Sun Cluster 3.0 データサービスのインストールと構成

Sun Cluster HA for Apache の拡張プロパティの構成

Apache サーバーリソースを作成するための必須拡張プロパティは、Confdir_listBin_dir だけです。Confdir_list は、conf という名前のサブディレクトリを含むディレクトリを指定します。conf には、Apache の構成プロパティ (httpd.conf) が存在します。

すべての Sun Cluster プロパティについての詳細は、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。

Sun Cluster HA for Apache 拡張プロパティを構成する

通常、拡張プロパティは、Apache サーバーリソースの作成時に、Sun Management Center のクラスタモジュールを使用するか、scrgadm -x parameter=value コマンド行を使用して構成します。または、第 9 章「データサービスリソースの管理」で説明する手順を使用して後で構成することもできます。

拡張プロパティには、動的に更新されるものと、リソースが作成されたときにのみ更新されるものとがあります。表 5-2 に、Apache サーバーに設定できる拡張プロパティを示します。調整の列は、いつプロパティを更新できるかを示しています。

表 5-2 表 5-2 Sun Cluster HA for Apache 拡張プロパティ

名前/データタイプ 

デフォルト 

範囲 

調整 

説明 

Bin_dir (文字列)

なし 

なし 

作成時 

Apache バイナリへのパス。これは必須拡張プロパティです。 

Confdir_ list (文字配列)

なし 

なし 

作成時 

conf サブディレクトリを含むディレクトリ。conf は、httpd.conf 構成ファイルを含みます。これは必須拡張プロパティです。

Monitor_ retry_ count (整数)

0 - 2,147,483,641 

 

-1 は、再試行の数が無限であることを示す。 

作成時 

障害モニターの再起動を制御し、 Monitor_retry_interval プロパティによって指定された時間範囲内に、プロセスモニターが障害モニターを再起動する回数を指定します。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。

Monitor_ retry_ interval (整数)

0 - 2,147,483,641 

 

-1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 

作成時 

障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、プロセスモニターは障害モニターを再起動しません。

Probe_ timeout (整数)

30 

0 - 2,147,483,641 

作成時 

Apache インスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト値 (秒)。