Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)

クラスタコントロールパネルソフトウェアを管理コンソールにインストールする


注 –

管理コンソールの使用は必須ではありません。 管理コンソールを使用しない場合は、クラスタ内の特定のノードから管理作業を行います。


この手順では、管理コンソールにクラスタコントロールパネル (CCP) ソフトウェアをインストールする方法を説明します。 CCP により、cconsole(1M)、ctelnet(1M)、crlogin(1M) の各ツールを起動できます。 これらの各ツールは、共通ウィンドウや一連のノードとの多重ウィンドウ接続を提供します。 共通ウィンドウを使用すると、すべてのノードに入力を一括送信できます。

管理コンソールには、Solaris 8 または Solaris 9 オペレーティング環境が動作する任意のデスクトップマシンを使用できます。 また、管理コンソールは、文書サーバーとしても使用 できます。 Sun Cluster を SPARC ベースのシステムで使用している場合は、管理コンソールを Sun Management Center コンソールやサーバーとして使用できます。 Sun Management Center ソフトウェアをインストールする方法については、Sun Management Center のマニュアルを参照してください。 Sun Cluster のマニュアルのインストール方法については、『Sun Cluster ご使用にあたって (Solaris OS 版)』を参照してください。

  1. 管理コンソールでスーパーユーザーになります。

  2. サポートされている Solaris オペレーティング環境のバージョンと Solaris パッチが管理コンソールにインストールされていることを確認してください。

    すべてのプラットフォームで、少なくとも End User Solaris ソフトウェアグループが必要です。

  3. 管理コンソール用のマシンの CD-ROM ドライブに Sun Java Enterprise System 2004Q2 2 of 2 CD-ROM を挿入します。

    ボリューム管理デーモンの vold(1M) が実行中で、CD-ROM デバイスを管理するように構成されている場合、デーモンによって自動的に CD-ROM が /cdrom/cdrom0 ディレクトリにマウントされます。

  4. /cdrom/cdrom0 ディレクトリから Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages ディレクトリに移動します。ここで archsparc または x86で、ver8 (Solaris 8 の場合) または 9 (Solaris 9 の場合) です。


    # cd Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages
    

  5. SUNWccon パッケージをインストールします。


    # pkgadd -d . SUNWjccon
    

  6. (省略可能) SUNWscman パッケージをインストールします。


    # pkgadd -d . SUNWjscman
    

    管理コンソールに SUNWscman パッケージをインストールすることで、クラスタノードに Sun Cluster ソフトウェアをインストールする前に、管理コンソールから Sun Cluster のマニュアルページを参照できるようになります。

  7. (省略可能) Sun Cluster マニュアルパッケージをインストールします。

    管理コンソールにマニュアルをインストールしなくても、CD-ROM から直接 HTML または PDF のマニュアルを表示することができます。

    1. pkgadd ユーティリティーを対話モードで起動します。


      # pkgadd -d .
      

    2. Documentation Navigation for Solaris 9 package が管理コンソールにインストールされていない場合は、これを選択します。

    3. インストールする Sun Cluster マニュアルパッケージを選択します。

      次のマニュアルコレクションは、HTML と PDF の両方の形式で参照できます。

      • 『Sun Cluster 3.1 4/04 Software Collection for Solaris OS (SPARC Platform Edition)』

      • 『Sun Cluster 3.1 4/04 Software Collection for Solaris OS (x86 Platform Edition)』

      • 『Sun Cluster 3.x Hardware Collection for Solaris OS (SPARC Platform Edition)』

      • 『Sun Cluster 3.x Hardware Collection for Solaris OS (x86 Platform Edition)』

      • 『Sun Cluster 3.1 4/04 Reference Collection for Solaris OS』

    4. 画面に表示される指示に従って、パッケージのインストールを続けます。

  8. Sun Java Enterprise System 2004Q2 2 of 2 CD-ROM を CD-ROM ドライブから取り出します。

    1. CD-ROM が使用中にならないように、CD-ROM に含まれていないディレクトリに移動します。

    2. CD-ROM を取り出します。


      # eject cdrom
      
  9. 管理コンソールに /etc/clusters ファイルを作成します。

    クラスタ名と、各クラスタノードの物理ノード名をファイルに追加します。


    # vi /etc/clusters
    clustername node1 node2
    

    詳細については、clusters(4) のマニュアルページを参照してください。

  10. /etc/serialports ファイルを作成します。

    このファイルに、クラスタ内の各ノード用のエントリを追加します。 物理ノード名、コンソールアクセスデバイスのホスト名、およびポート番号を指定します。 コンソールアクセスデバイスの例として、端末集配信装置 (TC)、システムサービスプロセッサ (SSP)、および Sun Fire システムコントローラがあります。


    # vi /etc/serialports
    node1 ca-dev-hostname port
    node2 ca-dev-hostname port
    
    ノード1、 ノード2

    クラスタノードの物理名

    ca-dev-hostname

    コンソールアクセスデバイスのホスト名

    port

    シリアルポート番号

    /etc/serialports ファイルを作成するためには、次の注意事項に従ってください。

    • Sun Fire 15000 システムコントローラでは、各エントリのシリアル番号に telnet(1)ポート番号 23 を使用します。

    • その他すべてのコンソールアクセスデバイスについては、telnet シリアルポート番号を使用し、物理ポート番号は使用しません。 telnet シリアルポート番号は、物理ポート番号に 5000 を加えた値です。 たとえば、物理ポート番号が 6 の場合、telnet シリアルポート番号は 5006 になります。

    • Sun Enterprise 10000 サーバーの詳細と注意事項については、 /opt/SUNWcluster/bin/ serialports(1) のマニュアルページを参照してください。

  11. (省略可能) 便宜上、管理コンソール上のディレクトリパスを設定します。

    • /opt/SUNWcluster/bin ディレクトリを PATH に追加します。

    • /opt/SUNWcluster/man ディレクトリを MANPATH に追加します。

    • SUNWscman パッケージをインストールした場合は、/usr/cluster/man ディレクトリも MANPATH に追加します。

  12. CCP ユーティリティーの起動


    # /opt/SUNWcluster/bin/ccp &
    

    CCP ウィンドウで、cconsolecrlogin、または ctelnet ボタンをクリックしてツールを起動します。 これらのツールは直接起動することもできます。 たとえば、ctelnet を起動するには、次のコマンドを入力します。


    # /opt/SUNWcluster/bin/ctelnet &
    

    CCP ユーティリティーを使用する方法については、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』の 「クラスタ管理の開始」の「クラスタに遠隔ログインする」手順を参照してください。 ccp(1M) のマニュアルページも参照してください。

  13. Solaris オペレーティング環境が各クラスタノードにインストールされており、Sun Cluster ソフトウェアの必要条件を満たしているかどうかを確認します。