WebCenterアプリケーションおよびプロジェクトの作成は、準備的な手順をいくつか実行することによって簡略化できます。Oracle WebCenter Frameworkには、WebCenterアプリケーションの作成用に最適に設計されたプロジェクトをアプリケーションに事前移入するテンプレートが備わっています。また、いくつかの簡単な手順を実行して、開発時環境と実行時環境のいずれにも役立つポートレットを前もって作成しておくことができます。
WebCenterアプリケーション・テンプレートの使用は必須ではありません。アプリケーション・テクノロジを手動で調査して関連プロジェクトを作成することにより、独自のWebCenterアプリケーションを作成することもできます。
この章では、WebCenterアプリケーション・テンプレートを適用するプロセスを順に説明します。また、テンプレートを使用せずにWebCenterアプリケーションのフレームワークを作成する方法についても説明します。さらに、Preconfigured Oracle Containers for J2EE(OC4J)の入手とインストール、およびそのポートレットへのアクセスについても説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
WebCenterアプリケーションおよびそのプロジェクトを作成する場合、ポートレットおよびJava Content Repository(JCR)のデータ・コントロールの基礎となるプロジェクト・テクノロジ・スコープを指定し、WebCenterアプリケーションがこれらを消費できるようにする必要があります。テンプレートを選択してアプリケーションおよびそのプロジェクトのスコープを自動的に設定することも、アプリケーションおよびそのプロジェクトを自分で作成してスコープを手動で設定することもできます。
注意: テクノロジ・スコープによって、Oracle JDeveloperユーザー・インタフェース(UI)にデフォルトで表示されるオプションが制御されます。Oracle JDeveloperのように豊富な機能を備えたIDEでは、この方法を使用すると、特定タイプのアプリケーションを開発する際に多種類のオプションから選択するという作業を軽減できます。 |
この項では、両方のアプローチについて説明します。この項の内容は、次のとおりです。
アプリケーションおよびそのプロジェクトを適切なテクノロジ・スコープで適切に定義するための最も簡単な方法は、アプリケーション・テンプレートを適用することです。アプリケーション・テンプレートを使用すると、アプリケーションを、作業全体の論理的な区分を反映するプロジェクト単位にパーティション化できます。WebCenter Suiteには、ポートレットの作成および消費用に最適に構成されたテンプレートが用意されています。
WebCenterアプリケーション・テンプレートは、データ・モデル用のプロジェクト(「モデル」)、ポートレット作成用のプロジェクト(「ポートレット」)、そしてポートレット、コンポーネントおよびデータ・コントロールの消費用のプロジェクト(「ViewController」)で構成されています。WebCenterアプリケーション・テンプレートでは、簡単にするためにこれらのプロジェクトはすべて1つのアプリケーションとして折りたたまれていますが、アプリケーションおよびプロジェクトは適宜、自由に並べ替えることができます。
たとえば、開発者がポートレット開発者とアプリケーション開発者を兼ねている場合、WebCenterアプリケーション・テンプレートをそのままの状態で使用することが一般的です。また、ポートレット開発者とアプリケーション開発者が別人の場合は、組織で開発プロジェクト用のなんらかの種類のソース制御ツールを使用していないかぎり、各ロールに別々のアプリケーション(WebCenterアプリケーション用に1つと、アプリケーションで消費されるポートレット用に1つ)が存在することが一般的です。
WebCenterアプリケーション・テンプレートを使用してアプリケーションを作成する手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで、「アプリケーション」ノードを右クリックし、ポップアップ・メニューから「新規アプリケーション」を選択します。
「アプリケーションの作成」ダイアログ・ボックスで、「アプリケーション名」フィールドにアプリケーションの名前を入力します。
「ディレクトリ名」フィールドで、アプリケーションを格納するディレクトリのパスを入力するか、デフォルト・パスを受け入れます。
次に例を示します。
C:\jdev\mywork\myapplication
オプションで、「参照」ボタンをクリックして、目的のディレクトリにナビゲートします。
必要な場合、「アプリケーション・パッケージの接頭辞」フィールドに、このアプリケーション内に作成されるパッケージに使用する接頭辞を入力します。
「アプリケーション・テンプレート」リストから、「WebCenterアプリケーション[ポートレット、コンテンツ・リポジトリ、JSF]」を選択します。
「OK」をクリックします。
テンプレートによって、次の3つのプロジェクトがアプリケーションに事前移入されます。
モデル: データ・モデリングおよびコンテンツ・ソーシング用にスコープ設定されたプロジェクト
ポートレット: ポートレット作成用にスコープ設定されたプロジェクト
ViewController: WebCenterアプリケーション・ページとページ要素の作成、およびポートレット・プロデューサの登録用にスコープ設定されたプロジェクト
これらのプロジェクトは、Oracle JDeveloper全体にわたってWebCenterアプリケーション開発に適したオプションを提供するためにスコープ設定されています。詳細は、3.1.2項「WebCenterアプリケーション・テンプレートの使用時に行われる処理」を参照してください。
WebCenterアプリケーション・テンプレートを使用すると、固有のテクノロジ・スコープ、ライブラリおよびデフォルト・ファイルを含むデフォルト・プロジェクトが生成されます。これによって、Oracle JDeveloperユーザー・インタフェースには、プロジェクト・タイプに適したオプション・タイプのみが表示されます。
この項では、「WebCenterアプリケーション[ポートレット、コンテンツ・リポジトリ、JSF]」テンプレートを使用したときに行われる処理について概説します。この項の内容は、次のとおりです。
デフォルトでは、テンプレート「WebCenterアプリケーション[ポートレット、コンテンツ・リポジトリ、JSF]」の3つのプロジェクトに、「モデル」、「ポートレット」、「ViewController」という名前が付けられます。必要に応じて、プロジェクトの名前を変更できます。アプリケーションの作成前にプロジェクト名を変更するには、「ツール」メニューから「テンプレートの管理」コマンドを選択します。アプリケーションの作成後に変更するには、「ファイル」メニューから「名前の変更」コマンドを選択します。
WebCenterアプリケーション・テンプレートを使用すると、Oracle JDeveloperによって次の処理が行われます。
「モデル」、「ポートレット」および「ViewController」というプロジェクトが作成され、それぞれに関連するテクノロジ・スコープとライブラリが割り当てられます(表3-1)。
表3-1 WebCenterアプリケーション・テンプレートのプロジェクト
プロジェクト | 用途 | テクノロジ・スコープ | ライブラリ |
---|---|---|---|
モデル |
このプロジェクトは、選択されたデータ・リポジトリからコンテンツを取り込むデータ・コントロールを定義するために使用します。 |
Java JavaBeans コンテンツ・リポジトリ |
なし |
ポートレット |
Java JSPおよびサーブレット ポートレット |
なし |
|
ViewController |
このプロジェクトは、ポートレットを消費するWebCenterアプリケーション・ページを構築し、他のWebCenterアプリケーション・コンポーネントを含めるために使用します。 また、「ViewController」プロジェクトは、ポートレット・プロデューサを登録するための入口としても使用できます。ただし、ポートレット・プロデューサは、どの入口から作成したかにかかわらず、アプリケーション・レベルで作成されることに注意してください。詳細は、4.3.1項「ポートレット・プロデューサの登録」を参照してください。 |
HTML Java JSF JSPおよびサーブレット WebCenterビュー |
JSPタグ・ライブラリ: JSF Core JSF HTML その他のライブラリ: JSF Commons Beansutils Commons Digester Commons Logging Commons Collections JSTL |
各プロジェクトでの作業中、「新規ギャラリ」は、各ノードの下に関連テクノロジのみが表示されるようにフィルタ処理されます。たとえば、「ViewController」プロジェクトが選択されているときに、「新規ギャラリ」で「Portlets」を選択すると、ポートレット・プロデューサを登録するためのオプションが表示されます。また、「Portlets」プロジェクトが選択されているときに、「新規ギャラリ」で「Portlets」を選択すると、ポートレットを作成するためのオプションが表示されます。
初期アプリケーション・デプロイメント・ディスクリプタであるweb.xml
ファイルを、デフォルト設定で作成します。web.xml
ファイルは、アプリケーション・ナビゲータで「ViewController」プロジェクトの「WEB-INF」
フォルダの下に表示されます。web.xml
の詳細は、3.1.2.2.2項「WebCenterアプリケーション・テンプレートのデフォルトのweb.xmlファイル」を参照してください。
「ViewController」プロジェクトの「WEB-INF」
フォルダの下に、空のfaces-config.xml
ファイルを作成します。faces-config.xml
ファイルは、カスタム・バリデータやマネージドBeanなどのJSFアプリケーション・リソースが登録され、ページ間のすべてのナビゲーション・ルールが定義されているJSF構成ファイルです。faces-config.xml
の詳細は、3.1.2.2.3項「WebCenterアプリケーション・テンプレートのデフォルトのfaces-config.xmlファイル」を参照してください。
「ViewController」プロジェクトの「WEB-INF\lib」
フォルダ内にjsf-impl.jar
を追加します。このJARファイルは、Oracle JDeveloperによってデフォルトで含められるJSF参照実装です。
WebCenterアプリケーション・テンプレートでは、フォルダ階層が即時に作成され、同時にデフォルト・ファイル・セットも作成されます。この項では、これらについて詳細に説明します。この項の内容は、次のとおりです。
Oracle JDeveloperのアプリケーション・ナビゲータには複数のビューがあるため、アプリケーション・ナビゲータでのフォルダとファイル・システム内の同じフォルダを比較すると、WebCenterアプリケーション内のフォルダ階層が異なっていることがあります。たとえば、図3-1は、Oracle JDeveloperのアプリケーション・ナビゲータでの、新しく作成されたアプリケーションのビューの1つです。図3-2は、Windowsファイル・システムでの同じアプリケーションのフォルダ階層を示しています。
図3-1 Oracle JDeveloperでのWebCenterアプリケーション・テンプレートからのアプリケーション
図3-2 Windowsファイル・システムでのWebCenterアプリケーション・テンプレートからのアプリケーション
WebCenterアプリケーション構成の一部は、J2EEアプリケーションのデプロイメント・ディスクリプタ・ファイル(web.xml
)の内容によって決まります。このweb.xml
ファイルには、サーバーに必要なすべてのアプリケーション関連情報が定義されています。ただし、コンテキスト・ルート・パスは例外で、アプリケーションのデプロイ時に割り当てられます。
一般的な実行時設定には、初期化パラメータ、カスタム・タグ・ライブラリの場所、セキュリティ設定などがあります。
例3-1に、WebCenterアプリケーション・テンプレートによって提供されるデフォルトのweb.xml
ファイルを示します。
例3-1 WebCenterアプリケーション・テンプレートによって提供されるデフォルトのweb.xmlファイル
<?xml version = '1.0' encoding = 'windows-1252'?> <web-app xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://java.sun.com/xml/ns/j2ee http://java.sun.com/xml/ns/j2ee/web-app_2_4.xsd" version="2.4" xmlns="http://java.sun.com/xml/ns/j2ee"> <description>Empty web.xml file for Web Application</description> <servlet> <servlet-name>Faces Servlet</servlet-name> <servlet-class>javax.faces.webapp.FacesServlet</servlet-class> <load-on-startup>1</load-on-startup> </servlet> <servlet-mapping> <servlet-name>Faces Servlet</servlet-name> <url-pattern>/faces/*</url-pattern> </servlet-mapping> <session-config> <session-timeout>35</session-timeout> </session-config> <mime-mapping> <extension>html</extension> <mime-type>text/html</mime-type> </mime-mapping> <mime-mapping> <extension>txt</extension> <mime-type>text/plain</mime-type> </mime-mapping> </web-app>
JSFサーブレットおよびサーブレット・マッピング構成の設定は、WebCenterアプリケーションが最初に作成されるときに、デフォルトのweb.xml
ファイルに自動的に追加されます。
<servlet></servlet>
タグは、JSFサーブレット(javax.faces.webapp.FacesServlet
)に関する情報を提供します。このサーブレットは、JSFを使用してユーザー・インタフェースを構成するWebアプリケーションのリクエスト処理ライフ・サイクルを管理します。構成設定では、JSFサーブレットがシンボリック名(例3-1ではFaces Servlet)にマップされています。
<servlet-mapping></servlet-mapping>
タグは、URLパターンをJSFサーブレットのシンボリック名にマップします。パス接頭辞か拡張子接尾辞パターンのいずれかを使用できます。
デフォルトでは、Oracle JDeveloperによりパス接頭辞/faces/*
が使用されます。つまり、URL(http://localhost:8080/SRDemo/faces/index.jsp
など)が発行されると、このURLによりJSFサーブレットがアクティブになります。これによってfaces
接頭辞が削除され、ファイル/SRDemo/index.jsp
がロードされます。
Oracle JDeveloperでweb.xml
を編集するには、アプリケーション・ナビゲータで「web.xml」
を右クリックし、ポップアップ・メニューから「プロパティ」を選択します。これにより、Webアプリケーション・デプロイメント・ディスクリプタ・エディタにweb.xml
が開きます。構成要素の名前に精通していれば、XMLエディタを使用してweb.xml
を変更することもできます。
web.xml
ファイル内で使用できる構成要素の詳細は、『Oracle Application Development Framework開発者ガイド』の付録Aを参照してください。
JSF構成ファイルを使用して、カスタム・バリデータやマネージドBeanなどのWebCenterアプリケーションのリソースを登録し、ページ間のすべてのナビゲーション・ルールを定義します。アプリケーションは任意のJSF構成ファイル名にすることができますが、一般的なファイル名はfaces-config.xml
です。
小規模なアプリケーションには、通常faces-config.xml
ファイルが1つ含まれます。大規模なアプリケーションには、複数のfaces-config.xml
ファイルが含まれることがあります。次に例を示します。
アプリケーションの各領域対して別々のJSF構成ファイルを作成します。
カスタム・コンポーネントまたはレンダラを含むライブラリごとに個別のJSF構成ファイルを作成します。
複数のfaces-config.xml
ファイルを作成する方法の詳細は、『Oracle Application Development Framework開発者ガイド』を参照してください。
例3-2に、WebCenterアプリケーション・テンプレートによって提供されるデフォルトのfaces-config.xml
ファイルを示します。
例3-2 WebCenterアプリケーション・テンプレートによって提供されるデフォルトのfaces-config.xml
<?xml version="1.0" encoding="windows-1252"?> <!DOCTYPE faces-config PUBLIC "-//Sun Microsystems, Inc.//DTD JavaServer Faces Config 1.1//EN" "http://java.sun.com/dtd/web-facesconfig_1_1.dtd"> <faces-config xmlns="http://java.sun.com/JSF/Configuration"> </faces-config>
faces-config.xml
ファイルを編集するには、アプリケーション・ナビゲータでこのファイルをダブルクリックします。デフォルトでは、エディタ・ウィンドウ内にファイルが「ダイアグラム」モードで開きます。このモードになっているときは、エディタ・ウィンドウの一番下の「ダイアグラム」タブがアクティブになっています。JSFナビゲーション・ルールを作成または更新するとき、「ダイアグラム」モードを使用すると、ページ・フローを視覚的に作成および管理できます。詳細は、『Oracle Application Development Framework開発者ガイド』を参照してください。
ナビゲーション・ルール以外の構成要素を作成または変更するには、エディタの「概要」モードを使用します。このモードに切り替えるには、エディタ・ウィンドウの一番下の「概要」タブをクリックします。
JSFでは、1つのfaces-config.xml
ファイル内に複数の<application>
要素を使用できます。JSF構成エディタを使用する場合、最初のインスタンスしか編集できません。他の<application>
要素については、XMLエディタを使用してファイルを直接編集する必要があります。XMLエディタを使用するには、faces-config.xml
ファイルを開き、エディタ・ウィンドウ内の「ソース」タブに移動します。
faces-config.xml
ファイル内で使用できる構成要素の詳細は、『Oracle Application Development Framework開発者ガイド』を参照してください。
テンプレートを使用せずにWebCenterアプリケーションを構築することにした場合は、アプリケーション・プロジェクトのテクノロジ・スコープおよびライブラリを指定すると便利です。テクノロジ・スコープを指定すると、構築するアプリケーション・プロジェクトのタイプに適したUIオプションのみが表示されます。ライブラリによって、アプリケーション・コンテンツを構成する際に役立つコンポーネントおよび要素が提供されます。
WebCenterアプリケーションに指定する内容を理解する最も簡単な方法は、即時利用可能なテンプレートの特性をよく調べることです。そうすれば、独自のWebCenterアプリケーションまたはテンプレートにも同じような内容を指定できます。
この項では、(テンプレートで提供されるような)WebCenterアプリケーションおよびプロジェクトを手動で作成するプロセスを順に説明します。この項の内容は、次のとおりです。
WebCenterアプリケーションを手動で作成するために必要な作業はほとんどありません。プロジェクト・レベルでテクノロジ・スコープの設定が行われます。つまり、WebCenterアプリケーションの手動作成とテンプレートを使用する作成との大きな違いは、アプリケーションを作成するときにテンプレートを選択しないことです。
WebCenterアプリケーションを手動で作成する手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで、「アプリケーション」ノードを右クリックし、ポップアップ・メニューから「新規アプリケーション」を選択します。
「アプリケーションの作成」ダイアログ・ボックスで、「アプリケーション名」フィールドにアプリケーションの名前を入力します。
「ディレクトリ名」フィールドで、アプリケーションを格納するディレクトリのパスを入力するか、デフォルト・パスを受け入れます。
次に例を示します。
C:\jdev\mywork\myapplication
オプションで、「参照」ボタンをクリックして、目的のディレクトリにナビゲートします。
必要な場合、「アプリケーション・パッケージの接頭辞」フィールドに、このアプリケーション内に作成されるパッケージに使用する接頭辞を入力します。
「アプリケーション・テンプレート」リストから、「テンプレートなし[すべてのテクノロジ]」を選択します。
「OK」をクリックします。
「プロジェクトの作成」ダイアログ・ボックスで、「取消」をクリックします。
この項では、特定の用途に対して最適化された3つのプロジェクト(3.1.1項を参照)を手動で作成するプロセスを順に示します。この項の内容は、次のとおりです。
データ・コントロールを使用して、コンテンツ・リポジトリからプロジェクトのユーザー・インタフェース・コンポーネントにデータをバインドします。プロジェクトにデータ・コントロールを定義するには、データ・コントロールの作成および使用が可能になるようにプロジェクトをスコープ設定する必要があります。
アプリケーション・データ・モデルの定義用に最適化されたプロジェクトを作成する手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで、WebCenterアプリケーションを右クリックし、ポップアップ・メニューから「新規プロジェクト」を選択します。
「新規ギャラリ」で、「カテゴリ」の下の「General」ノードを開き、「Projects」を選択します。
「項目」で、「空のプロジェクト」を選択します。
「OK」をクリックします。
「プロジェクトの作成」ダイアログ・ボックスで、プロジェクトの名前を入力します。
「ディレクトリ名」フィールドで、プロジェクトを格納するためのディレクトリ・パスを指定するか、デフォルト・パスを受け入れます。
オプションで、「参照」ボタンをクリックして、目的のディレクトリにナビゲートします。
「OK」をクリックして、プロジェクトを作成します。
アプリケーション・ナビゲータで、プロジェクトを右クリックし、ポップアップ・メニューから「プロジェクト・プロパティ」を選択します。
「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで、「テクノロジ・スコープ」を選択します。
アプリケーションにリポジトリのコンテンツを含める場合は、「使用可能なテクノロジ」列で「コンテンツ・リポジトリ」を選択し、「追加」([Alt]+[D])アイコンをクリックして「選択済のテクノロジ」列に移動します。
ここで、JavaやJavaBeansなどの他のテクノロジを選択することもできます。
「OK」をクリックします。
アプリケーション開発作業の一部としてポートレットを作成する場合、ポートレット用にスコープ設定したプロジェクトを作成できます。ポートレットは、ローカルおよびリモートのコンテンツ・ソースの表示とアクセスを制御するために使用します。スコープ設定すると、Oracle JDeveloper内で選択可能なオプションがポートレット作成用に調整されます。たとえば、「新規ギャラリ」には「Web Tier」ノードが表示され、ポートレットの作成が可能になりますが、ポートレット・プロデューサの登録はできません。
ポートレットの構築用に最適化されたプロジェクトを作成する手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで、WebCenterアプリケーションを右クリックし、ポップアップ・メニューから「新規プロジェクト」を選択します。
「新規ギャラリ」で、「カテゴリ」の下の「General」ノードを開き、「Projects」を選択します。
「項目」で、「空のプロジェクト」を選択します。
「OK」をクリックします。
「プロジェクトの作成」ダイアログ・ボックスで、プロジェクトの名前を入力します。
「ディレクトリ名」フィールドで、プロジェクトを格納するためのディレクトリ・パスを指定するか、デフォルト・パスを受け入れます。
オプションで、「参照」ボタンをクリックして、目的のディレクトリにナビゲートします。
「OK」をクリックして、プロジェクトを作成します。
アプリケーション・ナビゲータで、プロジェクトを右クリックし、ポップアップ・メニューから「プロジェクト・プロパティ」を選択します。
「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで、「テクノロジ・スコープ」を選択します。
「使用可能なテクノロジ」列で「ポートレット」を選択し、「追加」([Alt]+[D])アイコンをクリックして「選択済のテクノロジ」列に移動します。
「OK」をクリックします。
コンテンツの消費用に最適化されたプロジェクトには、アプリケーション・ページの作成、ユーザー・インタフェース・コンポーネントの追加とデータ・コントロールへのバインド、およびポートレット・プロデューサの登録のための手段が含まれます。消費側のプロジェクトがスコープ設定されると、Oracle JDeveloperで選択可能なオプションが、アプリケーション・ページの作成、コンテンツの消費、ユーザー・インタフェース・コンポーネントへのデータ・コントロールのバインド、およびポートレット・プロデューサの登録用に調整されます。たとえば、「新規ギャラリ」には「Web Tier」ノードが表示され、ポートレット・プロデューサの登録が可能になりますが、ポートレットの作成はできません。
ポートレットの消費用に最適化されたプロジェクトを作成する手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで、WebCenterアプリケーションを右クリックし、ポップアップ・メニューから「新規プロジェクト」を選択します。
「新規ギャラリ」で、「カテゴリ」の下の「General」ノードを開き、「Projects」を選択します。
「項目」で、「空のプロジェクト」を選択します。
「OK」をクリックします。
「プロジェクトの作成」ダイアログ・ボックスで、プロジェクトの名前を入力します。
「ディレクトリ名」フィールドで、プロジェクトを格納するためのディレクトリ・パスを指定するか、デフォルト・パスを受け入れます。
オプションで、「参照」ボタンをクリックして、目的のディレクトリにナビゲートします。
「OK」をクリックして、プロジェクトを作成します。
アプリケーション・ナビゲータで、プロジェクトを右クリックし、ポップアップ・メニューから「プロジェクト・プロパティ」を選択します。
「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで、「テクノロジ・スコープ」を選択します。
ページ内にポートレットを使用する場合は、「使用可能なテクノロジ」列で「WebCenterビュー」を選択し、「追加」([Alt]+[D])アイコンをクリックして「選択済のテクノロジ」列に移動します。
「OK」をクリックします。
Oracle JDeveloperを介して既存のWARファイルをWebCenterアプリケーションにインポートする場合は、この手順も行います。
Oracle JDeveloperにWARファイルをインポートする手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで、アプリケーションを右クリックし、ポップアップ・メニューから「新規プロジェクト」を選択します。
「新規ギャラリ」で、「カテゴリ」の下の「General」ノードを開き、「Projects」を選択します。
「項目」で、「WARファイルからのプロジェクト」をダブルクリックします。
ウィザードの指示に従って、プロジェクトの作成を完了します。
アプリケーション・ナビゲータで、新しく作成したプロジェクトを右クリックし、ポップアップ・メニューから「プロジェクト・プロパティ」を選択します。
「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで、「ライブラリ」を選択し、「ライブラリの追加」ボタンをクリックします。
「ライブラリの追加」ダイアログ・ボックスで、ポートレット開発を選択し、「OK」をクリックします。
これによって、ポートレット開発ライブラリがプロジェクトに追加されます。新しく作成したプロジェクトを正常にコンパイルするためには、このライブラリが必要です。
「OK」をクリックして、「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスを閉じます。
Oracle WebCenter Frameworkのインストールには、Preconfigured OC4Jアプリケーション・サーバーが含まれています。このOC4Jには、事前構成済のポートレット・プロデューサと、いくつかの便利な事前構築済ポートレットが含まれています。
この項では、Preconfigured OC4Jについて(起動方法や停止方法を含めて)説明し、事前構成済のポートレット・プロデューサの一部と、それにより提供される事前構築済のポートレットについて説明します。この項の内容は、次のとおりです。
OC4Jでは、完全なJava 2 Enterprise Edition(J2EE)1.4準拠の環境が提供されます。OC4JはすべてJavaで記述されており、標準Java Development Kit(JDK)のJava仮想マシン(JVM)上で実行されます。OC4Jは、オペレーティング・システムに付属の標準JDKか、Oracle JDeveloperに付属の標準JDK上で実行できます。
Preconfigured OC4Jは、Oracle JDeveloperからアプリケーション・サーバー接続を確立することにより、WebCenterアプリケーションのデプロイをローカル・コンピュータ上で事前テストするためのプラットフォームとして使用できます。
Preconfigured OC4Jは、Oracle JDeveloperに付属の埋込みOC4Jとは異なります。埋込みOC4Jは、Oracle JDeveloper内部でアプリケーション・ページを実行するときに使用されるサーバーです。これは文字どおり、Oracle JDeveloperのIDEに埋め込まれています。
Preconfigured OC4Jは、たとえばテスト・デプロイの作成などに使用できる別個のツールです。この項では、Preconfigured OC4Jについて詳しく説明します。埋込みOC4Jの詳細は、12.2.6.1項「埋込みOC4Jへのデプロイ」を参照してください。
OC4Jの詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』を参照してください。
Oracle JDeveloperのツールバーに、Preconfigured OC4Jを起動および停止するためのアイコンが表示されます。
Preconfigured OC4Jを起動するには、「WebCenter Preconfigured OC4Jの起動」アイコン(図3-3)をクリックします。
Preconfigured OC4Jを停止するには、「WebCenter Preconfigured OC4Jの停止」アイコン(図3-4)をクリックします。
Preconfigured OC4Jを初めて起動すると、ダイアログ・ボックスで、WebCenter Preconfigured OC4Jが現在のユーザー・ディレクトリにインストールされていないことが通知されます。このダイアログ・ボックスで、現在のユーザー・ディレクトリにPreconfigured OC4Jをインストールするように選択できます。「はい」を選択します。
あるいは、「ツール」メニューから「WebCenter Preconfigured OC4Jの起動」オプションおよび「WebCenter Preconfigured OC4Jの停止」オプションを選択して、Preconfigured OC4Jを起動および停止することもできます。
次の方法で、Preconfigured OC4Jが稼働しているかどうかを判別できます。
「表示」メニューから「ログ」を選択し、次のエントリを探します。
Oracle Containers for J2EE 10g (10.1.3.1.0) initialized
ブラウザからPreconfigured OC4Jのテスト・ページにアクセスします。
http://localhost:6688
注意: OC4Jにアクセスできない場合もあります(たとえば、OC4Jのシャットダウンが完了していないのにユーザーがOC4Jを再起動しようとした場合など)。この場合は、Javaプロセスを手動でシャットダウンまたは停止する必要があります。 |
Preconfigured OC4Jを初めて起動すると、Oracle JDeveloperエディタにreadme.html
ファイルが表示されます。readme.html
ファイルには、Preconfigured OC4Jの使用方法とその機能に関する有用な情報が記載されています。「Index Page」というヘッダーの下に、「index page
」リンクがあります。索引ページには、事前構成済ポートレット・プロデューサへのリンクのリストがあります。索引ページのリンクをクリックすることにより、各ポートレット・プロデューサをテストできます。
Preconfigured OC4JのREADMEファイルを閉じた後で、再びREADMEファイルを表示するには、Oracle JDeveloperの「ヘルプ」メニューから「WebCenter Preconfigured OC4J README」を選択します。
Preconfigured OC4Jには、アプリケーション・ページに追加できる、すぐに使用可能な様々なポートレットが用意されています。Preconfigured OC4Jに含まれているプロデューサをWebCenterアプリケーションに登録し、Oracle JDeveloperのコンポーネント・パレットからそのプロデューサのポートレットを選択するだけです。
この項では、Preconfigured OC4Jのプロデューサおよびそれに付属するポートレットのいくつかについて簡単に説明します。この項の内容は、次のとおりです。
ポートレット・プロデューサの登録方法の詳細は、4.3.1項「ポートレット・プロデューサの登録」を参照してください。ポートレットをページに追加する方法の詳細は、4.3.2項「ページへのポートレットの追加」を参照してください。
PortalToolsを使用すると、「実行時に設計」のポートレット(OmniPortletおよびWebクリッピング・ポートレット)にアクセスできます。「実行時に設計」とは、ポートレットがアプリケーション・ページ上に配置されてページが実行された後で、ユーザーがポートレット・コンテンツを定義するという意味です。この概念については、15.7項「ポートレット作成スタイル」で詳しく説明しています。
OmniPortletおよびWebクリッピング・ポートレットのプロデューサにアクセスする手順は、次のとおりです。
Preconfigured OC4Jを起動します(3.2.2項を参照)。
「ヘルプ」メニューから、「WebCenter Preconfigured OC4J README」を選択します。
READMEファイル内で、「Index Page」という項にスクロールし、第2段落の「index page」リンクをクリックします。
注意: Preconfigured OC4Jが実行されると、ブラウザでhttp://localhost:6688 を指定するという方法でも、索引ページにアクセスできるようになります。 |
「Preconfigured Portlet Producers」というヘッダーに移動し、「PortalTools Portlet Producers」の下の「PortalTools Welcome Page」リンクをクリックします。
これによって、PortalToolsの「ようこそ」ページが開きます。
PortalToolsの「ようこそ」ページで、「Webクリッピング・プロデューサ」リンク、「OmniPortletプロバイダ」リンクまたは「サンプル・ポートレット・プロデューサ」リンクのURLをコピーして、Oracle PDKポートレット・プロデューサの登録ウィザードでプロデューサURLとして使用します。
これらのプロデューサの1つを登録すると、Oracle JDeveloperのコンポーネント・パレットでそのポートレットが使用可能になります。コンポーネント・パレットで、プロデューサ名を選択してそのポートレットを表示し、パレットからWebCenterアプリケーション・ページにポートレットをドラッグします。(ポートレットをページに追加する方法の詳細は、4.3.2項「ページへのポートレットの追加」を参照してください。)
PortalToolsの「ようこそ」ページに、次の3つのプロデューサのプロデューサURLが表示されます。
「Webクリッピング・プロデューサ」には、Webクリッピング・ポートレットが示されます。これは、別のWebソースからのコンテンツを動的に再利用できる、ブラウザ・ベースの宣言型ツールです。ソースが変更されると、Webクリッピング・ポートレットのコンテンツも変更されます。Webクリッピング・ポートレットでは、Webブラウザを使用して、必要なコンテンツを含むWebページにナビゲートします。ポートレットを介してアクセス可能なWeb Clipping Studioを使用して、ターゲット・ページのビジュアル・レンダリングにドリルダウンして、必要なコンテンツを選択します。Webクリッピング・ポートレットの詳細は、第17章「Webクリッピングを使用したコンテンツ・ベースのポートレットの作成」を参照してください。
OmniPortletプロデューサにはOmniPortletが示されます。OmniPortletは宣言型のポートレット構築ツールで、これを使用すると、XMLファイル、複数値を特定文字で区切ったファイル(スプレッドシートなど)、Webサービス、データベース、WebページおよびSAPデータソースを含めた多様なデータソースに対してポートレットを構築できます。OmniPortletユーザーは、データに対して事前に作成されたレイアウトを選択することもできます。事前に作成されたレイアウトには、表、ニュース、箇条書き、フォーム、チャートまたはHTMLが含まれます。OmniPortletの詳細は、第16章「OmniPortletを使用したポートレットの作成」を参照してください。
「サンプル・ポートレット・プロデューサ」は、OmniPortletで何ができるかを示すためのものです。サンプル・プロデューサはデモ用なので、実際に使用するポートレット・インスタンスの作成には使用しないでください。
PDK-Javaのサンプル・ポートレット・プロデューサにアクセスする手順は、次のとおりです。
Preconfigured OC4Jを起動します(3.2.2項を参照)。
「ヘルプ」メニューから、「WebCenter Preconfigured OC4J README」を選択します。
READMEファイル内で、「Index Page」という項にスクロールし、第2段落の「index page」リンクをクリックします。
注意: Preconfigured OC4Jが実行されると、ブラウザでhttp://localhost:6688 を指定するという方法でも、索引ページにアクセスできるようになります。 |
「Preconfigured Portlet Producers」というヘッダーに移動し、「PDK-Java Portlet producers」の下の「PDK-Java Sample Producer」または「PDK-Java Struts Sample Producer」リンクのロケーションをコピーします。
コピーしたリンクを、Oracle PDK-Javaプロデューサ登録ウィザードでプロデューサURLとして使用します。
これらのプロデューサのいずれかを登録すると、Oracle JDeveloperのコンポーネント・パレットにそのポートレットが表示されます。このコンポーネント・パレットから、様々なサンプル・ポートレットをWebCenterアプリケーション・ページにドラッグ・アンド・ドロップできます。PDK-Javaサンプル・ポートレットを使用して、PDK-Javaポートレットを介して使用可能な機能のタイプについて習得してください。
WSRPのサンプル・ポートレット・プロデューサにアクセスする手順は、次のとおりです。
Preconfigured OC4Jを起動します(3.2.2項を参照)。
「ヘルプ」メニューから、「WebCenter Preconfigured OC4J README」を選択します。
READMEファイル内で、「Index Page」という項にスクロールし、第2段落の「index page」リンクをクリックします。
注意: Preconfigured OC4Jが実行されると、ブラウザでhttp://localhost:6688 を指定するという方法でも、索引ページにアクセスできるようになります。 |
「Preconfigured Portlet Producers」というヘッダーに移動し、「WSRP Portlet Producers」の下の「Rich Text Portlet Producer」または「Sample Portlets」のリンクをクリックします。
これらのリンクでは、それぞれ別のWSRPプロデューサ・テスト・ページ(1つはリッチ・テキスト・ポートレットの各種WSRPプロデューサ・バージョンで、もう1つはサンプル・ポートレットの各種WSRPプロデューサ・バージョン)が開かれます。
WSRPプロデューサの1つ(WSRP v1 WSDLまたはWSRP v2 WSDL)のWeb Services Description Language(WSDL)URLをコピーします。
コピーしたリンクを、WSRPプロデューサの登録ウィザードでプロデューサURLとして使用します。
プロデューサを登録すると、Oracle JDeveloperのコンポーネント・パレットにそのポートレットが表示されます。リッチ・テキスト・ポートレット・プロデューサ・ページのWSRP WSDL URLには、リッチ・テキスト・ポートレットが示されます。このポートレットでは、実行時にブラウザ・ベースのリッチ・テキスト編集が可能です。リッチ・テキスト・ポートレットの詳細は、14.3.1項「リッチ・テキスト・ポートレット」を参照してください。
Oracle SOA Suite 10.1.3.1.0またはスタンドアロンOC4J 10.1.3.1.0がある場合、これを更新してOracle WebCenter Suite 10.1.3.2.0アプリケーションを作成、デプロイおよび実行できます。将来的には、WebCenterアプリケーションの実行を可能にするパッチがリリースされる予定です。MetaLinkおよびOracle Technology Networkに関する詳細情報に注意してください。
http://www.oracle.com/technology/products/webcenter/index.html