value> </init-param> <init-param> <param-name>main_mode</param-name> <param-value>recompile</param-value> </init-param> <init-param> <param-name>debug_mode</param-name> <param-value>true</param-value> </init-param>
|
![]() Copyright © 2006 Oracle Corporation. All Rights Reserved. |
|