Sun Cluster ソフトウェアをクラスタのすべてのノードで構成するには、この手順を実行します。
Solaris オペレーティング環境が Sun Cluster ソフトウェアをサポートするようにインストールされていることを確認します。
Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Solaris のインストールが Sun Cluster ソフトウェアの必要条件、およびそのクラスタにインストールする予定の他のソフトウェアの必要条件を満たしていることを確認してください。 Sun Cluster ソフトウェア必要条件を満たして、Solaris ソフトウェアをインストールするための詳細については、Solaris ソフトウェアをインストールする を参照してください。
Sun Cluster ソフトウェアのインストール時にリモート構成を無効にしたかどうかを確認します。
無効にしていない場合は、手順 3 に進みます。
無効にしている場合は、すべてのクラスタノードに対して スーパーユーザーのリモートシェル (rsh(1M)) またはセキュアシェル (ssh(1) ) アクセスを有効に を有効にします。
パッチのインストールに scinstall ユーティリティーを使用するかどうかを決定します。
ユーティリティを使用しない場合は、手順 4に進みます。
ユーティリティを使用する場合は、パッチをパッチディレクトリにダウンロードします。
scinstall コマンドは、/var/cluster/patches ディレクトリまたは /var/patches ディレクトリにあるパッチを確認します。 どちらのディレクトリも存在しない場合、パッチは追加されていません。 これら両方のディレクトリが存在する場合、/var/cluster/patches ディレクトリにあるパッチのみが追加されています。
パッチリストファイルは、パッチディレクトリに保存できます。 デフォルトのパッチリストファイル名は patchlist です。 パッチリストファイルの作成方法については、patchadd(1M) のマニュアルページを参照してください。
次の構成ワークシートの 1 つに必要事項を記入します。
計画のガイドラインについては、Sun Cluster 環境の計画を参照してください。
表 2–2 対話形式の scinstall の構成ワークシート (通常)
コンポーネント |
説明/例 |
回答記入欄 |
---|---|---|
クラスタ名 |
確立するクラスタの名前 | |
クラスタノード |
初期クラスタ構成で構成するその他のクラスタノードの名前 | |
クラスタトランスポートアダプタおよびケーブル |
ノードをプライベートインターコネクトに接続する 2 つのクラスタトランスポートアダプタの名前 | |
妥当性チェック |
sccheck エラー発生時にインストールを中断するかどうか |
Yes | No |
「通常」を指定した Sun Cluster ソフトウェアの構成では、scinstall が自動的に以下のデフォルト構成を指定します。
コンポーネント |
デフォルト値 |
---|---|
プライベートネットワークアドレス |
172.16.0.0 |
プライベートネットワークネットマスク |
255.255.0.0 |
クラスタトランスポート接続点 |
switch1 および switch2 |
広域デバイスファイルシステム名 |
/globaldevices |
インストールセキュリティ (DES) |
制限付き |
Solaris および Sun Cluster パッチディレクトリ |
/var/cluster/patches |
scinstall 処理の完了後は、プライベートネットワークアドレスやネットマスクを変更できません。 別のプライベートネットワークアドレスやネットマスクを使用する必要があり、 ノードがインストールモードのままの場合は、Sun Cluster ソフトウェアのアンインストールによるインストール問題を解決する の手順に従います。 次にSun Cluster ソフトウェアパッケージをインストールする とこの手順を実行し、ソフトウェアを再インストールして、正しい情報を使用してノードを構成します。
クラスタを構成するクラスタノードでスーパーユーザーになります。
scinstall ユーティリティを起動します。
# /usr/cluster/bin/scinstall |
対話形式の scinstall ユーティリティーを使用するときは、次のガイドラインに従ってください。
対話式 scinstall を使用すると、先行入力が可能になります。 したがって、次のメニュー画面がすぐに表示されなくても、何度も Return キーを押さないでください。
特に指定のある場合を除いて、Control-D キーを押すと、関連する一連の質問の最初に戻るか、メインメニューに戻ります。
前のセッションのデフォルトの解凍が、質問の最後に角かっこ ([ ]) で囲まれて表示されます。 入力せずに角かっこ内の回答を入力するには、Return キーを押します。
「メインメニュー」 から 「クラスタまたはクラスタノードをインストール」 を選択します。
*** メインメニュー *** 次の (*) オプションのうちから 1 つを選択してください: * 1) クラスタまたはクラスタノードをインストール 2) このインストールサーバーから JumpStart できるようにクラスタを構成 3) 新しいデータサービスのサポートをこのクラスタノードに追加 * 4) このクラスタノードのリリース情報を出力 * ?) メニューオプションのヘルプ * q) 終了 オプション: 1 |
「インストールメニュー」 から 「新しいクラスタのすべてのノードをインストール」 を選択します。
「インストールのタイプ」 メニューから 「通常」 または カスタム「カスタム」 を選択します。
メニュープロンプトに従い、手順 4での決定によって、表 2–2 または表 2–3 に回答を入力します。
scinstall ユーティリティーは、引き続きすべてのクラスタノードのインストールと構成を行い、クラスタを再起動します。 クラスタ内ですべてのノードが正常に起動されると、クラスタが確立されます。 Sun Cluster のインストール出力は、/var/cluster/logs/install/scinstall.log.N に記録されます。
SPARC: VERITAS File System をインストールする予定かどうかを確認します。
インストールする場合は、SPARC: VERITAS File System ソフトウェアをインストールするに進みます。
インストールしない場合は、ネームサービスの参照順序を設定します。 ネームサービススイッチを構成する に進みます。
ここでは、scinstall を使用して 2 ノードクラスタで構成作業を完了したときに、ログに記録される scinstall 進行状況メッセージの例を示します。 クラスタノード名は、phys-schost-1 と phys-schost-2 です。 指定されたアダプタ名は、qfe2 と hme2 です。
インストールと構成 ログファイル- /var/cluster/logs/install/scinstall.log.834 「/globaldevices」用のテストを「phys-schost-1」上で実行しています... done 「/globaldevices」用のテストを「phys-schost-2」上で実行しています... done インストール状態を検査しています... done Sun Cluster ソフトウエアは「phys-schost-1」に既にインストールされています。 Sun Cluster ソフトウエアは「phys-schost-2」に既にインストールされています。 クラスタトランスポート構成の検出を開始します。 次の接続が見つかりました: phys-schost-1:qfe2 switch1 phys-schost-2:qfe2 phys-schost-1:hme2 switch2 phys-schost-2:hme2 クラスタトランスポート構成の検出を終了しました。 sccheck を「phys-schost-1」上で開始しました。 sccheck を「phys-schost-2」上で開始しました。 sccheck が終了しました。「phys-schost-1」にエラーまたは警告はありません。 sccheck が終了しました。「phys-schost-2」にエラーまたは警告はありません。 「phys-schost-2」を構成しています... done 「phys-schost-2」を再起動しています... done 「phys-schost-1」を構成しています... done 「phys-schost-1」を再起動しています... ログファイル- /var/cluster/logs/install/scinstall.log.834 リブートしています... |